どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は「ゼノブレイドクロス ディフィニティブエディション」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
いやぁまさかここまで調整してくるとは!?
本作は2015年に発売されたWii Uソフトのバージョンアップ版で、グラフィックなどが強化されています。
一見すると昨今ブームになっているリマスタータイトルの一種に感じるかも知れませんが、本作は力の入れようが段違いですw
見た目の面はもちろん、ゲームバランスも大胆すぎる調整をしているので、別ゲーレベルの変貌を遂げました!
その結果、中毒性がさらに増しているので、遊んでいると時間がぶっ飛びます。
一体、何がそんなに変わったのか?
今回はWii U版と比較しながらSwitch版の良い点や惜しい点を語っていきます。
後半では追加ストーリーについても触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 未開の惑星「ミラ」を開拓していくオープンワールド型のRPG。
- 2015年発売のWii Uソフトをベースに新ストーリーなどの要素が追加された。
- グラフィックやUI、ゲームバランスも改良されている。
初リリース日 | 2025年3月20日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | RPG |
推定クリア時間 | 60~120時間 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
さらに面白くなったフィールド探索

本作最大のポイントが、さらに面白くなったフィールド探索にあります。
「ゼノブレイドクロス」は未開の惑星「ミラ」を開拓していくオープンワールド型のRPGです。
データプローブという機械を埋め込んで情報を取得したり、各地に潜む強い敵を倒したり。
探索をすることに重点を置いていまして、見えているところはどこにでも行けます。
そのためオープンワールドらしい自由度を感じられましたが、Wii U版は制限が目立っていました。

特に大きいのが、ブレイドレベルとフィールドスキルレベルの存在です。
これらのレベルを上げないとトレジャーボックスを開けたり、データプローブという機械を設置できないことがあったので、自由度の高さを活かしきれてないところがありました。

それがSwitch版では廃止されているので、初期段階でも一部のトレジャーボックスを除いて発見次第、開けたり設置できるようになっています。
この変更点が中毒性を高める役割を果たしているので、止め時を失ってしまいましたw
今まではフィールドスキルレベルがストッパーになっていたのに、それが無くなってしまった訳ですからね。
新エリアにたどり着いた時は無我夢中でデータプローブを埋め込んでいましたw
すると辺りの情報が分かったり、ワープポイントが増えるので、探索がめちゃくちゃ快適になっています。
厳密には一部のトレジャーボックスはシークレットオーダーをクリアしないと開けません。
ただ全体の95%くらいは最初から開けることが出来るので、ゼルダみたいな感覚で探索できるようになっています。

このゲーム、フィールドがめちゃくちゃ作り込まれていまして、地下の洞窟から山の頂上など、細かいところまで徹底して作られています。
トレジャーボックスはそんなフィールドに何百個も隠されているので、探索好きにはたまらないんですよ。
Switch版の場合、エリアの達成率に応じて報酬がもらえる様になったので、探索の意欲がさらに増しました!
積極的に挑戦したくなったサブクエスト

本作には数多くのサブクエストが存在します。
特定の敵を倒すという簡単なものはもちろん、アニメ1話分に相当するストーリーを楽しめるキズナクエストなどなど。
大小様々なクエストが用意されていますが、Switch版は積極的に挑戦したくなるように調整されています。

特に大きいのが快適性の向上です。
ゲームを進めると色んな所へワープできるようになります。
その時にはロード時間が発生しますが、たったの5秒ちょっとで済んでしまいます。
Wii U版の場合、データインストールしても12秒掛かったので、倍以上も早くなりました!!!
その結果、遠く離れた場所のクエストもこなしやすくなったので、移動が全く苦になりません。

しかもSwitch版はナビゲートも親切になっているので、目的をサクサクこなせるようになりました。
ナビゲーションボールの軌道が残るようになったり、討伐対象の敵や必要なアイテムにアイコンが表示されるようになったり。
何をしたら良いのかがめちゃくちゃ分かりやすくなっているので、攻略サイトに頼る頻度が減っています。

さらに嬉しいのが、仲間や時間の変更がいつでもできるようになったことです。
実はWii U版では仲間や時間の変更に制限がありまして、変更する場合は街で声をかけたり、特定の場所で休憩をする必要がありました。
これによってキズナクエストやキズナトークを気軽に受注できなかったので、せっかくのサブ要素を堪能できなかったんですよね。
というのもこれらの要素は受注するまでの条件が厳しいからです。

特定の仲間をパーティメンバーから外したり、特定の時間帯じゃないと発生しなかったり。
受注するまでにいろんなセッティングが必要なので、積極的にやりたいとは思えなかったんですよ。
それがSwitch版では仲間や時間の変更がいつでもできるようになったので、受注するまでのハードルがグッと下がりました!

