【レビュー】キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー [評価・感想] 音ゲーなのにスマホではなく据え置き機向けに発売した理由とは?


キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー/PS4 / Switch

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2020年11月に発売されたPS4/Xbox One/Switch「キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー」のレビューをしていきます。

本作は「キングダム ハーツ」を題材にしたリズムアクションゲームですが、なるほど、これは据え置き機向けに発売するべきタイトルです。

スクエニと言えば気軽に楽しめるゲームになるとスマホ向けに発売する傾向にありますよね?

なので、当初はリズムアクションゲームである本作を据え置き機向けに発売することに疑問を抱いていたんですが、実際にプレイして納得。

これは据え置き機のパッケージタイトルとして出した方が良いゲームです。

「キングダム ハーツ」シリーズと言えばこれまでに沢山のタイトルが発売されてきました。

1、2、3、3D、0.2、チェインオブメモリーズ、バースバイスリープ etc…

本作ではそんなタイトルのストーリーをリズムアクションというカタチでおさらいすることができます。

メインモードの「ワールドトリップ」では1作目から順番にストーリーを振り返っていくことになるので、過去作の思い出が蘇ってきました!

ギャラリーモードも充実しているので、シリーズファンとしては手元に残しておきたいタイトルです。

これは、買い切り型のパッケージタイトルとして出すのが正解ですね。

ここからはそんなPS4/Xbox One/Switch「キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー」について詳しく語っていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 「キングダム ハーツ」を題材にしたリズムアクションゲーム。
  • リズムに合わせてボタンを押すとソラ達がアクションを繰り出してくれる。
  • 歴代シリーズで使用された140曲以上のBGMを収録。
初リリース日 2020年11月11日
対応ハード PS4/Xbox One/Switch
ジャンル リズムアクション
売上 初週4.2万本(PS4/Switch)
推定クリア時間 8~12時間(ストーリーモード)
発売元 スクウェア・エニックス

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良いところ

シリーズのストーリーをおさらいできる

本作で特筆したいのが、シリーズのストーリーをおさらいできることです。

メインモードとなる「ワールドトリップ」では40以上のワールドを順番に攻略していきます。

各ワールドをクリアすることで原作のダイジェストムービーが挿入されることもあるので、

あぁ、そう言えばこんな感じだったな!

と、過去作のストーリーをおさらいすることができました。

ダイジェストムービーで良いと思ったのが、カイリの語り部が付いていることです。

カイリの声を担当する内田莉紗さんの声は切ない感じなので、ダイジェストムービーを見ていると目がウルウルするんですよ。

この感じが「キングダム ハーツ」シリーズによくマッチしていて、ゲームソフトに特別な価値を与えてくれます。

今どき、リズムアクションゲームで7,000円以上もするのって高く感じますが、実際にプレイしてみたら価格相場に感じましたね。

ちなみに最新のストーリーも収録されていますが、大した進展はありませんw

イメージ的には本編に収録されているシークレットムービーのような感じなので、いち早く知りたい人向けに感じました。

本編に近い感覚でリズムゲームを楽しめる

肝心のリズムゲームは本編のアクションを踏襲している印象です。

リズムゲームが始まると5線譜が描かれた道をソラ達が進んでいきます。

すると、敵が出現し、同時にマーカーが現れるんですが、タイミング良くボタンを押すことでソラ達が攻撃してくれるんですね。

攻撃時のモーション、ヒットした時の効果音は本編を踏襲。

ソラはキーブレードをブンブン振り回し、敵に当たった時には「カンッカンッ」という気持ちの良い音が鳴り響きます。

さらに

  • 魔法攻撃で敵を倒す
  • ジャンプして攻撃を避ける
  • 浮遊して宙に浮かぶ音符をキャッチする

なんてアクションを繰り出すマーカーが流れてくる場合もあるので、リズムに合わせて本編の戦闘を行っているような感覚を味わえました。

本編の戦闘に他ジャンルの要素をミックスさせているという意味では、GBA「~チェイン オブ メモリーズ」を彷彿とします。

同作はカードゲームの要素を本編の戦闘に落とし込んだ意欲作で、独特なゲーム性を実現していました。

豪華収録曲

「キングダム ハーツ」を題材にしたリズムアクションゲームだけあって収録曲は非常に豪華です。

宇多田ヒカルさんの「光」はもちろん、話題になった松たか子さん歌唱の「レット・イット・ゴー」まで収録されています。

有名アーティスト歌唱による曲は権利的に収録が難しいこともあるだけに、そこを取りこぼさずに収録できたのはさすがです。

個人的に好きなのが、「namine」。

ピアノサウンドが美しい曲なんですが、聴いていると「~チェイン オブ メモリーズ」のエンディングを思い出して切なくなってくるんですよ。

あまりにも好きすぎて、リズムゲーム向けではないのにこの曲のステージだけ10回以上もプレイしましたw

やり込み要素が豊富!

本作は7,480円(税込)のパッケージタイトルです。

リズムアクションゲームとしては高めの価格設定になっていますが、その分、やり込み要素が凄いことになっています!

