【レビュー】オメガ6 ザ・トライアングルスターズ [評価・感想] 古の任天堂ファン感涙の良作!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

先日、古くからの任天堂ファンにはたまらないゲームが発売されました!

その名もオメガ6 ザ・トライアングルスターズ!

本作は元任天堂社員の今村孝矢さんがグラフィックデザインを手掛けたアドベンチャーゲームで、アメコミ調の16bitグラフィックでSFのストーリーが展開されます。

今村さんといえば「スターフォックス」や「F-ZERO」のキャラクターや世界観のデザインを手掛けた御方です。

本作ではそんな今村ワールドが炸裂しているので、レトロ風のグラフィックと相まって懐かしさを感じました。

ストーリーのテンポも心地良く、随所に任天堂イズムが漂っています。

ここからはそんな「オメガ6 ザ・トライアングルスターズ」のレビューをしていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • SF世界を舞台にしたコマンド選択式のアドベンチャーゲーム。
  • 3つの惑星を舞台にストーリーが展開される。
  • グラフィックデザインを今村孝矢さんが。BGMを天宅しのぶさんが担当。
初リリース日 2024年7月25日
対応ハード Switch
ジャンル アドベンチャー
価格 2,970円(税込)
推定クリア時間 7~11時間
発売元 シティコネクション

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良いところ

古の任天堂ファン感涙の雰囲気

冒頭でも触れたように、本作のグラフィックは16bitゲーム機をモチーフに作られています。

任天堂のゲーム機で言うと、スーパーファミコン世代でしょうか。

この雰囲気が古くからの任天堂ファンとしては最高で、懐かしさを感じられずにはいられません!

ブラウン管テレビに合わせた画面比率、ドット絵で描かれたキャラクター。

これだけでも十分に懐かしく感じますが、キャラクターデザインやBGMを担当している御方が任天堂のレジェンドなので、往年の名作を彷彿としました。

濃すぎるキャラクターデザインは「F-ZERO」のレーサーたちを思い出しましたし、キャラクターが喋る時に聴こえるピコピコ音は1990年代前半のゲーム全般をイメージしました。

BGMも耳に残るものばかりで、特にオープニング曲やオクマン広場は口ずさみたくなってきます。

当時のゲームに馴染みがない方はピンと来ないかもしれませんが、個人的にスーパーファミコンの任天堂ゲームは幼い頃によくプレイしていたので、令和の時代に当時の雰囲気をまた味わえるのは嬉しいです!

↑本作の主人公であるサンダーとカイラ。

服装が同じSFを題材にしている「F-ZERO」のキャプテン・ファルコンっぽいです(「マジックフルーツ」を使った時の覚醒時は特に)。

↑ライバル的ポジションのディガン。

重装備ですが、同じイヌ科のキャラクターということで「スターフォックス」のフォックスやウルフっぽいです。

↑お尋ね者には「ゼルダの伝説」に登場する35歳独身のおじさんを彷彿とするキャラクターも!?

↑この御方は!?

導線が丁寧なストーリー

本作はコマンド選択式のアドベンチャーゲームで、文章を読んでストーリーを楽しむことに重点が置かれています。

よって、ストーリーが評価に大きく左右されるんですが、個人的には安定した面白さがあると思いました。

簡単に内容を説明しますと、人造人間である2人の主人公による冒険活劇で、3つの惑星を舞台にお宝探しをしていきます。

ノリ的にはコメディ寄り。

誰かが死ぬなどの刺激的な展開は控えめですが、導線が丁寧なので、最後まで気持ちが離れることなく楽しめました。

理由としては2つあって、1つめは主人公たちの目的が段階を踏んで描かれているからです。

なぜお宝を探すことになるのか?3つの惑星を探索することになるのか?

そこに至るまでのプロットがしっかりと練られているので、自然と主人公たちに自己投影をしていました。

2つめの理由は、コマンド選択がわかりやすいことです。

ストーリーを進めるには「調べる」「聞く」「呼ぶ」などのコマンドを選択する必要があります(「ファミコン探偵倶楽部」などでお馴染みのシステム)。

この手のゲームってストーリーのフラグを立てるまでの手順がわかりにくく、総当たりになることもあるんですが、本作では簡略化されていたりヒントが多いのでサクサク進めることができました!

その点がストーリーのテンポ感を高めている印象で、段階を踏んで明かされる目的と相まって夢中で進めてしまいます。

ユニークなゲームシステム

コマンド選択式のアドベンチャーゲームとしてはシンプルにまとまっている「オメガ 6」。

その点だけを見ると物足りなく感じますが、RPG風のシステムを盛り込むことでカバーしている印象です。

ストーリーを進めていくとカードバトル風の戦闘が発生します。

ルールとしてはジャンケンに近く、手札にある「グー」「チョキ」「パー」を選択。

相手が繰り出すカードに打ち勝つことが出来たらダメージを与えることができます。

こうして聞くと捻りがないシステムに感じますが、相手の手札を一部だけ見れる点が奥深くしていると思いました。

例えば「チョキ」の手札だけが見れる時は

残りのカードは「グー」と「パー」のどっちなのか?どの程度の確率で見えている「チョキ」の手札を繰り出すのか?

