2000年3月にニンテンドーパワーで書き換えが開始されたGB「スーパーマリオブラザーズデラックス」を今回はレビューします。
GB「スーパーマリオブラザーズデラックス」は空前の大ヒットとなったFC「スーパーマリオブラザーズ」に大量の追加要素を加えた横スクロールアクションゲームです。
※画像は海外のみで発売されたパッケージ版。
目次
良いところ
ゲームボーイで初代マリオが遊べる!
1985年に発売された「スーパーマリオブラザーズ」。
誰もが知っている名作アクションゲームですが、本作はそれをほぼ忠実に再現しています。
今でこそバーチャルコンソールで遊べますが、当時はSFC「スーパーマリオコレクション」のアレンジバージョンしか簡単に遊ぶ事が出来ず、ファミコンのオリジナル版を遊ぶ事は困難だったのでそんな作品をいつでもどこでも遊べるようになった恩恵は大きいです。
「スーパーマリオブラザーズ」のゲーム内容について簡単に解説させていただくと、マリオを操作してゴールまで進んでいく、オーソドックスな横スクロールアクションゲームです。
道中にはクリボーなどの敵がウロついており、落とし穴やシーソーなどの罠もあったりするので、クリアはステージ構成を覚えない限りは簡単には出来ません。
ブロックを叩いてプレイヤーの有利になるアイテムを入手したり、コインを集めて残り人数を増やしたり、ステージに隠されたボーナスステージを探したり、秘密のワープ土管を探したりとお助け要素も多いので、それらを上手く利用するのがクリアの近道だったりします。
ステージは草原の他、地下、水中、お城、山とバラエティに富んでおり、全部で32ステージ用意されています。
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セーブ機能が追加&演出の強化!
オリジナル版は、データセーブする事が出来ませんでした。
それが本作では1ステージごとにセーブすることができるようになっており、空いた時間の隙間にプレイすることができるようになりました。
また、演出面も強化されており、オート移動のワールドマップ画面が追加されたり、ゲームオーバーになった時に専用の画像が挿入されたりとオリジナル版から色々と付け加えられています。
バグ技はほとんどカットされていますが、無限1UP技は意図的に残っていたりも!?
やり込み要素が大幅に強化!
本作では新たに「CHALLENGE/チャレンジ」モードが追加されました。
このモードでは本編でクリアしたステージを自由に遊ぶことができるんですが、新たに赤コインを5つ集める要素。隠されたヨッシーのタマゴを探す要素。
そして目標のスコアを目指す要素が追加されており、それぞれ条件を満たすとステージセレクト画面にメダルが表示されます。
このモードが追加された事によって各ステージの探索要素が大幅に増して、本編ではほとんど空気に近かったスコア要素が重要になり、より高度なプレイをしたくなりました。
各ステージの最高スコアは記録され、累計スコアが一定水準に達すると様々な特典が入手できるので、尚更。ちなみに無限1UPの裏技はこのモードでは使用できません。
対戦モードが面白い
本作にはオリジナルのステージで対戦できるモードが収録されています。
このステージでは敵がほとんど出現しないものの、ステージ中には数多くの「点線ブロック」が配置されており、対応するスイッチを押すと実体化してもう一度押すと点線になって通ることができるようになります。
このギミックを上手く利用して素早く先に進み、ゴールを目指すのが面白いんですよね。
ちなみにある条件を満たすと1人でも遊べるようになり、相手プレイヤーの代わりにテレサと競争することができるようになります。
用意されているステージは8つもあり、難易度が高いステージもあるので、これだけでも長く遊べますよ。
スーパーマリオブラザーズ2が遊べる!
ある条件を満たすと、1986年にファミリーコンピュータディスクシステムで発売された、「スーパーマリオブラザーズ2」が遊べるようになります。
こちらは見た目こそ1作目と大きく変わらないんですが、毒キノコというマイナスアイテムが追加されたり、隠しルートに前のワールドに戻される土管が配置されていたりと全体的に意地悪な構成で前作から更に難易度がアップしています。
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ちなみに完全移植ではなく、ワールド9やワールドA~Dは収録されていませんし、強風や大ジャンプ台も再現されていません。
ですが、それでも32ステージ遊べるので、やり込み要素や本編の「スーパーマリオブラザーズ1」を含めるとかなりのボリュームです。
謎のおまけ要素も満載!
それ以外にも本編のスコアボードや「CHALLENGE/チャレンジ」モードの進行状況確認、別売りの「ポケットプリンター」での画面印刷、占い機能、カレンダー機能、各キャラクターの閲覧・印刷機能と謎のおまけ要素も満載だったりします。
特に凄いのが、カレンダー機能。なんと西暦3,000年まで見ることができるんです!
つまりあと1,000年近く経っても利用できるってことですね。
デフォルト状態だと本作が海外で発売された1999年5月になるので、発売から時間が経てば経つほど現在のカレンダーを見るのが面倒になりますが・・・
「ポケットプリンター」で印刷できる画像はマリオキャラクターの他、とある場所ではN64やファミコンディスクシステムのロゴを印刷する事も可能でサービス精神旺盛だったりします。
当時は「ポケットプリンター」が発売されたばかりで、半ば強引にこのようなおまけ要素を同時期に発売されたゲームボーイソフトに入れていたなぁ。
惜しいところ
画面視野が狭い
本作の唯一にして最大の欠点がここ!
