クラッシュ・バンディクー4: とんでもマルチバース/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2020年10月に発売されたPS4「クラッシュ・バンディクー4: とんでもマルチバース」のレビューをしていきます。
本作は「クラッシュ・バンディクー」の超久々となる完全新作ですが、チェックポイント制になったことで超高難易度化した最凶の新作でした!
1996に誕生した「クラッシュ・バンディクー」シリーズ。
コミカルなキャラクター、耳の残るCMソング、歯ごたえのあるアクションが人気を博し、一時期はプレイステーションを代表とするキャラクターとなりました。
その後、2000年代に突入すると人気が低迷。
日本国内では新作が発売されなくなってしまい、長い休眠期間に突入します。
そして2020年、待望となる完全新作、「クラッシュ・バンディクー4: とんでもマルチバース」が発売されましたが、これは非常に評価が困る作品です。
昔ながらのステージクリア制を採用している点、過去作のオマージュネタなど、黄金時代のシリーズ作が好きな人が楽しめるようにする気配りは感じられるんですよ。
ですが、ゲームバランスは最近流行りの即死系アクションに寄ってしまい、「クラッシュ・バンディクー」のアイデンティティが薄れているように感じます。
これはこれで面白いんですが、1エリア毎の難易度が上がりすぎてしまい、過去作のように木箱のコンプリートやタイムアタックなどのやり込みをする気にはなれませんでした。
一体、何が問題だったのでしょうか?
ここからはPS4「クラッシュ・バンディクー4: とんでもマルチバース」の良いところを語りつつ気になった点も語っていきます。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- ステージクリア型の3Dアクションゲーム。
- 「4つのマスク」を使った特殊能力が使えるようになった。
- コルテックスなど新プレイアブルキャラクターが追加された。
初リリース日 | 2020年10月2日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | 3Dアクション |
売上 | 初週1.0万本 |
推定クリア時間 | 12~18時間 |
発売元 | アクティビジョン |
目次
良いところ
過去作のオマージュが満載!
冒頭でも触れたように、「クラッシュ・バンディクー」シリーズの新作は長いあいだ発売されませんでした。
それだけにヤキモキさせられましたが、超久々に発売された今作はシリーズファンであればあるほど嬉しくなってしまうオマージュが散りばめられています。
過去作を彷彿とする冒頭のジャングルステージ、過去作を再現したステージ、お馴染みの横スクロースエリア、ボーナスステージ。
さらにはゲームシステムも過去作を踏襲し、木箱を壊し、リンゴを食べながら奥へ奥へ進んでいくという昔ながらのステージクリア型アクションを楽しむことができます。
これって当たり前のようで実は凄いことだと思うんですよ。
ステージクリア型のアクションゲームは任天堂系では未だに多く存在しますが、PS系の大作ゲームに目を移すとほとんどありません。
大抵はチャプター式にしたり、オープンワールドにしてリアリティを追求していくものなので、あえて冒険せずステージクリア形式を採用したことに感銘を受けました!
その一方で残機制のシステムは刷新。
残り人数の概念は廃止され、ミスをしても特定の場所から何度でも再挑戦できるチェックポイント制になり、テンポ良く楽しめるようになりました。
一応、昔ながらの残機制(残機の概念が存在し、0になるとゲームオーバーになる)にも変更できますが、ゲームバランスはチェックポイント制ありきとなっています。
「4つのマスク」によって刺激が増したステージの仕掛け
「今どき、ステージクリア型を採用しているの?新作を出す意味ある?」
なんて意見も出てきそうですが、今作は過去作とは比べ物にならないくらい1ステージ辺りの密度が凄くなっています!
