
Detroit: Become Human/PS4 (通常版) / (限定版)
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2018年5月に発売されたPS4「Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)」のレビューをしていきます。
本作は近未来を舞台にしたインタラクティブアドベンチャーゲームですが、人間とアンドロイドの争い・愛情・友情をゲームとして描いた超大作でした!
1周クリア自体は10時間程度なので、2010年代後半に発売されたゲームとしてはそこまで長くありません。
ですが、その間にテキストメインのノベルゲームもビックリするほど多くの選択肢が用意されているんです!
これほど映像が作り込まれているのに非常に細かくストーリーが分岐するなんて!?
並大抵のゲーム会社には作れないほど映像とストーリーが作り込まれていて感心の連続でした!
それでいてストーリーも個人的な琴線に触れたので大好きな作品です。
そんなPS4「Detroit: Become Human」の良いと思った点からまずは書いていきます。攻略プレイ日記はこちら。
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- ストーリーに沿ってキャラクターを動かしていくアドベンチャーゲーム。
- 30以上に分かれたチャプターを3者の視点から進めていく。
- 取った行動によってストーリーの展開が変化することもある。
初リリース日 | 2018年5月25日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | アドベンチャー |
推定クリア時間 | 8~10時間(1周) |
売上 | 初週4.0万本/累計9.0万本 |
発売元 | ソニー・インタラクティブエンタテインメント |
目次
良いところ
3体のアンドロイドから描かれた交差するストーリー
コナー、マーカス、カーラ。
本作の主人公は上記の名前が付いた3体のアンドロイドになります。
いずれも人間そっくりな外見をしていますが、人間ではなくロボットなので生き物ではありません。人間が作った人間そっくりな機械なんです。
本作ではそんなアンドロイド3体の視点から物語が描かれますが、大きなテーマとして人間とアンドロイドの争いというものがあります。
舞台となるのは今(2019年)から約20年後となる2038年。
文明が発達したことで人間はアンドロイドから仕事を奪われてしまいます。
それ故にアンドロイドを恨む人間が出てきてしまい、八つ当たりをするようになるんですが、それが発端となって人間 VS アンドロイドの争いが生まれてしまうんです。
しかし、現実の戦争がそうであるように誰もが憎んでいる訳ではありません。
中には人と機械の壁を残り越えた関係を持った者たちも居るんです。
本作はそんな複雑に入り組んだドラマを3体のアンドロイドの視点から魅力的に描いているので群像劇的な魅力を感じました。
ゲームならではのインタラクティブ要素によって高まる没入感
人間とアンドロイドの争いをテーマにしたストーリーは今どき大して珍しくもありません。
SF映画好きからしたら「何を今更」と思うでしょう。
しかし、本作はゲームならではのインタラクティブ要素によってありがちな題材でも楽しめるようになっていました!
ストーリーは複数のチャプターで構成されていて、それぞれ長さは15分程度。
その間に様々なロケーションをストーリーに沿って探索し、シーンに合った操作を行います。
これがまあ凄い密度なんですよ!
何度も言うように1チャプターは15分程度ですが、その間にしか訪れることのないセットを細かく作り込んでいるんです!
大勢の人が歩いている住宅街、何層もある高層ビル、何百もの家具が設置された部屋。
普通のゲームだったら探索要素などを入れて2~3時間は滞在させるようなところを本作はスパッと退場させるように作られています。
しかもその間に多数のインタラクティブ要素を盛り込んでくるので充実感が半端ないw
ただでさえ魅力的な題材なのに豪華なセットやリアルな操作形式によってますます価値を感じてしまいます。
極めつけが膨大な分岐要素!
ストーリーはプレイヤーが起こした行動によって大きく変わり、選択肢によってはこの世を去ってしまったり、他の主人公にも影響を与えることもあります。
分岐要素自体は過去に発売された同系統の作品にも存在しましたが、今作はそれらの作品とは分岐数の桁が違うんです!
分岐要素をすべて含めたボリュームは国産のノベルゲームに匹敵すると言っても良いくらいなので驚きました。
これだけリッチな映像表現なのに、ここまで大ボリュームなストーリーを盛り込むとは・・・。
1周クリアまで10時間程度ですが、すべてのエンディングを見ようと思ったら数倍かかります。
ストーリー執筆だけで2年かけているようですが、そうなるのも納得してしまいましたw
これほどボリュームがあってリッチな映像のアドベンチャーゲームを日本語吹き替えで楽しめるなんて最高です!
ここからは各主人公にスポットを当てて語っていきます。
捜査任務と友情物語が熱いコナー編
まず紹介するのがコナー。
彼は捜査サポート用アンドロイドとなりますが、彼の視点から描かれたストーリーは相棒ハンクとの友情物語が最高でした!
ハンクはアンドロイド嫌いなので、コナーに対しては冷たく当たります。いわゆるツンデレ親父。
しかし、ハンクは警察官なので、捜査サポート用アンドロイドであるコナーの力を借りなくてはなりません。
このように腐れ縁(?)の2人ですが、様々な事件を通じて絆が深まっていくので一種の友情物語を見ているかのようでした。
コナー編のとあるエンディングは必見です!
