
マリオカート8/Wii U
2014年5月に発売されたWii U「マリオカート8」を今回はレビューします。
Wii U「マリオカート8」はマリオが活躍する人気レースゲームシリーズの通算8作目となる作品です。
目次
良いところ
相変わらずの面白さ
アイテムを使ってライバルを妨害したり、展開を有利にできるマリオカートシリーズ。
今作では再び12人でのレースとなり、前作に続いてコインシステムを搭載しているので、相変わらずのハチャメチャレースを楽しむことができます。
最大4人でのオフラインマルチプレイで楽しみのもよし!最大12人でのオンラインマルチプレイで楽しむのもよし!相変わらず賑やかなので、嫌な事があってもこのゲームでそれを吹き飛ばすことができます。
反重力の追加でますますアトラクション色が強くなった
今作から反重力の要素が追加されました。
この要素が追加された事によってコースデザインがよりダイナミックなものになっており、一回転ループやグネグネ曲がった道路など通常ではありえないレースを楽しむことができるようになっています。
また、前作から登場した水中エリア、空中移動も健在なので1コースに用意されたギミックの数は非常に多く、まるで1つのアトラクションを楽しんでいるかのようです。
これまでの作品と同じく全部で32コース(DLC含むと48コース!)が用意されており、そのうち16コースは過去作からのリメイクコースとなっていますが、特に古い作品から持ってきたリメイクコースは反重力や水中エリア、空中移動の追加によって全く別物と言っても良いくらいの変貌を遂げています。
テレビ番組感覚で楽しめるマリオカートTV
今作からマリオカートTVというモードが追加されました。
このモードではこれまでに行ったレースのリプレイシーン(ハイライト)をチェックしたり、オンラインユーザーのリプレイシーンを視聴することができます。
どれもレース中の見どころを厳選したショートバージョンと言う事で見ているだけでも面白く、タイトル通りテレビ番組のような楽しみが詰まっていると思いました。
前作から大きくパワーアップしたグラフィック
今作は3DSやWiiよりも遥かに性能が高いWii Uで発売されただけあって、グラフィックは大きくパワーアップしていると思います。
地面にはタイヤの跡が残るようになりましたし、光沢表現も劇的にパワーアップしています。また、コースのスケール感もパワーアップしていて、よりワクワク感が増していると思います。
ドンキーコングの毛がフサフサになっていたり、Miiの服にツヤが出来ていたりと、これまで作り込みが甘かったキャラクターのモデリングの妥協が無くなっている事も注目したいですね!
間違いなくWii Uで発売されたマリオ系タイトルでは一番グラフィックに力が入っていると思います。
また、BGMの出来も良くなっていると思いました。
全体的な質はもちろん、エリアによってはBGMのアレンジが変わったりと細かいところまで作り込まれていて、この点だけを見ても気合を感じます。
オンライン対戦ではボイスチャットに対応!
今作からフレンドと対戦する場合はボイスチャットが可能になりました。
ボイスチャットができるのはロビー画面のみですが、ヘッドセットなどは必要なく、Wii Uゲームパッドのみで可能なのでお手軽感があります。
ちなみにフレンドと対戦する場合は排気量から出現アイテム、コース、コンピューターの数など自由にルールを設定できるため、様々な遊び方が可能なのが嬉しいですね。
惜しいところ
初心者にはやや厳しいバランスに
これまでのマリオカートシリーズは初心者から上級者まで楽しめましたが、今作ではテクニック重視になって初心者はやや厳しくなっています。
崖に落っこちてしまった時の復帰時間こそは短くなっていますが、低順位でも明らかに強いアイテムが手に入る確率が下がっていますし、反重力などのギミックによってコースがごちゃごちゃしていますので、ゲームに慣れていない人には厳しいです。
その結果、初心者から上級者まで楽しめる「マリオカート」のらしさが薄れてしまい、従来の作品と比べて盛り上がりに欠けます。初めての人とこのゲームの対戦はしにくいなぁ。
バトル専用コースが無い
今作でもバトルモードは用意されていますが、専用のコースは収録されておらず、グランプリなどで登場するコースで対戦する事になります。
