アサシン クリードIII/PS3 / PS4 / Xbox 360 / Switch / Wii U (Z指定)
どうも!KENT(@kentworld2)です!
今回は2012年11月に発売されたPS3/Xbox 360「アサシン クリードIII」のレビューをしていきます。
本作はアメリカ独立戦争を題材にしたステルスアクションゲームですが、風呂敷を広げ過ぎた粗削りでチャレンジングな惜作でした!
さすがUBIソフトが2012年末に全身全霊で送り出した超大作だけあって気合を感じられましたが、野望が大きすぎる故に雑な部分が目立っていたんですね。
それ故に前3作と比べると見劣りする部分がありました。
しかし、本作で培ったノウハウは決して無駄ではなく、後のシリーズ作品でスタンダードになった要素もいくつかあったんです!
そんなPS3/Xbox 360「アサシン クリードIII」の良いと思った点からまずは書いていきます。
※2012年12月にはWii U版が。2019年5月にはPS4/Xbox One/Switch版が発売。
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- 18世紀アメリカを舞台にしたオープンワールド型ステルスアクションゲーム。
- ストーリーに沿って隠密行動やパルクールアクションをこなしていく。
- 新たに海戦や狩りの要素が加わった。
初リリース日 | 2012年11月15日 |
対応ハード | PS3/Xbox 360/Wii U/PS4/Xbox One/Switch |
ジャンル | ステルスアクション |
推定クリア時間 | 25~35時間 |
売上 | 初週8.1万本(PS3) |
発売元 | ユービーアイソフト |
目次
良いところ
三部作を締めくくる壮大なストーリー
「アサシン クリード」シリーズは過去を追体験するストーリーが特徴となっています。
だからこそ作品ごとに異なる世界観で楽しめるんですが、一方で現代編は地続きなんです。
今作ではそんな現代編が一つの区切りを迎えたのでシリーズファンとしては感慨深いところがありました!
「I」(2007)から「II」(2009)、「ブラザーフッド」(2010)、「リベレーション」(2011)。
そして「III」(2012)と5年 & 5作に渡って続いていたストーリーがついに完結を迎えるとは!?
過去作をプレイしていないと分かりにくい部分はあると思うし、ラストの展開は好みが分かれると思いますが、見どころ満載なのは確かです。
親子2世代に渡る壮大なストーリーを描いた過去編
一方、主人公が追体験することになる過去編も凄かった!
なんと、過去編では18世紀アメリカで起こった親子2世代に渡る壮大な物語を描いているんです!
序盤は父:ヘイザムの視点から描かれ、中盤以降は息子:コナーの視点から物語が描かれます。
しかもコナー編に至っては幼年期から青年期までが描かれるので、これまでの作品と同じく先祖の人生を追体験することが出来ます。
さすがに20~30時間程度のゲームプレイではダイジェスト感が出てしまいますが、個人的にはエツィオ編に勝るとも劣らない魅力を感じました。
自然いっぱいのフィールド
これまでの「アサシン クリード」は中世の街が舞台で、あまり自然は多くありませんでした。
ところが今作では自然の描写にも力が入っていたんです!
街の中はもちろん郊外には沢山の木が生えており、様々な野生動物が生息しています。
凄いのが、パルクールアクションをウリにした「アサシン クリード」だけあって木登りができること。
2012年当時はパルクールアクションで木登りができるゲームってほとんどなかったので、まるでサルになったかのような快感を味わえました!
自然を絡めた要素としてはそれ以外にも狩りの要素が初登場。
単に動物を狩るだけではなく、罠を仕掛けたり手掛かりを探して仕留めることも出来ます。
天候や季節の概念も新たに加わりましたし、今作のゲームプレイは自然にスポットを当てている気がしました。
海戦が面白い!
新システムはまだまだ存在します。
なんと、今作では巨大な船を操作して敵と戦うミッションが追加されたんです!
初めてみた時はあまりの迫力にビックリしましたよ。
船を操作できるゲームは数あれど、広大な海から船まですべてリアルタイムで動かしているアクションゲームなんて2012年当時はほとんど見られませんでしたからね。
そんな海戦の迫力を強調しているのが視点。
海戦にスポットを当てた従来のゲームは見下ろし型の視点であることが多く感じましたが、今作の場合は主人公の真後ろにカメラが設置されているんです!
つまり、TPSのような視点で船をリアルタイムで操作することができるんですね。
おかげで迫力だけではなくスケールも強調されて船長になりきった感じがしました。
操作やシステム自体はシンプルなのでミニゲームの域は出ていませんが、もっと作り込めばこれだけで一本のゲームソフトを作れそうなレベルです。
相変わらず自由度が高い
アサシン クリードと言えば寄り道!
