【レビュー】METRO EXODUS(メトロ エクソダス) [評価・感想] 徹底したコダワリによって前2作以上に好みが分かれる半オープンワールドFPS!


メトロ エクソダス/PS4 / Xbox One

どうも!KENT(@kentworld2)です!

今回は2019年2月に発売されたPS4/Xbox One「メトロ エクソダス」のレビューをしていきます。

本作はロシアの作家が手掛けた小説を原作としたFPSの3作目ですが、圧倒的な没入感が素晴らしい作品でした!

それだけ世界に浸れるような仕掛けが満載で、プレイしている時は現実逃避が出来ますw

が、ゲームとしての快適性を疎かにしている部分が前2作以上に強く、より好き嫌いがハッキリ分かれるような作品に感じました。

あまりにも尖った作りなので、面白い面白くないというよりは好き嫌いで語るのがこれ以上ないくらい適切に感じます。

そんなPS4/Xbox One「メトロ エクソダス」の良いと思った点からまずは書いていきましょう!

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このゲームを3行で説明すると?
  • 荒廃した世界を舞台にしたFPS。
  • 今作ではセミオープンワールドの屋外が主な舞台。
  • ストーリーに沿ってセミオープンワールドマップを探索していくのがメイン。
初リリース日 2019年2月15日
対応ハード PS4/Xbox One
ジャンル FPS
推定クリア時間 15~25時間
売上 初週1.8万本/累計2.7万本
発売元 スパイク・チュンソフト

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良いところ

圧倒的な没入感

ここまで世界に没頭できるFPSは存在したのだろうか?

それだけ、本作は世界観に入り込めるような仕掛けが満載でした。

まず大きいのが、徹底的に排除されたHUD表示です。

体力ゲージ、目標マーカー、現在の目的、ミニマップ

本作ではこのようなHUD表示が存在しません。

代わりに以下のような形でプレイヤーに状況を伝達していました。

  • 「体力ゲージ」⇒画面上に映る赤い血の量で判断。
  • 「目標マーカー」⇒腕にハメているコンパスの向きで判断。
  • 「現在の目的&ミニマップ」⇒手帳に挟んだメモやマップで判断。

そう、ゲームの世界で起こっている出来事であるように描写しているんです!

一つ一つは細かいことではありますが、これらが積み重なることで没入感を高めているんですね。

カットシーンを排除したことでさらに高まる没入感

実は本作、カットシーンがほとんど存在しません。

ストーリーはほとんどすべてプレイヤーの視点から描かれるようになっていて、リアルタイムで展開されます。

凄いのが、NPCに近づくと自動で会話やキャラクター同士の寸劇が繰り広げられること。

しかもイベントによってはプレイヤーが介入することも可能で、本当に世界へ溶け込んでいるかのような感じがしました。

やっていることは「ボタンを押す→メッセージを読む」や「ムービーを見る」とほとんど変わらないんですが、「リアルタイム」や「オート」の要素が絡んだことで別物に感じます。

どの会話も最後まで聞くと長いのはご愛嬌w

程良い寄り道が楽しめるセミオープンワールドマップ

ここまで書いたことは過去に発売された「メトロ」シリーズにも言えることになります。

では、今作ならではの特徴とは何なのかというと、セミオープンワールドマップの探索です!

過去に発売された「メトロ」シリーズ2作はいずれもリニア式でした。

基本的には道なりに進んでいくだけで自由度は低く、ストーリー主導の作りだったんですね。

ところが今作の場合、シリーズでは初となるオープンワールドマップを採用しているんです!

と言っても「フォールアウト」シリーズなどのような大規模ではありません。

元がリニア式のゲームだったこともあって中規模クラスで、横に広いマップでストーリーを進めていくような感じでした。

しかもチャプター毎に舞台が変わるようになっていて、複数のセミオープンワールドマップが存在するような感じです(※)。

オープンワールドの先入観で手を出すと肩透かしですが、個人的にはこのくらいの広さが丁度良いと思っています。

やれることが多すぎるとゲームバランスが大雑把になりがちですし、計算されたストーリー展開も描きにくいですからね。

オープンワールドマップには程良い量のサブクエストが散らばっているので、気軽に寄り道をすることが出来ます。

※チャプターによっては前2作のようなリニア式マップを進めていく場合もあります。

廃墟探索が楽しい!

オープンワールドマップになったことで廃墟探索が飛躍的に楽しくなりました!

「メトロ」シリーズは核戦争によって汚染された世界を舞台にしています。

そのため世界は荒廃しているんですが、オープンワールド形式になったことである程度自由に行動ができるようになったんです!

