【レビュー】F-ZERO X [評価・感想] N64のマシンパワーをフルに活かした隠れた良作!


F-ZERO X/N64

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は1998年7月に発売されたN64「F-ZERO X (エフゼロ エックス)」のレビューをしていきます。

本作は近未来を舞台にしたハイスピードレースゲームですが、N64のマシンパワーをフルに活かした隠れた良作です!

時は遡ること1990年代。

当時から立体的な映像を擬似的に再現したレースゲームが数多く発売されましたが、コースのレイアウトはいずれも平面的でした。

確かに手前から奥へ進んでいる感覚は味わえたんですが、ジェットコースターのようにねじれた道を描いた作品は存在しなかったんですよね。

ジェットコースターのような体験を味わえるレースゲームが出てこないかなぁ

なんて当時のぼくは思っていました。

そんなぼくの夢を叶えてくれたのが、今回レビューするN64「F-ZERO X」です。

シリーズ2作目となる今作はグラフィックがフルポリゴンになったことでコースのレイアウトがとんでもないことになっています。

コースを走行していると天と地が入れ替わるわ、パイプの中を走行することになるわ・・・。

時速も1,000kmを超えるので、まさにジェットコースターのようなレースを楽しめました。

ここからはそんなN64「F-ZERO X」について詳しく語っていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 30台のマシンとコース内でレースして1位を目指すゲーム。
  • 2周目からは体力を消費してスピードアップできる。
  • 体力が0になると失格になってしまう。
初リリース日 1998年7月14日
対応ハード N64
ジャンル レース
売上 初週5.6万本
推定クリア時間 10~15時間
発売元 任天堂

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良いところ

大迫力のコースレイアウト

「こんなコースレイアウトありなの!?」

本作のコースレイアウトは従来のレースゲームとは一線を画しています。

なんと、コースの多くがねじれています!

そのまま走行していたら天と地がグルっと回転しているかのような錯覚に陥るので、今までにない体験を味わえました。

え?逆さまになったら落下するんじゃないかって?

本作のコースは反重力を採用しているので、例え逆さまのエリアで止まっても落下することはありませんw

反重力をフルに活かした大回転ループ&パイプエリア

前述の通り本作のコースは反重力となっているので、重力の影響を受けずに走行できます。

そんな反重力をフルに活かしているのが大回転ループ。

コースによってはMD「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のような回転ループが設置されています。

当時としてはフル3Dのレースゲームで回転ループを走行できるのは珍しかったので感動しました!

え?回転ループは前年に発売されたN64「ディディーコングレーシング」にもあったって?

確かにそうですが、本作は時速1,000km以上で走行することができるんですよ。

この速度で回転ループを走行できるなんて、ジェットコースターみたいじゃないですか!?

もう1つ印象に残ったギミックとしてはハイプエリアがあります。

このエリアではパイプの中を走行することになりますが、なんと、天井を走行することもできるんです!

スティックを左右に倒していたらグルグル回りながら走行できるので、今までにない体験を味わえました!

調子に乗ってグルグル回りながら走行していると目が回って大変なことになりますぞ

最大30台で走行できる

なんと本作、最大30台で走行できます!

前作となるSFC「F-ZERO」は20台だったので、これは大きな進化と言えるのではないでしょうか?

しかも1画面に4台程度しか表示されなかった前作とは違って1画面に30台を表示されることもできるので、3段階くらいパワーアップしています!

え?N64の性能でこれだけのマシンを1度に表示したら処理落ちが酷そうだって?

驚くことに本作のフレームレートは当時としては珍しい60fpsなので、むしろめちゃくちゃ滑らかに動きます!

コースのレイアウトといい、一体、どんな技術で作られているのでしょうか?

さすが任天堂情報開発本部!

同時期に発売されたゲームとしてはトップクラスのパフォーマンスを実現しています。

リスクとリターンがハマったゲームシステム

ゴールまでの周回数は3周になりますが、2周目からはブーストを使用してスピードアップすることができます。

しかし、ブーストを使用すると体力ゲージが減少してしまうので、いくらでも使える訳ではありません。

体力ゲージが0になるとどうなるのでしょうか?

なんと、失格になってしまい、残機数が減ってしまいます。

残機数が0になってしまうとゲームオーバーになってしまい、最初のコースからやり直さなければなりません。

このように本作のブーストシステムはリスクとリターンがピッタリハマっています。

そんなブーストシステムをさらに熱くさせるのが回復ポイント。

回復ポイントの多くはコースの終盤に設置されているので、

もうすぐ回復ポイントがあるから一気にブーストで攻めるか!?
いや、残り僅かだからやめておくか?

なんて駆け引きを楽しめます。

超爽快なスピンアタック

なんと本作、ライバルを攻撃してリタイアさせることができるんです!

攻撃手段としてはサイドアタック、スピンアタックの2種類が存在。

サイドアタックは左右の敵にアタックして体力を大幅に削り、スピンアタックは回転して周囲の敵に大ダメージを与えられます。

上手く行けば大量の敵を同時にリタイアさせられるので、上手く行った時は気持ち良いのなんの!

