【レビュー】イース VII [評価・感想] 日本ファルコムとJRPGの底力を思い知らされた良作!


イース VII/PSP(通常版) / (限定版)

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2009年9月に発売されたPSP「Ys SEVEN(イース VII)」のレビューをしていきます。

本作はアフロカ大陸のアルタゴ公国を舞台にしたアクションRPGですが、日本ファルコムとJRPGの底力を思い知らされた良作でした!

1980年代から続いている老舗ブランドの「イース」シリーズ。

ぼくは名前こそ知っていたんですが、ちょっとマイナーな印象があったので避けていました。

そんなある日、友達が「面白いから!」と言って本作を貸してくれたんです。

「○○君がおすすめするならやってみるか」

ぼくはそう言いながらPSPの電源を入れてプレイを開始します。

すると・・・

「なんだコレ!?めっちゃ軽快に動いて楽しいじゃん!」

ぼくはそれまでに経験したことがないほど軽快なアクションの虜になるのでした。

そして、クリアする頃には「次回作も買ってみよう!」と思うようになったんです。

ここからはそんなPSP「イース VII」の良いと思った点からまずは書いていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • ストーリーに沿って各地を冒険していくアクションRPG。
  • 戦闘はリアルタイムで展開されるアクション系。
  • ボタンを押すことで操作キャラクターを瞬時に切り替えられる。
初リリース日 2009年9月17日
対応ハード PSP
ジャンル アクションRPG
推定クリア時間 15~25時間
売上 初週3.3万本
発売元 日本ファルコム

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良いところ

爽快感抜群の戦闘

「次回作も買ってみよう!」

ぼくが本作をプレイしてそう感じた大きな理由の1つが戦闘周りになります。

戦闘はリアルタイムのアクション形式になっているんですが、めっちゃ軽快に動くんですよ!

特に回避アクションは発動が早く、スッと前転をして進むので近くに敵が居なくても使ってしまいますw

肝心の攻撃アクションも爽快感抜群で最高でした!

ボタンを連打することでサクサクと攻撃してくれますし、発動する度に掛け声を放つのでテンションが上がるんです!

しかも数字やエフェクトが適度に表示されるのでダメージを与えている感があります。

なんて書くと無双系のゲームみたいですが、大型モンスターとの戦闘時は定期的に回避をしなくてはなりません。

また、効率良くダメージを与えるには2種類のゲージを溜めて大技を繰り出す必要もあります。

サクサク戦えるけど完全にはゴリ押しできない。

その辺りのさじ加減が個人的には絶妙でした!

キャラクターを切り替えて戦う楽しさ

今作から複数人での戦闘が可能になりましたが、戦略性を高めることに一役買っています。

というのも各キャラクターの武器属性が固定化されているからです。

武器属性によって敵に与えられるダメージ量が大きく変わるので、主人公だけでは太刀打ちできない時があるんですよ。

この仕様をさらに強調しているのが、操作キャラクターを瞬時に切り替えられる機能。

この機能のおかげで相性が悪い敵と出会っても瞬時にキャラクターを切り替えて有利に進めることが出来ます。

「瞬時に」と2回書いてしまいましたが、本当に一瞬なんですよ。

武器属性の固定化×キャラクターを瞬時に切り替える機能の搭載。

これらの組み合わせによってテンポの良さを崩さずに戦闘の単調化を抑えることに成功しています。

絶妙なゲームバランス

本作はぼくが初めてプレイした日本ファルコム製タイトルになります。

「老舗メーカーと聞いているけど、どんなもんなんだろう?」

なんてプレイするまでは思っていましたが、さすが老舗メーカーが手掛けた新作!

ゲームバランスが神がかっています。

個人的に気に入ったのが、レベル周りのバランス調整。

推奨レベルのエリアで戦い続けていれば割と短時間でレベルが上がるようになっているので、ボスが強くて勝てなくても付近で雑魚狩りをすればすぐに適切な難易度になるんですよ。

かといってゴリ押しと言えるようなバランスにはなっておらず、さじ加減が絶妙です(←2回目)。

メロディアスなBGM

日本ファルコムと言えばBGM!

なんて声をよく聞いていましたが、ぼくは本作をプレイするまで日本ファルコム絡みのBGMはほとんど聴いたことがありませんでした。

それどころか「BGMと言えば任天堂やスクウェア・エニックスだろ?」なんて思っていたんですが、ごめんなさい。

日本ファルコムのBGM!最高です!

どの曲も素晴らしいんですが、特に印象的だったのが平原のBGM。

軽快なアクションと抜群にマッチした疾走感あるメロディアスなBGMで、1990年代の懐かしい匂いが漂っています。

あと、エンディングでは切ない展開に合わせて感動的なBGMが流れるのでウルッと来てしまいました。

よく「泣きゲー」と言いますけど、あれってストーリーが良いだけではないんですよ。

BGMや演出がシンクロするからこそ泣けるわけで、本作はその辺りが秀逸でした。

ダンジョンの差別化が上手い!

