【レビュー】任天堂の新作「フォーエバーブルー ルミナス」が色々と惜しい内容だった

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は「フォーエバーブルー ルミナス」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。

このゲーム、色々と惜しいです!

雰囲気は良いんですけど、前作にあった要素がなくなっていたり、オンライン重視の内容になっていたり。

良くも悪くも今風のゲームに変わっていて、「フォーエバーブルー」の新作としてみるとなんか違うって思いました。

久しぶりの新作なので出してくれただけでも嬉しいんですけど、かなり人を選ぶ作品になっています。

ですので「任天堂からなんか面白そうな新作が出たから、試しに買ってみるかな?」って感じで手を出すと肩透かしを食うかもしれません。

そこで、今回は「フォーエバーブルールミナス」をプレイして感じたことを正直に語っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ

このゲームを3行で説明すると?
  • スキューバダイビングを舞台にした海中探索アドベンチャー。
  • 潜る度に姿を変えるベールド海が舞台。
  • 最大30人で遊べるオンラインプレイに対応。
初リリース日 2024年5月2日
対応ハード Switch
ジャンル アドベンチャー
推定クリア時間 40~60時間(ツクモ盤コンプ)
発売元 任天堂

スポンサーリンク

フォーエバーブルー ルミナスとは?

まずはゲームの概要を簡単に紹介します。

本作は海中探索アドベンチャー「フォーエバーブルー」シリーズの最新作。

ダイバーとなって好きなように海中を探索することができます。

元々はWiiなどで発売された作品ですが、15年の時を経てSwitchで大復活。

グラフィックが美しくなり、様々な新要素が実装されています。

特に注目なのが、潜るたびに姿を変える「ベールド海」を舞台にしていることです。

この海は限られたダイバーにしか知られていない不思議な海域で、潜るたびに異なる地形や生き物がダイバーを迎えます。

わかりやすく言うと、コンピューターがマップを自動生成するようになった感じですね。

登場する魚は500種類以上。

中には大昔に絶滅したはずの生き物や幻の生き物も登場するので、ゲームでしか味わえない体験が待ち受けています。

そしてシリーズ恒例のオンラインは30人同時プレイに対応。

同じ海域を他のダイバーと一緒に探索したり、ジェスチャーでコミュニケーションを取ることができるようになりました。

そんな「フォーエバーブルー ルミナス」ですが、冒頭でも触れたように色々と惜しい作りなんですよね。

ここからはプレイして感じたことを語っていきます。

目次へ戻る

良いところ

図鑑などのコレクションが楽しい

本作で特に良いと思ったのが、図鑑などのコレクションが楽しいことです。

海を探索していると、色んな生き物に遭遇します。

これらの生き物に注目することで生態などが図鑑に記録。

あとから好きなように閲覧できるようになります。

この図鑑が自動音声で読み上げてくれて、魚の生態や歴史などを教えてくれるんですよ。

図鑑機能自体は過去作にもありましたけど、自動音声で読み上げてくれることはありませんでしたから、活字が苦手な者としては有り難いです!

実際の図鑑ってなかなか高いので、これだけでも結構な価値があるのではないでしょうか?

しかも出会った生き物とは一緒に泳ぐことが可能で、色んなところを回ることができます。

ですので好きな魚がいましたら嬉しい要素ですね!

図鑑を埋める時に嬉しかったのが、操作性が向上していることです。

前作では魚を1匹ずつ調べないといけませんでしたが、今作は一度に大量の魚を調べることができるので、煩わしさが薄れています。

登場する魚は578種類と前作から200種類以上も増えているので、この仕様変更は助かりました。

コレクション要素としては他にも

  • ダイビングスーツに貼り付けられる「ステッカー」
  • 好きなポーズで相手に意思疎通できる「ジェスチャー」
  • プレイヤー名の上に表示できる「称号」
  • 入手することでポイントが溜まる「お宝」

などがあります。

多くはオンラインモードで真価を発揮するのでオフラインですと集める必要性は薄いんですが、コンプリートを目指そうと思ったらかなりの時間がかかります。

コレクションが好きな人でしたら長く遊べるでしょうね。

探索するマップはランダムで構成。

隠された洞窟の様なところを潜ると古代の生物がいたり、海なのに淡水の魚がいたり、不思議なことが起こるので楽しいです!

