
聖剣伝説2/SFC
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は1993年8月に発売されたSFC「聖剣伝説2」のレビューをしていきます。
本作はファンタジー世界を舞台にしたアクションRPGの2作目で、各地で名作認定されています。
しかし、ぼくは楽しめませんでした。
プレイしたのが発売されてから10年後だったのもありますが、スーパーファミコンソフトとして見ても粗削りな部分が多く、後味の悪さばかりが残っています。
その後、本作が何故名作認定されているのか客観的な目線で見てみたところ、
と思うようになりました。
ここからはそんなSFC「聖剣伝説2」について詳しく書いていきます。
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- 大自然の世界を舞台にしたアクションRPG。
- ストーリーに沿って各ダンジョンをクリアしていく。
- 3人同時プレイが可能。
初リリース日 | 1993年8月6日 |
対応ハード | SFC |
ジャンル | アクションRPG |
売上 | 150万本 |
推定クリア時間 | 30~40時間 |
発売元 | スクウェア |
目次
良いところ
カラフルで幻想的な世界観
残念ながらぼくは本作を楽しめませんでしたが、世界観に関しては気に入っています。
平原に咲いたカラフルな花、透明感のある川、無数に並んだ黄緑の木。
そして、世界観を彩る存在にもなっている雑魚キャラクターのラビ。
ファンタジー世界を舞台にした作品は数あれど、ここまで華やかな作品は貴重です。
前作の「聖剣伝説-ファイナルファンタジー外伝-」は白黒のゲームボーイソフトだったので、表現面の進化が凄いことになっています。
BGMも前作に続いて名曲揃いで、世界観を彩る役割を果たしている印象です。
美しい世界観、名曲揃いのBGM。
この点に関しては否定しようがなく、本作が名作認定される大きな要因に感じます。
広大な世界
本作のフィールドは1993年当時の作品としては広大に感じます。
当初は行動範囲が限定されていますが、ストーリーに沿って徐々に広がっていき、最終的にはかなりの広範囲を行き来できるようになるんです。
ロケーションのバリエーションも多く、多様性に満ち溢れているので、全てのエリアをキャプチャして全体マップを作成したくなりましたw
草原、洞窟、神殿、街、砂漠、都市、海 etc…
世界観の整合性という意味では「?」な部分もありますが、自由な発想で作られているように感じます。
終盤になると空を飛んでワールドマップを行き来できるようになります。
スーパーファミコンソフトとしてはよくある拡大縮小機能を使用した移動システムですが、空を飛んで広大なワールドマップを飛び回れるのは胸アツです。
攻撃がヒットした時の感触が癖になる
戦闘はリアルタイムのアクション形式となっていますが、敵に攻撃を与えた時の感触が気に入っています。
敵に攻撃を与えると大袈裟なくらい吹っ飛んでダメージ数が表示されるんですが、この感触が心地良いのですよ。
しかも与えるダメージ数が多ければ多いほど数字の表示が大きくなるので、大ダメージを与えた時はスカッとします♪
この辺りの感触はボタンを押すことでダイレクトに攻撃できるアクションゲームならではに感じました。
このようにアクションゲーム的な側面が強いSFC「聖剣伝説2」ですが、面白さの本質はRPGに近く感じます。
というのもゲームバランスはパラメーターに依存しているからです。
いくら攻撃をしてもレベルを上げて強い装備品を身に着けていなければロクにダメージを与えられませんから。
未知の世界に訪れたばかりの頃は敵が強く感じられ、厳しい展開になりがちですが、レベルを上げて強化したら形勢逆転を図れます。
それまで苦しめられていた敵をボコボコに出来た時の爽快感は癖になりますよ~!
用意されている武器のタイプは8種類。
それぞれモーションが異なり熟練度が存在するので、この辺りもRPGっぽく感じました。
3人同時プレイに対応
SFC「聖剣伝説2」が名作認定される最大の理由。
それは、3人同時プレイに対応していることが大きく感じます。
本作ではパーティメンバーも操作できるんですが、別売りのマルチタップを使用すれば最大3人同時プレイができるようになるんです!
考えてみてください、1990年代前半当時に大作RPGを3人同時プレイできることを。
同じようなことができるゲームはほとんど見られなかったので、凄いことをしているように感じます。
残念ながらぼくは機会に恵まれず、パーティメンバーの操作はCPUに任せきりでした。
ですが、本作の魅力を語るうえでは欠かせない要素だと思ったので挙げさせていただきます。
惜しいところ
アクションゲームとしてテンポが悪い
全体的にテンポが悪く感じました。
攻撃を与えたり受けたりすると大きく吹っ飛び、攻撃した直後は1~2秒間も待たないと次の攻撃が出来ませんから。
しかも本作、命中率・回避率といったRPG的な要素も盛り込んでいて、例え攻撃を当てたとしてもヒットとして見なされないこともあるんですよ。
極めつけは魔法攻撃。
魔法攻撃を使えば敵がどこにいてもダメージを与えられるので、狙い撃つ楽しさもありません。
やろうと思えば魔法攻撃を連発してゴリ押しだって出来てしまいます。
ぼくは「ゼルダの伝説」みたいなトップビューのアクションバトルをイメージしていたので面を喰らいましたw
何故、このようなバランス調整にしてしまったのでしょうか?
