The Unfinished Swan (アンフィニッシュド スワン)
2012年12月にPS3向けダウンロードタイトルとして配信された作品です。
ゲームジャンルは一人称視点のアクションゲーム。価格は約1,200円。2014年10月にはPS4版も配信されました。本記事では本作のレビューをしていきます。
モノトーンの不思議な世界を大冒険!
ゲームを始めると、真っ白な世界を移動できるようになります。しかし、影のない世界なので辺り一面真っ白で何が何だかさっぱり分からない。
そこで役立つのが真っ黒のペイントボール。
×ボタン以外を押すと何発でも発射する事が可能で、壁やオブジェクトに当たると飛び散ります。
そのおかげで壁やオブジェクトの位置が何となく分かって奥へ進めるようになるんです。このようなゲーム性を持った作品は初めて見たので、最初に見た時は驚きました。
様々な新しい体験が待ち受ける!
もちろん、終始真っ白な世界を冒険する訳ではありません。
ある程度プレイすると世界に影が付いて不便なく移動ができるようになり、ペイントボールでツタを成長させて新たな道を切り開いたり、3つの軸にペイントボールを投げて足場となるブロックを作ったりと数多くの不思議な体験が待ち受けていて、プレイしていてワクワクしました。
定期的に挿入されるストーリーの解説。絵本を読むような感じで進んでいき、読んだあとは絵本の内容に沿った展開が待ち受けています。
雰囲気ゲーってストーリーを多くは語らないので「?」な事が多いんですが、このゲームの場合ちゃんと語ってくれるのである程度は理解しやすいのが良いですね。
メリハリのないゲーム展開
とは言え所詮は雰囲気ゲー。ゲーム的な味付けは薄く、基本的にはペイントボールを投げてゴールまでの道のりを探していくだけでアクションゲームらしい戦闘要素は皆無に等しいです。
ジャンプアクション要素は多少ありますが、テクニックを要求される事はほとんどなし。あくまでもキャラクターを操作して不思議な体験を体感するアートゲームです。
ちなみに一人称視点のゲームなので人によっては酔いやすくなっています。
特にゲーム序盤の影がない真っ白なエリアは空間認識能力が重視され、3Dゲームに慣れていないと気持ち悪くなってしまうかも。
幸いにも僕は3Dゲームに慣れているので酔いませんでしたが、酔いやすい方は画面中央にある点を見るようにプレイしましょう。
シームレスじゃないのが勿体ない
本作はいくつかのチャプターに分かれていますが、チャプター終了後はロード時間が入り、絵本の選択画面に戻ります。
ここは少し勿体ないなーと思った。せっかく一人称視点を採用して没入感のあるゲーム体験ができるというのに、チャプタークリア後の流れによってブツ切り感が出来てしまいましたから。細かい事のようで何気に重要な事だと思うんです。
全体のまとめ
ゲームとしては特筆するほど面白いわけではないですが、ゲームならではの不思議な体験を味わえる作品で革新性は高く感じました。
低価格ですし、新しい刺激を味わいたい場合は手を出しても良いかと思います。FPSだからこそ実現出来たアート。
こんな人には特におススメ。
・新しい刺激を受けたい人。
こんな人にはおススメできない。
・ゲーム要素を求める人。
・3D酔い耐性がない人。
The Unfinished Swan (アンフィニッシュド スワン)/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約3時間
コメントする