そのせいでフィールドが広く、ライバルと激突する機会が減っているのが残念。今作ではアイテムを1つずつしか持てなくなっていますしね。
ただ、従来のスコア形式に加えてサバイバル形式のルールも追加されており、比較的短時間で終了になるためさほどダレないのは良いと思いました。
タイムアタックをプレイするモチベーションが弱い
シリーズではお馴染みのタイムアタックモード。今作ではスタッフゴーストのタイムを破るとミーバースで使用できるスタンプが追加されます。
この点に関してはタイムアタックをプレイする良いモチベーションになっていますが、肝心のスタッフゴーストは遅くてすぐに勝ててしまいます。出来れば速いスタッフゴーストも入れて欲しかった。
また、フレンドのゴーストや全世界でトップクラスのタイムを叩き出した人のゴーストをダウンロードしたり、リプレイをチェックできるのは良いんですが、フレンドに挑戦状を送れないのは残念です。
このシステムでは能動的な人しかタイムアタックをやり込みせず、あまり盛り上がりません。
タイムアタックで記録を出したらフレンドのタイムランキングを強制表示させたり、挑戦状を送受信できるようにするなど、もっとソーシャル機能を強化してほしかった。
タイムアタックランキングにMiiverseのコメントを表示できる機能は良いと思いましたけどね。
中途半端なハイライト機能
本作ではリプレイ映像を編集して、YouTubeにアップロードすることができます。
しかし、編集機能は非常に簡素な物ですし、30秒程度の短い映像しかアップロードできません。
これではタイムアタックでのプレイ自慢などは出来ず、中途半端だし、個性的な動画をアップロードするのも難しくなっています。
まだまだ課題が多いオンラインモード
・クイックプレイでは回線落ちが発生しやすい。
・細かい勝敗データをチェックできない。
・定型文の種類が少ない。
オンラインモードの作りは前作よりはマシになっていますが、まだまだ課題は多いです。これが2008年のゲームだったら良いんですが、2014年のゲームでこの作りは・・・。
前作から3年。前々作から6年経っていますが、オンラインモードに関してはその分だけの進化をしたとは思えません。
一人用がマンネリ
一人でプレイする場合、そろそろマンネリ化が気になってきました。グランプリ、タイムアタック、オンラインでひたすらコースを走行するだけって・・・
そろそろストーリーモードやアドベンチャーモード、ミッションランのようなものが欲しくなってきました。
DS「マリオカートDS」以降はミッションランが削除されてしまい、Wii「Wii」、3DS「7」、そしてWii U「8」ではずーっと用意されたコースをグランプリ、タイムアタック、オンラインでひたすら走行するだけになって来ていますからね。
目玉の半重力も新鮮味はさほどありません。「マリオカート」としては珍しい事でも「F-ZERO」を始めとするハイスピードレースゲームでは既に実現していましたし、1997年に発売されたN64「ディディーコングレーシング」でも回転ループはありましたからね。
全体のまとめ
表現面はパワーアップしていますが、コース作りで力尽きてしまった印象。
新要素の多くは上手く行っておらず、遊びの変化も少なく、ゲームバランスの変更でパーティゲームとしては盛り上がりに欠けてしまいがちで、色々と惜しい作品です。玄人向けのバランスで盛り上がりに欠けるマリオカート。
こんな人には特におススメ。
・マリオ好き。
・ギミックレース好き。
こんな人にはおススメできない。
・過去作のシステムに慣れ過ぎた人。
マリオカート8/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約35時間
あら、思ったよりだいぶ低いですね。
確かに、完成された面白さである反面、目新しさには欠けるかもしれませんね。
私はマリカ最後に買ったのは7ですが、そこでも既にマンネリを感じてしまって1通りグランプリ終わったら満足してしまったなあ(^_^;)
マリカ8も借りてやったんですが同じような感想でした。
ゴーストのダウンロードでなく、フレンドのスコア強制表示とか挑戦状ってつまりドヤァプレイしたいだけじゃないですかw
DIVAとかの音ゲーでもフレンドスコア強制表示とか挑戦状あるといいですね…(^p^)