グラフィックがパワーアップして背景が凝っているのは言わずもがな。
ゲームプレイの密度も増していて、過去作よりも刺激が詰まっています。
その大きな要因の1つとなるのが、「4つのマスク」です。
ゲームを進めると「4つのマスク」が使えるようになり、
- 別次元の世界にワープする
- 時間の流れを遅くする
- 重力を反転する
- 常時スピンアタックをする
なんてことができるようになるんですね。
ステージもこれらの特殊能力を使用すること前提の作りになっていて、例えば地上と天井を行き来するなんてWii「スーパーマリオ ギャラクシー」やFC「ロックマン5 ブルースの罠!?」みたいな展開が待ち受けています。
新たにグラインドレールを使って高速移動するエリアも追加されましたし、過去作よりもダイナミックなアクションを楽しめるようになりました。
新プレイアブルキャラクターによって生まれた群像劇
今作ではクラッシュ(ココ)以外にも様々なキャラクターを操作できます。
光線銃で敵の姿を変えてしまうネオ・コルテックス。
バキュームガンを使って大暴れするディンゴダイル。
グラップリングフックや三角飛びを使いこなすタウナ。
ゲームを進めると彼らを操作するパートに突入し、クラッシュとは異なるゲーム体験を味わえます。
凄いのが、1ステージ毎に複数のキャラクターに切り替わることです。
その影響で様々な時系列が生まれ、ちょっとした群像劇を楽しめるようになりました。
クラッシュが活躍している裏ではタウナも頑張っていた!
なんて事実がゲームを進めていくと明らかになり、過去作では見られなかった深みを感じられました。
また、終盤になるとプレイアブルキャラクターが目まぐるしく変わり、現代風のシネマティックアクションを楽しめます。
ステージクリア型のアクションゲームって長時間プレイするとパターン化してしまい、単調に感じることもありますが、本作は最後まで飽きずに楽しめました。
驚異のやり込み要素
「1ステージ辺り10回は楽しめるんじゃないか!?」
思わずそう言いたくなるくらい本作はやり込み要素が凄いことになっています。
過去作のように
- タイムアタック
- 隠しダイヤ
- 木箱のコンプリート
といったやり込み要素は健在ですし、新たに
- ステージが反転して見た目も変化する「あべこべ」
- ステージ内のリンゴを集める「スコアアタック」
- 昔懐かしのステージを楽しめる「きおくのカケラのテープ」
- 条件を満たすと開放される「コスチューム」
も追加されました。
特に「あべこべ」が追加されたことでステージ数が実質、倍になったのですから、全体のボリューム感は過去作の2~3倍に増しています。
2017年にはPS4「クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!」という過去3作をリマスター化したパッケージが発売されたので、そちらと比べてボリュームが少なく感じないかな?
と懸念していましたが、全くの杞憂でした。
やり込み要素を含めたら定価7,590円分の満足感は味わえるようになっています。
が、ぼくは本作をやり込む気にはなれませんでした。
ここからはやり込む気にはなれなかった理由を挙げていきます。
惜しいところ
現代ゲームに合わせたことで薄れたアイデンティティ
「過去作を踏襲したシステムを採用したうえで進化もしている」
ここまで読んでいただけたらそういう印象を持たれると思いますが、一方では現代ゲームに合わせたことでアイデンティティが薄れている印象です。
「クラッシュ・バンディクー」シリーズのアイデンティティは人によって異なると思いますが、僕の場合、
- 残機制であることを前提にした難易度調整
- 程良い難しさのステージ
- だからこそ生まれるやり込みのモチベーション
だと思っています。
一方、本作の場合はどうでしょうか?
残機制ではなくチェックポイント制であることを前提にしたバランス調整になったことで”らしさ”が薄れているように感じます。
具体的に言うと、本作は1エリア毎の難易度が高すぎるんです!
何度でも復活できるようにしたことで難易度が低下してしまい、すぐにクリアされることを恐れたのでしょうか?
難易度はワールド2辺りから上昇し、終盤になると同じ箇所で10回はミスをしてやり直しになるレベルにまで難しくなります。
例えば重力を反転させながら当たったら即ミスのレーザーゾーンをくぐり抜けないといけないエリアが出てくるんですよw
その代わりチェックポイントが多く、何度ミスをしてもゲームオーバーにはならないようになっているので、さほどストレスを感じずトライ&エラーが行えるようにはなりました。
感覚的には2010年代に台頭した「Trials」「スーパーミートボーイ」を代表とする即死系アクションに近づいた印象ですが、ちょっとまって下さい。
「クラッシュ・バンディクー」シリーズは同じステージを何度も攻略してタイムを更新したり、全ての木箱を壊すのが面白いゲームではありませんでしたか?
