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【レビュー】風のクロノア door to phantomile [評価・感想] ステージの立体感と世界観が素晴らしい!

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1997年12月に発売されたPS「風のクロノア door to phantomile」を今回はレビューします。PS「風のクロノア door to phantomile」はクロノアが主人公の横スクロールアクションゲームです。

良いところ

横スクロールアクションなのにステージが立体的

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2Dアクションといえば平面的で、立体感はありません。ところが本作はキャラクターが移動するとカメラも動くので、2Dアクションなのに立体感がありました!

おかげで他のゲームにはない臨場感を味わえます。とあるステージに登場するイカダエリアは必見ですぞ!立体感のある2Dアクションは今時珍しくありませんが、1997年の作品として考えると衝撃的です。

シンプルなアクション

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基本的アクションはジャンプと敵を膨らますアクションしか用意されていません。が、後者の敵を膨らますアクションは様々な用途に対応しているためシンプルだけど奥の深いアクションを楽しむ事が出来ました。

▼様々な用途に対応する敵を膨らますアクション

・膨らました敵を他の敵に当てる→ダメージを与えられる。
・膨らました敵をジャンプ中に使用→2段ジャンプが可能。下に向かってふくらました敵を投げるので、下に他の敵がいたらダメージを与えられる。
・膨らました敵をスイッチに当てる→作動する。
・膨らました敵を手前・奥に向かって投げる→手前・奥に対象物があった場合、命中する。

このように様々な用途に対応しているため、少ないアクションでも単調に感じる事はありません。

立体感を活かした仕掛け

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ステージを歩いて行くとカメラが動く本作ですが、立体感は演出面だけで活かしている訳ではありません。

ゲームを進めていくと手前や奥に向かって敵を投げる必要が何度か出て来て、立体感を活かした仕掛けが続々と登場します。立体感がゲーム面にも活かされているので、本作は正確には2.5Dアクションゲームといった方が良いのかも?

探索要素

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各ステージには6人の住人が捕われています。彼らを全員救出するのはクリア必須では無く、あくまでもやり込み要素となりますが、横スクロールアクションでは大切な探索要素を補ってくれて、とても良い要素だと思いました。

ゲーム自体の難易度はそこそこだと思いますが、彼らは意地悪な場所に捕らわれているので全員助け出そうと思ったら難易度が急上昇しますよー。

魅力的な世界観・ストーリー

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世界観は幻想的で明るく、一度遊びに行ってしまいたくなるほど魅力的に感じました。特に好きなのは、やっぱり序盤の青空が綺麗なステージ。

ストーリーは中盤までは割と王道な展開が続くんですが、それ以降は意外性あり、感動ありの展開が続出して、大人の方でも心に残る物語に感じると思います。

CGムービーは当時としては非常に美しいですし、世界観・ストーリーは本作にとって大きなプラスポイントに感じました。

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惜しいところ

ボリュームが少ない

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収録されているステージは14程度と当時としても少なく、クリアしても若干物足りなさを感じられると思います。1つ1つのステージがそこそこ長いのでステージ数ほど短さは感じられないかもしれませんが、それでもクリアまで5~6時間程度しかかからないので、ちょっと物足りないですね。

やり込み要素があるにはあるのですが、それを完璧に極めて満足する人が出て来るか出て来ないかといったレベル。

インチキで簡単に残り人数を増やせる

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本作には「夢のかけら」というアイテムが登場します。100個集めると残り人数を増やせるので、「スーパーマリオブラザーズ」に出て来る「コイン」のようなものですね。

このアイテムのカウント仕様がちょっと変わっていて、本作の場合ミスをしてやり直した時には「チェックポイント」を通過した時の数を引き継いでしまう仕様になっているため、例えば99個持っていた時「チェックポイント」を通過して1UPし、ミスをしてやり直してもまた99個持った状態からやり直せてしまうんです。

