【レビュー】バイオハザード生みの親が携わった新作「Hi-Fi RUSH (ハイファイラッシュ)」が予想外の内容だった!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

2023年1月26日、Xbox Series/パソコン向けに予想外の新作が配信されました!

それが今回レビューする「Hi-Fi RUSH (ハイファイラッシュ)」です。

本作は「バイオハザード」を生み出した三上真司さんが設立した開発スタジオ「Tango Gameworks(タンゴゲームワークス)」が贈る完全新作。

ジャンルはリズムアクションで、ビートに乗って敵を倒していきます。

ダウンロード専売のリズムアクションであること。発表と同時に配信されたことから気休め的な内容かと思っていましたが、最後までプレイして印象が一変。

立派な大作と言える内容に仕上がっていて、ゲーム自体の完成度もめちゃくちゃ高かったりします。

まさか、こんな素晴らしい作品が水面下で作られていたとは!?

ここからはそんな「Hi-Fi RUSH」の良いと思った点を語っていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 近未来都市を舞台にしたリズムアクションゲーム。
  • リズムに合わせてボタンを押すことでコンボが決まる。
  • グラフィックはカートゥーン調のカラフルポップな仕上がり。
初リリース日 2023年1月26日
対応ハード Xbox Series
ジャンル リズムアクションアドベンチャー
価格 4,150円(税込)
推定クリア時間 9~12時間
発売元 ベセスダ・ソフトワークス

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良いところ

ありそうでなかったゲームジャンルの融合

「Hi-Fi RUSH」で特筆したいのが、ありそうでなかったゲームジャンルの融合です。

実は本作、根本的な部分は「デビルメイクライ」や「ベヨネッタ」などの3Dアクションゲームに類似していたりします。

進行形式がミッションクリア型であること、ボタンを連打することでアクションがスタイリッシュに決まっていくこと、戦闘終了時には成績がランク付きで表示されることなどなど。

「デビルメイクライ」が生み出したお決まり要素を踏襲しているんですが、パクリゲーにならないよう徹底的な差別化がなされています。

それは、リズムアクションの要素が加えられていることです。

ステージにはリズムが流れるようになっていまして、タイミングよくボタンを押すことで様々な効果が発生します。

攻撃が強化されたり、ダッシュ移動が連続で決まったり。上手く決まった時はエレキギターやタンバリン・掛け声が響くので、突き詰めていくと楽器を演奏しているかのような感覚を味わえます。

これが非常に爽快で、上手くリズムに乗れるとカッコいいアクションと相まって楽しくなってきます。

まさか、「デビルメイクライ」にリズムアクションの要素を加えることでこんなにも面白くなってくるとは!?

ゲームを進めていくと

  • 攻撃が当たる瞬間にボタンを押して弾き返す「パリィ」
  • 敵に接近する「フック」
  • 仲間と連携して敵のガードを壊す「連携攻撃」

なんてアクションをリズムに合わせて繰り出せるので、自分は戦っているのか楽器を演奏しているのかわからなくなってきましたw

ボス戦などではリズムアクションらしい譜面が挿入されるのも面白いよな

オシャレな世界観

このように「Hi-Fi RUSH」は既存のジャンルにリズムアクションの要素を加えることで斬新な作品に仕上がっていますが、オシャレな世界観がさらなる魅力を醸し出しています。

BGMにはナイン・インチ・ネイルズなど海外ロックバンドの楽曲を採用。

グラフィックはカートゥーン調の色鮮やかなものとなっていて、キャラクターは生き生きと動き、躍動感のある演出も多数盛り込まれています。

各ステージを進めていくとイベントシーンが挿入されますが、ゲームシーンからの切り替わりがとても自然で、1つのステージを通してプレイしていると1本のアニメを見ているかのような感覚を味わえました。

↑見てください、このグラフィックを。一見するとアニメを描き起こしているかのようですが、実は3Dポリゴンで作られていてリアルタイムで動かしています。

そのおかげでゲームシーンからイベントシーンの切り替わりがスムーズになっていて、キャラクターの服装を変えた時も反映させるようになりました。

世界観も作り込まれていて、周辺のオブジェクトがBGMに合わせて踊っていたり、チュートリアルが挿入される時の背景がステージの舞台になっていたり。リズムアクションを主体にしたゲームと感じてもらえるよう統一感を持たせています。

近年のゲームはグラフィックが向上したことで芸術作品としても見られることが多くなってきましたが、その観点から見ると本作はパーフェクトと言っても良いくらいセンスが良いです。