1エリア毎の難易度を上げ過ぎたらクリアまでの疲労感が増してしまい、もう一度プレイする気にはなれません。
個人的には即死系アクションも好きですが、「クラッシュ・バンディクー」シリーズでは木箱壊しやスコアアタックが特に楽しいと思っているので、このゲームバランスは「なんか違う」と思いました。
ぼくはやっていませんが、タイムアタックで全ステージのプラチナランクを目指そうとした場合、嫌になるんじゃないでしょうか?
それだけ本作の難易度は常識を逸した高さで、マゾゲーマーのぼくでもやる気にはなれませんでした。
一応、残機制のモードも用意されていますが、難易度調整は明らかにチェックポイント制であることを前提にしているので、取って付けたような要素に感じます。
残機制のモードではゲームオーバーにならないよう、過去作よりも残り人数を増やしやすくなり、1エリア毎の難易度を上げてはいますよ?
でも、それだったら残機無限&チェックポイント式にした方がスマートに感じられるので、すぐチェックポイント式に戻しました。
クラッシュ・バンディクー4: とんでもマルチバースのレビューまとめ
超久々に発売された「クラッシュ・バンディクー」の新作は、過去作を踏襲しているようでしていない不思議な作品でした。
少し触る分には懐かしさの塊なんですが、プレイすればするほど針の穴を通すかのように難しくなり、面白さのベクトルが変わっているように感じます。
これはこれで面白いし、中毒性も高く感じますが、1ステージ毎の疲労感が半端ないので過去作のようにやり込みをする気にはなれませんでした。
どれもこれも残機無限&チェックポイント制であることを前提にした難易度調整であることが大きく感じます。
本作をプレイしていると
残機制は時代遅れだから残機無限&チェックポイント制に変えよう!
↓
でも、単に変えるだけだと難易度が低下してすぐにクリアされてしまう
↓
だったら1エリア毎の難易度を上げてやろう!
なんて思惑が垣間見えました。
実際、そうした方が残機制を嫌う現代のユーザーからのウケは良いと思いますが、そのうえで過去作のやり込み要素を踏襲しているのでチグハグに感じます。
この難易度調整で1ミスもせずにタイムアタックをしたり、ステージ上にある木箱を全て破壊するのは無理ゲーですw
アクションやシステムは過去作を踏襲しており、ギミックもパワーアップしているので面白い作品ではありますが、「クラッシュ・バンディクー」の新作としてみると疑問に感じます。
同じようなことはPS4/Switch「ロックマン11 運命の歯車!!」をプレイした時も思いました。
古き良きステージクリア型アクションゲームを今の時代に復活させる場合、ボリュームを増やすためにステージを長くしたり1エリア毎の難易度を上げないといけないんでしょうかねぇ。
超高難易度化した最凶の新作!
こんな人には特におススメ。
・マゾゲーマー。
こんな人にはおススメできない。
・タイムアタックなどで何周も楽しみたい人。
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Xbox | etc |
今回のレビューはとても的を得てるレビューでさすがケントさんって思いましたよ!
