

イースVIII -Lacrimosa of DANA- /PSV / PS4 / Switch
2016年7月に発売されたPSV「イースVIII -Lacrimosa of DANA-」を今回はレビューします。
PSV「イースVIII -Lacrimosa of DANA-」はアクションRPG「イース」シリーズのナンバリング8作目です。
2017年5月にはPS4版が。2018年6月にはSwitch版が発売。
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- セイレン島を舞台にしたアクションRPG。
- ストーリーに沿ってセイレン島を探索して謎を解き明かしていく。
- 戦闘はリアルタイムのアクション形式。
初リリース日 | 2016年7月21日 |
対応ハード | PSVITA/PS4/Switch |
ジャンル | アクションRPG |
推定クリア時間 | 30~40時間 |
売上 | 初週4.4万本/累計7.0万本(PSVITA) |
発売元 | 日本ファルコム |
目次
良いところ
ストーリーが面白イーッス!
あれ?イースのストーリーってこんなに面白かったっけ!?
今作は従来のシリーズ作品よりもストーリーを重視しているだけあって面白く感じました。
ひょんな事からセイレン島に漂流してしまったアドル。
彼は脱出を図るため島を探索していく事になりますが、探索していくにつれて沢山の漂流者に出会い、共に行動をする事になります。
しかし、そんなに上手くは行きません。
時にはトラブルや裏切りが発生し、思わぬ方向へ転がっていきます。
そんなストーリーにさらなる深みを持たせてくれるのがもう一人の主人公、ダーナ。
ゲーム中盤になると彼女の視点からもストーリーが描かれ、アドル編とリンクしていきます。
アドル編だけでも見どころ満載なのに、別サイドからもストーリー描いて深みをもたせてくるとは!?
登場人物もかなり多く、最終的には大作RPGに偽りないほどストーリーは大きく広がっていきます。
ですので、面白いストーリーのJRPGを求めている方はより楽しめる作品です。思わず「面白イーッス!」と叫びたくなってしまうくらい。
相変わらずバランスが取れたバトルシステム
イースと言えば爽快なバトルシステム!
この点に関しては相変わらずのクオリティで、安定した面白さがあります。
キャラクターは軽快に動き、攻撃はサクサクと決まって超気持ち良い♪
それでいてゴリ押しが通ずるのではなく、ある程度は回避やガードが必要なゲームバランスになっているから凄いですね。
通常攻撃→スキル技→必殺技をローテーションしていくセオリーも健在で、難易度ノーマルの場合はそこまで積極的なレベル上げが必要なくて遊びやすかったです。
グラフィックがパワーアップした事で感じられる臨場感
すげぇ・・・前作と全然違う・・・!!!
グラフィックのクオリティは前作から大幅にパワーアップしています。
こちらのスクリーンショットをご覧ください。
上が「イース セルセタの樹海」。下が「イースVIII -Lacrimosa of DANA-」になります。
発売の期間が4年開いているとは言え、どちらもPSVITA用ソフトとは思えないくらい違いがありますよね。
例えで言うならPS1ソフトとPS2ソフトくらいの違いはあるのではないでしょうか?
今作は日本ファルコムが総力をあげて作り上げた「閃の軌跡」のゲームエンジンをベースにしているようで、単にクオリティアップしただけではなく、イベントシーンでは立ち絵を使用せず、ポリゴンキャラの寸劇を行うようになりました。
おかげでストーリーがよりドラマックになっています。
前作のグラフィックはPSVITA基準で見ると中の下でしたが、今作は中の上と言っても良いくらいの進化ぶりです。
そしてプレイアブルシーンではカメラの位置が近くなりました!
おかげで臨場感が増して3Dアクションゲームって感じがします。
嬉しいのが、このクオリティで釣りゲームを楽しめる事!
釣りゲーム自体の完成度はミニゲームレベルですが、グラフィックのクオリティが向上した事で臨場感が増し、面白さに繋がっています。
前作から大幅にボリュームアップ
クオリティアップしたのは良いけど、ボリュームは減っているんでしょ?
