
ゴーストトリック/DS
ゴーストトリック
2010年6月に発売されたニンテンドーDS向けミステリーアドベンチャーゲームです。ディレクターは「逆転裁判」シリーズでお馴染みの巧舟さん。
ちょこちょこプレイしていたらクリアしてしまったので、本記事でレビューしていきます。
目次
死者のチカラを使ったゲームシステムが面白い!
本作の主人公は、いきなりあの世へ行ってしまいます。しかし、「死者のチカラ」というものを使ってあらゆる物にとりついて操ることができるんです!
本作ではこのチカラを使ってピタゴラスイッチを起こし、ストーリーを進めていくのが大きな特徴となっています。
ピタゴラスイッチを全面に押し出しているだけあって謎解きやパズル要素が強く、プレイしている時は「なるほど~」と思いましたね。
移動には制約があるのでもどかしいところはありますが、その中でどのようにして物語を進めていくのか試行錯誤するのが楽しかったです。
まさかDSソフトの映像でお腹が空くとは!?
ピタゴラスイッチに力を入れているだけあって、グラフィックは動きの面で力を感じられました。
停止画で見ると地味だけど、キャラクターのアニメーションが本当に生き生きとしていてキャラが動く度に「DSでこんな動きが再現できるのか!」と感動するレベル。
キャラクター以外にも食べ物などのオブジェクトもリアルに動いて、特に「キッチンチキン」が主な舞台の7章をプレイしている時は肉がめちゃくちゃ食べたくなりました。まさかDSソフトの映像を見てお腹がすくとは思わなかったなぁ。
「逆転裁判」シリーズもキャラクターが生き生きと動いて凄かったけど、その遺伝子は本作にも引き継がれていると思います。
意外性が高いストーリー
ストーリーは「逆転裁判」譲りの意外性あるものでした。
新たな事実が分かる度に「そうだったのか!」と言いたくなってしまいましたもん。
一番「やられた!」と思ったのが主人公の正体でしょうか。一応オープニングシーンで伏線も張られているのですが、主人公(シセル)の正体を初めてプレイした時に分かる人なんていないでしょうね。こうも製作者に騙され続けると悔しい物ですが・・・w
ただ、ゴーストが主人公と言う事もあって色々と非・現実的な展開過ぎて好みが分かれるストーリーでしたね。過去に戻って運命を頻繁に変える事になるのもちょっとややこしく、序盤は説明が多くて盛り上がりに欠けるので少し人を選びます。
全体的には自分がプレイしたアドベンチャーゲームの中ではかなり面白いストーリーでしたけどね。
キャラクターについて
本作に登場する30人以上のキャラクター。大半のキャラクターがどこか抜けていて、つい愛着を持ってしまう。
最後までプレイして特に良かったと思えたキャラクターは犬のミサイルでしょうか。
ミサイルはとにかく見た目が可愛すぎる!性格も純粋だけどちょっとおバカで憎めない!
最初に登場した時はそこまで重要な役割を担うキャラクターとは思っていなかったけど、中盤以降は大活躍でしたね。
あと、リンネ&カノンも良いですね。どちらも根が明るく、見た目が可愛いので本作の良い華になっていたんじゃないかな?2人とも笑った時の笑顔が可愛すぎる!
逆転裁判シリーズファンはニヤリとする事間違いなし!
本作は「逆転裁判」シリーズとディレクターが同じなので、ニヤリとする要素が満載でした。
読みやすくて簡潔のまとめたユーモアセンス抜群のテキスト。キレのあるキャラクターや効果音。
随所で「逆転裁判」の遺伝子が流れていて、シリーズファンほど共通点を感じられると思います。
多少のファンサービスも含まれていますし、「逆転裁判」シリーズファンだと楽しさが少し増すでしょうね。
課題を感じられたゲーム性とストーリー性の融合
本作はユニークなゲーム性を盛り込んだストーリー重視のアドベンチャーゲームです。が、最後までプレイしているとゲーム性とストーリー性を融合させる事の難しさを感じてしまいました。
例えば死者のチカラを使ったゲームシステムについて。
あやゆるモノにとりついて操るのは初回プレイ時の中盤辺りこそ「面白い」と思えたんですが、終盤はストーリーに比重が置かれパズルの複雑さが無くなってきてゲームとしての面白さは薄れて行った気がします。
おまけに2周目以降は「答えが分かっている」&「移動が面倒」&「過去パートでは解けるタイミングまで待たないといけない」と言う事もあってゲーム部分の楽しさが激減しますね。
過去パートでモノを操る事によってストーリーが分岐するようにしたらそんな事にはならないんだけどな~。
正直、2周目をプレイした時はゲーム性を一番重視している僕でさえも移動して正解が一つしか無いパズル解くのが面倒だから「全編ノベルパートにしちゃって!」と思ってしまいました。
初回プレイ時はこういうシステムの方がよりゲームに介入できるから良い!と思っていたんですけどね。
ユニークなゲームシステムを盛り込んでいますが、重厚なストーリーと絡めるのであれば改善の余地があります。
全体のまとめ
全体的には面白いけどコンパクトにまとまり過ぎていてシリーズ1作目って感じがします。リプレイ性が低いタイトルなので、一度クリアしたら売る人も多そう。
個人的に1周目は楽しめたので今後続編が発売されるようなら買うと思うけど、出すとしたら死者のチカラを使ったゲームシステムを相当パワーアップさせないと売り難いだろうな~。ピタゴラスイッチでストーリーを進める新機軸のアドベンチャーゲーム!
こんな人には特におススメ。
・ミステリー好き。
こんな人にはおススメできない。
・長く遊べるゲームを求めている人。
ゴーストトリック/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約15時間
プレイ中です。
思いのほか逆裁のカラーが残っており、ファンとしては嬉しくなる一面も
システムはこれは面白いですね。
ジャンルはADVというかパズルにちかいかも
ただ、まだまだ序盤とはいえ、これをこのまま続けていくとマンネリにならないか?という心配もチラホラ
携帯機らしく、テンポよく、かつ細かくパート分けしてくれてるので、好きなときに初め、好きな時にやめるという感覚で楽しませてもらってます