

ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ/PS4 / Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2020年2月に発売されたPS4/Switch「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」のレビューをしていきます。
本作は「ペルソナ5」のその後を描いたアクションRPGになりますが、これは戦闘システムが一新された純粋な続編に感じます。
ペルソナ5×無双
本作が発表された当初はそんな印象を持っていました。
というのも本作を手掛けているのは「真・三國無双」シリーズで知られるオメガフォースだからです。
同社はこれまでに多数のコラボレーション無双タイトルを手掛けているので、本作もその類だと思っていたんですよ。
ところが実際にプレイしてみると予想以上に「ペルソナ5」を踏襲していたので驚きました!
大袈裟でもなんでもなく、これは戦闘システムをアクションRPG化させた「ペルソナ5」の続編です!
ただ、コラボレーション無双が土台にあるのか完全には再現しきれておらず、中には裏目に出ている部分も見受けられました。
その辺りは気になりましたが、「ペルソナ5」では薄かった青春的な描写を今作ではしっかり描いているのでファンには溜まらない作品です。
ここからはそんなPS4/Switch「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」について詳しく語っていきます。
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- 大ヒットRPG「ペルソナ5」のその後を描いたアクションRPG。
- 戦闘はリアルタイム形式で大量の敵が襲いかかってくる。
- 時間を止めてペルソナを召喚することもできる。
初リリース日 | 2020年2月20日 |
対応ハード | PS4/Switch |
ジャンル | アクションRPG |
売上 | 初週16.2万本(PS4/Switch) |
推定クリア時間 | 25~35時間 |
発売元 | アトラス |
良いところ
ペルソナ5-2的な要素の数々
ゲームを開始するとボタン連打で大量の敵を倒すことになりました。
主な操作方法は□(Y)ボタンで弱攻撃、△(X)ボタンで強攻撃といった感じ。
ここだけ見るといつもの無双アクションに見えますよね?
ぼくも「な~んだ、いつものコラボレーション無双じゃん」と思いました。
しかし、オープニングを終えると状況が一変。
「ペルソナ5-2」と名乗っても良いくらい前作を踏襲したアドベンチャーパートが挿入されます。
日にちが切り替わる時には専用の画面が挿入され・・・
遠く離れた仲間たちとやり取りをするLINE風のチャット画面が挿入され・・・
カクカクしたメッセージウインドウと立ち絵による会話シーンが挿入され・・・
カット割りがカッコいい選択肢が挿入され・・・
超スタイリッシュなメニュー画面を開けるようになり・・・
さらに日本の都会をリアルに再現した街中を自分の意志で移動できるようになりました!
「ペルソナ5」をプレイされた方は分かると思いますが、ここまでの要素は全て前作を踏襲しているんですよ。
それも見よう見まねではなく、前作をそっくりそのまま踏襲しています。
かと言って前作のエンジンをそのまま使いまわしているわけではなく、新たに街中でカメラをグリグリ動かせるようになりました。
コラボレーション無双は皮だけ変えて根本的な部分は流用することが多いだけに、この力の入れようは凄い!
ペルソナらしい弱点を突いて戦うゲームバランス
アクションパートも単なる無双ゲーで終わってはいません。
一騎当千アクションは共通していますが、「ペルソナ5」ならではの要素も多数盛り込まれていますから。
代表的なのがペルソナの召喚。
ペルソナ召喚時は本編のように時間が止まり、好きなペルソナを召喚することが出来ます。
さらに相手の弱点属性となるペルソナにはWEAKの文字が表記。
使用することで相手の動きが止まり、総攻撃ができるようになります。
どうでしょう?まんま「ペルソナ5」ですよね?
弱点のペルソナを召喚させた時とそうでない時の差が大きいので、特にボス戦時は半ターン制コマンドバトルをプレイしているかのよう。
コラボレーション無双としては異色の戦略性を持ち合わせています。
ペルソナ5チックな進行形式のダンジョン(ジェイル)
また、ダンジョン(ジェイル)を進めていく感覚も「ペルソナ5」を踏襲しています。
無双ゲーと言えば箱庭マップをウロウロして大量の敵を斬っていく感じじゃないですか?
一方、本作の場合は細長くて仕掛けいっぱいのダンジョンを突き進んでいく形になっています。
そのうえザコ敵との遭遇時にはエンカウントの演出も挿入されるので、感覚的には「ペルソナ5」の戦闘システムをRPGからアクションに変えたかのよう。
ザコ敵に見つかった時は警報が作動して警戒度ゲージが溜まりますし、ゲームプレイの感覚は「ペルソナ5」に極力似せているように感じます。
今作ならではだと感じたのが、フィールド上のオブジェクトを活かした攻撃ができること。
例えば高台に飛び移って敵に不意打ちすることができるんですよ。
いずれも簡単操作でスタイリッシュなアクションが発動するので、この点に関しては新規の方でも興奮するのではないでしょうか?