といった感じで予測することになるので、カードゲーム的な読み合いの楽しさが生まれています。

ちなみにアイテムも1ターンに付き1回使うことが可能で、回復系はもちろん、

  • 指定のカードを繰り出せる
  • 相手の手札を全て確認できる
  • 相手の手札をランダムで変更できる

なんてイカサマみたいなアイテムもありますw

さらに「マジックフルーツ」を使用することで主人公たちが覚醒。

超強力な技を何回も発動できるので、大抵の戦闘はこれを使えば切り抜けることができます。

しかし、このアイテムにはとんでもない副作用が存在して、使用後は主人公たちが急激に老け込みます。

すると、「図鑑」の画面で確認できる年齢が増加するほか、見た目も徐々に変化。

サンダーはおじいさんに。カイラはおばあさんのグラフィックになります。

個人的には若々しい姿でエンディングを迎えたかったので、「マジックフルーツ」を使う時はためらいました。

狙ってやっているのでしたらよく考えられていますねw

アイテムはお店で購入できるほか、「盆栽ルーム」で育成して入手することもできます。

システムは単純で、盆栽に「フルーツ液」を注入して一定時間後に収穫するだけ(「瞬間成長剤」で瞬時に収穫も可能)。

それにしても、SFの世界で盆栽とはw

関西弁を話すキャラクターもいますし、所々で和の香り(京都の香り?)を漂わせていますね(この辺りも任天堂っぽい)。

冒険感を味わえる

舞台となる3つの惑星はある程度は自由に探索できます。

ゲームを進めるとイグニとフロスララにあるカギを探すことになりますが、どちらから進めても構いませんし、インポスターでお金稼ぎをすることもできます。

ストーリーに縛られて行動範囲を狭まれることはないので、それもあって冒険している感を味わえました。

やりこみ要素も満載で、ランダムで出現するイベントの攻略、図鑑・実績埋め、盆栽のカスタマイズなどなど。

昨今のRPGやオープンワールドゲームっぽい要素が存在するので、2024年に発売する新作としての意義を感じました。

1周クリアまでのプレイタイムは10時間前後。

約3,000円のゲームということで大ボリュームではありませんが、やりこみを含めると倍近くは遊べるので、一定の満足感を味わえました。

漫画版「オメガ 6」を収録

ある条件を満たすと漫画版「オメガ 6」をメニュー画面から閲覧できるようになります。

実はこちらが原作で、今村孝矢さんが2022年にフランスで発刊されました。

そんな漫画を日本語訳にしてデジタルコミックとして収録しているので、めっちゃ太っ腹です。

ストーリーはゲーム版とはだいぶ違っていて、「ドラゴンボール」のように躍動感ある戦闘シーンが印象に残りました。

その一方で基本的な設定は共通しているので、ゲーム版と合わせて読むことでストーリーの理解度が深まります。

オプションには縦画面表示機能も搭載。

携帯モードでSwitchを縦向きにして読むこともできます。

こちらの方が文字やイラストが読みやすいので、じっくり読みたい人は縦向き表示がおすすめです。

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注意点

古臭さも含めて楽しむゲーム

グラフィックを見てわかるように、本作はレトロゲームを意識して作られています。

それはゲームシステムにも言えることで、コマンド選択式での会話、ランダムエンカウント。

あらゆる要素がレトロゲーム風に仕上がっているので、古臭さも含めて楽しむものだと感じました。

例えば移動時にはランダムで戦闘が発生します。

昔のゲームでよく見られたランダムエンカウントに近い形式なので、古くからのゲームユーザーですと懐かしさを感じると思います。

一方でいまのゲームに慣れている場合、煩わしく感じる恐れもあると思いました。

昨今のRPGは任意のタイミングで戦えるのが定着していますからね。

他にも特定のキャラクターに話しかけるには「呼ぶ」「聞く」の順番で選択しないといけないとか。

昨今のゲームだとボタン1つで可能なことが複数の手順を踏まないといけないので、昔を知らないと洗礼を受ける可能性があります。

個人的には良い塩梅に感じました。

確かに煩雑なところはありますが、昔のアドベンチャーゲームほどはストーリーのフラグ立てが難しくないので、ストレスを感じすぎない範囲で当時のシステムを再現している印象です。

ただ一部の敵は耐久力が高いので、そこはテンポが悪く感じました。

ジャンケンモチーフで運の要素が強いのに、10回近くも打ち勝たないと倒せないことがありましたからね(アイテムを使ってもなかなか倒せない)。

思うように打ち勝つことができず、不利な手札だけが残ってしまった時はキツかったですw

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オメガ6 ザ・トライアングルスターズのレビューまとめ

丁寧に作られた良質なアドベンチャーゲーム。

見た目は濃い感じですが、往年の任天堂ゲームで感じられた香りがそこかしこに漂っているので、古くからのファンとしてはたまりません。

何やら次がありそうな雰囲気なので、今後の展開も楽しみです!

こんな人には特におススメ。
・古くからの任天堂ファン。
・SF冒険活劇好き。

こんな人にはおススメできない。
・昔のゲームが苦手な人。

お気に入り度【75/100%】

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