
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー/Wii
2009年11月に発売されたWii「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー」を今回はレビューします。
Wii「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー」はシリーズでは初となるアクションアドベンチャーゲームです。
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- 広大な世界でストーリーを進めていくアクションアドベンチャーゲーム。
- Wiiリモコンを使って様々なアクションを行える。
- 各フィールドには様々なサブイベントが用意されている。
初リリース日 | 2009年11月12日 |
対応ハード | Wii |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
推定クリア時間 | 8~15時間 |
売上 | 初週3.5万本 |
発売元 | スクウェア・エニックス |
目次
良いところ
豊富な寄り道
本作のマップはオープンワールドに近い形式となっています。
めちゃくちゃ広いわけではありませんが、エリア間の切り替えはシームレスになっていてWiiソフトとしては高い技術で作られていると思いました。
注目したいのが、豊富なサブイベント。
街などには様々なサブイベントが用意されていて、本編とは関係のない遊びが楽しめるんです。
ミニゲームも色々用意されており、300以上の称号を集める楽しさもあるので、そちらがメインと言えるかもしれません。
もちろん、「ファイナルファンタジー」らしいメインストーリーも存在。
そちらは短めですが、フルボイスのイベントシーンが満載でナンバリングタイトルの番外編みたいな感じで楽しめます。
高レベルなグラフィック
グラフィックは高レベルに感じました。
もちろん同時期に発売されたPS3「ファイナルファンタジーXIII」と比較すると物足りない印象を持ってしまいますが、比較さえしなければグラフィックはWiiソフトの中ではかなり綺麗な部類だと思います。
イベントシーンはほとんどリアルタイムムービーになっていますが、動きに不自然さはさほど感じられず、表現面に関してはさすがスクウェア エニックスです。
そんな綺麗な映像をスクリーンショットとしてSDカードに保存が出来たので、ブロガーとしては嬉しかった(当時としては珍しい機能だったんです)。
ほとんど無い読み込み時間
読み込み時間はほとんどありません。
PS3/Xbox 360のゲームではそれほど珍しくないですが、本作では移動中別のエリアに移る時や、イベントシーンからプレイヤブルイベントへの切り替え時にはロード時間が全く発生しないので、ストレス無く快適にゲームをプレイすることができます。
これはWiiでは地味に凄い事で、とにかくテンポは凄く良かった!
良質な音楽
レト高原などで流れるBGMが非常に心地良くって個人的に気に入りました。
その他のBGMもかなりの良曲で、作曲者である岩崎英則さんは良い仕事をしていると思います。さすがPS「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」に関わった人だけの事はありますね。
惜しいところ
爽快感の無いアクション
アクションゲームなのに爽快感は全然ありませんでした。
本作では物体を引き寄せて持ち上げるWiiリモコンのポインター操作と振る操作を活かしたアクションを主に使ってゲームを進めて行きますが、このアクションがまぁ、全く爽快感が無くって何度もやっていると退屈になってきます。
なのに、攻撃手段はこれだけなので敵を倒す場合は嫌でも使って行かないとダメだし、ミニゲーム(プレイアブルイベント)のほとんどがこのアクションを使った物なので、このゲームでは爽快感をほとんど味わう事が出来ませんでした。
Wiiリモコンの機能を活かしたアクションではあるので沢山使わせたいのは分かりますが、釣りのミニゲームでは普通に釣竿を持ってやりたかったし、戦闘では剣を使いたかった。
ジャンプも自由に出来ず、アクションゲーマーとしてはアクション面ではちょっと物足りなかったです。
使いにくいカメラ
十字キーを使ったカメラ調節は、移動中はまだしも戦闘中はかなり厄介でした。
Wiiの大神も十字キーを使ってカメラ調節をしますが、あの作品の戦闘はほとんどカメラが固定化しているからな・・・。
寄り道をする必然性
寄り道が沢山用意されているのは良いのですが、個人的には寄り道をする必然性をほとんど感じられませんでした。
寄り道をしていくとゲームを有利に進めることができるアイテムを貰えますが、この作品はストーリーだけを追って行くとほとんど戦闘をする機会が無くて簡単にゲームをクリアすることができるので、そこまで主人公を強くする必然性が無いんですよね。
「ゼルダの伝説」シリーズではある程度主人公を強くしないと厳しいから積極的に寄り道をしたくなりましたが、この作品はゲームをクリアする事自体は簡単なので、寄り道をする気にはほとんどなれませんでした。
寄り道をすると勲章が沢山もらえて達成率が表示されるので、その達成率を上げる事をモチベーションにすれば良いのかもしれませんが、これもゲームの中で完結してしまうのでイマイチモチベーションアップには繋がりませんでした。
Wiiに実績やトロフィーシステムが搭載されていればやる気になったのに・・・。
物足りないリアクション
もう一つ寄り道をする気になれない理由として、住人のリアクションが物足りない事が挙げられます。
超能力を使って住人にイタズラをしても、大したアクションを起こさないんですよね。もっとオーバーなリアクションを取ってくれれば色々とイタズラをしたくなるのに。
まあ、この辺りを下手にいじるとCEROレーティングで「C」区分以上になってしまうから出来なかったのかもしれませんが。
あと、話しかけられる住人自体が少ないのも気になりました。
腕が疲れる
物体を持ち上げる、ダッシュする、扉を開ける…
これらのアクションを起こすにはWiiリモコンを振らないといけません。どのアクションも頻繁に使用するので、長時間遊んでいると腕が痛くなります。
Wiiの操作を活かした作品にしたい気持ちは分かりますが、ちょっと振る操作を要求される場面が多すぎるような気がします。
全体のまとめ
コンセプトは良いと思いますが、色々と練り込まれておらず、半熟なオープンワールドゲームになっていました。
もう少しキャラクターを動かす楽しさと寄り道をする必然性が欲しかった・・・。
アクセサリ、戦闘もおまけ程度の出来で、開発期間が長い割に色々と作り込みの足りなさを感じてしまいました。
2009年にプレイしたゲームの中でもかなりガッカリした記憶があります。
こんな人には特におススメ。
・箱庭ゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・サブイベントを無視する人。
・海外産のオープンワールドゲームに慣れている人。
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー/お気に入り度【50/100%】
プレイした時間・・・約30時間
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売れなかった一番の原因は
他機種で来月に本編のFF13が出るのに
Wiiでは外伝のお茶を濁された感が
Wiiの数少ないゲーマー層には不満だったんでしょう。
春に出せてれば比較もされずに済んだのに
商機を逃した感は否めません。