
名探偵ピカチュウ/3DS
amiibo 名探偵ピカチュウ
2018年3月に発売された3DS「名探偵ピカチュウ」を今回はレビューします。
3DS「名探偵ピカチュウ」はおっさん声のピカチュウが活躍するシネマティックアドベンチャーゲームです。
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- おっさん声のピカチュウと共に事件を解決していくアドベンチャーゲーム。
- ポケモンの力を借りて事件の現場を捜査していく。
- ストーリーを進めていくことでシネマティックムービーシーンが挿入される。
初リリース日 | 2018年3月23日 |
対応ハード | 3DS |
ジャンル | アドベンチャー |
推定クリア時間 | 12~18時間 |
売上 | 初週4.2万本/累計7.9万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
これまでにないピカチュウの可愛さ
初代「ポケットモンスター」からずーっと登場する電気ネズミ型のポケモン、ピカチュウ。
大谷育江さんの甲高い声でお馴染みですが、本作では大川透さんが声を担当しています。
その影響で中年男性の声となっており、しかも人間の言葉を話すんです!
最初は違和感がありました。「ピカピカ」鳴くピカチュウがおっさん声になり、しかも日本語を話すなんて。
でも、続けてプレイしていると意外なくらいしっくり来るので驚きました。
何が良いかって、偉そうにしつつ軽いノリで喋るところです。
おかげでピカチュウに対して「ムカつくけど憎めない」という新たな感情を持つようになり、次第にビジュアルにも興味を持つようになりました。
実は僕、ピカチュウのルックスにはあまり興味がなかったんですが、おっさん声のおかげで気になってきたんです。
ピカチュウってよく見るとお腹がモフモフしていそうで可愛いじゃないですか!?
本作ではピカチュウが様々な仕草を見せてくれますが、そんな時もモフモフしていそうなお腹に目が行って触りたくなってしまう///
ゲームを彩るシネマティックムービーシーン
本作の大きな特徴となっているのが、随所で挿入されるシネマティックムービー。
思わず「え?3DSでこんなにきれいな映像って表現出来たの?」と言いたくなるほどの映像美で、迫力あるカメラアングルで展開されます。
イベントシーンはフルボイス。人間キャラはもちろん、ピカチュウも喋る喋る!
まるでアニメを見ているかのようで、これまで発売されたゲーム版「ポケットモンスター」では見られなかったテイストとなっています。
もちろん、本作はゲームなのでシネマティックムービーシーンでも単に見ているだけではありません。
簡単なクイックタイムイベントも定期的に挿入され、見ているだけで退屈させないような配慮がなされています。
ポケモンである事を活かした探偵パート
ここまで変化したピカチュウの声やシネマティックムービーシーンを中心に書いてみました。
では、本作のメインディッシュは一体何なのでしょうか?
答えはポケモンである事を活かした探偵パートです!
本作は複数のチャプターに分かれていて、名探偵のティムとピカチュウがコンビを組んで様々な事件を解決していきます。
ゲームの形式はオーソドックスな探索型アドベンチャー。
小規模なフィールドを探索し、様々な人から情報を仕入れ、発生した事件の流れを整理して真犯人を暴き出していきます。
ポイントなのが、事件のトリックがポケモンの特性を活かしている事。
ポケモンが繰り出す技や姿、名前が事件のトリックとリンクしており、時には謎解きの解決法となっていて本当にポケモンの世界で探偵をしているかのようなんです。
これは、ポケモンファンであればあるほどニヤリとする要素だと思います。
本作をプレイすればよりポケモンの世界に浸れること間違いなし!
もちろんポケモンに詳しくない人への救済措置も用意されていて、ポケモンの情報はファイルに記録されているので「どんなポケモンなのか分かるかぁ!」なんて事にはなりません。
様々なシチュエーションが用意された各チャプター
本作に用意されているチャプターはアドベンチャーゲームの中ではかなり多い部類だと思います。
その分一つ一つのチャプターにかかる時間は短めですが、手頃なボリュームだと思うし、何よりもシチュエーションが多彩なところが良いと思いました。
舞台は研究所から洞窟、島、豪華客船などバラエティに富んでいて発生する事件も様々で、飽きさせない工夫がなされています。
実は本作、2016年2月にダウンロード専売で配信された3DS「名探偵ピカチュウ ~新コンビ誕生~」(※現在は配信終了)の内容に新チャプターを追加した作品なんですよね。
そのためダウンロードタイトル2本分+αの内容となっているんです!
まあ、パッケージタイトルとしてみると標準的なボリュームですがw
誰でもクリアできるバランス調整
アドベンチャーゲームの探索や推理が苦手。
そんな人に向けてピカチュウが次にすべき行動を教えてくれる「てだすけモード」が用意されています。
これを活用すればフィールドを無駄に歩き回る必要がなくなり、テンポ良くストーリーを楽しめるのが良いですね!
ゲームの難易度は「てだすけモード」なしでも低め。
クイックタイムイベントに失敗したり、推理パートで間違った選択肢を選んでもペナルティはほとんど発生しませんし、そもそも、バランス調整自体も易しめです。
惜しいところ
おっさんピカチュウの性格と絡めた会話システム
事件を解決するにはピカチュウとの情報交換も大切です!
しかし、このおっさんピカチュウ。かなりの気まぐれで、話しかけても「探偵の心得」や「コーヒーメモ」など事件とは関係のない事を言ってくるんです。
いざという時は役に立つ良い奴なんですが、「早くクリアしたい!」「早く事件を解決させたい!」なんて気持ちでプレイするとイライラしてしまうかもしれません。
これは、推理要素とコミュニケーション要素を混合させた事で生まれてしまったフラストレーションだと思います(意図的かも知れませんが)。
もう少しストーリーに刺激が欲しかった
全体的に低年齢層が楽しめるように作られているため、ミステリーやサスペンスとしてみると刺激は控えめです。
そのためストーリーにドップリと引き込まれるほどの魅力は感じられませんでした。
序盤でチラ見せする核心に関しても動線としては良いのですが、最後までプレイしてもスッキリするのかと言われたらそうではなく、綺麗にまとまっているとは言えません。
全体のまとめ
「ポケットモンスター」の世界観を再構築してアドベンチャーゲーム化した意欲作。
新たな魅力も垣間見れ、本作のチャレンジ精神は高く評価されても良いと思います。
一方、肝心のストーリーや探偵パートは良くも悪くもマイルドに作られていて、ポケモンである事を活かしているものの刺激は控えめです。
アドベンチャーゲームとしての難易度は低く、救済措置も用意されているので、ポケモン好きでアドベンチャーゲームデビューしたい人には良い作品だと思います。
ポケモンを題材にした初心者向けアドベンチャーゲームの第一章!
こんな人には特におススメ。
・ポケモン好き。
こんな人にはおススメできない。
・刺激を求める人。
名探偵ピカチュウ/お気に入り度【55/100%】
プレイした時間・・・約12時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
僕は新コンビ誕生の方をクリアまでプレイしましたが、ムービー部分のクオリティーは高かったですねー。
声優さんの演技も素晴らしく、海外のCGアニメを観ているような気分になりました!
クイックタイムイベントや探偵パートの難易度は、新コンビ誕生をクリアまでプレイしても低めに感じましたがムービーをメインに楽しむ内容であればこれくらいがちょうどいいのかな?
体験版にもミュウツーのシーンは収録されているんですねー。
僕も新コンビ誕生のラストでそのシーンを見て先が気になってしまったので、本編も発売日近くに購入する予定ですw