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マリオカート8 デラックス/Switch
マリオカート8 デラックス。
2014年5月に発売されたレースゲーム、Wii U「マリオカート8」に追加要素を加えた作品です。
本記事では本作のレビューをしていきます。
目次
マリオカート8について
「マリオカート8」(以下、Wii U版)はシリーズ8作目として発売されたWii Uのキラータイトルです。
シリーズ初のHD画質を採用し、反重力、プレイ動画のアップロード機能などが新要素として追加されました。
しかし、前作と比べて下位でも強力なアイテムが出現しにくくなり、攻撃を受けたらすぐにアイテムを落としてしまうようになっているため、玄人向けの作りでパーティゲームとしては盛り上がりに欠ける内容でした。
ここからはSwitch「マリオカート8 デラックス」(以下、Switch版)の変更点などを書いていきます。Wii U版のレビューはこちら。
DLC標準搭載で半任天堂カートに!?
Switch版はWii U版のダウンロードコンテンツが最初から収録されています。
Wii U版のダウンロードコンテンツはまさに「おかわり」と言える非常に魅力的な内容となっていて、追加コンテンツならではの変化球でした。
代表的なのがゲストキャラクター。
「ゼルダの伝説」シリーズのリンク。
「どうぶつの森」シリーズのむらびとがゲスト参戦し、コースも「ゼルダの伝説」「どうぶつの森」「エキサイトバイク」「F-ZERO」にちなんだものが追加されました!
これらのコンテンツは「マリオカート」の枠を越えているため後付だからこそ加えられる要素に感じられたので、お金を払って購入する理想的なダウンロードコンテンツに感じます。
さらにSwitch版の追加要素として「スプラトゥーン」シリーズのボーイとガールがゲスト参戦し、バトルステージでは「デカライン高架下」が追加されました!
そのため任天堂カート感がさらに増していて、今後はこの路線でやっていくのかと思ってしまうほど。
嬉しいのが、コラボコースはいずれも原作ファンには嬉しい小ネタが仕込まれていることです。
コインは作品にちなんだグラフィックに変わり、アイテムボックスを入手した時の効果音に変わっていました。
BGMも「マリオカート」流にアレンジしたものとなっていて、コラボコースはいずれも力が入っていると思います。
まさにデラックスと言えるボリューム感!
Wii U版のダウンロードコンテンツを最初から収録しているだけあって、ボリューム感は凄いです!
Wii U版の時点で32コース、30キャラクターが存在しましたが、そこからダウンロードコンテンツで16コース、10キャラクターが追加され、さらにSwitch版から2キャラクターが追加されましたからね。
全48コース、42キャラクターはN64版やGC版と単純比較しても3倍以上のボリューム感となります。
コースの作り込みはシリーズ最高レベルなので、実質的には4倍、5倍になるかも!?
本作ではそんなコース、キャラクターを最初からすべて選択することができます。
なので、パーティゲームとしてパッと楽しみたい人にとってはやり込みをせず、すぐにすべてを選択できて有り難いと思いました。
初心者でも楽しめるように調整!
Wii U版は玄人向けの作りで、初心者から上級者まで楽しめる作りとは思えませんでした。
下位になっても強力なアイテムが出現しにくく、しかも落としやすい。
反重力でグネグネ曲がって初心者には視界が悪い。
アシスト機能も存在せず、コースアウトが絶えません(コースからの復帰時間は短くなっていますが)。
Switch版はその辺りの反省を活かした作りになっていて、初心者でも楽しめるように調整されています!
特に大きいのがアシスト機能。
ハンドル、アクセルの2種類を選択可能で、両方とも使用したらコントローラに触れなくても走行することができます。
ここまで親切だとゆとり仕様と思われそうですが、実際にはそこまで感じられませんでした。
ハンドルのアシストはあくまでもコースアウトしそうになった時だけで、コース内を走っていれば作動しません。
アクセルのアシストにしてもドリフトはしないので、上級者と対戦する場合はまず勝てません。
非常に絶妙なアシストとなっていて、コースを走行する楽しさを感じつつ、快適に楽しむことができます(ハンドルのアシスト機能はデフォルトでONになっていますが、+ボタンを押してLボタンを押せばOFFに出来ました)。
アイテムのバランスはWii U版から大きく変わっていません。
ただ、Switch版では2個同時に持つことが可能になっているためWii U版よりも派手で爽快なバトルになりやすく、アシスト機能を合わせたら初心者でもある程度は上位に入れます。
試しにゲームが苦手な母にやらせてみましたが、50ccだったら上位に入賞出来ました!これはWii U版ではあり得なかったことです。
上級者には新たなテクニックが追加!