特にキズナトークは好感度だけではなく、時間帯やパーティメンバーを細かく設定しないと発生しないので、いつでもとこでも変更できるのは嬉しいです!
ほかにもワンボタンでクエストを受注できたり、自動で進んでくれるオートラン機能が追加されていたり。
快適性がグーンと増しているので、中毒性を高める役割を果たしています。
まあナンバリングのゼノブレイドや昨今のオープンワールドゲームをやってると当たり前に感じるかも知れませんが、原作プレイヤーとしては感慨深いです。
あんなにひと手間かかっていたところがこんなにも快適になるとはねw
本作に慣れたらWii U版には戻れないですw
Switch史上最高の美麗グラフィック

グラフィックはWii U版からめちゃくちゃキレイになっています。
まあ大半のモデリングは共通していますけど、目立ったところを改良しているので、見栄えがグッと良くなりました。

特にそれを感じたのがキャラクターの顔です。
Wii U版ではリアル寄りのデザインでしたが、Switch版はアニメ寄りのソフトな感じになりました!
これによって不気味の谷現象が抑えられているので、キャラクターに愛着を持ちやすくなっています。

特にリンちゃんはめちゃくちゃ可愛くなっているので、完全な推しになりましたw
この娘、原作の頃も健気な感じで好きだったんですけど、Switch版は見た目もグレードアップしているので、もうドストライクですw

あとは料理のグラフィックも進化しました!
ストーリークエストの冒頭ではリンちゃんが手料理をご馳走してくれます。
この時に挿入される映像が見違えるほど良くなっているんですよ。

こちらの画像をご覧ください。
上がWii U版で、下がSwitch版。
質感がリアルになって色鮮やかになっていますよね?
よく見るとモデリングも作り直していますし、リメイクレベルで手を加えています。

ほかにも全体の彩度が上がっていたり、解像度や処理速度が向上していたり。
大小様々な改良を加えているので、Wii U版から大きく生まれ変わっています。
その結果、Switch史上最高峰と言えるレベルに達しているので、単なるリマスターで片付けてはいけないと思いましたw
これがですね、全く劣化していません。
正直「ゼノブレイド2」とかだと解像度が下がったりしましたけど、本作は安定しています。
それでいてワープ時のロード時間も早く、文字のサイズも少しだけ大きくなったので、携帯モードとの相性が最高すぎますw

ぼくの場合、探索時は携帯モードで遊んでいました。
寝っ転がって各地のトレジャーボックスを開けるとか。
片方の脳みそだけでも遊べる時は携帯モードの恩恵を感じました。
いやぁこんな凄いゲームが携帯機で遊べるなんてね、ホント良い時代になったもんですよ。
分かりやすくなった戦闘システム

戦闘システムはだいぶ分かりやすくなっています。
「ゼノブレイドクロス」の戦闘ってちょっと特殊で、理解するまでが大変でした。
大きな要因となっているのが、「アーツ」を繰り出すタイミングです。
画面下に表示されるアイコンを選択すると「アーツ」という固有の技を繰り出します。
強力な弾を放ったり、敵を弱体化させたり。
様々な効果を発揮しますが、一度使うとリキャストタイムが発生して、少しの間使えなくなります。
ですので我武者羅に使っていると何もできなくなるので、めちゃくちゃもどかしく感じました。
でもSwitch版の場合、追加要素によって初心者でも楽しみやすくなっています。

特に大きいのが、クイックリキャストの存在です。
これを使うと「アーツ」の待ち時間を短縮できるので、テンポよく楽しめるようになりました。
特に弱い「アーツ」の場合、10回くらい連続で使えたりするので、アクションゲームみたいな直感性が生まれています。