例えばそこらの寂れた民家に入って中を物色することだって出来ます。

時には小さい穴を潜って隠し部屋が見つかることもあり、過去作では感じられなかった探究心が生まれてきました。

それと、どの廃墟もアートワークが神がかっています!

何か特別なイベントが起こることは少ないんですが、本当にそこで核戦争が起こったことをまざまざと感じさせるような絵作りなのでじっくり眺めてしまいました。

しかも今作ではフォトモードが搭載されたことでプレイヤー以外の視点からも眺められるのが嬉しいですね!

各地にはテキスト付きの収集アイテムが隠されていますし、廃墟探索や考察が捗るように作られています。

自給自足のサバイバルが楽しい!

探究心をさらに高めてくれるのがクラフト要素!

本作の世界では自給自足で以下のようなアイテムを作っていかなければなりません。

回復アイテム、ガスマスク、弾薬、投げナイフ etc…

これらのアイテムは素材アイテムを集めることで作成が可能で、この世界で生きていくうえでは欠かせません。

かなりストイックなシステムですが、このようなバランス調整だからこそ積極的に探索したくなりました。

汽車に乗って仲間と共に旅立てるストーリー

ストーリーにも定評がある「メトロ」シリーズ。

今作は仲間と汽車に乗っての旅立ちをフューチャーしていました!

ゲームを進めていくことで主人公のアルチョムは汽車内で起こる様々な問題を解決していくことになります。

それは仲間内の個人的な問題であったり、先に進むためには欠かせない問題であったり・・・。

良い意味でJRPGっぽい展開なので、個人的には過去2作以上にストーリーにも入り込めました!

特に良かったのが、アルチョムとアンナの恋愛描写。

ファンサービスなのか彼らの恋愛描写は前作以上に強烈で、特に終盤は涙なしでは見られません!

本作はマルチエンディングなのでプレイヤーの行動次第では暗い展開になるかもしれませんが、それはそれで見応えがあります。

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惜しいところ

リアルを追求しすぎた故に好みが分かれる

リアリティの追求は必ずしも良いことばかりではありません。

今作でもゲームプレイの快適性という意味では犠牲になった部分が多く、気になった点を挙げようと思ったらいくらでも挙げられます。

以下、リアリティを追求した故の<弊害をまとめてみました。

  • 動きが重くて操作感が面白みに欠ける。
  • ミニマップが画面に表示されないせいで目標が分かりにくい。
  • 屋内が暗すぎて全体を把握しにくい。
  • 頻繁にアイテムのクラフトが求められて煩雑。
  • しかもクラフト中はゲーム内の時間が止まらず敵に襲われるリスクがある。
  • サブクエストをクリアしてもゲームらしい報酬が貰えないor少ない。
  • マップが広い関係で移動時間が長くなりがち。

このように本作は快適性に欠ける印象で、その辺りは過去作と比べても最低の印象です。

しかし、いずれもリアリティや没入感を最優先にしたから生まれた弊害であって、一概に悪いとは言えませんでした。

逆にここまでコンセプトを貫いてくると潔さを感じてしまう。

高難易度&激遅ロード時間のコンボがキツイ!

本作の難易度はノーマル以上でプレイした場合、めちゃくちゃ高いです!

敵から受ける被ダメージは非常に多いので気が付いたらあっという間に瀕死状態になります。

それでいて回復アイテムは有限で自給自足なのだからむずいのなんの!w

状況によっては詰んでしまう恐れもあり、かなり凶悪なバランス調整だったりします。

そのうえリトライ時のロード時間は30秒前後もあるのでテンポが非常に悪いですw

前述の通り本作は没入感が重視された作りなので、凶悪なバランス調整がそれを相殺しているように感じます。

が、いつでも難易度変更可能なので上手くカバーしていました!

難易度ストーリーにすると被ダメージを大きく減らせるので、テンポ良く楽しみたい場合はそちらの方がおすすめです。

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全体のまとめ

元々リアリティや没入感に拘って作られていた「メトロ」シリーズ。

半オープンワールドゲームになってもその辺りのコダワリはブレておらず、開発者の強い芯を感じました。

とにかく尖りに尖った作品で、合う合わないがハッキリ分かれる作品。

好きな人はトコトン好きになれるでしょうし、嫌いな人は超絶合わない作品になると思います。

個人的には雰囲気よりもゲームプレイを重視する側の人間なんですが、探究心が生まれるマップデザインや感情移入できるストーリーによって本作はハマりました。

荒廃した世界にトコトン浸りたい!

