2017年12月に配信されたSwitch「アーケードアーカイブス VS.スーパーマリオブラザーズ」を今回はレビューします。
Switch「アーケードアーカイブス VS.スーパーマリオブラザーズ」は1986年に海外でアーケード向けに稼働開始した2Dアクションゲーム、「VS.スーパーマリオブラザーズ」の移植作です。
FC「スーパーマリオブラザーズ」のレビューはこちら。
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- アーケード版「スーパーマリオブラザーズ」の移植作。
- ファミコン版とは微妙に地形が異なっている。
- 中断データ作成、ディスプレイ設定など新機能が追加された。
初リリース日 | 2017年12月22日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | 2Dアクション |
推定クリア時間 | 4~6時間 |
価格 | 823円(税込) |
発売元 | ハムスター |
目次
良いところ
ほとんど同じようで難易度が大幅にアップ!
「あれ?いつものスーパーマリオブラザーズじゃん?」
「・・・・・」
「何だこの難しさは!?」
本作はファミリーコンピュータで発売された「スーパーマリオブラザーズ」と非常に良く似ています。
画面からステージ構成、BGM。何から何までそっくりで、同一タイトルなんじゃないかと思うほど。
でも、明らかに難易度は上昇しています。
全ステージノーコンテニューどころか4つのステージで構成された1ワールドをノーコンテニューでクリアすることすらも難しいくらい。
何が変わっているのでしょうか?
比較してみたところ、驚くほど沢山の違いがありました。
それらを細かく挙げていくと・・・
出現する敵の種類・配置が意地悪な物に変更されている。
⇒オリジナル版ではクリボーがいたところにメットがいるなど、出現する敵の位置が微妙に異なります。
厄介なのがパタパタ。パタパタはピョンピョン跳ねながら移動するので、オリジナル版で攻略ルートが固定化されている人ほどパタパタを避けられずにやられると思います。
足場が狭くなっていたり、穴が増えている。
⇒全体的に足場が狭くなっていて、穴が増えています。微妙な違いなので思わず「あれ?このエリアってこんなに穴が大きかったっけ?」なんて口に出してしまうくらい。
1UPキノコがさらに希少化している。
⇒オリジナル版でレアだった1UPキノコはさらに希少化しています。
1UPキノコが出て来るブロックを叩いてもスーパーキノコしか出てこなかったりして、残り人数を増やすのは地道にコインを100枚集めるのが一番の手段と化しました。
1UP無限増殖エリアが潰されている。
⇒有名な3-1の無限1UPは出来なくなっています。
なんと、3-1のゴール付近にいたノコノコはクリボーに差し替えられているんですw
一応、5-1など無限1UP出来そうなところはありますが、仮に連続で踏みつけが出来たとしても一度1UPしたらそれ以上は出来なくなっています。
ループエリアの攻略ルートが変わっている。
⇒7-4などのループエリアは攻略ルートが変わっています。そのためオリジナル版プレイヤーほど戸惑うことでしょう。
こんな感じですね。
一見すると変化に乏しく、ファミコン版と比較してみないと違いを感じられないくらいなんですが、これらの変更点が合わさる事で難易度が激的に上昇します!
特にワールド7、ワールド8の難易度は尋常ではなく、コンテニューの回数が軽く2桁を突破しました!
本作は買い切り型ゲームなので無料でコンテニューし放題ですが、本物のアーケード版はコンテニューの度に100円を投入する必要があるので凡人の場合クリアまでに必要な総額は恐ろしいことになりそう。
「スーパーマリオブラザーズ」は高難易度で中毒性が高いので、実際に発売された海外ではゲームクリアするために何度もコンテニューをして大量のリアルマネーが吹っ飛んだのではないでしょうか?
マンマ・ミーア
「2」のステージも少し収録
一部のステージはFCD「スーパーマリオブラザーズ2」の物に置き換えられています!