そんな声が聞こえてきそうですが、意外にもボリュームも前作から大幅に増しています!
ダンジョンの数は10を優に超え、ボスは20体以上!
イベントシーンは数時間分の長さになり、サブクエスト、サブダンジョンも存在して体感的なボリュームは前作比200%に感じます。
また、釣り、村のカスタマイズ、迎撃戦、料理など新要素も多く、すべての要素を把握するのは大変です!
どこかコンパクトな印象が強かった「イース」シリーズですが、今作は紛れもなく大作に感じました。
恐ろしいのが、PS4/Switch版は追加キャラ、ダンジョン、エピソード、ギャラリーモードが追加されている事。
ただでさえボリューム満点なのにさらに要素を追加してくるとは・・・。
より現代ユーザー向けの作りに
今作はより現代ユーザーに向けた作りに感じました。
そう感じる大きな理由がイベントシーン周りです。
これまでの「イース」シリーズではボイスがほとんど収録されていませんでしたが、今作ではシーンによっては喋るようになり、より現代のJRPGっぽくなっています。
立ち絵に頼らずポリゴンキャラの寸劇でイベントシーンが展開されたり、全体的に長くなっているのも現代のゲームっぽいですね。
ダウンロードコンテンツとはいえ水着コスチュームが用意されているのもw
「イース」シリーズと言えばオールドゲーマー向けのイメージを強く感じますが、今作はPSPの「軌跡」シリーズから入った比較的新しい日本ファルコムファンをターゲットにしている印象です。
BGMが良い
日本ファルコムのゲームと言えばBGM!
今作も相変わらずの完成度で、疾走感のある曲やミステリアスな曲、熱いバトル曲がたっぷり用意されています!
ゲームをクリアした頃にはBGMが耳から離れなくなってきますよ~!
ストーリー良し!BGM良し!戦闘良し!
と、JRPGで大切な要素を兼ね揃えている作品ではあります。
惜しいところ
全体的にテンポが悪い
「イース」シリーズと言えばテンポの良さがセールスポイントでした。
でも、今作はかなり悪く感じます。
テンポを悪くしている大きな要因が、過剰なくらい用意されているイベントシーンです。
イベントシーンが終わったと思い、ちょっと歩いてみたら画面が暗転してまたイベントシーン。
これ、PS2時代によく見られた大作RPGじゃないですか!?
現代のゲームは没入感が重視され、シームレス化が求められているだけに時代錯誤な印象です。
前作と比べたら”現代風”になったとは言え、”最先端”なのかと言われると違うと思います。
PSVITA版の場合はエリア切り替え時のロード時間が5~10秒もあるのが気になりました。
エリアが広かったらそこまで気にならないけど、あまり広くないのでロード時間の頻度はやや多く、ボディーブローのように効いてきます。
さらに拠点となる村では処理落ちするので、快適性も足りません。どうやらPSVITAに落とし込むのはかなり無理があったようです。
快適にプレイしたい場合、PS4/Switch版がおすすめですね。
何度も拠点に戻される
このゲームはセイレン島を探索して物語の謎を解明していくゲームです。
どんどん奥に進んで探索を進め、新しいアイテムを入手したら行動範囲が広がって行くといった感じでメトロイドヴァニア的な面白さが前作に続いて存在するんですが、ストーリーの都合上、何度も拠点に戻されて阻害されます。
新しい漂流者が見つかったら拠点に戻ってイベントが発生し、ある程度ゲームを進めると迎撃戦というタワーディフェンス型のバトルをやりに戻されるので、自由に探索をさせてくれません。
全体的にストーリーが出しゃばりすぎていて、それが悪い方にも作用しています。
全体のまとめ
前作から驚くほどの進化をしていて、ストーリーモノとしては若い世代でも楽しめる作品に生まれ変わりました。
特にPS2時代のJRPGが好きな人はドツボなんじゃないかと思うほど。
逆にPS2時代のJRPGでよく見られた欠点も兼ね揃えていて、ゲームプレイの面では今の基準で見ると古臭さを感じる部分も多くあります。
個人的にはそこが気になってしまい、前作ほどは楽しめませんでしたが、好きな人は好きになれる魅力が詰まっていると思いました。
若い世代でも楽しめるようストーリー要素が大幅に強化された新生イース!
