
Bloodborne(ブラッドボーン)/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2015年3月に発売されたPS4「Bloodborne(ブラッドボーン)」のレビューをしていきます。
本作はフロム・ソフトウェアとSIEがタッグを組んだ高難易度アクションRPGですが、あらゆる要素が芸術的にまとまった傑作でした!
まずは良いと思った点から書いていきます。
大型ダウンロードコンテンツ「The Old Hunters(ジ オールドハンターズ)」のレビューはこちら。プレイ日記はこちら。
※2015年12月には完全版のPS4「Bloodborne The Old Hunters Edition(ブラッドボーン ジ オールドハンターズ エディション)」が発売されています。
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- 入り組んだフィールドを探索していく高難易度アクションRPG。
- 各エリアの奥に居るボスを倒すのが主な目的。
- 基本的に盾は存在せず、敵の攻撃は回避アクションで避ける必要がある。
初リリース日 | 2015年3月26日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | 高難度アクションRPG |
推定クリア時間 | 25~35時間 |
売上 | 初週14.7万本/累計20.2万本 |
発売元 | SCE(現SIE) |
目次
良いところ
作り込まれた世界観
なんだこの世界観は!?
ゲームを開始するとそれまで見たことのない奇妙な世界観に驚きました。
本作の世界観は19世紀ヴィクトリア朝をベースにしており、ゴシックの古い街並みを舞台としています。
その拘りようは素晴らしく、どこを切り取っても絵になるほどです。
さらに凄いのが、血をテーマにしていること。
敵を攻撃すると血が飛び散るんですが、その血液を回復アイテムやお金、経験値に変換できるんです!
全体的にクトゥルフ神話をモチーフにしたような要素が多く、人によっては生理的に受け付けない内容になっていますが、世界観の作り込みという意味では徹底していると思いました。
ダークソウルを踏襲したゲームデザイン
一見すると完全新規タイトルに見える「ブラッドボーン」。
実は本作、「DARK SOULS(ダークソウル)」シリーズの流れを組んだ作品だったりします。
世界観やストーリーこそは独立していますが、ゲームシステムの多くは踏襲されているんですね。
以下、「ダークソウル」との共通点を挙げていきます。
- 三人称視点のアクションRPG。
- 入り組んだフィールドを探索するのがメイン。
- 各エリアの奥にはボスが潜んでいる。
- チェックポイントに触れると全回復して周辺の敵が復活する。
- 攻撃をする毎にスタミナゲージが消費される。
- 敵を倒すことでポイントが溜まる。
- ポイントは経験値やお金の役割を果たす。
- 倒れてしまうと持っているすべてのポイントを落とす。
- ただし倒れた場所まで戻ると一度だけ回収できる。
- 世界観がダーク。
- イベントシーンは最低限で想像する楽しさがある。
- 緩い繋がりのオンライン機能を搭載。
- 全体的に難易度が高め。
ってまんま「ダークソウル」じゃないか!?
そんなツッコミが飛んできそうですねw
個人的には「高難易度アクションRPG」「探索要素が強いフィールド」「ゲームオーバーの大きなリスク」といった要素を踏襲してくれたおかげで今作も楽しめました!
ですので、まんま「ダークソウル」なのはむしろ利点に感じます。
スタイリッシュになったアクション
まんま「ダークソウル」と書きましたが、ある程度は差別化が図られています。
特に大きいのがスタイリッシュになったアクション性です。
本作の元となった「ダークソウル」は盾ゲーの側面が強くありました。
つまり、敵の攻撃を受けないために盾を構えながら進むシチュエーションが多くあったんですね。
一方、「ブラッドボーン」は基本的に盾が存在しないため回避メインのゲームになっているんです!
「ダークソウル」のモッサリアクションをイメージすると大変そうですが、今作の主人公は回避能力が優れているので意外とサクサク決まります!
そんなアクションを彩ってくれるのが武器の形態チェンジ!
