どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は「なつもん! 20世紀の夏休み」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
いやぁまさか、こんなにハマるとは思いませんでしたw
これ見てください。ぼくのプレイタイムなんですが、なんかずっとやってましたw
正直、最初見た時は「ぼくのなつやすみ」っぽい何かだと思っていたんですが、中毒性に関しては本家超えてます。
何故こんなにハマったのかと思っていたんですが、分析してみてわかりました。
このゲーム、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」にそっくりなんですよ。
「いやいや、KENTさんなに言ってんの?」「これどう見てもぼくのなつやすみじゃん」って思うかもしれませんが、これは紛れもなくゼルダです。
惜しいと感じるところもいくつかありますが、個人的には「ぼくなつ」よりもハマりました。
ここからは「なつもん!」の何がそんなに面白いのか?どういうところがゼルダっぽいのかを語るので、ぜひ最後までご覧ください。
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- オープンワールドマップを舞台にしたほのぼの夏休みアドベンチャー。
- 主人公はサーカス団・団長の一人息子。
- クエストをクリアすることで運動能力が増加するステッカーが貰える。
初リリース日 | 2023年7月28日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
売上 | 初週1.8万本 |
推定クリア時間 | 15~25時間(1周クリア) |
発売元 | スパイク・チュンソフト |
目次
なつもん! 20世紀の夏休みとは?
まずは「なつもん!」の概要を簡単に紹介します。
本作は1999年を舞台にしたほのぼの夏休みアドベンチャー。
海の見える緑豊かな田舎町にやってきたサーカス団・団長の一人息子として、たくさんの出会いや体験をして特別な夏休みを楽しんでいきます。
特徴的なのが、オープンワールド式のマップを採用していることです。
舞台となる「よもぎ町」は地域全体がオープンワールドとなっていて、屋外であれば、ロード時間や画面の切り替えを挟まずにさまざまな場所に行くことができます。
できることも多彩で、魚釣りや昆虫採集、水泳に木登りなどなど。
子供時代の夏休みに遊んでいたことを体験できるので、大人の方がプレイするとノスタルジーに浸ることができます。
そんな「なつもん!」ですが、冒頭で話したようにぼくは夢中で遊んでしまいました。
一体、何がそんなに面白いのか?
ここからは本作の魅力を語っていきます。
良いところ
圧倒的な中毒性
本作で特に良かったのが、圧倒的な中毒性です。
もう遊び始めたら次から次へとやりたいことが出てくるので、ゼルダでコログや祠探しをしている時を思い出しました。
何故かと言いますと、プレイヤーが寄り道をしたくなるような導線を引いているからです。
ゲームを始めると「大きな冒険」「小さな冒険」といったクエストのようなものが挿入されます。
この中に「てっぺんをめざせ!」という項目があって、各地に存在する高いところへ向かうとクリアになります。
しかし、ゲーム開始直後は主人公の体力が低いので、家の屋根を登るのでさえも大変です。
そこで役に立つのが「ステッカー」。
これを集めると主人公の体力が増加して、高いところに登ったり、長時間走り続けることができます。
そのため「ステッカー」を必然的に集めたくなるんですが、その場合、冒険メモに記されたクエストをクリアしないといけません。
クエストの内容は
- 昆虫を集める
- 魚を集める
- 化石を集める
などで、「ぼくのなつやすみ」や「どうぶつの森」などでお馴染みのことをやっていると達成できます。
ここまでの話でお分かり頂けたと思いますが、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」で祠探しをしている時の感覚と似ていないでしょうかね?
ほら!ゼルダでは主人公の能力が低いから祠とか探して体力とかスタミナを増やすじゃないですか?