しかも1コースで5台のマシンをリタイアさせると残機数が1つ増えます。

レースは30台で行われるので、理論上、1コースにつき残機数を5つ増やすことができるんです!

慣れてきたら1レース中に何台のマシンをリタイアさせられるのか試してみるのも良いかも!?

このように本作は敵を攻撃してリタイアさせることが醍醐味の1つとなっているので、「デスモード」という専用のモードが収録されています。

本モードでは一直線のコースをひたすら走行し、どれだけのタイムですべてのマシンをリタイアに持ち込めるのか競うことになるので、スピンアタック好きにはたまりません!

超カッコいいBGM

このようにスピード感と爽快感が抜群のN64「F-ZERO X」ですが、BGMによってさらに強調されています。

BGMは近未来をイメージしたロックサウンドがメインで、いずれも超が付くほどカッコいいんですよ!

代表的なのが「果てしなき挑戦 (ミュートシティ)」。

聴いているだけで「近未来」「サイバー」「ハイスピード」を連想するほどメロディとアレンジが秀逸で、ゲーム音楽史に残る1曲として挙げたいくらい。

それ以外にも「ドリーム・チェイサー」「おまえの目が語るもの (ビッグブルー)」など名曲が満載で、運転中に流すとアクセルを強く踏みたくなりますw

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惜しいところ

カメラワークで魅力半減

せっかく天と地がひっくり返るほど立体的なコースレイアウトなのに、主観視点モードが存在しません。

それ故に天井を走行している感が薄く、魅力が半減しています。

3D酔いや処理落ち対策だと思われますが、ちょっと惜しい。

初心者には厳しい難易度設定

「F-ZERO」シリーズはコアゲーマー向けのゲームになるので、初心者の方には厳しい難易度設定になっています。

大きな要因になっているのが体力の概念。

本作は「マリオカート」などと違って体力の概念が存在し、0になるとリタイアになってしまいます。

そのうえ残機数の概念が存在し、0になったらカップの最初からになるので、最初の頃は面を喰らいました。

スピード感があるので走行自体が大変ですし、クリアするにはある程度の練習が必要です。

いい加減なレイアウトのX CUP

本作には隠しカップとしてX CUPが存在します。

なんと、X CUPのコースはランダム生成で、プレイする度にレイアウトが変わるんです!

その点は凄いと思いましたが、ランダム生成であるが故にいい加減なコースが目立ちます。

例えば道路と道路がめり込んでしまうほど急なカーブが設置されていたりして。

コースによっては大半のライバルカーがコースアウトしてしまうほど理不尽な仕掛けが設置されていることもあり、やや調整不足に感じます。

まあX CUPはやり込んだ人向けのおまけ要素ではありますが。

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F-ZERO Xのレビューまとめ

N64のマシンパワーをフルに活かしたレースゲーム。

本作が発売されるまでの2年間、任天堂は様々なレースゲームをN64向けに展開しました。

ウェーブレース64、マリオカート64、ディディーコングレーシング。

いずれも異なるアプローチでN64のマシンパワーを活かしていましたが、派手さの面では本作が突出しています。

パフォーマンスの高さやBGMの良さは20年以上が経過した今でも衰えておらず、もっと多くの人にプレイしてもらいたい作品です。

ぼくの場合、64DDの「F-ZERO X エクスパンションキット」に合わせて発売から2年後に購入しましたが、発売日に購入しても良い作品に感じました。

N64のマシンパワーをフルに活かした隠れた良作!

こんな人には特におススメ。
・ジェットコースター好き。
・ハイスピードレースゲーム好き。

こんな人にはおススメできない。
・レースゲーム初心者。

お気に入り度【80/100%】

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4件のコメント

N64時代はマリカ64以降、いろんなレースゲームを展開して技術力をアピールしてましたね。

F-ZEROも初代から8年も経って、ものすごく進化してます。

でもマリカと比べるととっつき辛さはあるなと感じてしまいます…(^^;;
それ故の売上の低さかな。当時のN64は小学生向けのゲームが力がある印象ですので。

しかしながらもしN64のサブスクリプションサービスがスタートしとときには、お試しで遊んでみたいと思ってます。

SFC/GBA版も触り比べてみましたが、このN64版は全くと言って良いほど感覚が違います。

それでも難しいところはあるけど、反重力でのジェットコースター体験は今でも迫力ありますよー。

SFC/GBA版はペラペラな紙の上で走らせている感じが強いです(汗)

レースゲームで一番プレイしたのはこれかGCのウエーブレースだと思います。
ひたすらデスレースをやっていた記憶があります。他の29台を破壊するまでのタイムを競っていました。3台くらいまとめて破壊すると気持ちがいいんですよね。
GC版は難しすぎてあまりはまれなかったのですが、最も続編を期待しているタイトルです。

デスレースはストレスが溜まった時にプレイすると良いですよね♪

そうそう、3台くらい同時に破壊出来た時が爽快なんです!

GC版はリアルになってさらに難しくなったけど、あっちもハマりましたw