さらにマップを80%以上探索するとそのマップのセッションコードを入手できるので、全く同じマップで再度遊ぶことができます。

もし好きなマップがある場合、セッションコードをメモしておくと良いでしょうね。

気軽に出来るオンラインプレイ

オンラインモードは気軽に遊ぶことができました。

「最大30人での同時プレイってなんだかMMORPGみたいでハードル高いかな?」と思っていましたけど、コミュニケーションはジェスチャーとスタンプのみ。

面倒くさいチャットをする必要はありませんし、素通りしても全く問題ありません。

よって、コミュニケーションが苦手なぼくでも躊躇せずに楽しむことができました。

ただ出会ったプレイヤーとはシェアラーとなり、お宝の位置やレアな生物などの情報を共有できたり、いつでもシェアラーの近くに飛ぶことができるんですよね。

画面上に表示されたセッションコードをフレンドに教えたら同じ海域を泳ぐことができますし、知っている人同士でプレイすると楽しそうです。

魚や落ちてるものにマーキングして教えることが出来たり、途中で発生するミッションを分担して進めたり。

みんなでプレイすることで効率化を図ることもできるので、身近で本作を持っている人が居たら誘ってみるのも良いかも!?

目次へ戻る

注意点

ゲーム性重視には不向き

本作は観察や収集をメインにしたゲームです。

敵などの概念もないので、刺激がほしい人にはおすすめできません。

この点は過去作にも言えることですが、今作の場合、

  • 深海などすべてのマップに最初から行ける
  • 鍵を集めて仕掛けを解除するみたいな謎解き要素がなくなってる

といった感じで駆け引きや攻略性が薄れていますし、ゲームにありがちな敵も出てきません。

もう完全にスキューバダイビングの雰囲気を楽しむゲームになっているので、そこを楽しめないとただの作業ゲーになってしまうでしょうね。

オンライン推奨の内容

本作はオフラインでも遊ぶことができますが、基本的にはオンライン推奨の内容です。

理由としては2つあります。

1つめは、オフラインだと広大なマップを一人で探索しないといけないことです。

一人で探索する場合、魚の発見やミッションの攻略を助けてもらえないので、圧倒的に時間が掛かってしまいます。

代表的なのがアンノウンパルス探索ミッションです。

これは探索の途中で発生するミッションで、広いマップ内に数匹だけいる魚を探し当てることになります。

一人でプレイする場合、圧倒的に非効率なので、基本的にはオンラインでプレイするとよいでしょうね。

2つめは、開放される要素の多くがオンライン向けであることです。

良いところでも触れたように、本作はやり込むことで使える「ステッカー」や「ジェスチャー」「称号」が増えていきます。

これらの要素は全てオンラインモードで真価を発揮するので、オフラインモードでいくら集めてもコレクションにしかなりません。

チャットなどの煩わしいこともありませんし、オンライン環境がありましたらそちらを推奨します。

ただオンラインプレイをするにはSwitch ONLINEに加入する必要があるんですよね。

Switch ONLINEは月額200~300円と安価ではありますが、過去作はオフラインでも十分に楽しむことができましたから、加入しないと楽しさが半減するのは残念です。