そうそう今のゲームのボリュームに合わせようとするあまりロックマン11と同じような気になる点を今作のクラッシュはされていると思います。
クラッシュの1ステージのボリュームって1や2ぐらいが一番最適だと思うのですが、今作のクラッシュ4は木箱コンプだけでもウンザリする物量に感じますよ(^^;;
クラッシュたちのトゥーンチックなキャラデザとコスチュームやミッションなどの個々の要素がいい反面でステージの長さや残機性にしたら無理な難易度になってるのはどうかなぁと思ってます。
残機無限って本来なら任天堂的な救済措置の一環かなと思ってたのにそれ前提の難易度とはwww
でもSwitch版が出たら、プレイしてみたい思ってます(笑)
ぶっ飛び3段盛りでしばらく練習になると思いますがね〜
1〜3が大好きでやり込んで、この4にとても期待をしていた1人です。
ケントさんの記事がホントそれってかんじで、クラッシュバンディクーの良さがかなり薄れたなぁって感じでした。
最初はやり込む気満々でしたが、3つ目のエリアに行ったくらいで不可能だと悟り、とりあえず本編クリア後、売ってしまいました。
ネット上で悪い評価が少しずつ広がっているのか、1日の売値がー700円でした。
いつかノーティードッグ版の真のクラッシュバンディクー4をやりたいです。
超絶長文(バカっぽい言い回しですみません)を投稿させてください。
良くも悪くも印象に残ったゲームなので、熱く語ってしまいました。
愛憎相半ばと言ったところでしょうか。
※Playstation storeでダウンロード版を購入 = Amazonで購入していないがプレイしています
※プラチナトロフィー獲得済み(106%達成+α)
※トロフィーの取得率は2021/1/6時点のもの
★レビュワーについて★
-プレイ環境
本編クリアまで・・・無印PS4 + 外付けSSD
やりこみ要素攻略・・・PS5
-ゲーム経験
・ゲーム歴およそ25年のアラサー
・ここ数年は高難度アクションゲーム(いわゆる死にゲー)を中心にプレイ
・Demon’s souls, DarkSouls3部作, Bloodborne, SEKIROについて、全作品カンスト周回ソロ全ボス攻略済み
SEKIROに至っては、死闘踏破(ボス17連戦)クリア済み
⇛要するに(自分で言うのもなんですが)それなりにアクションゲームは得意です
・クラッシュ・バンディクーシリーズのプレイ歴は以下の通り
クラッシュ・バンディクー2(原作) ・・・コンプリート済み。名作との認識
クラッシュ・バンディクーぶっとび3段もり・・・50%ほどプレイ。原作から劣化と認識
★要約★
-ボリュームは超大盛りだが、水増し感も強い
-操作性は前作“ぶっとび3段もり“と比較してかなり良いが、肝心のステージが微妙
-クリアするだけなら少々難しいアクションゲーム
-コンプリートを目指す場合は苦行
★基本情報★
前作発売後およそ15年の時を経て、(何故か)超絶高難度死にゲーとして帰ってきた新クラッシュ。
死にゲーは死にゲーでも、昨今の配慮の行き届いた死にゲーと言うよりは、ファミコン時代の理不尽死にゲーと言う印象です。
基本的な仕様に変更はありません。
奥スクロールアクションステージ(全38コース)をひたすらクリアして、要所要所でボスを倒しつつ、最後にラスボスを倒せば(ノーマル)エンディングです。
(ノーマル)エンディングを見るだけなら、ゴール地点到着のみでOKですが、
やりこみ要素として、ダイヤ取得/タイムアタック/記憶のテープ取得があり、真エンディングを見るための必須条件となっています。
ダイヤ取得は、以下4パターンで、1ステージにつき合計6個獲得できます。
-ステージ中の全箱破壊・・・1個獲得
-ステージ中のリンゴ獲得・・・4,6,8割獲得毎にそれぞれ1個ずつ, 合計3個獲得
-3回以内の死亡でステージクリア・・・1個獲得
-ステージ中に隠されている“ひみつのダイヤ“発見 ・・・1個獲得
また、上記白ダイヤに加えて、4種類のカラーダイヤが存在します。
過去作と違い、どのステージで獲得できるか非常にわかりにくいため(一応獲得できるステージ上に情報があるが、まず見逃す)自力で見つけられた人は、相当注意力があって勘も良い人でしょう。
これらダイヤはメインプレイキャラクターである、クラッシュ/ココの追加スキン獲得、該当トロフィー獲得、及び追加エンディング閲覧に必要です。
