【レビュー】アサシン クリード ユニティ [評価・感想] 次世代のアサクリ第1章!

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アサシン クリード ユニティ/PS4 / Xbox One(Z指定)

2014年11月に発売されたPS4/Xbox One「アサシン クリード ユニティ」を今回はレビューします。

PS4/Xbox One「アサシン クリード ユニティ」はオープンワールド型ステルスアクションゲーム「アサシン クリード」シリーズの本編では7作目となる作品です。

良いところ

新エンジンによるパリの街並み

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本作の舞台は、18世紀のフランス革命です。ここ最近の作品ではアメリカやカリブ海が舞台で「アサシン クリード」らしい中世の街並みを縦横無尽に駆け巡れませんでしたが、久しぶりにらしさを感じられる舞台に戻って来ました。

しかも今回はPS4とXbox Oneに特化した作品という事でエンジンが一新されていて、表現面が大幅にパワーアップしています。

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まず、目を引くのが人の数。これまでの作品では最大200人を表示出来たのに対し、今作ではなんと最大5,000人も表示できるので、群衆の混乱を表現できるようになりました。

もちろん群衆はゲーム性にも活かされていて、群衆に紛れて潜入するミッションがあったりします。

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続いては建造物の作り込み。これまでの作品では実物の50~70%スケールだったのに対し、今作では実物大で描かれているのでより本物そっくりの街並みとなっています(しかも中に入れる建物の数は大幅に増加)。

ライティングやテクスチャのクオリティも大幅にパワーアップしていて、建物の質感は本物と見間違うくらいそっくりで、暗い建物の中から出た時の明順応(めいじゅんのう)の表現が追加されていたりとより本物そっくりのゲーム体験ができるようになりました!

このようにPS4やXbox Oneに特化したメリットは数多く存在し、次世代の「アサシン クリード」と言っても過言では無い作品です。

さらに面白くなったステルスアクション

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特定のターゲットを暗殺する事が目的の「アサシン クリード」シリーズ。本シリーズの醍醐味と言える自由度が高い暗殺ミッションは、さらに面白くなっていました。

まず、今作では敵が強くなっているのが良いですね!これまでの作品は敵に見つかってもゴリ押しで進める事がありましたが、今作では3人以上を同時に相手にすると高確率で苦戦します。

今まではカウンター攻撃でなんとか出来たけど、今作ではカウンター攻撃が廃止されて、これまでの戦法が通用しなくなっていました。

また、銃攻撃が怖い怖い。これまでのように敵を盾にする事は出来なくなっていて、回避アクションで避けないといけなくなっているんですよ。しかも当たったら大ダメージですし。

このように本作では敵が強いので、ステルスプレイが推奨されています。

そのステルスアクションもさらに面白くなっていて、鷹の眼を使って壁の奥にいる敵を透視できるようになり、カバーアクションが強化されているのでまるでアクションシューティングのようなステルスアクションが可能になりました。

攻略の自由度は、前作からさらにアップ。今までは複数の手順を踏まないと暗殺ターゲットは出現しませんでしたが、今作では最初から姿を現していて、広大なフィールドのどこから攻めるのか考える面白さが増しています。

正面から攻めても良いけど、敵が強くて勝つのは困難。屋根から登って建物の中に侵入するか?けむり玉を使って敵の目をくらまして侵入するか?このように攻略ルートを自分で考える必要があり、攻略面での自由度も高くなっています。

相変わらず楽しい寄り道

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・カフェを育てて収入を増やしていくシミュレーション要素。
・本編には関係の無いサブミッションの「パリストーリー」。
・言葉の意味を読み解いて場所を探す「ノストラダムスの謎」。
・ランダムで発生する群衆イベント。
・高いところに登る事でマップが埋められて行くビューポイント探し。
・帽章などの収集アイテム探し。
・殺人犯を見つける事が目的の殺人ミステリー。
・制限時間内にデータを集めるスコアアタックゲームの「ヘリックス断裂」。

毎回様々な寄り道要素が存在する「アサシン クリード」シリーズ。

今作でもメインミッションの合間に遊べるサブ要素が数多く用意されているので、寄り道が楽しいです!

今作で気に入っているのが、スコアアタックゲームの「ヘリックス断裂」。制限時間内にデータという名のアイテムを集めてスコアを稼ぐ遊びはこれまでのシリーズ作品でありそうでなかったので、つい何度もプレイしてしまいます。

ちなみにサブミッションはメインミッションと並行してプレイできるようになりました。

また、メインミッション中にお店などの各施設を利用する事もできるようになっています。こんなところでもPS4やXbox One特化した事による恩恵を受けていますね!