おかげでステージのバリエーションが増して使い回し感が薄れている印象です。
FC「スーパーマリオブラザーズ」は全32ステージ収録と1985年発売のファミコンゲームとしては大ボリュームだったんですが、容量の問題からか一部のステージは使い回し感が強かったんですよね。
ただ、本作の挙動は「1」基準で「2」のように敵を踏み潰したら非常に高くジャンプできる訳ではないので、「2」のステージをそのまま持ってきてしまった故に一部のアイテムを実質入手出来なくなっているのは問題に感じます。
スコアアタックが楽しい
初期の「スーパーマリオブラザーズ」シリーズはスコアシステムが存在しました。
敵を倒す、ブロックを壊す、ゴールをする。
プレイヤーのあらゆる行動がスコアとして加算されていき、画面左上に表示されます。
しかし、ゲームオーバーになってもスコアボードは表示されず、何のためにスコアシステムが存在するのか分からなかったんですよね。
本作の場合はランキング上位に入るとスコアボード画面が挿入されるうえ、専用のスコアアタックモードが2種類も用意されているのでスコアシステムが活きるようになりました!
メインメニューから選べる「HI SCORE MODE」ではゲームオーバーまでにどれだけスコアを稼げるのか競いたくなるし、「CARAVAN MODE」では5分間にどれだけスコアを稼げるのか競いたくなります。
スコアアタックモードはオンラインにも対応。全世界のプレイヤーとスコアアタックで競うことができます。
惜しいところ
理不尽になった7-4
本作最大の変更点は、7-4の攻略法が大きく変わった事だと思います。
しかし、攻略法が変わった事で初見プレイが理不尽な物になってしまいました。
7-4では特定のルートを辿らないと以前のエリアまで戻されてしまうというループ式になっています。
そこはオリジナル版と同じなんですが、正解のルートが変わっているんです。
その正解ルートがまた厄介で、一度間違えてしまうとステージの最初からやり直さない限り物理的に進めなくなるんですよね。
初見プレイだと正解ルートに進める確率は非常に低いだけに、「理不尽だなぁ」と思いました。
「2」のステージをそのまま持ってきてしまった故に一部のアイテムを実質入手出来なくなっている点といい、ファミコン版よりも少々理不尽になっています。
仕様的に不便なスコアアタックモード
スコアアタックモードの存在自体は良いと思います。しかし、仕様は色々と不便なものでした。
まず、スコアアタック中にポーズボタンを押したら最初からやり直さないといけないのがねぇ。
5分という短時間で済ませられる「CARAVAN MODE」はともかく、ゲームオーバーになるまでならいくらでもできる「HI SCORE MODE」だと長時間ゲームをプレイし続けないといけなくなってしまいます。
あと、スコアアタックモードというかアーケードアーカイブス専用のメニュー画面全般のレスポンスが悪く感じました。
ボタンを押してもサクサク動かないし、オンライン接続エラーが発生すると長時間画面が真っ暗なままになります。
減点対象にはしませんが、昔のゲームを移植しているだけなのにこのレスポンスの悪さは技術力が低いんじゃないかと邪推してしまう。
アーケードアーカイブス専用のメニュー画面では中断データ作成、ディスプレイ設定、ゲーム設定、ボタン設定など色々出来て「痒いところにも手が届いているなぁ」と思いましたが。
全体のまとめ
散々プレイした「スーパーマリオブラザーズ」の新たな一面が見られる作品。
細かい部分を色々弄っているだけで大きな変化は無いんですが、やり込んだプレイヤーも唸らせる程の高難易度で歯ごたえがあります。
逆にファミコン版に触れていない、もしくは軽く触れた程度だと違いを感じられず、スコアアタックモードにハマらないと割高に感じてしまうかも!?
それ故にファン向けの作品ではありますが、「スーパーマリオブラザーズ」が好きな人は手を出しても良いと思います。
ほとんど同じようで難易度が激的に上昇したバージョン違い。
こんな人には特におススメ。
・スーパーマリオブラザーズ熟練者。
こんな人にはおススメできない。
・スーパーマリオブラザーズ初心者。
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僕もこのVSマリオを買いましたが、やっぱ割高に感じました。
題材がスーマリ1だから多少いいのですが、このクオリティでマリオブラザーズや今後でるクルクルランドやアイスクライマーなどが同じ値段なのは高いと思いました。
確かにハイスコアモードでポーズを押しちゃうとリスタートしないといけないのは、不便だろ!と感じました。ハイスコアモードではスリープで中断するしかないですね(-。-;
今回はスーマリなのでいいけど、もうアケアカで他のゲームはやりたくないかも。やはり懐かし需要の作品群だなと思いました。