タイムアタックは3から追加された要素です。
クリアタイムに応じて、サファイア/ゴールド/プラチナ/開発スタッフ、いずれかのレリック(※)が獲得できます。
該当トロフィーの獲得、及び追加エンディング閲覧のために必要となります。
※ゲーム内では“トロフィー“表記ですが、PlayStationのトロフィー機能と紛らわしいためレリックと表記しています
記憶のテープは本作からの追加要素です。
これが存在するステージの該当位置まで死亡ゼロでたどり着くと獲得できます。
この記憶のテープ1つ1つに対して、短めの高難度ステージが存在し、ステージ内で壊した箱数に応じてレリックが取得できます。
こちらも該当トロフィーの獲得、及び追加エンディング閲覧のために必要です。
★評価 -クリアまで-★
ここから「クリアまで」と「コンプリートまで」に分けて評価したいと思います。
まずは「クリアまで」から。
なお「クリアまで」では上述のコンプリート要素は評価から外します。
良い点から。
前作ぶっとび3段もり(評価の高いPS版1,2,3のリマスター)は、肝心の操作性が劣化していることで、
かつてのユーザーほど不満が残る出来になってしまっています。
それと比較すると、今作はアクションの出来が良く、動かしていて気持ちいい。
また、クラッシュ・バンディクーシリーズでは、かねてより奥行きが非常にわかりにくく落下死が頻発することが欠点として挙げられていましたが、
今作からは落下地点に影が映るようになり、理不尽な死が減少しました。
残機制の廃止(※)も良い判断だと思います。
※正確には残機制も選択可能ですが、公式が残機無限モードを推奨しています。また、残基無限モードでコンプリート可能です。
さらに、大半が純粋なアクションステージであることが個人的に素晴らしい。
3では半数近くが乗り物ステージ(動物、ジェットスキー、バイク、飛行機)であることが苦痛で途中でやめてしまいました。
一方、今作では乗り物ステージは3ステージのみであるため、純粋なアクションを楽しめます。
プレイキャラクターの増加も良い点でしょうか。
メインはクラッシュ(or 完全に同性能のココ)ですが、ステージによってはタウナ/ディンゴ・ダイル/ネオ・コルテックスを操作可能です。
ただ、操作性が全く違うし、あまり爽快感がないため、人によっては欠点ですね。
続いて悪い点。
ステージ制のアクションゲームであるため、ステージの出来が全てと言っても過言ではないのですが、面白いというより疲れます。
これに尽きる。
まず、とにかく長~~~~~い。
1/2/3と比較して、冗談抜きで2-3倍の長さです。
ステージ中の箱数からして、200個超えは普通、100個台だと少なくて安心するレベル。
1/2/3では30個~50個くらいが普通で、100個を超えると驚いていた記憶があるのですが。。
あとは単純に難しいと思います。
これは人によっては良い点ではあるのですが、大半のユーザーにとっては厳しい難度設定かもしれない。
このように、基本的に長くて難しいステージなんで「またプレイしたい!」と思えないんですね。
1回クリアすればもう十分というか。
なお、コンプリートのためには最低3回は同一ステージをプレイする必要があります。
他、個人的には音楽が良くないと思いました。
なんというか、のっぺりしていて盛り上がりにかけるんですよね。
長~~~~~いコースも、音楽が良ければかなり印象が違ったのではないかと思います。
なお、2の音楽は非常に好きで、一部旧作の音楽が流れるステージは楽しんでプレイできました。
ということで、クリアまでの評価としては、“それなりに大変なアクションゲーム“と言ったところです。
ノーマルエンディング到達トロフィーが15%程度ということが、その証左と言えるでしょう。
★評価 -コンプリートまで-★
以上のように、単にクリアするだけなら少々苦労する程度ですが、
本ゲーム、コンプリートを目指すとなると途端に苦行と化します。
コンプリート要素は大きく以下4つです。
1, あべこべステージ全43ステージ完全制覇
2, きおくのかけら全21ステージで“プラチナレリック“取得
3, 全38ステージで“ぶっとびパーフェクト“取得
4, 全38ステージのタイムアタックで“プラチナレリック“以上を獲得
1, あべこべステージ全43ステージ完全制覇
