どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は3DS「ポケットモンスター X・Y」のレビューをしていきます。
結論から言いますと、2Dから3Dの過渡期に誕生した作品に感じました!
それまでのポケモン本編って2Dが基本で、ゲームボーイ時代からの延長線で作られていました。
今作の場合、そこからもう一歩踏み込んだ作りになっていて、ポケモンのモデリングは完全3D化。マップもさらに立体的な構造になり、据え置き型ゲーム機のRPGに近付きました。
それでも直角的だった過去作の名残が目立ってはいますが、少しずつ進化している印象で、対応ハードがDSから3DSになった恩恵を感じられる作りになっています。
ここからはそんな「ポケットモンスター X・Y」について詳しく語っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 人気育成RPG「ポケットモンスター」シリーズの第6世代。
- ポケモンたちのグラフィックが完全3Dになった。
- 新要素として「メガシンカ」が登場。
初リリース日 | 2013年10月12日 |
対応ハード | 3DS |
ジャンル | 育成RPG |
売上 | 累計457万本 |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
発売元 | ポケモン |
目次
良いところ
ポケモン本編で完全3Dを実現

今回のポケモンで特に凄いと思ったのが、完全3Dのグラフィックを採用していることです。
背景はもちろん、戦闘時のポケモンも3Dモデルを採用しているので、戦闘シーンの迫力が格段に増しています。
技の使用時、交代時などはカメラアングルが変化。「ポケモンスタジアム」を少し簡略化したような演出で展開されるので、それまでは想像で補っていたシーンがある程度は補完されました。
ポケモンにしてもドット絵では表現できないような仕草を見せてくれるので、より愛着が持ちやすくなっています。
例えば倒れる時は苦しそうな仕草をするんですよ。このようなアニメーションをドット絵で再現するのは非常に難しいので、3Dポリゴンの恩恵を感じました。
え?2013年のゲームだから当たり前だって?
確かに当時の時点で3Dゲームは主流になっていましたし、過去には3Dグラフィックを採用したポケモンの関連作が発売されているので、人によっては恩恵を感じないかもしれません。
ですが、本作はポケモン本編です。数百種類のポケモンを綿密に育成して、ストーリーを楽しめる作品でこれだけ作り込んでいるのは初になるので、過去作を遊んでいた者としては感慨深いものがあります。

↑こちらは新要素の「ポケパルレ」。手持ちのポケモンをなでたり、ミニゲームで遊ぶことが出来るんですが、なんと本作に登場する全てのポケモンに対応しているんです!
ポケモンと言えば当時の時点で700種類を超えていますから、それらのモデルを全て用意して、細かく動くようにするってどんだけの手間が掛かっているんですかw
簡単にやっているように見えますけど、相当な労力が掛かっているのではないでしょうか?

↑個人的に好きな「ポケパルレ」のミニゲーム「ねらってヘッド」。
上から落ちてくる毛玉がポケモンの頭に触れる瞬間にタッチして弾き飛ばすミニゲームなんですが、高難易度になってくるとタイミングを合わせるのが難しくなるので、コンボを決めるのが熱いんですよね。
冒険する楽しさが増した

3D化の恩恵としてはほかにも、冒険する楽しさが増しているように感じました。
マップの構成こそはまだ直角的ではありますが、エリアによってはカメラが動いたり、立体的な仕掛けが挿入されるので、臨場感がグーンと増しています。

特にそれを感じたのが、ミアレシティです。この街はポケモン史上最大級の規模を誇っていて、なんと40軒以上もの建物に出入りすることができます。
そんなミアレシティですが、多くのエリアは3Dアクションアドベンチャーゲームのような視点で移動することになるので、建物の大きさを実感することができました。

あとは「輝きの洞窟」。この洞窟を探索する時も低い視点で展開されるので、探検家になった気分を味わうことができます。
ポケモン本編と言えば見下ろし型の視点が定着していただけに、低い視点で展開されるエリアを探索していると進化を実感しますね!

そしてポケモンジムは立体的な仕掛けが挿入されるようになりました!
スイッチを押すと床が90度回転したり、ドラムローム式のマップを採用していたり。
背景が3Dポリゴンだからこそ実現した縦横無尽な仕掛けが施されているので、新しいポケモンジムに入る度に感動します。

移動アイテムにはローラースケートが追加。早く走れるほか、レースの上を滑ったり、ゲームを進めると「バックフリップ」「ターンダッシュ」などのトリックが使えるようになります。
滑りやすいのが玉にキズですが、移動する楽しさが増している印象で、今作を象徴する要素の一つに感じました。

↑エリアによっては特定のポケモンに乗って移動したり、技を使って障害物を破壊するシーンも。
そこまで面白味はないものの、ポケモンの世界観を表現するうえでは良い試みです。
ポケモンを育てやすくなった

ポケモンは1対1で戦うRPGです。
中には2対2や1対4みたいなシチュエーションもありますが、それらはほんの僅か。
基本的には1対1で戦うことになるので、先頭のポケモンが強くなりやすかったりします。
特にストーリーだけを進める場合、先頭のポケモンだけで勝ててしまうことが大半なので、バランスが崩れやすく感じました。
例えば先頭のポケモンだけがレベル30で、それ以外はレベル10~20とか。そんな感じで強さが偏りがちだったんですが、今作ではその辺りにメスを入れています。
なんと、「がくしゅうそうち」によって戦闘に繰り出さないポケモンにも経験値が入るようになったんです!
「がくしゅうそうち」自体は過去作にもありましたが、今作では繰り出したポケモンには取得経験値の全てが。繰り出さなかったポケモンには取得経験値の半分が貰える仕様に変化。
つまり、過去作よりも繰り出さなかったポケモンに取得経験値の多くが貰えるようになったので、弱いポケモンも育ちやすくなっています。
さらにポケモンをやり込むうえで鬼門となる「厳選」や「努力値振り」の難易度も低下。
「フレンドサファリ」を活用すればほとんど厳選せずに強い個体が手に入りますし、「群れバトル」や全体攻撃技、「がくしゅうそうち」を活用すれば努力値振りもやりやすくなりました。
ポケモンって本気でプレイする場合、何度も何度も同じポケモンを捕まえて強い個体を探したり、弱いポケモンを倒しまくってレベルアップ時のステータスを上げやすくしないといけなかったので、ハードルがグッと下がっています。
対戦での新たな駆け引き