各武器は好きなタイミングで形態チェンジさせることが可能で、状況に応じて使い分けることが出来ます。
極めつけは銃を使ってのパリィ!
特定のタイミングで銃を放つと敵の体制を大きく崩すことが可能で、そのスキに内蔵攻撃ができるんです!
これが決まると大ダメージを与えられるので、超キモチイイ!!!
このように本作は「ダークソウル」と比べてアクション性が高まっていて、アクションゲームとしての楽しさが増しています。
新たな戦略性が生まれた「リゲイン」システム
さらにアクションを奥深くしているのが「リゲイン」システム!
敵からダメージを受けずに戦う場合、これまでの作品では盾でガードするか回避するかの二択しかありませんでした。
ところが本作の場合、「リゲイン」システムによって新たな選択肢が生まれたんです!
なんと、本作ではダメージを受けた直後に攻撃をすると少しだけ回復するようになりました!
おかげで攻撃が防御の役割を果たすようになったんですね。
これまではダメージを受けたら慌てて逃げてしまいがちでしたが、逆の発想で戦えるようになるとは!?
上手く行けば回復アイテムを節約できるので、新たなリスクとリターンを生み出していると思いました。
自由度の高さ
「ダークソウル」シリーズの特徴だった自由度の高さは今作も踏襲していました。
探索することになるフィールドはとても広大で、各エリアがシームレスに繋がっています。
基本はどんどん奥へ進んでボスと戦っていくことになっていますが、用意されているルートは複数存在するんです!
しかも大規模な分岐ルートも存在するので、時には探索するエリアそのものが変わることもありました。
「ダークソウル」シリーズのような隠し部屋や隠しエリアもありますし、今作でも自由な探索を存分に楽しめます。
もちろん、武器選択やステータスの割り振り、キャラクタークリエイトといったRPG的な自由度もありますよ~。
啓蒙システムによって生まれる不確定要素
あれ?前回のプレイでは出現しなかった敵が出てきたぞ!?
ゲームを進めていくとこういった不思議な体験に出くわすと思います。
実は本作、各エリアのボスを倒すことで啓蒙(けいもう)というステータスがアップするんです。
このステータスが高くなると以下のような変化が発生します。
- 敵の攻撃が激しくなる。
- それまで出現しなかった敵やキャラクターが出現する。
- 赤子の鳴き声がする。
このような要素が存在することで不確定要素が強まり、ますます周回プレイをする楽しさを生み出していました。
また、啓蒙(けいもう)は消費することもできるので、自らが数値をコントロールする駆け引きを生み出しているのも面白いですね。
やり込み要素が強い聖杯ダンジョン
さらにランダム要素を強めるのが聖杯ダンジョン!
このダンジョンはランダム生成となっていて、プレイする度にフィールドの構造やボスが変化します。
そのため毎回違った体験を楽しめるので、やり込み好きには溜まりません!
ちょっとしたハック&スラッシュ要素もありますし、お気に入りのダンジョンをオンラインで公開することもできるので、遊びの幅を広めていると思いました。
さらに充実したネットワーク機能
「デモンズソウル」や「ダークソウル」シリーズで好評だったオンライン要素は今作にも存在しました!
例えば床にメッセージを書いて他のプレイヤーと情報共有したり、見知らぬプレイヤーと対戦・協力したり。
さらに今作では待望のフレンドとの協力・対戦プレイができるようになりました!
これまでの作品ではなかなか出来なかったことなのでこれは嬉しい!
惜しいところ
ロード時間が長い
「ブラッドボーン」はマゾゲーなので何度もミスをしてゲームオーバーになります。
にも関わらずリトライ時のロード時間は5~15秒と長いのが気になりました。
アクションゲームが苦手な人はロード画面ばかりを見ることになり、ストレスが溜まりまくって大変な事になるかもしれません。
恐ろしいのが、発売直後はもっと長かったこと。
今はアップデートによって5~15秒で済んでいますが、当初は約40秒もあったんです!