そうなると実質何度でもやり直せてしまうので、ゲームオーバーがあるアクションゲームとしてそれはどうなのかな?と思いました。

まあ、最近のアクションゲームではチェックポイントの隣に1UPアイテムが転がっていたりすることもありますけどね。

ちなみに「スーパーマリオブラザーズ」などで「コイン」の所持数はミスをしてもチェックポイントを通過した時のものを引き継ぐのではなく、ミスをした直後の数を引き継ぐ仕様になっているため、本作のようなインチキは通用しません。

無敵時間がほぼ存在しない

敵に当たったらクロノアはひるむんですが、無敵時間がほぼ存在しないため、ひるんでいる最中にまた敵に当たったらダメージを受けてしまい、ちょっと理不尽に感じてしまいました。

爽快感に欠ける

本作の攻撃は、敵を膨らせてぶつける事がメインとなっています。敵を踏みつけたり、直接攻撃する事は出来ず、全体的にフワフワした雰囲気なので、アクションゲームとしての爽快感はあまりありません。

さらに序盤は難易度が低く、ウリとなっているパズル要素や立体演出も弱いので、最初の掴みはあまり良くない印象です。

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全体のまとめ


アクションゲームとしてみたら少し気になるところはあるものの全体的には良く出来ており、世界観・ストーリーの素晴らしさと相まって子供から大人まで幅広く楽しめる作品に感じました。アクションゲーム好きはぜひプレイしてください!

こんな人には特におススメ。
・アクションゲーム好き。
・心に残るゲームがやりたい人。

こんな人にはおススメできない。
・ジャンプアクションが苦手な人。
・爽快感を求める人。

風のクロノア door to phantomile/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約7時間
※当ブログでこれまでにレビューしたタイトルの一覧はこちら をご覧下さい。

 

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  1. y.crash より:

    クロノアは遊んだことはあるんですけど、なぜかあまり覚えてないんですよね。たしか昔友人の家でやったんですけど、おかしいな。なぜ覚えてないのか・・・。
    当時はストーリーとかさっぱりわからないような年頃だったからかな?
    自分で持ってないのも原因かもしれないですね・・・。

    当時でこのCGはすごいですね。
    後に出た作品でももっとひどいのはありましたからね。
    立体感のある2Dアクションって確かにあまりなかったですね。
    あるとすれば3Dアクションの中に横スクロールもあるってやつですね。
    まあ、クラッシュなんですけどw
    こういう系統の作品はカービィ64とかその辺ですね。

    • kentworld より:

      何故、覚えていないんだー!?
      全体の雰囲気は良いんだけど、ゲームとしての掴みは序盤だとやや弱いからかな?
      爽快感はあまり感じられませんし。

      CGムービーは後半から出て来ますが少し驚きました。
      ジワジワ、凄さを感じられる作品だと思います。
      カービィ64もクロノアっぽく2.5Dで良かったですねー

  2. やまかつ より:

    うっそー!
    クロノアは最低でも9点以上だと思ってました!
    あの衝撃的エンディングは今でも心に残っています。
    やり込み要素も結構難しくて全クリア出来た時は充実感がありました。
    軽快な操作感・魅力的なキャラクターに心に深く残るストーリー。
    クロノアが7点って信じられないな。

    • kentworld より:

      ちょっと厳しかったかな?
      個人的にはもう少し爽快感とボリュームが欲しかったです。
      雰囲気ゲーや世界観の要素はあまり加点しないんですよねぇ。

  3. 黒詩★紅月 より:

    神ゲーが来ました(^q^)
    私も9点か10点のゲームだと思います

    幽霊ステージは子供によってちょっと難しすぎたが、ほかの演出は大変好きです
    確かに主人公がジャンプする声が「わふー」でしたよねw

    シンプルの操作で、上手な人なら2時間ぐらいクリアできるだろう内容はバランスが良いだと思います
    ステージは当時じゃ空間感がかなりすごかったです
    カービィより前にプレイして、敵を利用するシステムはかなり斬新でした

    Wiiに移植されてちょっと悔しいです
    PSアーカイブも買った少数のゲームです

    • kentworld より:

      クロノアは神ゲーでしたか!?