スポンサーリンク

目次へ戻る

惜しいところ

おまけと化したストーリー

ストーリーはおまけのような形になっています。

内容としてはダイバーがAIの音声に従って本作のシステムを学ぶというもので、生身の人間は先輩ダイバーくらい。

前作のジャンとか、オセアンヌみたいに個性的なキャラクターは登場しません。

そのため人間ドラマが薄れていて、仲間と一緒に深海の謎に迫るとか。

そういうアドベンチャー的な楽しさが薄れていると思いました。

まあオンラインモードだと他のダイバーが海を探索しているのでぼっちってことはないんですが、前作のストーリーが良かっただけに残念です。

また、後半になってくると解放条件が厳しくなり、5-1に至ってはツクモ盤という実績のような物を全て埋める必要があります。

海中に落ちているコインやお宝を拾うとか、特定の場所にたどり着くとか。

全部で99個もあるんですが、これを全て埋める場合、何十時間も掛かってしまいます。

ストーリーの内容にしてもチュートリアルのような感じで、ある程度ダイビングを終えた後には「今更?」と言いたくなるような物でした。

前作の場合、ストーリーもしっかりしていただけに、これはちょっと肩透かしの人もいるんじゃないかと思います。

ツクモ盤の解放条件がノーヒントなのも辛いよな

魚の動きがぎこちない

本作はスキューバダイビングを題材にしたゲームです。

そのため泳いでいる魚は本物ソックリであるべきなんですが、ちょっとイマイチに感じました。

見た目こそは特徴を捉えているので、遠くからでも「あの魚か?」と分かるんですけどね。

とにかく動きがぎこちないので、魚ではない何かが動いているように感じました。

こちらが本作のクマノミ。

目が死んでいますし、体やエラがほとんど動いていません。

本作では色んな魚を同時に処理しないといけませんし、マップにはサンゴなど色んなオブジェクトがあります。

そのうえで魚を一匹ずつ作り込むのは、Switchの性能を考慮に入れると無理ゲーではあるのはわかります。

ですが、2024年に発売するスキューバダイビングを題材にしたゲームとしてみるともうちょっと頑張ってほしいと思いました。

魚の要素で残念な点としては、他にも餌やりの廃止があります。

前作では餌を持つと魚たちが食いついてきてくれて可愛かったんですけど、今作ではできなくなってしまいました。

なぜできなくなったしまったのでしょうか?やっぱオンラインモードが足枷になっているんでしょうかねぇ?

メリハリが薄れたゲームプレイ

人間ドラマ、餌やり。

ここまで前作から廃止された要素を挙げていきましたが、他にもたくさんあります。

前作の場合、酸素ゲージがあってなくなると自動で船に戻されてしまいました。

一方、今作では酸素ゲージが廃止。

その影響で陸に上がる必要性がなくなってしまい、前作とは違って陸の描写は控えめになってしまいました。

もうとにかくずっと海の中を潜ることになるので、まるで空のない世界を探索しているかのような印象です。

さらに今作ではサメなどの危険生物が襲ってくる要素も廃止。

ゲームならではの緊張感が薄れてしまい、ゲームプレイが平坦になっています。

まあオンラインとの兼ね合いもあると思うんですが、スキューバダイビングのシミュレーターとしてみても探索ゲームとしてみても改悪している印象で、色々勿体ないと思いました。

目次へ戻る

フォーエバーブルー ルミナスのレビューまとめ

ここまで「フォーエバーブルー ルミナス」について語っていきました。

簡単にまとめると

  • オンライン重視に生まれ変わった15年ぶりの新作
  • コレクションは楽しいのが、良くも悪くも時代の流れを感じる作品

といった感じです。

久しぶりに新作が発売されたのは嬉しいんですけど、とにかくオンライン要素に振り回されている印象で、前作から別ゲーと化しています。

そのため前作が好きな人でも楽しめるとは限りませんし、ゲーム性も高いとは言えないので、おすすめできる人はかなり限定されてしまいます。

もうそれこそ海中の雰囲気が好きな人とか、魚の電子図鑑が欲しい人とか。

ツール的な要素を求めている人向けの作品という印象です。

もし前作のようなアドベンチャー要素を求めている場合、Switchでも配信されている「ABZU」をおすすめします。

こちらはグラフィックがやや簡素になっていますが、ストーリーに沿って海中を冒険することができるので、「フォーエバーブルー」で求めている要素を満たすことができました。

価格も約2,500円と安く、セール時は数百円で買えますので、個人的にはこちらの方をおすすめします。

こんな人には特におススメ。
・魚の生態を知りたい人。

こんな人にはおススメできない。
・ゲーム性を重視する人。

お気に入り度【50/100%】

累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ

ハードメーカー別レビュー記事リスト
Nintendo PlayStation
Xbox etc

目次へ戻る

本記事の動画版

 

関連作のレビュー記事