PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福/Xbox One (通常版) / (限定版)
PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福/PS4(通常版) / (限定版)
PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福/PSV(通常版) / (限定版)
PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福
アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」を題材にしたアドベンチャーゲームです。
2015年5月にXbox One版が発売され、2016年3月にはPS4/PSVITA版が発売。本記事ではXbox One版のレビューをしていきます。
目次
アニメ1期の外伝とも言えるストーリー!
SFサスペンスアニメとして好評を博した「PSYCHO-PASS サイコパス」。本作はこのアニメの1期と同時期を描いたアドベンチャーゲームとなっています。
ストーリーや舞台は本編とは異なりますが、時系列が1期と同じである関係上、最後まで「PSYCHO-PASS サイコパス」を視聴した方にとっては懐かしい人が顔を出すんです。
「PSYCHO-PASS サイコパス」はシリアスでエグい大人向けのアニメなので、登場キャラクターは容赦なく死んでいきます。
その中には主人公と身近な関係の人間も含まれているので、「○○が好きだったのに死んでショック」と思う方も多いでしょう。
でも、本作では時系列の関係上、死んでしまったキャラクターもピンピンしているのでまた”あのキャラクター”の声が聴けるんです。そこがアニメを視聴したあとだとプラス要素になると思いました。
アニメ1期を彷彿とさせるストーリー!
では、肝心のストーリーはどうなのでしょうか?僕の場合、良くも悪くもアニメ1期を彷彿させるストーリーだなーと思いました。
最初に事件の黒幕とも言えるキャラクターの登場シーンが入り、主人公たちが情報を調べて事件を解決しながら少しずつ接近していくという王道のアレです。
最初に事件の黒幕とも言えるキャラクターの情報が少しだけ明らかになるので、その少ないヒントからどうやって主人公たちと関わっていくのかをフックにして最後までプレイしました。
が、アニメ本編と同じく意外性はあまりなくて割とまっすぐなストーリーに感じました。つまらなくはないけど、特別面白いわけでもない。可もなく、不可もない感じですね。
でも、本作オリジナルの主人公2人が絡んだ伏線は良いと思いました。
アニメ版では狡噛慎也(こうがみ しんや)と常守朱(つねもり あかね)の視点から物語が描かれていましたが、
本作ではオリジナルの剱 拓真(つるぎ たくま)。
もしくは誓湯撫子(くがたち なでしこ)の視点から描かれ、最初にどちらを主人公にするのか選ぶ事になります。
選ばれなかった主人公はパートナーとして登場するので、同じストーリーでもちょっとした違いを楽しめるという事ですね。
それぞれとある繋がりがあるので、主人公2人の関係を想像しながらアニメ版の主人公たちと物語を進めていけばより楽しめると思います。
↑こちらもゲーム版オリジナルのキャラクター、アルファ。
可愛い感じの男の子ですが、人間では無く、義体です。彼の正体や目的を知りたさにプレイしてしまいました。ポジション的にはアニメ版の槙島聖護(まきしま しょうご)に近いと思います。
女性ファンは必見!ウホッ!いい男と言いたくなるシーンが満載!
沢山のイケメンキャラクターが登場する「PSYCHO-PASS サイコパス」。
ある程度ゲームを進めると、彼らのカッコいい肉体を眺められるイベントシーンが挿入されます。アニメ版でもちょっとありましたが、ゲーム版ではもっとあるので、各キャラクターが好きだったらたまらないでしょう!
理系だと思われた宜野座伸元 (ぎのざのぶちか)が意外とムキムキで驚きましたwこのギャップ、女子はたまらないんだろうなぁ。
ゲーム自体はよくあるビジュアルノベル系
ゲームのシステムを説明させていただくと、よくあるビジュアルノベル系でした。
基本的には文字を読み進めていくタイプのゲームで、たまに挿入される選択肢を選んでいくだけです。ゲーム性は低く、ゲームと思ってプレイするには向いていません。
ユーザーインターフェースは「シュタインズ・ゲート」など、他の5pb.製ビジュアルノベルと大差ありません。
少し前の文章を読みなおす機能。スキップ機能。大量のセーブファイル。CGイラストなどのボーナスコンテンツと、良いところも踏襲しています。
ボーナスコンテンツではおまけボイスがファンにとっては良いと思いました。おまけボイスでは各キャラクターが意外な一面を見せてくれて、新たな発見がありますよー。
スマートフォンとの連動機能による没入感
本作で大きな特徴となっているのが、スマートフォンアプリの「Xbox SmartGlass」を使った連動機能です。これを使用しながらゲームをプレイすると、様々な連動要素を楽しめるんですよ。
・スマートフォン、タブレット端末が通信デバイスになって、各キャラクターとの通話が楽しめる。
・色相チェッカー機能を搭載。変化をすると教えてくれる。
・ストーリー分岐お知らせ機能を搭載。分岐したら教えてくれる。
本編での連動要素はこんな感じ。特に各キャラクターとの通話が楽しめるのは没入感を高めてくれて良いと思いました。
ストーリーの分岐も本編では教えてくれないので、全ルートを攻略したい方は「Xbox SmartGlass」を使った連動機能は必須ですぞ!