対戦周りでもいくつかの変更があります。特に大きいのがメガシンカでしょうか。
特定のポケモンは戦闘中、指定のタイミングでメガシンカをすることができます。すると、見た目が変わるほか、能力値の変更やタイプの追加など、実質別ポケモンに変身するので、戦闘に新しい駆け引きを生み出しています。
個人的には初代ポケモンからのメンツが目立っているのが印象的でした。
リザードンにミュウツー、カメックス、ゲンガー、ガルーラ、プテラ、ギャラドス、カイロス。当時、よく手持ちに入れていた強ポケモンがさらに強くなって登場するので、胸が熱くなってきます。
あとは新タイプ「フェアリー」の追加も大きいですね。
これによって最強タイプと言われていた「ドラゴン」に太刀打ちしやすくなっているので、過去作からポケモン編成を変えないといけません。
ストーリーを進めるだけならそこまで必要ありませんが、それでも四天王辺りになってくると手持ちポケモンのバランスを考えないといけないので、ある程度の戦略性を味わえました。
惜しいところ
過去作をなぞったような展開が目立つ

本作はポケモン本編としては第6世代になりますが、その割には初代からなぞっている部分が目立っています。
8つのポケモンジムを順番に攻略してポケモンリーグを目指すストーリー展開、キャラやメッセージを変えただけの「じてんしゃ」「つりざお」などの入手イベント、ポケモンを悪用する悪の組織、クリア後の隠し洞窟 etc…
中にはオマージュしているところもあるとは思いますが、過去作もなぞっている部分が目立っていただけに、マンネリ化しています。
もちろん、今作から始められる方も多いので、そういう人には全て新鮮に見えるとは思いますけどね。
初代からのユーザーとしてはポジションが近いキャラクターが出てきても昔の体験を上書きすることがどうしても難しいです。

そういう意味では友達の存在は良かったですね。
元気いっぱいの女の子「サナ」、見かけによらずダンスが得意な「ティエルノ」、勉強が得意な「トロバ」、ライバル的なポジションの「セレナ/カルム」。
冒険は彼・彼女たちと同時に行うんですが、色んなところで出くわすので、孤独な感じは全くしませんでした。
主要人物が増えたことでドラマ性が増していますし、この辺りは差別化していると思いましたね。
3Dにすると戦闘シーンで処理落ちが目立つ

3DSのマシンパワーを限界まで引き出しているのでしょうか?
戦闘シーンで3D映像をONにすると処理落ちが目立ちます。
OFFにしたとしてもポケモン二体がデカく表示されると処理落ちしますし、早くも3DSの限界が見えてきました。
ミアレシティが広すぎて迷子になる

ミアレシティは広すぎるので、最初の頃は迷子になりましたw
ただでさえ入れるエリアが多いのに、路地裏があったり、5種類もの広場があったり。通常の街と比べると5~6倍の広さなので、どこに何があるのか把握するのに時間がかかります。
一応、行けるエリアは段階的に増えていきますが、それでもわかりにくいです。

特に分かりにくいと思ったのが、フラダリカフェ。この施設はストーリーの進行上、必ず訪れることになるんですが、同じようなカフェが多いので、最初はどこにあるのか?わかりませんでした。
こういう時にオープンワールドゲームによくあるマーカー機能があったら便利だったかも?あれはあれでマーカーを追いかけるだけのゲームになるので、下手に搭載するのも良くないですがw
注意点
あくまでも対戦メイン

過去作にも言えることですが、今作も対戦メインの作りなので、ストーリー重視のRPGとしては弱いところがあります。
主要人物が増えたことでドラマ性が増しているとは言え、基本はテンプレ化していますし、難易度が低めなので、ストーリーを進めるだけでは駆け引きをあまり味わえません。
基本的には先頭のポケモンが持っている強い技を使えば勝ててしまいますからね・・・。
メガシンカとか、新タイプのフェアリーが追加されたことによる恩恵はあまり味わえないので、対人戦。もしくは四天王やクリア後のバトルハウスまで進めないと簡単に感じるかもしれません。
なので熟練者の方はストーリークリアはチュートリアルとして割り切って、初心者の方は手軽に楽しむのが良いと思います。
ポケットモンスター X・Yのレビューまとめ

主にグラフィック周りを中心に大幅な進化をしたポケモン本編。
育成のハードルもグッと下がっている印象で、時代に適応しようと挑戦をしています。
その一方で型にはまっている部分もまだまだ多く、過去作に慣れていると新鮮味が薄いと感じることもありました。
その辺りは気になりましたが、2010年の「ブラック・ホワイト」、2012年の「ブラック2・ホワイト2」と来て2013年に「X・Y」を発売してこれだけ進化しているのですから、冷静に考えるとめちゃくちゃ凄いですよねw
こんな人には特におススメ。
・ポケモンの育成好き。
・冒険好き。
こんな人にはおススメできない。
・ポケモンに飽きてしまった人。
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