ヘンテコなコスチュームでプレイすると一気にバカゲーっぽくなるぞ

明るく元気なストーリー

ストーリーは明るく元気なものになっています。

主人公はロックスターを夢見る若者のチャイ。ゲームは彼が悪の巨大企業の実験手術を受けてしまったことから始まり、仲間と力を合わせて戦うことになります。

アニメのようにぶっ飛んだ展開が多く、非現実的ではありますが、仲間と協力して悪の巨大企業に立ち向かっていく展開が熱く、特にクリア後は余韻に浸ることができました。

愛しい猫型ロボットの808、カッコいいけど少し抜けているチャイ、ツンデレキャラのペパーミント、優しいパワーキャラのマックアロン。

どのキャラクターも良い味を出していて、イベントシーンはもちろん、道中での掛け合いを見ていると楽しい気持ちになってきます。

日本人として嬉しいのが、人気声優による日本語ボイスに対応していることです。

特に下野紘さんによる演技はチャイのヘタレな性格とマッチしていて、既視感はありますが、日本語ボイスが作品の付加価値をさらに高めていると思いました。

いやぁまさか「サイコブレイク」などの不気味なゲームを作っている開発スタジオがこんなにも明るくてファンキーなゲームを作るとは!?

「ビューティフルジョー」を手掛けた神谷浩史さんが乱入して開発をしたのかと思ってしまいましたw

充実のやりこみ要素

やり込み要素は非常に充実しています。

各ステージで最高ランクを目指すのはもちろん、高難易度モード、新アクションやスキルの解禁などなど。

ステージを進めていくと段階的に要素が追加されていきます。

さらにゲームをクリアすると

  • 1周目には行けなかった「隠し部屋の解禁」
  • 各キャラクターを様々な角度から鑑賞できる「モデルビューワ」
  • 最上階を目指していく「リズムタワー」

などのやり込みができるようになるので、2周目も積極的にプレイしたくなりました。

ゲームって1周クリアしたら満足しがちですが、本作は2周目以降もプレイすることをおすすめします。

新要素によって新鮮味が生まれているのもありますし、1周目は上手く決まらなかったコンボが上達によって決まったりしますからね。

繰り返しプレイすることで同じステージでも違った印象を持てるので、噛めば噛むほど味が出てくるゲームだと思いました。

実はぼく、1周目をプレイしている時は似たような背景や仕掛けに単調さを感じていたんですよ。

でも、リズムに乗ってのダッシュが上手くできるようになってからは地味な道中での移動も楽しく感じるようになってきて、これは凄いゲームだと思うようになりました。

1周クリアまでのプレイタイムは10時間前後。RPGを基準にすると短く感じますが、「デビルメイクライ」や「ベヨネッタ」シリーズと比べても遜色ないボリュームで、1周クリアするだけでも充実感を味わえます。

間違いなく数年単位で作られていたと思うので、こんなゲームが発表と同時に配信されたことに改めて驚きました。

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惜しいところ

リズムアクションと探索の噛み合わせが悪い

各ステージには様々な探索要素が存在します。

脇道にアイテムやログが隠されていたり、秘密の隠し部屋が存在したり。隅々まで探索することでゲームを有利に進められますが、リズムアクションとの噛み合わせが悪く感じました。

何故かと言いますと、探索をすることでリズムアクションとしてのテンポが崩れるからです。

せっかく戦闘でリズムに乗っていたのに、探索することでトーンダウンしてしまうことは何度もありましたからね。

幸いにも探索は強制的なものではなく、「やりたい人はやってください」というスタンスではありますが、ぼくの性格的に脇道はくまなく探索したくなるんですよw

良くも悪くも「デビルメイクライ」や「ベヨネッタ」で見られた要素を余すことなく取り入れている印象なので、いっそのこと省いた方がスピード感が生まれてリズムアクションゲームらしくなるんじゃないかと思いました。

それは1ステージ辺りのクリアタイムを見ても感じられます。多くのステージはクリアするまでに40分近くも掛かりますからね。

これは探索をある程度したうえでのプレイタイムではありますが、リズムアクションにしてはちょっと長く感じるので、続編を出すのであればもう少しスマートにまとめてほしいです。

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Hi-Fi RUSH (ハイファイラッシュ)のレビューまとめ

明るくファンキーな新感覚のリズムアクションゲーム。

プレイしていると気持ちが明るくなってくるので、暗い気持ちになっている時にこそプレイしたい作品です。

本作を手掛けたTango Gameworksは暗い世界観のゲームを中心に手掛けているので、こんな作風も行けるのかと驚きました。

ゲームデザイン的には「デビルメイクライ」などの影響がまだ強く、リズムアクションとの噛み合わせの悪さも感じるので、もし続編を出すのであれば改善されることを期待しています。

クリアするにはリズム感が必要になるので合う合わないはあると思いますが、色んな難易度が用意されているので、自分に合ったものを選んで少しずつ慣れていってほしいです。

こんな人には特におススメ。
・リズムアクション好き。
・スタイリッシュアクション好き。

こんな人にはおススメできない。
・リズムアクションが苦手な人。

お気に入り度【85/100%】

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