MP(SP)ゲーである点も本編を踏襲!
「ペルソナ」シリーズは「真・女神転生」からの派生なので3DダンジョンRPG的なゲームバランスとなっています。
代表的なのが、SP(MP)が非常に重要であること。
SPが無くなってしまうと強力な魔法攻撃が出来なくなってしまい、戦闘が不利になります。
だからこそSPは常に満タンでありたいんですが、手持ちアイテムはなかなか入手ないので回復するには拠点に戻らなくてはなりません。
何度もダンジョンと拠点を往復し、少しずつ奥へ進んでいく。
「ペルソナ5」はそんな感じの進行形式でしたが、今作はその辺りも踏襲しています。
中型以上の敵は非常に固く、攻撃も激しいのでペルソナを使った魔法攻撃を繰り出さなくてはなりません。
しかし、SPを消費する関係上、あまり使うことができないのです。
かと言ってSPを回復するアイテムはほとんど入手できないので、拠点に戻って回復しなくてはなりません。
どうでしょう?「ペルソナ5」をプレイされた方は”らしさ”を感じられないでしょうか?
「ペルソナ無双」の先入観でプレイした場合、このバランス調整には驚くことでしょう。
ただ・・・(個人的に合わない&気になったところに続く)
「ペルソナ5」譲りの歯ごたえある難易度(難しい!)
「ペルソナ5」は難易度が高めに調整されていました。
戦法を間違えてしまうと一気に不利な状況に陥ってしまい、常に緊張感を持ったまま楽しむことが出来ます。
その辺りは本作も踏襲しているので、何回もゲームオーバーになってしまいました!
大きな要因となっているのが、被ダメージ量が大きく、攻撃を受けた時に怯むこと。
ただでさえ被ダメージ量が大きいと言うのに怯んでしまうので連続でダメージを受けてしまいますから。
そのうえ序盤は仲間を蘇生させたりSPを回復する手段が少なく、油断しているとあっという間に全滅してしまいます。
全滅してもさほど前には戻されませんが、無双ゲーの先入観でプレイしたら火傷しますよ~。
攻略のコツとしてはペルソナの育成をすることでしょうか。
今作もペルソナのレベルを上げたり合成して強化させることができるので、RPG的な育成を楽しむことが出来ます。
この辺りの育成要素はコラボレーション無双では見られなかったので驚きました。
難易度の変更はいつでも出来ますが、イージーモードでもペルソナ強化などをしっかり行わないと難しく感じます。
高校生の夏休みを疑似体験できる
今作の時系列は「ペルソナ5」の半年後となる夏休みになります。
つまり、高校生3年生の夏休みを疑似体験できるんです!
そのうえ今作ではひょんなことからキャンピングカーで日本全国を1周することになり、観光地を巡れます。
東京!
仙台!
札幌!
沖縄!
大阪!
嬉しいことに実在する街を探索することもできるので、ちょっとした観光気分を味わえます。
さらに嬉しいのが、青春を堪能できるようなイベントシーンが多数盛り込まれていること。
花火大会、海水浴、温泉、旅館 etc…
10代後半となる男女がワチャワチャしている様子は端から見ていると微笑ましく感じます。
「ペルソナ5」本編は「ペルソナ4」と比べて青春的な描写が薄かったので、本作をプレイして満たされました。
ペルソナ5らしいストーリー
このように本作は青春気分を味わえますが、一方でストーリーは「ペルソナ5」本編で見られた魅力を踏襲しています。
メインのストーリーは悪い大人をリアルに描いていますし、最後には余韻に浸れましたから。
個人的に現実世界と異世界を融合させた学園ジュブナイルって料理の仕方を間違えると興醒めてしまいますが、今作も話の展開が上手いので高い熱中度を保てました。
今作をプレイして改めてそう感じました。
大きな要因となったのが、新キャラクターが良い味を出していること。
今作ではソフィア、長谷川善吉、一ノ瀬久音などの新キャラクターが登場しますが、みんな良い味を出しているんですよ。
ソフィアは少しずつ感情を持っていく流れが素晴らしく、長谷川善吉は前作の佐倉惣治郎に代わる素晴らしいおっさんキャラですし、一ノ瀬久音も(ry
もし、「ペルソナ5」シリーズの人気投票を行った場合、新キャラクターも上位に食い込むほどのポテンシャルを感じます。
個人的に合わない&気になったところ
アクションゲームとしてはテンポが悪い
このように本作は「ペルソナ5」を踏襲した作りになっています。
が、ゲームジャンルがアクションRPGに変更したことでそれが足枷にもなっている印象です。
ぼくが気になったのはテンポの悪さ。
アクションゲームって好きなように動かせるのが醍醐味なのにイベントシーンやチュートリアルで頻繁に足止めされるんですよ。
特にダンジョン内ではイベントシーンがちょくちょく挟まれるのでぶつ切り感があります。
制限時間の廃止でダンジョンと拠点の行き来が形骸化している
さらに気になったのが、制限時間の廃止でダンジョンと拠点の行き来が形骸化していること。
「ペルソナ5」本編では期限が設けられており、一定期間内にダンジョン(パレス)をクリアしなければいけませんでした。
そのため急いでダンジョンをクリアすることになりますが、探索しているとSPが無くなってしまうので、定期的に拠点へ戻って回復しなければなりません。
が、ダンジョンから拠点へ戻る度に日付が変わるので、多用すると期限切れでゲームオーバーになってしまうんです。
一方、今作の場合はダンジョンから拠点へ戻っても日付が変わらない仕様になりました。
そのため制限時間が苦手な人によっては有り難く感じると思いますが、形骸化している部分も見受けられます。
先程 、ぼくは今作もMP(SP)ゲーと書きました。
確かにダンジョンではSPを回復する手段が少ないので定期的に拠点へ戻らなければなりませんが、戻るだけで回復するんですよ。
だったらチェックポイントで回復する仕様にしても良いんじゃないかと思いました。
本編の雰囲気を再現したかったんでしょうが、制限時間の廃止によってダンジョンから拠点に行き来する行為は形骸化しているように感じます。
それと、ダンジョンから拠点へ戻る時に発生するロード時間が長い!