加えて仲間の呼びかけに応じやすくなったので、戦闘での恩恵を受けやすくなっています。
「ゼノブレイドクロス」では仲間との連携が重視されていまして、呼びかけに応じた「アーツ」を使うと様々な効果が発生します。
例えばエルマさんが
「決まったわね、今なら接近戦が有効よ!」
なんて呼びかけをした時に格闘アーツを使うと体力が回復するとか。
いろんな恩恵があるので、仲間の呼びかけが来るまで温存しないといけませんでした。
でもクイックリキャストの追加によって気兼ねなく好きな「アーツ」を使えるようになったので、大胆な調整をしています。

あとはオーバークロックギアが分かりやすくなったのも嬉しいですね。
これはテンションポイントを3,000消費すると発動する大技で、一定時間「アーツ」のリキャストタイムが大幅に短縮します。
その結果、次々と繰り出せるようになるほか、組み合わせ次第でいろんな効果が発生。
使い方次第ではずっとオーバークロックギア状態を続けることが出来るので、累計ダメージがとんでもないことになります。
ただ使いこなすのがかなり大変なんですよね。
どのような組み合わせでどんな効果が発生するのかとか、攻略サイトに頼らないと理解するのが困難でした。

でもSwitch版は画面にカラーコンボガイドが表示されるようになったり、制限時間が10秒も伸びているので、コンボが成立しやすくなっています。
これによって圧倒的な脅威に立ち向かいやすくなっているので、強敵とのバトルがさらに楽しくなりました!
いやぁ「ゼノブレイドクロス」の戦闘ってこんなに面白かったんですね。
その他の改良点

それ以外にもSwitch版は様々な点が改良されています。
- セーブファイルの保存できる数が1個から3個になった
- 最大レベルが60から99になった
- 戦闘後はパーティメンバー外の仲間にも経験値が入るようになった
- クリア前からファッション装備システムが解禁されるようになった
- イベントシーン中に相関図が一瞬だけ表示されるようになった
- 特定の条件下で効果がアップする「アーツ」には「!」アイコンが表示されるようになった
- ドールが破壊された時のソウルチャレンジが簡単になってる
といった感じです。
全体的にWii U版よりも遊びやすくなっているので、より多くの人におすすめできるようになりました。
ただ万人向けなのかというと、まだその水準には達していません。
リマスター化されてもイマイチな部分が目立っているので、減点方式でみると低評価になる可能性があります。
ここからは本作で惜しいと思った点を語っていきます。
惜しいところ
冗長なイベントシーン

イベントシーンは全体的に冗長なところが目立っています。
本作では記憶を失った主人公が惑星「ミラ」にたどり着くところから始まります。
その後はNLAという拠点に到着するんですが、そこから開拓の目的とか、軍事組織の細かな仕組みを長々と語られます。
時間にすると1時間とか2時間とか。
映画一本観れてしまう勢いでムービーが挿入されるので、もう少しスマートにまとめられないのかと思いました。

しかもですね、このムービー、大半が棒立ちでの会話なんですよ。
まあ一部でドラマチックな演出が挿入されることもありますけど、基本的には棒立ちでの会話なので、ムービーの恩恵を感じにくいです。
NLAに入るまでは多少できますけど、中に入ったら少しの間できなくなりますw
任務が始まるまではずーっとムービーを観ていないといけないので、人によっては退屈に感じてしまうかも知れません。
3時間くらいプレイしたら自由に探索できるだけに、冒頭のイベントシーンラッシュは惜しいです。
この辺りはWii U版と変わっていないので、やっぱり本作はリメイクではなくリマスター基準の作品だと思いました。
まだまだ不親切

Switch版になってだいぶ親切になりましたけど、それでも分かりにくいところが目立っています。
特にそれを感じたのが、キズナトークの条件です。
キズナトークは仲間との好感度が一定まで上がると発生します。
ただ特定の時間帯に特定の場所までいかないといけないうえ、該当する仲間をパーティメンバーから外したり、とあるクエストで入手できるペットをセットしないといけません。
この辺りの説明がしっかりされていないので、人によってはキズナトークを見送ってしまうんじゃないでしょうか?