左右が逆になった“あべこべステージ“で、前述した6種類のダイヤを集めること(ボスステージの場合はボス撃破)が目標となります。
通常ステージ38ステージ + ボス戦5ステージ = 合計43ステージ全てにあべこべステージがあるので、もうこの時点で水増し感が凄い。
更に、単に左右逆にしただけでは面白味が無いと思ったのか、ステージが白黒だったり、アメコミ調だったりするのですが、それが裏目に出ています。
どれも尽く視認性が悪く、遊びにくいことこの上ない。
極めつけは、水中状態のあべこべステージで、見辛さにもっさ~~~り挙動まで加わり最悪です。
これらステージをテストプレイして、面白いと思ったのか甚だ疑問。
後述するぶっとびパーフェクト/タイムアタックがないことがせめてもの救いでしょうか。
なお、“ひみつのダイヤ“については、7割程は「こんなもん見つかるかいな」という場所にあります。
素直に攻略動画を見るのが吉。
2, きおくのかけら全21ステージで“プラチナレリック“取得
これが一番簡単で、かつ楽しめるでしょうか。
短めの高難度ステージで全ての箱を壊すだけです。
途中何回ミスをしてもOK、あべこべ/ぶっとびパーフェクト/タイムアタックもなしという、
このゲームの開発者が設定したと思えないお情け仕様(?)で、気味が悪いくらいです。
それでも2-3ステージではプラチナレリック取得に1時間以上かかりました(単純に難しい)。
3, 全38ステージで“ぶっとびパーフェクト“取得
苦行その1です。
ボス戦を除く全ステージで以下を同時に達成する必要があります。
①全箱破壊
②ステージ中のリンゴを80%以上回収
③死亡ゼロでゴールまで到達
①、②は単なるダイヤ集めの一環なので、そこまで辛くはないです。
※なお、ぶっとびパーフェクト取得のためには、ひみつのダイヤは必ずしも取る必要はないです。
但し、前述の通り本ゲームは1コースが非常に長いゆえに箱数も非常に多く、
かつどのステージでも嫌らしい場所に隠してある箱が複数個あるので、壊し忘れが生じる可能性が高いでしょう。
苦労してゴールに辿り着いたときに、箱が1個足りない時の徒労感は半端ではないです。
こちらも攻略動画を有効活用した方が精神衛生上よろしいです。
また、ボーナスステージ攻略も必須となります。
ボーナスステージもご多分に漏れず高難度化しており、全箱破壊には一苦労、というか三苦労くらいします。
余談ですが、残機制を廃止したこともあり、本作ではボーナスステージがボーナスでなくなっています。
従来のボーナスステージは大量のリンゴや1UPプレートを、容易に獲得できることが利点でした。
しかし、残機制が廃止されたため、そもそも1UPという概念がなくなっており、クリアするだけなら行く必要ゼロ。
一方で、コンプリートするには行く必要があるが、非常に難しい。
最早、ボーナス(ご褒美)と言うよりオーナス(負担、義務)ですね。
この要素で一番キツイのは③です。
タダでさえ長くて難しいコースを、箱を壊し忘れることなく、死亡ゼロでクリアしなければなりません。
特に、逆走できない乗り物ステージ(“またもやしろくま“等)が鬼門となります。
筆者は最後の最後で1箱だけ壊せず再挑戦、ということが3回連続でありました(下手なだけではありますが。。)
今作では乗り物ステージは3ステージのみであること、該当ステージも乗り物部分以外は比較的に簡単であることが、せめてもの救いですね。
また、ボーナスステージの死亡はカウントされないことも、開発者に僅かばかり残っていた良心なのでしょうか。
なお、死亡ゼロという条件上、死亡してしまった場合はメニューを呼び出してやり直しを選択する必要があります。
このやり直し時に発生するロードが地味に長く、ノーマルPS4+外付SSDの環境では15秒ほどかかりました。
ステージによっては何度もやり直すことになるため、毎回生じるこのロード時間に筆者は耐えきれず、
コンプリート要素攻略はPS5入手後に始めました。
※PS5の場合ロード時間は半分程度となり、少々イラつく程度で済みます。
4, 全38ステージのタイムアタックで“プラチナレリック“以上(※)を獲得
※プラチナレリックを超える開発スタッフレリックの獲得でもOK
更に上を行く苦行です。タイムアタックが苦手な私にとってはこちらの方が辛かった。
“ぶっとびパーフェクト“は(一部コースを除き)ゆっくり時間を取り、自分のペースで落ち着いてプレイできますが、
