流行り神 警視庁怪異事件ファイル
2004年8月に発売されたホラーアドベンチャーゲームです。
2005年12月にはPSP版が。2009年6月にはDS版が発売。
本記事では本作のレビューをしていきます。
本作は都市伝説を題材にしたストーリーが楽しめるアドベンチャーゲームです。
主人公は若き警部補で、様々な事件を解決していく事になります。
題材が題材なので、物語の雰囲気は全体的にシリアス。
語り部に多少のユーモアはありますが、終始不気味な雰囲気が漂っています。
本編は全4話に分かれ、大体1~2時間ほどのボリューム。
これだけだと物足りなさを感じてしまいますが、
いずれも選んだ選択肢によってシナリオが大きく2つに分岐され、全く異なる展開を楽しむことができます。
そのため1回プレイしただけで満足せず、繰り返しプレイすると良いでしょうね。
このゲームは用意されている絵が少なく、低予算で作られているように感じます。
一応、改良版では絵が追加されたようですが、それでも少ない!
キャラクターの表情は変化しませんし、用意されている1枚絵や背景も多くはありません。
また、各キャラクターの台詞に名前が表示されておらず、
語り部と混ざって文字が流れるため絵の少なさと相まって誰が喋っているのか分かりにくく、
状況を把握しにくく感じる時がありました。
でも、2つの独自システムが上手くカバーしていますね。
1つめはセルフクエスチョン。それまでに起きた事件を推理するもので、選択肢を選んでいきます。
選んだ選択肢によってその後の展開が変わり、最悪、ゲームオーバーになってしまうので、
そうならないようそれまでに起きた事を正しく整理したくなるんですよ。
もう1つは推理ロジック。関係図の中にある空白欄を用意された
選択肢の中から埋めて行くテストのようなもので、こちらもおさらいとして役立つんです。
良い結果を残せばその後の展開が変わり、事件の謎が明らかになるので上手いシステムだと思います。
ホラーゲームとして気になるのがその怖さです。個人的にはまずまずの怖さだったかな。
めちゃくちゃ怖い!ってほどではないけど、話によっては少し背筋が凍って夢中でプレイしてしまいました。
何故か起こる怪奇現象。その謎は果たして!?
そんな展開になると、怪奇現象の正体知りたさでプレイを続けてしまいます。
でも、中には謎が明らかにならずに終える事もあってモヤモヤしてしまいました。
僕は霊的なものを懐疑的に見ているから、
それを科学的に証明してほしいと考えてしまいがちなんですよ。
このゲームの場合は霊的な物は存在すると考えて作られているからか
オカルトはオカルトに留めている事もあってオチがそっち方面の場合もあったりします。
個人的にはすべて人間の仕業だったというオチにして、
事件の真相が明らかになるまでの過程を怖くするようにしてほしかったなぁ。
あとは表現も個人的にはそこまで恐怖を感じませんでした。
たまに過激な1枚絵が挿入されたけど、真っ暗でぐちゃぐちゃなものが多いから
逆に何が描かれているのか分かりにくく、恐怖を感じるどころか「?」になってしまった。
それよりもポーカーフェイスで不気味な影に覆われた各キャラクターの立ち絵の方が怖いw
あとは零話のゲームオーバー時の演出くらいかな。
テキストもそこまで恐怖を感じられませんでした。
グロければ良いって訳じゃないけど、もう少し生々しさが欲しい。
何だか文句ばかりが続いてしまいましたが、
セルフクエスチョンや推理ロジックで謎に包まれた怪奇現象や事件を解決していく過程は面白く、
ミステリーアドベンチャーとしての楽しさを感じられました。
このゲーム、実は本編クリア後からが本番だったりします。
本編をクリアすると達成度に応じて隠しシナリオがアンロックされるんですよ。
隠しシナリオは登場キャラクターを掘り下げたものなんですが、
それぞれ本編並みにボリュームがあっておまけでは片付けられません。
しかも、恐怖度は本編に勝るとも劣らないレベルで油断できないレベル。
これはプレイする価値あると思いますが、問題はアンロックの条件です。
すべての隠しシナリオをアンロックするには本編のシナリオを何周もプレイして
それぞれの分岐ルートにたどり着かなければならないんですよ。
一応、高速スキップ機能が付いているけど、
未読部分の判定が厳しいから設定でONにしているとテンポが悪くなります。
そもそも、分岐のところまで進めていく行為自体が面倒です。
フローチャートがあったら楽になるんだけどなー。
確かに隠しシナリオは魅力的ですが、それまでにやる事が面倒過ぎます。
隠しシナリオアンロックの役割を果たすデータベースは気合を感じられますね!
全部で200項目用意されているですが、
それぞれ非常に長い解説文になっていて読み物として楽しめます。
これだけ細かく書かれているとまさにオカルトのデータベースになりますよ。
都市伝説についてどう感じているかで受ける印象が異なる作品。
僕はホラー要素は好きだけど、シリアス系では現実性を求めてしまい、
怪奇現象が起きる度に科学的にどうなのか考えてしまって合わないところがありました。
こんな人には特におススメ。
・オカルト好き。
こんな人にはおススメできない。
・現実性を求めてしまう人。
流行り神 警視庁怪異事件ファイル/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約10時間
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安売りセールのおかげでkentさんっぽくないレビューが来ましたね。
おおむね同意です。面白くないことはないけど、推理ゲーと見ると霊的な要素が強すぎるしホラーと見ると演出不足で、中小の新作によくあるコンセプトを広くしすぎて半端になる感じが見えますね。
ただ流行り神2は科学ルートなら人間の力だけの事件になってるしかなり納得のいくゲームでした。
やはり科学ルートでもそれなりにオカルトが入り込んでくるのが残念でしたね。
絵がムダに不気味だったり 笑
ただ、4話「鬼」の科学ルートには胸をえぐられるような思いでした。
僕は久しぶりPSPを起動してプレイしました、昔体験版をプレイしていてそこそこ面白かったので、いつかは欲しかったのですが、そこそこ面白かったかなという感想です。
僕は周回プレイはトロフィーがないとモチベーションがあがりませんねえ。
>街毛さん
はい!珍しいゲームのレビューが書けて嬉しく思っています!
そう、色々と中途半端なんですよね。
あの程度の演出で恐怖を感じるのは難しかった。
流行り神2も落ち着いたらやりたいと思います!
っていうか街毛さんは買っていたのか!?
>たこいちさん
オカルト要素、題材的に必要ではあるんですけどね~。
求めている展開じゃなかったのは確かです。
たこいちさんのレビューも拝見しましたが、同感ですね。
同じ考えの人がいると嬉しいです。
>Kiyoppyさん
そこそこ止まりの作品でした。
トロフィーが無いのも残念ですねぇ。
PSP時代はトロフィーありませんでした。
夏だ!という事でずっと積んでいたPSPの「流行り神ポータブル」をプレイしました。
隠しも含めて全てのシナリオをクリアしましたが、フローチャートがないので、隠しシナリオの出現条件を満たすための周回プレイが面倒だった…w
でも、システム関連の快適さを除けば、「真流行り神」シリーズよりもこっちの方が好きかも。相棒の小暮刑事もいいキャラしてましたし。
気に入ったので、「流行り神ポータブル」シリーズ3作品、この夏のうちに制覇したいですw
夏といえば流行り神ですよね♪
システムに関しては作品を重ねていく毎に洗練されていった印象です。
って夏のうちにシリーズを制覇するつもりなんですかw それは凄い・・・
でも、ぼくもまたシリーズ作品をプレイしたくなりましたよ♪