あとはマルチプレイの仕様も不親切に感じました。
インターネットに接続すると、最大32人からなる部隊「スコード」に参加できます。
その際にマルチミッションを受注することで「モンハン」みたいにみんなと協力して強敵に挑めますけど、仕様的に野良だとなかなかできません。
チャットでのコミュニケーションができませんし、ミッションを受注しても通知がわかりにくいですからね。
せっかくソウルボイスとか、マルチプレイを盛り上げる要素があるのに勿体ないと思いました。

ほかにもトレジャーディールという戦闘で入手した装備品をスコード内で渡し合える機能が廃止されていたり、ブレイドレポートというプレイヤー間で情報共有できる機能が廃止されていたり。
コミュニケーションに制限が掛かっているので、Discordで友達と遊ぶとかしないと楽しみにくいです。
不親切な点としてはほかにも
- キズナクエストを受注するとクリアするまでメインストーリーを進められない
- キズナクエストによってはバトルメンバーを1人にされたりする
- 空きスロットのある装備にZLボタンを押すとデバイス装着できる仕様がわかりにくい
- 戦闘終了後に貰える経験値の表示が短い
などがあります。
一応TIPSをいつでも確認できるようになりましたけど、まだまだ足りていないので、ある程度は攻略サイトに頼らないと厳しいです。
追加シナリオについて(ネタバレ注意)

ここからはSwitch版で追加されたストーリーについてザックリ語っていきます。
ある程度は伏せていますが、人によってはネタバレに感じるかも知れないので、知りたくない方は飛ばしてください。
・・・
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いやぁめちゃくちゃスッキリしました!
Wii U版では明かされなかった謎が次から次へと判明するので、10年越しの伏線回収を堪能できました!
地球を襲ったもう1つの異星文明の正体とか、セントラルライフの謎とか。
いろんな設定が判明するので、もう何度も「そうだったのか!?」と口にしました。

新キャラのアルもめちゃくちゃ良い味を出していて、彼の真似をしてみんなに「調子はどうだ?」と言いたくなりましたねw
そんな感じで追加ストーリーとしては満足しています。
気になったのは、イベントシーンの比重が高めで、遊びの要素が控えめであることです。
メインストーリーにも言えることですけど、大半のシーンは棒立ちでの会話で、その会話も冗長なところが目立っています。
移住計画に反対する人たちを説得する過程とか。
リアリティを高めるためには必要なのかも知れませんが、盛り上がりに欠けるところがあるので、そこは本編のノリを引きずっている印象です。
これで遊びの要素がしっかりしていたら良かったんですけどね。

前半は既存のエリアで強敵を討伐するといったシンプルなものですし、後半の新エリアもコンパクトに纏まっているので、30分もあれば踏破できてしまいます。
「ゼノブレイドDE」にも「つながる未来」という追加ストーリーがありましたけど、あちらはもう少し新要素があったので、今作の新エリアは肩透かしです。
ただ10年も謎に包まれていた要素が判明するので、Wii U版から遊んでいた者としては感慨深いものがあります。

何気に関心したのが、声優さんの演技です。
人って10年も経つと声色とか喋り方が微妙に変わるものなのに、新録のシーンは全く違和感がありませんでした。
藤原啓治さんが担当していたラオの新ボイス(CV.星野貴紀)も自然な感じで、改めてプロの声優さんは凄いと思いましたね。
ゼノブレイドクロスDEのレビューまとめ

ここまで「ゼノブレイドクロスDE」について語っていきました!
簡単にまとめると
- 大胆な調整で大化けした新生ゼノクロ!
- まだ不親切なところはあるが、10年越しの伏線回収に大満足!
といった感じです。
パクチーみたいな癖が強い作品だった「ゼノブレイドクロス」がこんなにも遊びやすく化けるとは!?
ファンとしては感慨深いものがありますし、クリエイターの方々もスッキリしたんじゃないかと思います。
やっぱりWii U版って完全体とは言えないところがあって、高橋総監督も当時「モノリスソフト初のHDタイトルなので諦めざるを得ないところがある」と話されていました。
それが今回のSwitch版では解消されたところが多いので、もう本当に良かったです!
こんな人には特におススメ。
・探索好き。
・戦略性が高い戦闘好き。
こんな人にはおススメできない。
・複雑なゲームが苦手な人。
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