3種類の難易度、3種類の操作タイプ、140以上の収録曲、3タイプのステージ、多彩なゲームモード。

さらには経験値・レベルの概念が存在し、キャラクターを育てる要素もあるので、何十時間も楽しめます。

「キングダム ハーツ」シリーズらしいと思ったのが、アイテムを合成する要素です。

アイテムを合成することで新しい曲を解禁できる場合もあるので、全ての曲を楽しむためには必要不可欠となっています。

アイテムの合成は本編にも登場したとは言え、リズムアクションゲームにも取り入れるとは驚きましたw

とは言えややこしいものではなく、リズムゲームをプレイしていれば自然と溜まるので、あくまでも調味料に感じます。

充実のミュージアムモード

ミュージアムモードではシリーズの膨大な資料を閲覧することができます。

ムービー、BGM、イラスト etc…

ゲームを進めていくことで解禁されるので、やり込みのモチベーションを上げる役割を果たしてます。

ぼくの場合、ゲームクリア後はミュージアムモードに籠もっていましたw

というのもメインモードの「ワールドトリップ」を進めていたら過去作の名シーンを振り返りたくなったからです。

ダイジェストムービーを繰り返し視聴するだけに留まらず、BGMをリピートしまくったり・・・。

有り難いことに「リピート」「お気に入り」といった便利機能が搭載されているので、ミュージックプレイヤーのように活用できました。

(Switch版の場合、携帯モードによってどこでも視聴できるので尚更)

BGMはリズムゲーム中にも聴けるとは言え、ミュージックプレイヤーとして好きな時に流せるのは気配りが行き届いています。

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惜しいところ

直感性にはやや欠ける

本作をプレイして思ったのは、直感性がもう一歩という点です。

リズムゲームが始まると様々なラインから敵が出現し、タイミング良くボタンを押していくことになります。

この点はよくあるリズムアクションゲームと変わりません。

が、ジャンプして宙に浮かぶ敵に攻撃を与えるとか、浮遊して音符をキャッチするとか、アクションゲーム的な要素が前に出すぎてしまい、ややこしくなっているんですね。

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リズムアクションゲームは直感性が求められる傾向にあります。

例えば「シアトリズム」シリーズはタッチペンを使ってタッチ&スライドによる直感的な操作感覚で楽しめました。

同シリーズと比べて本作は10分だけプレイしても面白さを感じにくいんじゃないかと思います。

補足

初心者への救済措置として「ワンボタンスタイル」という全てのアクションをひとつのボタンでプレイできるプレイスタイルが用意されています。

爽快感がイマイチ

リズムゲームといえば爽快感が求められますが、本作ではイマイチ感じません。

まず、効果音量が小さめなのが気になりました。

タイミングが決まっても大して気持ちの良い音が鳴らないので、「気持ち良い!」って感じは大してしませんでした。

そもそも、「キングダム ハーツ」の収録曲がリズムゲームには合っていません。

「キングダム ハーツ」シリーズの曲は”聴かせる”方面に力を入れている印象なので、そんな曲を演奏しても大して楽しいとは思えないんですよ。

「ペルソナ」のリズムゲームのようにダンサブルなアレンジがなされていたら良かったんですけどね。

収録されているのは原曲になるので、必ずしもリズムゲームにマッチしているとは思えませんでした。

とは言え今作のサブタイトルは「メロディ オブ メモリー」です。

「リズムゲームを楽しみながら過去作の記憶を掘り起こす」というコンセプトであるならばこの調整は間違いではありません。

メモリーダイブの視認性が悪い

リズムゲームの中には過去作のムービーシーンを背景にして楽しむメモリーダイブというものが存在します。

が、視認性が悪く、背景のムービーシーンとマーカーが同化することもあったので困りました。

過去作のムービーシーンを視聴しながらリズムゲームを楽しむというのは今作のコンセプトにはよく合っているんですけどね。

譜面が立体的なのもあってムービーシーンと同化しやすく、思わぬミスをしてしまうことがありました。

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キングダム ハーツ メロディ オブ メモリーのレビューまとめ

過去作の記憶を掘り起こしながらリズムゲームを楽しめるファンアイテム。

本作が発表された当時、何故、スマホ向けに出さないのか疑問に感じましたが、プレイして納得しました。

これは、パッケージ販売ができる家庭用向けに出すのが一番合っています。

パッケージにすることで思い出のアルバムとしての印象が際立ちますからね。

これさえあれば140曲以上を好きなだけ演奏できるほか、膨大な資料を好きなだけ閲覧・視聴できるので、「キングダム ハーツ」のファンアイテムとして所有欲を満たすことができます。

「キングダム ハーツ」シリーズは「3」で一区切り付きましたが、「1」や「2」辺りが思い出として残っている人も多いことでしょう。

その場合、本作をプレイして思い出に浸るのも良いのではないでしょうか?

HDリマスター版などを再プレイするのも良いと思いますが、リズムゲームというカタチで記憶を掘り起こすのも良いもんですよ。

このように本作はファン向けの側面が強くなっています。

その反面、リズムゲームとしての出来は特筆するものではないので、新規ユーザーがリズムゲーム目当てで購入するのはおすすめしません。

ぼくの場合、シリーズを一通りプレイしたので、本作でストーリーを振り返ることができて良かったと思っています。

こんな人には特におススメ。
・「キングダム ハーツ」シリーズファン。

こんな人にはおススメできない。
・爽快感を求める人。

お気に入り度【80/100%】

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1件のコメント

私も体験版をプレイしてみましたが、思ってたのよりも結構複雑だったなぁ(^^;;
楽曲のチョイスもかなりキンハーファン向けで最初から歴代主題歌を演奏できないのが残念でした。

個人的には合わなかったけど、キンハーシリーズに慣れ親しんでいる人ならアリなのかもね。
それにしても音ゲーやパズルゲーってフルプライスにするには今だと大変な時代ですね?