協力プレイが面白い

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本作の大きな特徴として、最大4人でのオンライン協力プレイに対応しています。

おまけ程度のもんだと思っていましたが、これが予想以上に作り込まれているんですよ。

協力プレイでは専用のミッションが用意されているだけではなくソロプレイと同じ広大なフィールドを複数のプレイヤーと同時に走り回る事が可能で、一緒に収集アイテムを集めたりもできるんです!

「デッドアイランド」、「ライオットアクト」、「ボーダーランズ」などオープンワールドを複数のプレイヤーと走り回ることができる作品はあったけど、ついに「アサシン クリード」でもそれができるようになったのか!?

フレンドとボイスチャットをしながらだらだらと収集アイテムを一緒に集めるのも楽しいです。

肝心の専用ミッションに関してもかなり面白い!

特に暗殺ミッションでは相棒とどのようなステルスプレイをするのか相談する必要があり、協力プレイならではの醍醐味を味わうことができます。

え?人数が多いからゴリ押しで行けるって?

確かに出来なくもないですが、敵に見つかった状態だとクリア後の報酬がどんどん下がってしまうので、できるだけ敵に見つからないようプレイする必要があるんです。

膨大な資料

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「アサシン クリード」シリーズの良い点として、歴史を学べる資料的な要素が数多く用意されている事です。

その辺りは今作でも健在で、パリの様々な建造物をテキストで学ぶことができます。資料ではありませんが、実践もできる親切なチュートリアルシステムも相変わらず。

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惜しいところ

メインミッションのバリエーションが少ない

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暗殺&潜入ミッションに特化しているのは良いのですが、その分だけ前作以上にミッションのバリエーションが減っています。

確かに証拠を探して謎を解くアドベンチャー要素。船を追いかけていく追跡ミッション。味方を護衛するミッションなど、暗殺&潜入ミッション以外にもいくつかありましたけどね。単調さはやや増していると思います。

パフォーマンス周りがイマイチ

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フレームレートはたまにカクつく事があり、物理演算処理がおかしくなるなどの細かいバグがチラホラ。

大量の通行人や敵が壁に引っかかるなど不自然な動きをする事も珍しくはなく、発売を急ぎ過ぎたのか、ところどころで調整不足に感じます。

それでもゲームが遊べないほど酷い物では無いんですけどね。非常に本物そっくりの映像になっているので、バグやフレームレート低下についてナーバスになる人が出て来るのも無理はありません。

ロード時間が長い

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起動時に1分ほど。ミッション再開時・ワープ時に20~40秒ほどのロード時間が発生します。

特に起動時のロード時間。ワープ時のロード時間はもう少し頑張って欲しかった。PS4やXbox Oneになって処理速度が高まっているだけにね。

また、今作ではロード時間中にキャラクターを操作出来なくなっているので、余計にロード時間が長く感じられました。

敵がさらにおバカに

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今作では「ラスト・ノウン・ポジション」という「スプリンターセル」シリーズにあった要素を「アサシン クリード」に輸入してきました。

これは敵が最後にプレイヤーを見た位置が残影として残るシステムで敵はそこに向かって移動してくるんですが、視野が狭いのか残影の近くなど明らかに見つかるような場所にいても気が付かない場合があります。

「アサシン クリード」では敵に発見されていない状態で後ろから攻撃すると一撃で倒せるシステムがあるだけに、これを上手く使えばゴリ押し出来てしまうのはどうかと思いました。

協力プレイを意識し過ぎ

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協力プレイの要素があるのは良いと思います。

しかし、ソロプレイでは開けられない宝箱やスキルポイントが存在して、しかもそれがマップ上に表示されるのはどうかと思いました。ソロプレイヤーで完璧主義の方は要注意です。

決定・キャンセルボタンが逆

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「ウォッチドッグス」に続いてPS4版は×が決定。○がキャンセルになっていました。PSプラットフォームでは○が決定。×がキャンセルというルールがあるだけに混乱してしまいます。

あと、慣れるまでややこしいフリーランの操作。唐突なストーリーと、シリーズ特有の欠点は健在です。

ストーリーに関しては相変わらず唐突でしたが、過去作と比べて時代の流れが緩やかで、最後まで主人公のアルノと幼馴染のエリスの愛を描いていたのは良いと思いましたけどね。ちなみに現代編のストーリーは、今回はほとんどありません。

おまけ:無料ダウンロードコンテンツ「デッドキング」について

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本編のその後を描いたエピソードが楽しめる大型ダウンロードコンテンツ。メインミッションの数は6個だけですが、クリアまでに4~5時間ほどかかるボリューム。