プレイした当時は疑問に感じていましたが、当時スクウェアが手掛けてきたゲームを見たら納得しました。
当時のスクウェアはアクティブタイムバトルという戦闘システムを取り入れたRPGの開発を得意としていて、ゲージが溜まるまでは次の攻撃を行えないのが常識と化していたんです。
そのようなノリを本作にも輸入させ、さらにはゲームバランスも自分たちが得意とするRPGに寄せて作ったのであればこのような調整になるのは致し方ありません。
パッと見は「ゼルダの伝説」のようなトップビューのアクションゲームに見えるSFC「聖剣伝説2」。
ですが、本質は移動と戦闘をシームレス化させ、戦闘中もキャラクターを自由に動かせるRPGの「ファイナルファンタジーV」だったりします。
当時のぼくはそのような発想が出来なかったのが楽しめなかった要因の1つなんだなと思うようになりました。
動作が安定していない
このように戦闘システムは「ファイナルファンタジーV」などから入れば違和感なく楽しめると思います。
が、動作が安定していない点に関しては頂けません。
スーパーファミコンソフトで3人同時プレイは無理があったのでしょうか?
全体的に動作が安定しておらず、
- 別のエリアへ移ったらBGMを切り替えるため一瞬だけ画面が止まる
- キャラクターの挙動が安定しておらず、当たり判定が曖昧なことがある
- 目の前に敵がいないのにダメージを受けて吹っ飛ぶことがある
なんて現象によく遭遇しました。
極めつけは大量に用意されたバグ!
例えばボス戦クリア後に閉じ込められてゲームが進まなくなるなんてことがあるんですよ。
どうやら戦闘時、アイテムや魔法メニューを頻繁に開くなどごちゃごちゃ弄っていると負担が重くなって進行不能になるみたい。
苦労してボスを倒した時によく発生したので発狂しましたw
バーチャルコンソール版では発生確率が低くなっています。
単調なゲームプレイ
3人同時プレイを重視し過ぎた関係なのでしょうか?
凝った仕掛けを盛り込んでおらず、ゲームプレイが単調に感じます。
基本的には道中で戦闘を繰り返し、ボス戦へ突入するだけ。
ささやかな謎解き要素はありますが、ほとんど印象に残っていません。
もう少し戦闘がテクニック重視だったら印象も変わってきそうですが、前述の通りステータスありきでレベル上げを強要されるだけに長時間プレイしていると単調に感じてしまいます。
寄り道要素も少なく、サブイベントやミニゲームなどはほとんどないので、フィールドが色鮮やかな反面、スカスカに感じました。
聖剣伝説2のレビューまとめ
長所と短所がハッキリと分かれた作品。
世界観やBGMは素晴らしく、3人同時プレイに対応しているのは良いと思います。
一方、戦闘システムはアクションゲームに見せかけたRPGなので戸惑いましたし、動作も安定していません。
ぼくの場合、世界観やBGMに関しては素晴らしさを感じられましたが、残念なことにそれ以外の良さを感じられませんでした。
戦闘システムはアクションゲームの先入観で手を出したので面を喰らいましたし、バグにも遭遇しまくったので後味が悪くなってしまいましたからw
そのうえ最大の長所でもある3人同時プレイも堪能出来ず、本作を楽しむための条件を満たせていなかったように感じます。
という訳で最後に世間で名作認定されているのにぼくが楽しめなかった理由をまとめさせていただくと
- アクションゲームの先入観で手を出してしまった
- 当時はスクウェアが得意とするATB(アクティブタイムバトル)のノリを理解出来ていなかった
- バグに遭遇しまくった
- 3人同時プレイを堪能する機会に恵まれなかった
といった感じです。
当時の価値観だと理解できない人も多いと思います。
しかし、あれから25年以上が経ち、ゲージを溜めなくても自由に攻撃ができるアクションバトルが主流となった今となっては同意してくれる方も多いと思うんですが、どうでしょうか?
こんな人には特におススメ。
・ファンタジー好き。
こんな人にはおススメできない。
・テンポの良さを求める人。
・短気な人。
聖剣伝説2/お気に入り度【40/100%】
プレイした時間・・・約40時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
ほう。世間的に評判良かったので万人受けソフトかと思ってたんですが、こういう意見もあるのか。私は未プレイなので参考にしておきます。
>例え攻撃を与えたとしても命中率・回避率の概念によってヒットとして見なされず、見た目上では当てているように見えるので「あれ?」って思います。
FF12とかゼノブレイドがこんな感じだった気がするなあ。画面だとどう見ても当たってるのに、表示は「miss」とかなると違和感ありますよね。