ぼくは発売日組なので当時はゲームオーバーの度に40秒待っていました。
拠点周りのインターフェースが煩雑
レベルアップや武器の改造・修理、アイテムの購入は夢の世界まで行かないと出来ません。
しかし、夢の世界はチェックポイントとなる「灯り」からワープしないと行けないんです。
どうせなら「灯り」内でレベルアップや武器の改造・修理、アイテムの購入が出来たら良かったのに(そういったアイテムも存在しません)。
修正パッチが配信されたとはいえ、「夢の世界」へ出入りする度に合計40秒ほどのロード時間が発生するので煩わしいです。
あと、回復アイテムは自給自足となっているんですが、「ダークソウル」シリーズのように「灯り」に触れたら自動で補充される仕様にしてほしかった。
自給自足となっている分、回復アイテムは多めにストックできるんですけどね。
もしストックが無くなったら稼ぎポイントまでマラソンすることになり、時間が取られてしまいます。
聖杯ダンジョンが単調
聖杯ダンジョンはランダム生成で面白い試みだと思います。
しかし、いかんせん用意されている素材が少なため単調になりがちです。
構造こそは毎回変わりますが、やっていることは「スイッチを探す→ボス部屋のロックを解除する→ボスと戦う」を繰り返すだけなんですよね。
ボスのバリエーションもそんなにないですし、報酬もある程度の段階までは大してないのであまり期待しない方が良いです。
トロフィーコンプリートのためにはやり込み必須ですが。
相変わらず不親切
ゲーム中にはほとんどヒントがなく、相変わらず不親切に感じました。
手探り感が出てきて楽しいと感じられることはありますが、単に不親切としか思えないことの方が多かったです。
レベルを上げる場所。啓蒙を消費できるお店。オンラインマッチングのルール。啓蒙システムの解説。
こういった初歩的な事ですらも教えてくれず、思わぬところで詰まってしまいます。
また、今作のマップ構造はボスを倒した先が行き止まりになっているケースが多く、これまで以上に迷いやすくなっているのもどうかと思った。
ここは探索する楽しさよりも意地悪さの方が印象に残っています。
本作には説明書が封入されておらず、ゲーム内容を把握するためには使い勝手の悪いオンラインマニュアルをチェックするしかないので、オフラインユーザーはあまりの不親切さに絶望してしまうかもしれません。
全体のまとめ
全体的に難易度が高く、それでいてヒントが少なめなので人を選びます。
今作の場合、世界観も突き放しているので尚更。
しかし、ゲームバランスに関しては「デモンズソウル」並みに神がかっており、フロム・ソフトウェアの高難易度アクションRPGシリーズにしてはマイルドに感じました。
それでいてアクションゲームとしての気持ち良さがシリーズの中では飛び抜けているので時間が経つとまたプレイしたくなってきます。
全体的に「ダークソウル」シリーズよりも綺麗にまとまっている印象で、芸術作品としてもゲームとしてみても完成度が極めて高い作品です。
ぼくはこの作品をプレイしたことで完全なマゾヒストになってしまい、「高難易度アクションRPGウェルカム!」な姿勢になりましたw
元々難易度が高いアクションゲームが好きだったとは言え、まさかここまでマゾヒストになってしまうとは・・・w
あらゆる要素が芸術的にまとまった新しいカタチの高難易度アクションRPG!
こんな人には特におススメ。
・骨太アクション好き。
・冒険好き。
こんな人にはおススメできない。
・難しいゲームが苦手な人。
・ホラー耐性が無い人。
・スプラッター表現が苦手な人。
Bloodborne(ブラッドボーン)/お気に入り度【100/100%】
プレイした時間・・・約45時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
このゲームがなかったらPS4を買う時期はもっと遅れていましたね。
システムはソウルシリーズと似ている所がありますがスピード感と世界観のおかげで全くマンネリしなかったし続編をだして欲しいタイトルNo. 1です。
聖杯ダンジョンは全てのダンジョンの構造が奥の部屋にあるレバーを動かしてボスを倒し次のエリアに行くだけだから差別化をして欲しかった。