本編以外での連動機能としては、パズルゲームをスマートフォンで遊ぶというものがあります。
パズルゲームをプレイしてステージをクリアするとポイントが溜まっていき、そのポイントを使ってCGイラストやボイスをアンロックしていく感じですね。
外出中でパズルゲームを遊び、家に帰ったらXbox Oneと連動してポイントを引き継いでボーナスコンテンツをアンロックする。おそらく、開発者はそんな遊び方を想定して作ったのでしょう。
でも、スマートフォンからパズルゲームをプレイすると音が鳴らなくて楽しさが半減なんですよね。これは仕様なのかわかりませんが、音が鳴らないから僕の場合はXbox Oneでプレイしました。
パズルゲーム自体は沢山のステージがあって地味に面白かったけど、すべてのボーナスコンテンツをアンロックするには相当プレイしないといけないのでやっぱり蛇足w
5pb.が発売した他のアドベンチャーゲームではこんな事しなくても一度見たCGはアンロックされましたしね。
そもそも、「Xbox SmartGlass」を使った連動機能自体がWii Uゲームパッドでやっている事と大差なく、「新しいゲーム体験が味わえる!」と言えるものではないので過度な期待は禁物です。
分岐は多いが、何度もプレイしたくはならないゲーム
もう1つこのゲームの大きな特徴となっているのが、非常に細かいストーリーの分岐です。ゲームをクリアするまでに、30個以上の選択肢が挿入されるんですよ。
すべての選択肢が分岐と関係ある訳ではありませんが、それでも非常に細かくストーリーが分岐するようになっていて、エンディングはなんと14個も存在します。
選んだ主人公によって微妙にストーリーが変わりますし、非常に細かいところまで拘りぬかれて作られているんだなーと思いましたよ。
しかし、融通が利かないスキップ機能のせいで何度もプレイしたくはなりませんでした。
本作でも一度読んだテキストはスキップできる機能こそは用意されていますが、ちょっとでも変化があったらスキップしてくれないのでほとんど機能しないんです。「これじゃあ搭載した意味がないんじゃ!?」と言いたくなるくらい。
そのせいですべてのエンディングをチェックしようとしたら何回も同じようなシーンを確認しなければならず、苦痛になってしまいます。そもそも、何周もするほど魅力的なストーリーでもないですしね・・・。
1周クリアまでのプレイタイムは、3~4時間程度でした。
ボリューム的には一般的なアドベンチャーゲームのおまけシナリオと同程度。かなりコンパクトに収まっているので気軽に楽しめますが、フルプライスのゲームとしては物足りないので色んなルートを楽しみたくなります。
でも、スキップ機能がイマイチなので苦痛になってしまう。そんなジレンマを抱えた作品でした。
全体のまとめ
非常に細かいストーリーの分岐。「Xbox SmartGlass」を使った連動機能など、キャラゲーでありながらも見どころは多い作品だと思います。
でも、ほとんどの要素が空回りしている感は否めませんし、そもそも、ストーリーも特別魅力的ではないので凡作の域は出ていません。
ファン向け要素は多いので、「PSYCHO-PASS サイコパス」好きは買っても良いとは思いますが。キャラゲーながらも見どころは多いが、ストーリーは平凡。
こんな人には特におススメ。
・アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」ファン。
こんな人にはおススメできない。
・アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」に興味ない人。
・文章を読み進めていくゲームが苦手な人。
PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福/お気に入り度【45/100%】
プレイした時間・・・約10時間
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