こちらはひたすら急ぐ必要があるため、非常に辛い。
プラチナレリック以上を獲得するには、まず移動スピード増加のための特殊テクニックを覚える必要があります。
テクニックは以下の通り2つあるのですが、一長一短であり、どちらも使えるようになっておいた方が良いでしょう。
①トリプルスピン
-読んで字の如く、3回連続スピンをすることで移動スピード上昇。
-ジャンプ中でも発動するので、穴のある箇所を素早く移動するために特に有用(というか必須)
-但し単なるボタン連打では発動せず、リズミカルにボタンを押す必要あり。
-人によっては慣れるのに時間がかかるだろう(筆者は7割方終わったところで漸く安定して発動できるようになった)
②スライディングスピン(仮称)
-スライディングのあとに間髪入れずスピンをすることで移動スピード上昇。
-発動自体はトリプルスピンより楽だが、手が疲れる/ボディプレスを誤作動させやすい/(広めの)穴のある箇所では利用不可と言った難点あり
これらの技を、長~~~~~~いステージ中で可能な限り維持しつつ、ゴールまで突き進んでいく必要があります。
ただ突き進むだけでなく、道中に存在する“時間箱“(壊すと該当する数値分だけ時間が止まる)を可能な限り破壊する必要があります。
当然の如く、爆弾箱の上や間にも多数配置してありますが、ゆっくり着実に壊しているヒマはありません。
また、タイムアタックなのでチェックポイントなどありません。
最後の最後で死亡しても、0.1秒だけ足りなくても、長~~~~~~いステージを最初からやり直しです。
これを38ステージ分です。心底疲れました。
プラチナレリックの設定タイム自体はテクニックをマスターし、コース構造をきっちり把握さえすれば凡人でも達成できるレベルではあります。
実際、プラチナレリックの上を行く開発スタッフレリックでは、プラチナのタイムを軽く超えてます。
ステージによっては人間やめてるとしか思えないレベルのクリアタイムです。
なので、開発者から見れば、プラチナは十分簡単と思えるタイム設定なんでしょうね。
しかし、本トロフィーの取得率が0.3%であることが、ゲーマー一般にとっては十分に難しいことを示している気がします。
余談ですが3,の“ぶっとびパーフェクト全取得“トロフィーの獲得率は0.5%です。
こんな苦行トロフィーを取るような人は、完全クリアを目指している人だと思われるので、大半が本タイムアタックにも挑戦しているのではないかと思われます。
しかし、その6割程度しか取れていない(※)ことを踏まえると、本要素は高難度と言えるのではないでしょうか。
※ぶっとびパーフェクト全取得トロフィー獲得率0.5%に対して、タイムアタックプラチナレリック全取得トロフィー獲得率0.3%
ということで、コンプリートまでの評価は“苦行“です。
コンプリート到達トロフィーの獲得率0.3%は非常に低い部類でしょう。
★終わりに★
とまあ、散々文句を言ってきましたが、良い点がたくさんあることは間違いないです。
アクション自体は良くできていて、面白いギミックもたくさんあるのだから、
-1つ1つのステージをより簡潔にして、ボリュームはステージ数の増加で賄う
-意地悪な箱配置は程々にする
-コンプリート要素はトロフィーやエンディングの条件としない
等の配慮、要するにレベルデザイン(?)の調整で、次回作はもっと初心者から熟練者まで楽しめる良いゲームになるのではないでしょうか。
DLC販売なしの買い切り方式とした点も潔くて好感が持てます。
むしろスキン等攻略に直接関係しない要素は、DLCでも発売して少しでも稼いだ方が良かった気がします。
なんだかんだ次回作にも期待しています
今作の売上は芳しくなかったようなので、次があるかは疑問ですが。。。
★余談★
個人的にですが、クラッシュとココのアクション性能が全く一緒である点は頂けないかなと。
もともと運動エリートのクラッシュに対して、頭脳エリートのココと言った位置付けであったはずです。
それを踏まえ、過去作ではココのアクションは限定的でした。
しかし今作では運動能力まで全くの同性能となり、クラッシュの立つ瀬が無いように感じます。
とは言うものの、人気キャラクターであるココはプレイアブルにしたい、その場合劣化クラッシュにするわけにはいかないので、仕方ないとは思います。
いずれにせよ細かい話なので評価に影響はないです。