コナーパートをゲーム的な視点から見た際に特徴的だと思ったのが捜査パート。
高性能アンドロイドの機能を活かして事件の手掛かりを探していくことになるんですが、いかにもアドベンチャーゲーム的な探索が楽しめます。
派手な革命戦争とアンドロイド同士の恋愛描写が見どころのマーカス編
続いて紹介するのがマーカス。
元々、彼は画家であるカール・マンフレッドの元で彼の介護とアシスタントをしているアンドロイドでした。
しかし、ひょんなことから人間を憎むようになってしまい、アンドロイドの自由を手にするためデトロイト(本作の舞台)に革命を起こそうとします。
ストーリーを簡単にまとめると復讐劇のような感じ。
傍から見たら彼が悪のようにも見えますが、こうなったのにも訳があります。
彼の視点から最初から最後までストーリーを追っていけば経緯も分かるようになっているので、ぼくの場合、人間よりも彼の方に感情移入をしてしまいました。
マーカスパートをゲーム的な視点から見た際に特徴的だと思ったのがアクションシーン。
争いを中心に描いている関係でアクションシーンが多めなので、PS4ならではの迫力あるアクションを楽しめました!
彼が主人公のストーリーはゲームに大きな起伏をもたらしてくれます。
少女たちの可愛さに胸が痛めつけられるカーラ編
最後に紹介するのがカーラ。
彼女は人間の家事を手伝うことを目的にして作られましたが、ひょんなことから少女アリスと孤独な旅に出掛けます。
しかし、人間の助けがないと体が持たないので、数少ない優しい人間を探すことにしますが・・・。
ストーリーを簡単にまとめるとヒューマンドラマ!
全体的に母性本能をくすぐる描写が多く、何度も胸が痛めつけられたので個人的に本作の中では最も好きなストーリーです。
もう、コナー編、マーカス編を飛ばしてカーラ編だけを進めたくなるくらい。
それだけ気に入ったので、カーラ編のエンディングをまずは集中的に見てしまいました。
めちゃくちゃ豪華な特典
クアンティック・ドリーム製タイトルはギャラリーモードが充実している傾向にあります。
今作も例に漏れず、様々な豪華特典が用意されていました!
過去に公開した「トレーラー映像」。
ゲームの裏側が分かる「メイキングムービー」と「設定資料」。
各キャラクターのモデリングや情報が細かく分かる「ギャラリー」。
さらには収集アイテムの閲覧やサウンドトラック機能も収録されていて、これだけでも数時間楽しめるほどのボリュームです。
ゲームクリア後は周回プレイだけではなくこれらの要素を堪能することでさらに”好き”な作品になれるかも!?
※各要素はゲーム内ポイントを使ってアンロック出来ます。
個人的に合わない&気になったところ
相変わらず面倒な要素がある
クアンティック・ドリーム製タイトルは面倒な要素が多い印象です。
それは今作も例に漏れず、特に周回プレイが面倒でした。
というのも今作にもスキップ機能が搭載されておらず、2周目以降は同じチャプターをスキップ無しでプレイすることになるからです。
フローチャート機能が追加され、僅かなチェックポイントから再開できるようになったので、過去作品と比べたらある程度は改善されています。
それでも国産のノベルゲームに慣れていると周回プレイが面倒なのでもう少し快適にしてほしかった。
あと、クイックタイムイベントではPS4コントローラを振る操作を要求される場合があります。
この点も人によっては面倒に感じてしまうかも知れません。
※設定でOFFにする事は出来ます。
没入感という意味では微妙なフローチャートシステム
前述の通り今作にはフローチャート機能が存在します。
どこで分岐しているのか?
どこでストーリー進行フラグを見逃してしまったのか?
こういった情報が分かると周回プレイ時の攻略情報としては役に立つと思いますし、統計によって他プレイヤーの動向が分かるのも便利だと思います。
しかし、チャプタークリア毎に挿入されるので没入感という意味では削がれる要素に感じました。
このような要素を取り入れたのは利便性だけではなく主人公がアンドロイドであることの整合性を高めるためだとは思います。
が、せっかくリッチな映像や操作形式によって没頭できるだけに1周目は廃止するかオプションで強制表示をOFFにできるようにしたら良かったんじゃないでしょうか?
全体のまとめ
発表から発売までのインターバルが長いのも納得してしまうほど作り込まれた作品。
グラフィック・ボリューム・システム。
あらゆる要素がクアンティック・ドリーム制作の過去作品を大きく上回っていて、2018年時点ではインタラクティブアドベンチャーゲーム史上最も作り込まれた作品と言っても過言ではありません。
それでいてストーリーもインタラクティブ要素によってありがちな題材を魅力的なものに昇華していたのでプレイしている時は各キャラクターに感情移入してしまいました。
ストーリーに力を入れた作品は数あれど、ぼくがここまでキャラクターに感情移入はほとんどありません。
それだけの魅力を本作には感じられました。
人間とアンドロイドの争い・愛情・友情をゲームとして描いた超大作!
こんな人には特におススメ。
・SFドラマ好き。
・群像劇好き。
こんな人にはおススメできない。
・ロボットが苦手な人。
Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約25時間
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