      そう、このゲームの主人公も語尾が「わふー」なんですw
      「わふー」が語尾のキャラって意外と多いですね。
      ふわふわしている感じを出せるから有効なのかも。

      Wiiでリメイクされたので、そのうちプレイしたいなぁ。
      そちらの評価はオリジナル版ほど高くないんですけどね。

  4. Shiba より:

    けっこうやり込んでた記憶がありますが、残機増殖技は知りませんでしたw

    初代クロノアは可愛らしい雰囲気とは裏腹に、重く意外性のあるシナリオに子どもながらに衝撃を受けましたね〜。

    僕はシナリオもですが、世界観を彩るBGMも大好きです。
    特にバラディウム戦で流れる「baladium’s drive」はシチュエーションも相まって鳥肌モノでした。今聴いても名曲。

    80〜90年代のナムコはキャラデザやBGMのセンスがずば抜けてたと思います(遠い目)

    • kentworld より:

      残機増殖は初回プレイで気がついてしまいましたw
      あの意外性あるストーリーは当時の子供たちの心に残ったのかな?
      ナムコの黄金期はPS時代まででしたねぇ。はぁ・・・(遠い目)

  5. ヨウタイガ より:

    クロノア、やりました。暖かい感じもあり、難易度も適度で面白かった記憶があります。が、1か2どちらをやったかあやふやなんですよね(笑)。操作もあまり苦にならなかった記憶があるから1かなー。

    • kentworld より:

      難易度のバランスは取れていましたね。
      普通にプレイするだけなら簡単だけど、やり込むと難しい。
      2も良い感じに1の良さを継承していました。

  6. JINO より:

    自分的には9点ぐらい付けたいゲームです

    世界観やシナリオがとても魅力的な作品でしたね
    ファントマイル語という独自の言語も雰囲気作りに一役買ってます
    その雰囲気とは裏腹のシリアスかつシビアなストーリーには
    自分もビビッときましたよ

    ボリュームが少ないことに関しては否定できませんが
    その分空いた時間にサクッとプレイするにはちょうど良い
    かもしれません

    • kentworld より:

      当時の2Dアクションゲームでこれだけ作り込まれた世界観は珍しいですね。
      そこを加点するのかどうかは迷いましたが、
      ゲームとしてのやりごたえを重視して子の評価にしてしまいました。
      でも、ストーリーや世界観は気に入っています。

  7. Koji より:

    クロノアは自分が点をつけるなら8点になりますね。
    丁寧に作られた良作アクションゲームで、誰が遊んでも楽しめると思います。
    うろ覚えですが、(たしか)クリア後に解禁される塔?のステージはかなりのテクニックが要求されて面白かったですね。

    • kentworld より:

      そうです!塔のステージはかなり難しかったですね!w
      あれでボリュームの少なさへの不満は多少和らぎました。

  8. シロマ より:

    クロノアで唯一プレイした作品だけどクリアするだけなら簡単な部類でボリュームも少なめだから俺もあまり覚えてないですねw
    うまく感想が書かなくてすまぬ。
    確かWiiでリメイクが出ていた気がします。

    • kentworld より:

      あまり印象に残っていませんでしたか。
      やり込んだらそれなりに歯応えあるんですが、
      クリアだけだとあっという間ですもんね(^_^;)

  9. Ryou より:

    わっふ~の原点、初代クロノアきた!もう19年前にもなるんだよな。
    デビュー作は実は2だったからそれからだとステージ数の少なさ等
    ボリューム不足は否めなかったが、エリア4のボス曲(※)とかあの
    ファントマイルの独特の世界観に心打たれましたね。
    Wii版の時も久々の復活とあって即買いして結構遊びこんだなぁ。
    (思えばあれからさらに8年経ってるのか…。)

    参考※エリア(ビジョン)4のボス曲
    https://www.youtube.com/watch?v=3YyhuIRRnpM

    • kentworld より:

      もう19年も前になると考えると凄いですね。歳を取ったなぁ。
      そして、デビューは2作目からだったんですね!
      それだったらボリューム不足は気になってくると思います。
      Wii版も安いですのでこちらもそのうちやりたいです。参考動画もありがとうございます!

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