時は遡ること2006年。
ニンテンドーDSが空前の大ブームとなり、老若男女が親しむゲーム機となりました。
やがて、DSは入門機となり、本ハードからゲームを始める方が出てきます。
任天堂はそんな方々に向けて「New スーパーマリオブラザーズ」を発売しました。
同作は2Dアクションゲーム初心者でも楽しめるように調整されていて、空前の大ヒットを記録します。

星のカービィ 参上! ドロッチェ団/DS
そんな「New マリオ」の影に隠れてしまいましたが、今回レビューするDS「星のカービィ 参上! ドロッチェ団」も同じように2Dアクションゲーム初心者向けに作られています。
難易度が低いのはもちろん、過去作で見られたアクを取り除いているので、ゲーム初心者向けに作られた「星のカービィ」を再定義しているのかと思いました。
ここからはそんなDS「星のカービィ 参上! ドロッチェ団」について詳しく語っていきます。
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- ステージクリア型の2Dアクションゲーム。
- 敵を吸い込んで飲み込むことで能力をコピーできる。
- 各ステージに隠されたお宝を入手するとドロッチェ団が邪魔してくる。
初リリース日 | 2006年11月2日 |
対応ハード | DS |
ジャンル | 2Dアクション |
売上 | 初週15.5万本/累計119万本 |
推定クリア時間 | 5~6時間 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
新世代に向けた難易度調整
本作をプレイして感じたのが、新世代に向けた調整をされていることです。
当時は気軽に遊べるゲームが人気を博していて、任天堂は新しい層を取り込むことに力を入れていました。
そのためか本作はゲームを初めて遊ばれる方に向けて作られています。
ここまでの話を聞かれた方の中には
と突っ込まれそうですが、今作ではさらに優しくなっているんですよ。
例えば特定のコピー能力で壊せる壁があるとします。
従来の作品では別のステージから入手しないといけない必要がありましたが、今作ではコピーの材料となる敵を近くに配置するようにしているので、詰まることはなくなりました。
「鏡の大迷宮」で複雑だったマップデザインも一本道に戻り、意地悪な仕掛けも控えめとなっているので、サクサク進めることができます。
もし、2Dアクションゲームを初めて遊ばれる方がいましたら、本作をおすすめしたいですね。
ニンテンドーDSの機能を活かした演出
本作はニンテンドーDS向けとしては初の本編カービィになるので、同ハードの機能を活かした仕掛けが随所で見られます。
特に印象的なのが、二画面を活かした仕掛けです。
今作ではアイテムを所持する要素が追加され、下画面には所持しているアイテムが表示されるようになりました。
所持しているアイテムはタッチして使用することが可能で、食べ物の場合は回復し、コピー能力の場合はタッチした瞬間に対象となる能力を使えるようになります。
また、一部のアイテムはかき混ぜて新しいアイテムを作成することができたり、カービィがダメージを受けると入手したアイテムが下画面内で暴れるので、2画面やタッチスクリーンを活かしているなと思いました。
パワーアップしたドット絵のグラフィック
今作も2Dのドット絵を採用しています。
一見するとGBA時代と大差ありませんが、アニメーションがパワーアップしていて、キャラクターやオブジェクトのリアクションが激しくなっています。
炎攻撃をしたら激しく燃え上がったり、大きな草に攻撃したら千切れたり。
カービィもサクサク動いてくれるので、ちょっと触っただけで「楽しい!」と思いました。
カービィシリーズは作品ごとに手触り感が異なりますが、今作はかなり良い方に感じます。
ドロッチェ団と繰り広げられるお宝の奪い合い
そして今作最大の特徴がドロッチェ団と繰り広げられるお宝の奪い合いです!