ゲームボーイはファミリーコンピュータと比べて、解像度が低くなっています。
そのため本作はグラフィックのクオリティこそはオリジナル版と比較しても遜色ないものの、画面視野が狭くなっており、オリジナル版では見えていたものが見えなくなっているんです!
一応スクロール機能が付いており、十字キー上を押すと上にスクロールが可能で十字キー右を押すと少しだけステージの先が見え、少しだけ前に辿った道に戻ることができるようになっていますが、それでも遊びにくい事は変わっておらず、オリジナル版では簡単だったところでも本作では難しくなっていたりします。
例えばジュゲムがトゲゾーを投げまくるステージとかね。
ただ、画面視野が狭くなった事によって新鮮味が増しているのも確かで、オリジナル版に慣れているユーザーとしては”縛りプレイ”として楽しむことができます。
本作からプレイするユーザーは不便にしか感じないと思いますけどね。
全体のまとめ
オリジナル版と比較して画面視野が狭くなっている点は痛いものの、その欠点を補って余るほど大量の追加要素が収録されており、遊べば遊ぶほど満足感を得られる作品です。
特に「CHALLENGE/チャレンジ」モードをやり込む事によってより「スーパーマリオブラザーズ」の奥深さを感じられる事でしょう!
こんな人には特におススメ。
・スーパーマリオブラザーズファン。
こんな人にはおススメできない。
・アクションゲームが苦手な人。
スーパーマリオブラザーズ デラックス/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約30時間
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この前の任天堂のキャンペーンで入手してプレイしました。
無料で初代マリオを遊べるのは嬉しかったのですが画面の視野の狭さに閉口してすぐにやめてしまいました。
スクロール機能の操作も煩雑ですし…。
でもこの記事を読んで予想以上に追加要素とやり込み要素が充実していると知ったので、また挑戦しようと思います。
まさかマリオブラザーズ2まで遊べるとは驚きです。
>チキさん
今プレイすると厳しいところはありますが、
それでも追加要素は魅力的なので、
余裕があったらやってみてください!
特にチャレンジモードはじっくりプレイすると、
やり込みの楽しさを感じられると思いますよー。
こんにちは。
当時は、視野の狭さがイヤだったので、
ニンテンドーパワーの書き換えをしなかったんですけど、
今回無料配布されたもので初めて遊んで、
追加要素がかなりあって、これはこれで楽しいですね~
ポケットカメラは持ってますけど、ポケットプリンタは持ってません(笑)
ポケットプリンタにこういう遊び要素があったんですねー
これ、当時はメチャクチャはまって楽しんでましたよ。やり込み要素も全て埋めました。当時はゲームボーイの画面で初代マリオが遊べるのが新鮮で感動したものです。解像度の問題を画像縮小ではなくスクロールで対応したおかげで画面も綺麗でしたしね。まあ、そこは賛否別れる結果を招いてしまっていますが。
当時は、私は縁あって北米製品版を手に入れて遊んでたんですが。国内は書き換え専用で多少敷居が高かったんですよね。今回、無料プレゼントに加えてDL販売もあるそうなので手軽に遊べるのようになって良かかったですね。
ただ、やはり今やるとちょっと厳しいかなー。
これ、任天堂が3DSのVCにキーコンフィグ付けてくないから不器用な俺はまともに遊べない(涙)
WiiUのVCにはあるんだから3DSにも付けてくれればいいのに。
自分の不器用さ棚に上げていうけど、ボタン配列が3DSと同じのSFCのマリオはYダッシュ有りなんだから、任天堂も遊びにくいって事は理解してるはずなのに。
FCより扱える色数が少ないGBCでよくここまで原作のグラフィックを再現したなと思いました、でもGBの制約上やっぱり画面が狭くて遊びずらかったけどチャレンジモードが思ったより楽しかったので満足してます。
チャレンジモードなどの追加要素が無ければ劣化移植と言わざるおえませんね。それでも2000年当時で携帯機でFCのマリオブラザーズ1と2セットで遊べるのはけっこう衝撃的だったかもしれません、もっとも今はバーチャルコンソールやファミコンミニでベタ移植したのを遊べますけど…。
>くっぞこさん
移植だけだとただの劣化マリオなんですが、
追加要素によってかなり魅力的な作品になっています。
それでもオリジナル版には勝てませんが、それなりに楽しめました。
ポケットプリンターは、実は持っています。
数年経つと印刷したシールが禿げてしまうのが残念でした。
>ysさん
今ではバーチャルコンソールやファミコンミニがあるので、
無料プレゼントで初めてプレイした人と、
当時プレイした人では少し評価が分かれるかもしれませんね。
>解像度の問題を画像縮小ではなくスクロールで対応したおかげで画面も綺麗でしたしね。
言われてみると確かに。快適性より、
映像美を優先したと言う意味では任天堂らしくないかも。
当時は普通に書き替えていたんですが、
いつの間にかレアなゲームになっていて少し驚きました。
>ダベットさん
今回はオリジナル版に関してレビューしましたが、
3DSのバーチャルコンソール版になるとそうですね。
3DSのボタン配置ではBダッシュはやりにくい。
Yダッシュが基本ですよw
無料プレゼントで改めてプレイして思いましたw
この記事では書きませんでしたが。
>KAさん
スーパーマリオブラザーズってファミコンソフトの中でも
かなりグラフィックを頑張っているタイトルですからね。
それをファミコンより解像度が低いGBで再現するのは、確かに大変だったと思います。
僕も当時はなかなかのボリュームで
お買い得だなーと思っていました。
定価分の価値は十分にありましたね。
評価はあくまで2000年に発売された作品として付けました。