PS4 Proでも長く感じるのですから、通常のPS4やSwitchだと耐えられませんw
無双ゲーとしては細切れな印象も
無双ゲーと言えば常にボタン連打をして大量の敵を倒していく感じですよね?
本作の場合、そのようなシーンは意外なくらいありません。
戦闘はシンボルエンカウント式ですし、ステルスアクション的な要素もありますから。
一見すると良い点にも感じますが、無双ゲーを期待してしまうと細切れに感じてしまうかも知れません。
かくいうぼくも雑魚戦メインの序盤は細切れな印象を持ってしまいました。
雑魚との戦闘は10秒程度で終わってしまうので、アクションゲームとしてみると物足りなさを感じます。
が、中ボス戦になるとペルソナを使った魔法攻撃を効果的に使わなければならず、一変して歯ごたえを感じました。
この辺りの極端さは良くも悪くも本編のターン制コマンドRPGっぽいです。
ペルソナ5-2として見たら物足りない点もある
本作はコラボレーション無双の括りで見たらかなり気合を入れて作られています。
その一方で「ペルソナ5-2」として見たら物足りない点も見受けられました。
具体的に言うと
- アドベンチャーパートが簡略化されている
- コープが廃止されている
- 一部のダンジョンがアッサリ
- 明智吾郎などの人気キャラクターが登場しない
- PS4「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」からの新キャラクターが登場しない
の5点。
無双ゲーがベースである以上、「ペルソナ5」に存在した全ての要素を抑えきれておらず、感覚的には60~70%しか盛り込まれていません。
また、「ペルソナ5」のように全てのダンジョンに全力を注いでいる訳ではなく、中には5割程度の力で作られているものも見受けられます。
前作で人気だった明智吾郎などの人気キャラクターは登場しませんし、「ペルソナ5-2」の先入観を持ち過ぎるとガッカリするかも知れません。
ペルソナ5 スクランブル(P5S)のレビューまとめ
「ペルソナ5」に似せて作られたコラボレーション無双。
ぼくはコラボレーション無双はごっこ遊びの印象を強く持っていますが、本作は違います。
ストーリーからゲームデザインまで「ペルソナ5」を踏襲しているので、皮だけ変えた手抜きゲーではありません。
が、「ペルソナ5」の続編という期待度を持ち過ぎると物足りない面も目立っています。
それどころか「ペルソナ5」本編を踏襲しようとして裏目に出ている部分も見受けられるので、人によっては合わないかも知れません。
その辺りは気になりましたが、ここまで「ペルソナ5」を踏襲させた作品をまた楽しめるとは思わなかったのでそこは嬉しく感じています。
本作をプレイして「『ペルソナ5』は良いな!」と改めて思いました!
いくつになっても若い男女が力を合わせて目的をこなすところを見るのは良いもんです。
コラボ無双の域を出るほど本編を踏襲して作られたペルソナ5-2!
こんな人には特におススメ。
・シリーズファン。
・青春を堪能したい人。
こんな人にはおススメできない。
・アクションゲームが苦手な人。
ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ/お気に入り度【75/100%】
プレイ時間・・・30時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
レビューを読む感じだとコラボ無双に留まらずちゃんとしたP5の純粋な続編ですね。
体験版は1時間程度でセーブはできないみたいなので、昨晩DLしましたが金曜にトライしてみます。
もう買ってしまったゲームなので、僕にとっては体験版というよりはお試し版ですねwww
ストーリーは、はじめから怪盗団メンバーがそろっているので「P5R」よりはやりやすそうです!ついにSwitchでも出るし!