そんな人におすすめしたい作品です。

徹底したコダワリによって前2作以上に好みが分かれる半オープンワールドFPS!

こんな人には特におススメ。
・荒廃した世界観に浸りたい人。
・FPS上級者。

こんな人にはおススメできない。
・FPS初心者。
・快適性を重視する人。

メトロ エクソダス/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約20時間

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Xbox etc




18件のコメント

フォトモードがあったり、オープンワールドになったりと色々進化しているんですね〜。
めっちゃ面白そう!なんですが、XboxOne版の特典で色々と問題が起きてしまいました…。できれば1作目からプレイしたいので、しばらくプレイはできないかもしれません…。

前作から順当にオープンワールドの要素を取り入れています!

XboxOneの特典は災難でしたね

すぐに対応するとのことなので、数日待てばプレイ出来そうですが・・・

ナスタさんの感想を待っています!

もうレビューとはお早いですな! 俺も出社前にパケ版買いましたが我慢できずに
色々なとこ覗き見してましたわ
まあロード時間長いのはいただけませんが帰る楽しみが増えました期待膨らませておきます
ちなみにps4ですか? 私は特典目当てで箱にしました

はい!速報レビューしてみました!

前作が好きでしたら楽しめるんじゃないかと思います。

今回はPS4 Proを使用してのレビューです。

XboxOne版の特典は不備があったそうですが、迅速な対応をしてくれたのがせめてもの救いですね・・・

砂漠まで進めましたが期待通りの出来栄えで満足ですねけ今作は
メトロならではの独特の感覚は相変わらずですし車両に乗った旅をするゲームは初めてだったんで結構新鮮で楽しめてます
夜間を列車で走りながら眺めた白夜は幻想的に美しくてゲームやって初めて感傷に浸りましたよ

ただモーションが緩慢で動かしにくいなというのは残念ですけど
ロードの方は慣れましたけど

おお!かなり進められましたね!

オープンワールドゲームの良いところは旅をしている感覚を味わえることだと思いますが、その点は本作もバッチリですね!

そのためか前作と比べても仲間キャラの印象が残りやすく感じました。

モーションは全体的にリアル志向ですね。なので、動かす楽しさは弱いかなぁ。

レビューありがとうございます!!
Proでも30秒のロード時間・・・というのは厳しいですが、ステルス&サバイバル系統のゲームなので是非遊んでみたいところです!
2月14日、15日はジャンプフォース・キャサリン・ファークライ・メトロと遊びたい作品がありすぎてついていけないですね 笑

参考になったようで嬉しいです♪

ステルス&サバイバル系統のゲームが好きでしたら惹かれる内容なんじゃないかと思います。

そうなんですよ、今週は気になるタイトルが多すぎて取捨選択しなければなりませんw

プチオープンワールド化したことで没入感が増しましたね!
広い世界へ飛び出した時のワクワク感は凄かったです。
面白すぎてやめ時を失いました。

自給自足のサバイバルのおかげで探索する必然性があるのが良いですね。
武器の手入れに貴重な薬品を消費するのはやり過ぎな気もしますが、これが無いとぬるくなりそうなので丁度良い塩梅かな?

独特の世界観を表現する空気感とかディテールの美しさはヤバイですね。
機関車の客車を手に入れると生活感溢れる作り込まれた部屋や生き生きした仲間たちを見られるんですけど、前作のヴェニスやウルフェンシュタインのレジスタンスの隠れ家が好きな僕には堪らない要素でした(*´Д`*)
希望を失わず頑張る仲間たちに元気を貰いましたよ。

前作以上に冒険している感を味わえるFPSになっていて期待通りです。
こういう傑作に出会えるからゲーマーはやめられませんね!
僕にとってはウルフェンシュタイン2以来の神ゲーになりそう⁽⁽ ◟(灬 ˊωˋ 灬)◞ ⁾⁾

おお!かなりハマられているようですね!

仰る通り没入感がヤバイです!

オープンワールドゲームは数あれど、ここまで没入感に拘って作られたFPSはそうないでしょう。

全体的に世界観とゲームデザインの一貫性を感じられてそれが作品の評価を高めているように感じます。

メトロシリーズと言えば生活感溢れる描写ですよね!

今作でもその辺りは踏襲しているのでついつい眺めてしまいます。

個人的にも前作よりも評価は高くなりそうですよ~!

