
ゼルダの伝説 4つの剣+/GC
2004年3月に発売されたGC「ゼルダの伝説 4つの剣+」を今回はレビューします。
GC「ゼルダの伝説 4つの剣+」は最大4人で楽しめるマルチプレイアクションゲームです。ゲームソフトの中にはGBAケーブルを同梱。
目次
良いところ
懐かしさを感じられるグラフィック・BGM
本作のメインゲームとなる「ハイラルアドベンチャー」は、トップビューの2Dゼルダとなっています。
嬉しいのが、1991年にスーパーファミコンで発売された「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」をベースにしたグラフィック・BGMになっている事!
このグラフィックのゼルダで遊べるのは13年ぶりだっただけに、懐かしさを味わえました。
屋根がブロックのような家。左右対称の草。寝っ転がりたくなるような芝生。真ん丸な木。高低差のある地形。何もかもが懐かしい!
BGMにしてもワクワク感が増す地上。壮大さが伝わってくるハイラル城。不気味さを感じる闇のダンジョン。臨場感のある洞窟と、「神々のトライフォース」の代表的なBGMをチョイスしていて雰囲気はバッチリです!
操作キャラクターがネコ目リンクなのは、雰囲気を味わうには余計な要素ですけどね(ゼルダの時系列としては本作と神々のトライフォースは全く異なります)。
マシンパワーを活かした表示数
ゲームキューブソフトなのにスーパーファミコン風のグラフィック?と思う方もいるかもしれません。
確かに画面写真だけ見たらそのように見えるかもしれませんが、そこはさすがのゲームキューブソフト!
表示されるキャラクター数、画面視野の広さは「神々のトライフォース」とはケタ違いで、2Dゲームだけどゲームキューブのスペックを活かした作りになっています。
何百もの敵やアイテムが表示された時のインパクトは凄かったですね。
協力プレイが楽しい
メインゲームとなる「ハイラルアドベンチャー」は、最大4人での協力プレイが重視されています。
単に敵を協力して倒すだけではなく、4人が別々のスイッチを踏んだり、一緒に巨大なブロックを押さないと先へ進めなかったりとか協力して謎を解く場面が多く、新たなゼルダの可能性を感じられました。
ちなみに1人で遊ぶ事も可能で、その場合はリンクを別々に操作出来たり、状況に合ったフォーメーンションを組んで仕掛けを解いたりと協力プレイとはまた異なる楽しさを感じられます。
2画面を使った仕掛けが面白い!
メインゲームとなる「ハイラルアドベンチャー」では、2つの画面を使った遊びが用意されています。
地上のフィールドはテレビ画面に映し出されるんですが、家や洞窟の中は接続しているゲームボーイアドバンスの画面に映し出されるんですよ!
その影響で協力プレイをしている時は画面が切り替わる家や洞窟の中にそれぞれが好きに入れますし、地上から洞窟の穴に向かって爆弾を投げてスイッチを作動させるなど2つのフロアを活かした仕掛けが用意されていて、「神々のトライフォース」では実現出来なかった遊びが盛り込まれています。
おまけゲームを2つも収録!
メインゲームとなる「ハイラルアドベンチャー」の他に、「シャドウバトル」、「ナビトラッカーズ」という2つのおまけゲームを収録しています。
「シャドウバトル」は、リンク同士でライフが無くなるまで戦う対戦専用のゲーム。単に剣で攻撃し合うだけではなくアイテムや仕掛けを活用しないといけないので、少し「大乱闘スマッシュブラザーズ」に近いゲームですね。
でも面白さ的にはまずまずで選べるステージも少ないので、 所詮はおまけモードって感じかな。
一方、「ナビトラッカーズ」は一本のゲームとしても売り出せそうなレベルのゲームでした!