という訳で今作でもサブ要素は非常に多く、すべてを極めようと思ったら相当な時間がかかってしまいます。
以下、本作のサブ要素をまとめてみました。
- 収集アイテム集め(羽、年鑑)。
- ビューポイントを探し(周辺のマップが分かるようになる)。
- サブミッションの攻略。
- 各地に点在する砦の制圧。
- 宝箱探し。
- ミニゲーム。
- 屋敷の家具集め。
- ボストン、ニューヨークの開放。
- アサシンの弟子の育成。
- 入り組んだ地下通路の探索。
- 狩りによる素材アイテム集め。
- 船の改造。
このようにサブ要素のバリエーションは非常に多く、メインミッションそっちのけて楽しんでしまいます。
マップの広さもトータルで見ると過去最高なので、UBIソフト史上最大規模と発売当時謳っていたのは伊達ではありません。
前作の良い所を引き継ぎ
他にも前作の良かったところを引き継いでいたので箇条書きで挙げてみました。
- 充実のデータベース。
- 親切な作りのチュートリアル。
- 日本語音声・英語音声の切り替えが可能。
- 説明書よりも詳しい電子マニュアルを収録。
シリーズを通してプレイしていると当たり前になってきますが、これだけの配慮を毎回しているのは凄いことだと思うんですよ。
「アサシン クリード」シリーズもだいぶ複雑化してきたので、ガイド機能が充実しているのは助かります。
データベースは読み物としても見ごたえがあるので、たまにはじっくりと閲覧するのも良さそうです。
相変わらず面白いマルチプレイ
このようにシングルプレイだけでも盛り沢山な「アサシン クリードIII」。
なんと、今作でもオンラインに接続することでマルチプレイを楽しむことができるんです!
マルチプレイの搭載は「ブラザーフッド」「リベレーション」に続いて3作目ですが、相変わらずの面白さでした!
追っ手から逃げつつこっそりターゲットに近付いてステルスキルするのが基本となりますが、人ごみにまぎれてステルスキルをするのが地味に楽しいんですよ。
今作では天候が変化するようになり、昼夜の概念や2つの新ルールが追加され、さらに奥深くなっていました。
FPS/TPSのマルチプレイに多いカスタマイズ要素やレベル・アンロック要素も健在なので、その気になれば本編と同等かそれ以上に楽しめます。
新ルールで気に入ったのが、「ウルフパック」。
味方と協力して指定されたターゲットを倒し、制限時間を延ばして得点を稼いで行くことになるんですが、他のルール以上に他プレイヤーと協力して戦う必要があるので新鮮に楽しめました!
惜しいところ
メインミッションがイマイチ
見所のあるストーリーが展開されるメインミッション。
ですが、肝心のゲーム部分に目を移すとイマイチに感じました。
特に主人公コナーが大人になって村から出て行くまではチュートリアル的な展開で自由度が低く、やらされている感がします。
しかも本作の場合、画面の右上には次に何をするべきなのか常に表示されているんですよ(そのうえマップには目的地が表示されている)。
攻略ルートが複数あったら良いんですが、少し進めるだけで小刻みに目標が更新されるので自由度なんてあったもんじゃありません。
ガイド機能は過去作にもありましたが、もう少し自分だけの攻略ルートを考える楽しさがあったと思うのですが・・・。
おそらく、ストーリーが壮大過ぎる故にメインとなるミッションを作り込めなかったのでしょうね。
前作から改悪した部分が多い
「アサシン クリード」シリーズは「II」から2年連続で関連作を発売しました。
が、いずれもシステムの流用が多くてマンネリ感があったんです。
今作の場合はナンバリングタイトルということでシステムも刷新されたんですが、改悪してしまいました。
特に気になったのが、快適性がダウンしていること。
お金は稼ぎにくくなり、ワープポイントを増やすのが面倒になったのはまだ良い方。
武器を切り替える時のテンポが悪化したり印象的な建造物がなくなったのはシリーズ作品としての魅力を薄めているように感じます。
この辺りの話はシリーズファンであればあるほど気になってくるでしょうね。
バグが多い
過去作もバグは多めでしたが、今作でも何度か遭遇しました。
とあるミッションでは逃げているキャラクターが何故か奈落の底に落ちて何度も失敗扱いにされましたし、オブジェクトに引っかかって1分くらい身動きされなくなるなんてこともありましたからw
規模が大きいゲームだけど、もうちょっとデバックを頑張ってほしかった
全体のまとめ
シリーズを一区切りさせるために風呂敷を広げ過ぎた作品。
以下、本作をプレイしている時に感じた開発者が思い描いていたであろう野望をまとめていきます。
- 5作続いた現代編を完結させよう!