初心者への救済措置は有り難いけど、あんまり多いとテクニック重視の上級者との差が縮まってしまいます。
その辺りも考えて作られているようで、上級者向けの新たなテクニックが追加されました!
それは、ウルトラミニターボです。
Wii U版ではミニターボ、スーパーミニターボまでしか出来ませんでしたが、今作では3段階目のミニターボが追加されました。
長いカーブでしか使えず、入力も大変ですが、その分だけ速度を上げることが可能でマスターすれば初心者との差を広めることができます。
また、ウルトラミニターボが追加されたことによってタイムアタックの攻略法も変わってきているため、Wii U版でタイムを縮めた人が再挑戦する意欲を高める役割も果たしていると思いました。
ちなみにWii U版に存在した裏技のサンダードリフト、ねじれドリフトは使えなくなっています。
非公式のテクニックが使えなくなってしまったため、Switch版のタイムアタックは攻略法が大きく変わってしまいました。
新たに200ccのタイムアタックも追加されているので、タイムアタッカーはやり込み甲斐が増していると思います。
バトルモードはアレンジされて面白さUP!
Wii U版のバトルモードは突貫工事な作りでした。
それまではオリジナルのコースでバトルが出来たのに、Wii U版では通常コースでのバトルしか出来なかったんです。
通常コースでのバトルは広いため敵と遭遇しにくく、盛り上がりに欠けました。
Switch版では新たに8種類のバトル専用コースが追加されたため、3DS版以前のバトルを楽しむことが出来ます。
さらに新ルールとして「パックンvsスパイ」「ドッカン!ボムヘイ」「あつめてコイン」「いただきシャイン」の4つが追加!
特に「パックンvsスパイ」はシリーズ初登場のルールとなっていて、鬼ごっこのような楽しさがあって新鮮です。
一新されたバトル専用コースもSFC版からのリメイクや「スプラトゥーン」のコースなど見どころが多く、Wii U版から大きく魅力が増しました!
いつでもどこでもみんなとマリオカートを楽しめる嬉しさ
Switch版はおすそ分けプレイによって1台の本体だけでどんな場所でもテレビ無しで2人対戦ができます。
今までは外で対戦が出来ても人数分の本体は最低限必要だったので、これは嬉しいです!
テーブルモードでのプレイだと画面分割によって離れた場所では見えにくく、Joy-Conではドリフトやアイテムの使用はやりにくいところはありますが、その欠点を上回るほどの利点を感じられました。
ハードを持ち寄ればローカル通信でプレイすることもできますし、ハイエンドな「マリオカート」をいつでもどこでも大人数で対戦できるのは嬉しいです!
とは言え不満点も多い
このようにWii U版から大きく改善されていますが、不満点もまだ多いです。
過去作よりも情報表示が少ないため2位に大差を付けてゴールをする楽しみが薄いですし、1人プレイは淡白ですからね。
特に1人プレイの淡白さは9作品目、25年目の作品としてはもうひと工夫が欲しかった。
Wii U版とは違ってすべてのキャラクターがアンロックされている状態ですから、モチベーションが下がっているんですよね。
やり込みにしてもグランプリやタイムアタック、オンライン対戦を淡々とやる感じで、単調なところがあります。
これが1作目だったらまだしも、9作目でこれなのでマンネリ感は否めません。
1人でも楽しめなくはないですが、アンロック要素が減ってしまったため、よりパーティゲームとして割り切った作りになっていました。
マリオカート8 デラックスのレビューまとめ
全体的には従来型「マリオカート」の究極に位置する作品だと思いました。
ゲームバランスは初心者から上級者までが楽しめる「マリオカート」の理想像に近付き、ボリュームも満点!
これ以上の追加要素は必要に感じられず、新作を出すのであれば根本的な部分を変えていかないと魅力的な作品にはならないんじゃないかというレベルです。
従来型マリオカートの決定版!
こんな人には特におススメ。
・対戦ゲーム好き。
・レースゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・ストーリー重視の人。
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私はマリオカートに触れたのがDS以来なので、かなり新鮮で楽しめています。
どのコースも走って爽快ですね!
先日出先で友人と画面分割で対戦をしてスイッチの素晴らしさを実感しました。
どこでもゲームで盛り上がれるとか最高です。
テーブルモードの画面分割でも処理落ちが全然無いのが素晴らしいです。