どうも!KENT(@kentworld2 )です!
「何をやったら良いのかわからない」
みなさんはゲームでこんな体験を味わったことはないでしょうか?
一見するとネガティブに感じるかもしれませんが、何をやったら良いのかわからないからこそ未知の世界を開拓していく楽しさがあるのも確かで、ワクワクします。
今回レビューする「TUNIC (チュニック)」はそんな体験を存分に味わえました。
何故かと言いますと、本作には最近のゲームで見られるナビゲート的な要素はほぼ存在しないからです。
あるのはヒントらしき物が書かれた電子説明書の一部のみで、どんなゲームなのかすらも教えてくれません。
悪く言えば不親切ですが、ゲームを進めていくことで説明書が復元されて少しずつわかるようになってくるので、自分でシステムを覚えていくような感覚を味わえました。
ここからはそんな「TUNIC」のレビューをしていきます。
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- 子ギツネが大冒険を繰り広げるクォータービュー形式のアクションアドベンチャーゲーム。
- 様々なエリアを探索して失われた古代の秘密を解き明かしていく。
- ゲームの説明書を復元することで細かいシステムが理解できるようになる。
初リリース日 | 2022年3月27日 |
対応ハード | PS5/PS4/Xbox Series/Xbox One/Switch |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
価格 | 4,085円(税込)(Switch) |
推定クリア時間 | 20~40時間 |
発売元 | Finji/LAST CHANCE MEDIA |
目次
良いところ
説明書によって導かれる冒険
冒頭でも触れたように、本作にはナビゲート的な要素はほぼ存在しません。
あるのはヒントらしき物が書かれた電子説明書の一部のみで、これを解読したり復元することでゲームシステムや次の目的地がわかるようになっています。
そんなゲームなので下手に語るとネタバレになってしまうんですが、差し支えない範囲で説明しますと、クォータービューで展開されるアクションアドベンチャーゲームです。
舞台となるマップは複数のエリアで構成されていまして、アイテムを入手したり、仕掛けを解除することで行動範囲が拡大。
神殿や森、沼地、地下など、様々なフィールドやダンジョンを探索できるようになります。
この辺りは「ゼルダの伝説」のようですが、プレイヤーの行く手を阻む敵は「ダークソウル (ソウルライク)」のように手強く、攻撃と回避を使い分けなければあっという間にやられてしまいます。
ここまでの話を聞いて
と感じた方もいるかもしれませんが、本作はそういった事前知識を持っていても詰まる可能性が高いです。
というのも裏技のようなコマンドを使わないと解けない謎が存在したり、テキストやボタンアイコンすらも表示してくれないことがあるからです。
そのためゲームの細かい仕様を理解できず詰まってしまうこともあるんですが、冒険の途中で手に入る電子説明書の一部を読むことで解決できる場合があります。
電子説明書にはダンジョンマップやアイテムの効果、操作方法など、攻略法とも言える情報が掲載されています。
当初は意味不明の文字が並んでいるので読むことができませんが、電子説明書のページを集めていくことで徐々に日本語へと変化。
日本人でも読めるようになり、それまでは気が付かなかったゲームの細かい仕様を理解できるようになります。
関心したのが、解禁される情報の順序です。
フィールドで入手できる電子説明書のページは少し先に攻略するダンジョンのマップだったり、これから知っておくと便利なテクニックなどなど。
適切なタイミングで役立つ情報だったりしますので、緻密なレベルデザインをされていると思いました。
かと言って一本道のゲームという訳ではなく、ある程度は好きな順番から攻略できるようになっているので、開発者は「ゼルダの伝説」や「ダークソウル」の研究を相当していたのではないでしょうか?
ヒット&アウェイ戦法が熱いボス戦
ボス戦は「ダークソウル」のような熱い攻防を楽しめます。
多くのボスは耐久力が高く、攻撃を与えても怯まないので、反撃されると思ったら回避やガードをしないといけません。
いわゆるヒット&アウェイ戦法が有効なんですが、スタミナの概念も存在しまして、回避やガードをしていると消費されます。
すると、効果が薄れてしまうので、多用も厳禁だったりします。
突き詰めていくとボスの攻撃パターンを覚え、
どのタイミングで回避をするのか?ガードをするのか?攻撃するのか?