こちらはフィールドの各所にいる人物からメダルを貰い、獲得した得点を競うスタンプラリーのようなゲームです。
基本的にはテレビから聞こえて来るナビゲートを頼りにゲームボーイアドバンスの画面を見ながらプレイするスタイルになっており、「ハイラルアドベンチャー」以上にゲームキューブとゲームボーイアドバンスの連動機能を使った新しい遊びを提供していると思いました。ランダム要素が沢山存在するので、ついつい何度もやってしまう。
ナビゲート役は、「風のタクト」で活躍したテトラ!本編ではボイスがほとんどなかっただけに、彼女がフルボイスで喋ったのは嬉しかった。
ある条件を満たすと赤獅子の王、チャツボさんもナビゲートしてくれるようになるのも嬉しい!特にチャツボさんをナビゲートにチョイスする辺りが分かっているというか。
このキャラクター、「風のタクト」では超が付くほどのわき役なんですが、独特の良さがあって隠れファンが多いんですよね。
ちなみにゲームボーイアドバンスさえあれば一人でもプレイできます。
多人数プレイに比べると物足りなさはありますが、それでもギミックが多彩でなかなか飽きません。
隠し要素も結構多いので、一人でも意外と長く遊べると思います。
コストパフォーマンスが高い
メインモードとなる「ハイラルアドベンチャー」にはレース、ハンティング、おにごっこなどのミニゲームを8種類収録。
それでいて約1,400円するGBAケーブルが同梱されていて、お値段は約6,000円でした。
発売当時は非売品だったクラブニンテンドーの景品、GC「ゼルダコレクション」を500ポイントのところ150ポイントで交換できる特典もありましたし、コストパフォーマンスは非常に高い作品だった記憶があります。
僅か6,000円で遊びが異なる3つのゲームが遊べて、GBAケーブルも付いて、たったの150ポイントで初代「ゼルダの伝説」、「リンクの冒険」、「時のオカリナ」、「ムジュラの仮面」、「風のタクト」体験版などが収録された「ゼルダコレクション」が貰えるなんてと当時は感動したものです。
惜しいところ
ステージクリア型で一本道
メインモードとなる「ハイラルアドベンチャー」は、ステージクリア型となっています。
そのため見た目こそは「神々のトライフォース」っぽいですが、進行は一本道でゼルダならではの寄り道は楽しめません。
多少のストーリーは盛り込まれていて村の平和を守るみたいな要素はありますが、アトラクション的な味付けとなっていてルートは固定化されているので、本編とは別物です。
ステージの舞台がダンジョンだったら一本道も納得いくのですが、フィールドが舞台のステージだと寄り道ができない事に物足りなさを感じてしまいます。
一応、フォースを集めるという探索要素もあるんですが、ステージクリアには2,000フォースが必須なので、能動的に探索している感が無くて違うんですよ。
1人で遊ぶと楽しさ半減
このゲームはマルチプレイを重視しているだけあって、1人で遊ぶと楽しさ半減です。
メインゲームとなる「ハイラルアドベンチャー」は一応、最後まで1人でも遊べますが、協力プレイを前提にして作られているだけあって1人ではどこか味気ない。
「ナビトラッカーズ」も1人で遊べますが、こちらはゲームボーイアドバンスが必要で、スコアアタックモードしか遊べません。それでも一定の面白さはありますが、なんか寂しい。
「シャドウバトル」に至っては、1人では遊べません。こちらのボリュームはそこまでありませんが、出来ればコンピュータとも対戦できるようにしてほしかった。
全体のまとめ
2画面を使った遊びが多数盛り込まれた実験色が強い作品。
協力プレイを楽しむには人数分のゲームボーイアドバンスやGBAケーブルが必要でハードルが高く、気軽に遊べる作品ではありませんが、ファンには嬉しい懐かしネタが多数盛り込まれていました。3つの遊びが詰まったオムニバスゼルダ!
こんな人には特におススメ。
・協力プレイ、対戦ゲーム好き。
・GBAケーブルを活用したい人。
・神々のトライフォース好き。
こんな人にはおススメできない。
・自由度を求める人。
ゼルダの伝説 4つの剣+/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約30時間
これはうちの子供と遊びまくりました。
コスパ高いですね
ナビトラッカーは、それこそwiiやwiiuと3dsが連動するゲームがもっともっと出るような未来を感じたゲームだったんですが、まさかゲームパッドになるなんてなぁ()