- 親子2世代に渡る壮大なアメリカ独立戦争劇を過去編で描こう!
- 3作続いたゲームシステムのフォーマットを刷新しよう!
- ゲームプレイの新しい柱として海戦と狩りを追加しよう!
- これまで通りマルチプレイモードも搭載しよう!
いくら大企業のUBIソフトでもこれだけの野望を一本のゲームソフトで叶えるのは無理があります。
本作のメインミッションをプレイしているとストーリーやゲームプレイを駆け足で作っている感じが強く伝わってしまい、やや「アサシン クリード」らしさに欠けている印象です。
それでも膨大な寄り道要素は楽しく、2012年末の大作ゲームとして思い出に残りました!
今作で初登場した海戦や狩りは後のシリーズ作品ではスタンダードになりましたし、シリーズの歴史を振り返るうえでは欠かせない作品であることは確かです。
風呂敷を広げ過ぎた粗削りでチャレンジングな惜作!
こんな人には特におススメ。
・アクションゲーム好き。
・シリーズのファン。
こんな人にはおススメできない。
・メインミッション攻略の自由度を求める人。
・アクションゲーム初心者。
アサシン クリードIII/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約25時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
今作のレビューを読んでると移植とはいえ、バイオシリーズと並ぶ5月のSwitchの目玉タイトルといっても良さそうな出来栄えですね。
Switch版に関しては2/14のUSのニンダイでは不安になりましたが、実際の製品版では快適に動作するのかどうかが気になるところです。
目玉タイトルになるほど売れてくれたら良いんですけどね・・・
フレームレートは最低でも30fpsは欲しいところです。20fps以下だと厳しい。
アサシンクリードシリーズは、2のエツィオシリーズが最高ですが、僕はこの3も好みです?
手斧や木に引っかけて使えるダート等の暗殺武器が「必殺仕事人」的で好きです?
現代編のストーリーも好きで、最近の作品の、自分が主役の感じの現代編が好みじゃ無いんですよね。
アサシンクリードのエンジンで和風の暗殺作品作って欲しいな!
本作でアサシンクリードシリーズは一つの区切りを迎えてしまいましたもんね。
むしろ、まだ続いていることが驚きですw
確かに和風版がやりたいですねー。
僕は2のストーリーが1番好きなので3はかなりガッカリしながらプレーしてた記憶があります。
とりあえず買ったので、飽きる前にクリアしようと思って、急ぎ足でクリアして。。。
でもこの記事を読んでると、もっとちゃんとサブを楽しんでおけば良かったと後悔させられました笑
ホントにゲームの魅力を記事にするのが上手ですね〜
僕もこれからは倣って、キチンと余さずゲームをプレーしようと思います。
ありがとうございます!
この記事で魅力が伝わったのでしたら嬉しいです!
ぼくもガッカリした部分はありましたが、良い部分も沢山ありましたからね。
そういう部分にも目を向けてレビューしてみました!
このゲームはWiiU版をプレイしていたんですが、序盤の現代編を終えたあたりで積んでしまい、そのままHDリマスターの発売がアナウンスされたので、リマスター待ちの状態になってますね…。
そこだけの話で言うのなら、今回はまず過去編の始まりが印象的でしたね!主人公はコナーだと聞いていたので、全然知らない人が出てきて驚きましたよ。あの冒頭のストーリー進行には惹き込まれる物があったなぁ…。
そして、自然豊かなマップを利用した新感覚のパルクールは中々面白かったですね。あれはマップを駆け回るだけでも楽しかった…。それらを活用しての暗殺はまだ体験できていませんが、そちらも楽しみですね!
狩りに関してですが…。まだ罠すら使えない段階なのにも関わらず思いの外ハマってしまい、それが原因でストーリーを進めていないと言う…。何やってんだ!今ですらこうなのに、罠が出たらどうなってしまうのか…、色々と恐ろしいです。
一つ言うなら、今の所しっくりきていないのは海戦ですね。二、三とプレイしていけば変わっていくのでしょうが、こちらはハマるまではいかないかもなー。
リマスター発売は5月後半ですが、自分はPS4版のみにするかSwitch版も買うかで悩んでますね。5月は実質一本だけですが出費が多いので…。それはさておいて、リマスターの発売が楽しみだ!
過去編の序盤は意外でしたね~。
なんでヘイザムを操作することになるのかは最後までプレイすることで納得出来ました。
すべての要素が解禁されていない中でも狩りにハマってしまいましたかw
寄り道にハマってストーリーが進まないのはあるあるですねw
海戦は当時としては楽しめましたが、そこまで要素が多いわけではないのでIVが発売された今となっては物足りなく感じるかも。
5月は新作が少ないので、本作が再び脚光を浴びたら良いなと思っています♪