こんな人には特におススメ。
・王道のJRPG好き。
こんな人にはおススメできない。
・テンポを重視する人。
イースVIII -Lacrimosa of DANA-/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約30時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
セールで購入して、ようやくクリアしました!
久しぶりのRPGだったけど、クリア出来て良かったw
以下、感想です
良いところ
・戦闘アクションが楽しい
通常攻撃やスキル技、必殺技など、ザクザクと爽快で、各キャラクターそれぞれ異なるモーションなので、切り替えながら違ったアクションが楽しめました
特に相手の攻撃に合わせて発動するガードや回避は、リスクに対する見返りが大きく、連続で決めた時の爽快感は魅力ですね
一方で、敵味方共に当たり判定が大雑把で
特に大型ボスでは、モンハンのような細かな駆け引きは薄く、ひたすらスキル連打とアイテムでゴリ押しも可能なバランスは良くも悪くも万人向けの調整といったところ
・自然が美しいと感じるマップグラフィック
フィールドはエリアによる区切りが存在するため、オープンワールドではありませんが、エリアが地続きに繋がっており、
性能や、技術面が解決すればオープンワールド化が可能なマップになっている
見た目でエリアの繋がりが分かると一つの大きな世界としてフィールドの広がりが感じられ、更に遠くの景色や、山の上から見下ろす景色など、VITAでここまで表現しているのは凄い!
無人島で自然が豊富というロケーションを見事に表現していますね
対してキャラのグラフィックとしては、並といったところでしょうか
イベントシーンでのアップに耐えうる作りなので悪くは無いですし、ダーナが可愛いので
それで全て許せるレベルですねw
・テンポが良く、豊富なイベント
適度に配置された数々のボスたち
拠点で受けられるミッション
ストーリーで挿入されるイベントシーン
それらがテンポ良くかつ、豊富に用意されており、飽きさせない工夫を感じました
この辺りはゲームを作りなれてるなーって思わずにはいられない老舗の良さですね
・BGMがカッコいい
あまりゲームミュージックにこだわりなどは無いんですが、思わず耳を傾けてしまうようなカッコいいBGMは印象的でした
ゲームを盛り上げる一助になってますね
悪いところ
・長いイベントシーン
本作の一番の欠点がコレ!
前述の通りストーリーを進めると度々イベントが挟まるのですが(イベントがあるのは良いのです)
このイベントシーンが無駄に冗長で、退屈極まりない構成になってます
カメラワークが遅く、
・景色からキャラクターにカメラ移動
・向こうから歩いてくる⇨立ち止まってセリフ
この一連の流れが頻繁に起き、間を楽しむどころか
退屈でストーリーがつまらなくする要因にすらなっています
おかげで8倍速を頻繁に使ってしまい
セリフが飛んで、ストーリーを楽しめませんでした
・最後まで気になるロード時間
一度のロードで最大10秒程度でしょうか
フィールドのエリア移動はそこまで気になりませんでしたが、
拠点内でロードが必要なエリアがあるのはキツかった
PS4で改善するみたいですけどね
それ以外にもイベントシーン内でのロードなど、最後までロード時間は気になってしまいましたね
シリーズとしては初期のイースくらいしか触ったこと無かったんですが
いやはや中々に楽しめました
世間の評判ほど傑作とは言い難いのが正直なところですが、VITAで遊べるアクションRPGとしては、確かにお勧めできる1本かなと思いますねー
ちなみに1発でトゥルーエンドに到達しました
やり込んだという程でも無かったんですが
早解きには適さない分岐ではありましたね
個人的には悪いとは感じませんでしたが
後半ダレてしまい端折りましたが、
ついつい長文になりましたw
また他にもクリアしたら感想書きますね