を考えないといけないので、ガチのアクションゲームに変貌を遂げます。
ボスによっては特定のアイテムも有効だったりするので、この辺りは「ゼルダの伝説」や「ロックマン」を彷彿としました。
ちなみに、オプションには「無敵モード」と「スタミナ制限なし」という項目が存在するので、ハードなアクションゲームが苦手な人への配慮も行き届いています。
探索や謎解きを中心に楽しみたい方は使ってみると良いかも!?
死角を活かした隠し要素
本作はクォータービューという斜め上の見下ろし視点で展開され、カメラアングルも少しだけしか動かすことが出来ません。
それ故に肩越し視点のゲームと比べて地味に見えてしまいますが、ぼくはクォータービューにする意義を感じました。
実は本作、死角を活かした隠し要素が数多く存在しまして、建物の裏面などに宝箱を配置していたりします。
これは見下ろし型の固定カメラにしているからこそ成立していることだと思うので、ぼくは好きです。
死角を利用した隠し要素は数多く存在するので、見飽きたエリアもくまなく探索すると意外な発見があるかも!?
考察が楽しいストーリー
ゲーム内でのイベントシーンはほとんどありません。
テキストやボイスによってストーリーが語られることもほとんどないので、かなり抽象的だったりします。
しかし、冒険を進めていくことでSF色が強いエリアを探索することになるので、
なぜこのような世界が作り出されたのか?何を目的に作り出されたのか?
といった感じで考察したくなりました。
一見すると明るいファンタジー世界に感じる「TUNIC」ですが、内面的な部分はダークな側面が強く、実に興味深い世界観です。
惜しいところ
攻撃ボタンが割り当て式
本作は3つのボタンにアイテムをセットする操作形式を採用しています。
昔の「ゼルダの伝説」シリーズで見られる形式ですが、剣などの武器も割り当て式なので混乱することがありました。
特にボス戦ですと一瞬のミスが命取りになるので、攻撃ボタンが固定じゃないのは痛いです。
武器はYボタン(Switch版)などに固定できる仕様にしてほしかった。
トゥルーエンドの条件が厳しすぎる
本作には2つのエンディングが存在します。
片方はスッキリしないバッドエンドで、もう片方はスッキリするトゥルーエンド的なものなんですが、後者の条件が厳しく感じました。
具体的な条件は言いませんが、裏技のようなことをしないといけないので、自力で理解するのは厳しいです。
例えばとある場所では
↑←↓←↑→↓→↑→↓←↑←↑
なんてコマンドを入力しないといけません。
一応、コマンドを入力するためのヒントは存在しますが、他のゲームでは背景に過ぎないところも注意深く観察しないと気が付かないレベルなので、「そんなのわかるか!w」と思いました。
もちろん通常エンディングで終わらせるのも良いとは思いますが、前述の通りスッキリしない終わり方なので、トゥルーエンドを目指したくなるんですよ。
謎解きと本気で向き合わないと不完全燃焼で終わってしまう恐れがあるゲームなので、その点は注意が必要です。
TUNIC (チュニック)のレビューまとめ
可愛い見た目は仮の姿。真の姿は尖りに尖った謎解きアクションゲームで、ファミコン時代のようにぶっ飛んだ隠し要素が数多く存在します。
このようなバランスは特定の人に向けて売り出されるインディーズならではで、刺さる人には刺さるんじゃないかと思いました。
とりあえず、「ゼルダの伝説」や「ダークソウル」が好きな人はぜひプレイしてみてください。
ぼくはどちらも好きなので、プレイしている時は「こういうゲームをやりたかったんだよ!」と思いました。
説明書を復元していく新感覚のゼルダ風アクションゲーム!
こんな人には特におススメ。
・ゼルダの伝説好き。
・ダークソウル好き。
こんな人にはおススメできない。
・探索や謎解きが苦手な人。
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