ステージ内で見られる大きな宝箱を取ってみましょう。
すると、ドロッチェ団が出現し、カービィの進行を阻止していきます。
その際にダメージを受けると手持ちの宝箱が落下。
ドロッチェ団が拾うと巣の中に持ち帰ってしまいます。
その場合、素の中に入って奪い返さなければいけません。
時間で表すと1分ほどのロスになるので、トラウマとなりました。
このような駆け引きは従来のシリーズ作品では見られなかったので、新鮮に感じます。
お宝を始めとするお楽しみ要素
各ステージに隠されたお宝を集めることで様々なお楽しみ要素を楽しめるようになります。
カービィの色を変えたり、隠しステージを解禁したり、サウンドテストモードを解禁したり…。
お宝自体は収集アイテムではありますが、集める毎にお楽しみ要素が解禁されるので、集めるモチベーションが増しています。
さらにシリーズではお馴染みの「サブゲーム」「ボスラッシュ」も収録。
複数人で楽しんだり、1人でやり込むこともできます。
この辺りは前作である「鏡の大迷宮」の良い点を継承しているので、同じフラグシップ製タイトルであることを実感しました。
実は本作、HAL研究所とフラグシップの共同開発で、「鏡の大迷宮」と同じような体制で作られているんですよね。
惜しいところ
ラスボスが笑っちゃうくらい弱い
詳細は伏せますが、今作のラスボスは笑っちゃうくらい弱いですw
ぼくでさえも初見で倒せてしまったので、「え?」と思いました。
あまりにもアッサリなので、もう1ラウンドくらいあっても良かったような?
逆に苦戦したのがワールド3のボスであるメカクラッコです。
メカクラッコ戦は足場が不安定のうえに第二形態まで用意されているので、前後のボスと比べたら異常な強さを誇ります。
ぼくの場合、ボス戦前に入手できる「トルネード」を暴発させたせいで4回もミスになりましたw
よって、今作での真のラスボスはメカクラッコということにしておきましょう!w
やや不便なアイテムのストック制
今作は「お宝」「コピー能力」「回復アイテム」「カービィの元」をストックできるようになっています。
しかし、最大5個までしかストックできないので困りました。
というのも、「お宝」「カービィの元」だけで大半が埋まってしまい、「コピー能力」「回復アイテム」を思うようにストックできないからです。
ストックが満タンの状態だと泡に包まれた「回復アイテム」に触れても回復できませんし、アイテムの所持システムはかえって煩雑になってしまった感があります。
まあ、本作は低難易度なゲームなので、そこまで困ることはありませんでしたが・・・。
星のカービィ 参上! ドロッチェ団のレビューまとめ
ゲーム初心者向けに作られた「星のカービィ」を再定義したような作品。
過去作と比べても難易度が下がっているので、アクションゲームが苦手な人やゲーム初心者におすすめできる作品となっています。
逆に歯ごたえを求めている場合はメリハリに欠けてしまい、アッサリに感じてしまうことでしょう。
かくいうぼくもサクサク進みすぎてしまい、印象に残りにくい部分はあったんですが、高難易度ゲームばかりやっていたので息抜きにはなりました。
2006年に送り出されたもう1つの入門ゲーム!
こんな人には特におススメ。
・2Dアクションゲーム初心者。
・サクッと楽しみたい人。
こんな人にはおススメできない。
・歯ごたえを求めている人。
※Special Thanks:nicondさん
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参ドロは懐かしいです!
僕が1日でクリアーしたことのある神ゲーです(≧∀≦)
普通1日でクリアーできるってマイナスにとらえかねないですが、本作の場合は数時間で濃厚な2Dアクションが体験できて、病みつきになりました。
個人的には、お宝集めが非常に楽しい!
スパデラの洞窟大作戦は画像のみ(オムニバスゲーだから仕方ないけど)、鏡の大迷宮はコンプがめんどい(しかも中にはガッカリ賞もあり)と2作とも欠点があったのですが、今作はマリオのスターコイン形式でステージのどこかに3つあるシンプルさと集めるとカラーチェンジなどのお楽しみがあるのが非常に楽しかった(≧∀≦)
大変だと思いますが、こういうコレクト要素をニューマリシリーズのいずれかでやってくれたら評価が変わったかも。
今作のラスボスは、「ドク」ですねwww
終盤のボスよりも中盤のメカクラッコやヤドガインの方が強いんですがwww
いっそのこと終盤でドクが団長のドロッチェを裏切り、カービィとドロッチェが力を合わせてドクを倒すストーリーの方が胸熱でしたよ。
「カービィのもと」は、ただ無駄にコピーパレットを埋めてしまうゴミアイテムでしたね。
宝箱もストックを埋めてしまうのでここはうまく分けて欲しかったですよ。
あと下画面のストックが今作限りなのは、もったいない気がしました。
UDXはリメイクだから仕方ないとして、TDXやロボボは今回みたいな下画面の機能を有効活用すれば良かったのになぁ。
これからゲームをはじめる子どもには、おすすめしたい不朽の名作です。