ゲームを進めていくといくつかのダンジョンを攻略していくことになります。

ダンジョンで大きな特徴となるのが、ギミックや謎解き。

特に終盤のダンジョンほど凝ったギミックや謎解きが登場するので上手く差別化していました。

なんて書くと面倒そうに感じますよね?

そこが本作の凄いところで、凝っているとは言ってもテンポの良さを壊すほど難しい訳ではないので良いアクセントになっていました。

快適な移動

RPGと言えば寄り道!

という訳である程度ゲームを進めると以前訪れた場所に戻りたくなりますよね?

本作の場合、石碑によるファストトラベルによって移動面でも快適でした!

石碑は触れることでワープポイントになり、一時期を除けばすぐにそこまで戻ることが出来ます。

前述の軽快なアクションといい、本作はプレイヤーにストレスを与えないような配慮が満載です。

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惜しいところ

陳腐な展開

ナンバリングとしては7作目になる「イース VII」。

キャラクターデザインやユーザーインターフェースは現代ユーザー向けに合わせていますが、ストーリーの土台は古臭さを感じてしまいました。

ほぼ完全に一本道なのはまだしも、キーアイテムを複数集めることが主な目的なのはさすがに陳腐過ぎます。

確かに最後は感動的ですが、それまでの過程は特筆するものではありません(強いて言えばCEROがCになる要因を作ったシーンくらい)。

イベントシーンでのキャラクターはほぼ棒立ちですし、2009年発売のPSPソフトとしてみても古臭さを感じます。

お使い臭いクエスト

本作にはクエストによる寄り道要素が存在しますが、面白みを感じませんでした。

というのもどのクエストも特定のアイテムをNPCに渡すか強い敵を倒すだけなんですよ。

完全にクエストのテンプレートに沿った作りなのでやる気がしませんでした。

まあ、クエストの種類自体も少なく、やらなくてもゲーム進行には差し支えが無いので「おまけ」と割り切ってしまえば問題はありませんが・・・。

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全体のまとめ

超丁寧に作ったクラシックスタイルの王道アクションRPG。

棒立ちのイベントシーン、陳腐なストーリー、テンプレクエスト、少ないボイスなど、2009年のゲームとしてみても古臭さを感じる部分があります。

ですが、そんな古臭さが気にならなくなるほどアクションやBGM周りの完成度が高くて良作に感じました。

実はぼく、本作をプレイしていた頃(2010年)は欧米のAAA級タイトルに目が行っていたんですよ。

「世界ではこんな凄いゲームが出ているのか!?それに比べて日本のゲームはなぁ・・・」

なんて海外志向になりかけていたんですが、本作をプレイして「日本のゲームもまだまだ捨てたもんじゃないな!」と思うようになったんです。

また、日本ファルコムの素晴らしさも本作をプレイして実感しました。

そういう意味でぼくにとっては思い入れのある作品。

貸してくれた友達には感謝しています。

あまりにも気に入ったので友達に返したあとは限定版を買ってしまいました!

日本ファルコムとJRPGの底力を思い知らされた良作!

こんな人には特におススメ。
・アクションゲーム好き。
・JRPG好き。
・BGM好き。

こんな人にはおススメできない。
・JRPGを古臭いと思う人。

イース VII/お気に入り度【81/100%】
プレイした時間・・・約20時間

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4件のコメント

イースの心地よいアクションと瞬時に仲間を切り替えるシステムは「Ⅶ」で確立されてたのですね。
いや〜でもⅦはもう10年前の作品なんですね。今年でⅨが発売なので5年に1回でナンバリング新作というペースですね。

本作とは関係ないですが、「Ⅷ」はともかく「セルセタ」はまた携帯機で遊びたいです!
「Ⅸ」も将来的には移植されると思うのですが、日本一ソフトウェアは移植作業をがんばってほしいです。

ぼくがプレイした感じだと、この頃からアクション部分は完成されています。

これ以降はスケール感やストーリー性、演出周りが強化されたように感じます。

セルセタのSwitch版はあり得そうですね。

フルポリゴンの完全3DアクションRPGになって
新たにパーティーシステムが加わったり
初の携帯機PSPでの新作ナンバリングタイトルと
既存のシリーズから大幅な変化があったにも関わらず
持ち味を失うことなく、ここまでの完成度に仕上げた
老舗ファルコムの力に素直に脱帽しましたね。
プレイ中 何度「よう出来てるわ~」と呟いたことか(笑)。

ぼくはこの作品から入ったんですが、完成度の高さに驚きました。

日本ファルコムは基本をしっかりと作りつつ新しいことに挑戦している印象です。老舗ファルコムと言われているのに納得しました。