すごく綺麗なグラフィックだし、ほんと没入感が凄そうですね。やはり荒廃した世界って冒険したくなります。
前作でも興味がある旨コメントしましたが、まだFPSの酔いを克服できていないんですよねー。FPS初心者でも入れそうな作品から挑戦して、いつかメトロシリーズも体験してみたいです。

このゲームはFPS初心者にはハードルが高すぎるかもしれません。

難易度ストーリーという救済措置は用意されているんですけどね~。

それでも空間認識が出来ないと迷子になってしまうところが多くあります。

荒廃した世界を探索出来るFPSは珍しくないのでそちらを先に手を出すのが良いかも!?

先ほど本作をクリアしたので感想を書き綴ります。

前作から進化した美麗なグラフィックによる終末後の世界の表現は近年の作品の中でも随一ですね!
朽ちた廃墟や薄暗い地下世界、あたり一面に広がる砂漠や銀世界の環境描写は思わず見とれてしまうほど美しく、余計な情報を排除したプレイ画面と相まって没入感を深めてくれました。
リアリティにもこだわっており、ガスマスクや武器の消耗などはもちろんのこと、錠前を壊してドアを開けられる行為ができるのには感心しました。錠前を壊すというのはほかのゲームではほとんど見かけませんでしたからね。

半オープンワールドでの探索は楽しかったです!武器や弾薬補充のための物資集めに加えて、スーツのアップグレードや日記、テープなどの世界観を補完してくれるアイテムが用意されているので、探索の必然性と面白さが感じられるのは良かったですね。

ストーリーも素晴らしかったです!仲間たちとの交流で癒されたので、彼らが全員揃うよう必死に頑張りましたよ。苦労の果てのエンディングには感動しました。

一方で不満点もいくつかあります。今作でもカルマシステムの説明がなされていないのには気になりました。かなり重要な要素で、これの為に安易な戦闘を避けたりしなければならないのですが…
あと、外世界に舞台を移した今作では前作のような閉塞感と薄暗い退廃的な雰囲気があまり感じられなかったのも少し不満でした。ただ、終盤のステージはメトロ特有の悲しさと不気味さを感じられるデザインだったので良かったです。

今作は確かに人を選ぶ内容ですが、圧倒的な没入感と崩壊した世界、それに見合うだけのシビアなゲームデザインで成り立つ本作は傑作ですよ!今後、追加DLCが用意されているみたいなのでそれらも購入して、より深く本作を楽しんでいきたいです。

詳しい感想をありがとうございます!お待ちしておりました!

荒廃した世界を描いたハイエンドゲームは数あれど、本作はその中でも究極に位置する雰囲気作りだったと思います。

探索は世界観に浸るためにも良いですよね。日記やテープなどでバックボーンを想像する楽しさがあります。

確かにカルマシステムは事前に教えてほしかった。今のゲームって説明書がないからゲーム内のチュートリアルに懸かっていますもんね。

ストーリーは仲間たちとの交流があったおかげで前作以上に楽しめました!

今作は屋外メインだったので、屋内の探索を求めていたら少し物足りないかも。

全体的には人を選ぶ分、好きな人にはトコトン突き刺さるような作品に感じます。

雰囲気やシナリオ含めて基本的には好きで一気にクリア(グッドエンド)まで遊びました。満足はしたのですが、会話の長さについてはご愛敬では済まされないストレスがあったかなと…。

会話の長さはリアルタイムで展開されるからこその不満点でしたねw

これがテキストベースでのイベントだったらさほど不満に感じないから不思議。

このゲーム、不満を挙げれば結構あるのにそれでも嫌いになれないのは空気感とか雰囲気がいいからなんでしょうねぇ。
エクソダス全クリして今は2033やってるんですがやっぱりこの独特な世界観が好きでたまらないから耐えられるんだと思います。
ストーリーもFPSはおろかゲーム全体でも上位に入るほど印象に残る素敵さですし。
まぁそれでも次回作あるならもうちょっとブラッシュアップしてほしいですけど。

取り合えずエクソダスは一旦売ってDLCが来るまでの間その金で新しいゲーム買おうかと思うんですが何か管理人さんの一押しとかおススメがあるなら聞いてもいいですか? 
あ、レフトアライブ以外でお願いします。

このゲームは空気感とか雰囲気作りに全力を尽くしていますもんね。

なので、そこがツボにはまれば不満点をかき消すほど楽しめるんじゃないかと思います。

意外とこういう尖ったゲームの方が個人のGOTYになることってありますもんねぇ。

最近プレイして多くの人におすすめ出来るのはバイオハザード RE:2になります。あとはドラクエビルダーズ2かな。

それ以外は良くも悪くも「自分は好きだけど万人にはあまりおすすめしない」ゲームばかりに当たっていますw