本編と同じくステルス性が高いのに加えて新アイテムとしてランタン、ギロチン銃が登場してこれらのアイテムを使った新鮮なゲームプレイが楽しめます。

また、地下洞窟では謎解き要素も存在。これがなかなか難しく、特に4つ目のメインミッションで挑戦する謎解きは頭を使いました。外のマップデザインは荒地が多くて見栄えがイマイチ。

サブ要素としてはオンライン対応の協力プレイミッション2個。複数のサブミッション。収集アイテムを用意。すべてをプレイしようと思ったら10時間は遊べるボリュームです。

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全体のまとめ


欠点が多く、好みが分かれるところはありますが、「アサシン クリード」のアイデンティティである自由度が高い潜入&暗殺部分の完成度は非常に高く、初期のシリーズ作品が好きだったら楽しめます。

パフォーマンス周りの粗さはPS4やXbox Oneベースでは1作目だったので、次回作に期待したいところ。

こんな人には特におススメ。
・自由度が高い潜入&暗殺ミッション好き。
・寄り道好き。
・パリに旅行へ行きたい人。

こんな人にはおススメできない。
・3Dアクションが苦手な人。

アサシン クリード ユニティ/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約20時間

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10件のコメント

なるほど〜!!
表現力は大幅に上がったがフレームレートは不安定になったのか。この辺は僕にとってユニティは多少難しくなりそうです。攻略の自由度が増えたのは◯ですね!
ちなみに現在IIIを少しずつ進めています

今までカウンターで何とでもなったのに、戦闘が難しくなっててビックリしましたwまぁ強武器使えば結局はゴリ押し可能になるんですけどね。
個人的に武器の強化や、その中のスキル、服装等のカスタム要素に魅力を感じました。今までのシリーズには無かったですからね。

ユニティのレビュー待ってました!!!
色々、バグが多くて賛否両論ある本作ですが、、、、許容できるということで!!!
やはり、PS4初期ということもあり、バグや少し急ぎすたリリース感は否めませんが、パリの街並の再現や群集の表現などPS4の可能性を感じさせてくれたゲームだと思いました。
悪いところも挙げるとマルチのマッチングの悪さやマルチ中のマルチプレイを抜けるしか解消法の無いバグはイライラさせられました。
ただ、挑戦的、開発者がやりたい事をやってるな感があったので、シンジケートにユニティの経験を反映してくれてることを期待します。
あと、主人公のアルノが良キャラでした。
ストーリーはアルノのプロローグかなって感じなので、エツィオの時のように続編を期待したいです。

ユニティ、一番ダメだったのはコンパニオンアプリやらないとダメな要素があることでしたね。
マルチの協力プレイは楽しかったです。
新作のシンジケートも楽しみにしてるんですけど、ローグもPS4で出してくれないかな・・・
PS4で後から出すはずだと思ってたんですけど、意外に音沙汰が無いので。

>シュウ(shu_night)さん
このゲームは無理をしすぎましたね。
PS4やXboxOneにも限界がある事を思い知らされたと思います。
5,000人も表示しなくてもねぇ。

>やゆよさん
ここに来てバランス面を大きく変えてきたのは驚きました。
まあ、最終的に歯ゴリ押しできるんですけどねw
初見ではなかなかそうはいかないので、
あのバランス調整は好きだったなー。

>ヒラオヨギさん
シンジケート発売直前という事でこのタイミングでの公開です!
運良くUBIDAYとも被ることが出来たのでドンピシャw
このゲームは発売初期ならではの
力加減を良く理解出来なかったゲームですね。
ゲームの本質に関わる部分では無いところに力を入れ過ぎてしまった。
マルチプレイはなかなかフレンドと遊べず苦労した思い出が。
きっと、今やろうと思っても大変なんでしょうね。

>アサヒさん
コンパニオンアプリとの連動がこの頃は流行っていましたね。
連動しなくても宝箱が見えているところがいけませんでした。
ローグのPS4版はどうなったのかなぁ。
この様子だと出す予定がないのかな?

kentさんのレビューを読む度にやりたくなり、ゲーム売り場に行く度に断念するという‥
種類が多くなってしまい、順番が(数字の以外)さっぱり分からないという‥
裏側見ると「三部作」とか書いてあるし!順番追う方が面白いのかどこから入ると分かりやすいのか悩みますわ
それと、目的がサブ要素だからかな?ぶっちゃけ暗殺やら戦闘やらは興味あんまりなく謎解きやアイテム収集を楽しみにしている為、パッケージの 「戦闘!」って雰囲気で尻込みしてしまうのかもです
うぅー‥アサクリデビューはいつになることやら

>ナギさん
そんな事が起きていましたか!?
ユニティは一応、新しく始める場合は最適だと思いますが、
ナギさんが楽しめるのかどうかは微妙だなぁ。
サブ要素もあるにはありますが、
ある程度は進めないと満足に出来ませんし。