あんな感じで本作でも主人公の能力を高めるために寄り道をしたくなってしまいます。
そんなクエストですが、ゼルダで見られた手法も取り入れていたりします。
それが「ざしきわらし」のクエストです。
ざしきわらしは神出鬼没のキャラクターで、見つけると様々なイベントが発生します。
失くしたアイテムを探したり、おにごっこをしたり、的あてをしたり。
色んなバリエーションが用意されています。
そんな「ざしきわらし」ですが、彼女は妖怪ですので、通常だと姿が見えません。
ですが、彼女が近くにいる場合、声が聞こえてくるのでそれを頼りに探してしまうんですよ。
で本来の目的を見失ってしまうとw
ゼルダ好きなら気が付いたと思いますが、これってまんまコログ集めなんですよねw
特に「ティアーズ オブ ザ キングダム」ですと、コログが近くにいたら音が鳴るアイテムを課金なしで入手できるので、なおさらゼルダっぽいと思いました。
このように「なつもん!」はゼルダで見られた手法を取り入れているので、
なんて感じで次から次へとやりたいことが出てきます。
しかし、本作はほのぼの夏休みアドベンチャー。
主人公は10歳の男の子ということで、日が暮れると家に帰らないといけません。
大体、朝から夕方の10時間くらいかな。
現実世界で言うと約30分ですので、やりたいことが出てきたタイミングで家に戻されることが何度もありました。
この点はもどかしくもありますが、次の日も遊びたくなる動機付けにもなっているので、結果的に中毒性を高めていると思いましたね。
アクション要素の強さ
本作は「ぼくなつ」と比べてアクション要素が強化されています。
ゲーム開始直後こそはジャンプくらいしかできず、家の屋根さえも登るのが困難ですが、ステッカーを集めると一変。
標高数百メートルはあるであろう、山のてっぺんまで登っていけるようになります。
そんなアクション要素ですが、この点もゼルダそっくりなんですよね。
崖を登る時はステッカーを消費します。
で、全てなくなると手を離してしまい、地上へ落下。
再び登るにはステッカーのアイコンが回復するまで待たないといけません。
そのためステッカーが多ければ多いほど高いところへ行きやすくなるんですが、
- ステッカーを大量に消費して崖から崖へジャンプする
- くぼみで休憩してステッカーを回復させる
といったテクニックが存在するので、ステッカーが足りなくてもなんとか登れてしまうことがあるんですよ。
ゼルダが面白いのってこういうズルができることもあると思うので、この点も踏襲してくるとは、わかっていると思いましたね。
しかもですね、ゲームを進めるとマントを入手できて、これを空で使うと滑空できるんですよw
いやぁまさか、こんなところもゼルダを踏襲するとはねw
まあパクリと言えはパクリですが、マントのおかげで移動が快適になるので、手に入ってからはますます楽しくなってきました。
他にもステッカーを集めることでジャンプ力が増えたり、二段ジャンプができるようになったり。
マリオもビックリするくらい主人公の運動能力が増加していくので、ステッカーを集めれば集めるほど楽しくなってきます。
というのも本作、見えているところは大体いけるので、主人公の運動能力が上がることで行動範囲も比例して広がっていくんですよ。
中にはゼルダに出てくるダンジョンっぽいお城とか、マリオに出てくるアスレチックのような工事現場とか。
アクション要素を存分に楽しめるエリアが存在するので、冒険好きのぼくとしてはワクワクしました。
今の子はどうなのかわかりませんが、ぼくが子供の頃は外でアスレチックとか、虫取りをよくしましたので、本作を遊んでいると子供の頃に戻った気分になるんですよね。
同じような気分は「ぼくなつ」や「オラなつ」でも味わえましたが、本作はアクション要素が強化されている分、よりわんぱくな少年時代を思い出しました。
1周クリアまでのプレイタイムは15時間から25時間。
そこまで長くはありませんが、2021年に発売された「クレヨンしんちゃん『オラと博士の夏休み』〜おわらない七日間の旅〜」の倍以上はあるので、この手のゲームとしてはボリューム感があります。
ノスタルジックなイベント
ここまでアクション要素を中心に紹介してきました。
どうでしょう?「ぼくなつ」とは全然違いますよね?
ただ、本作のディレクターは「ぼくなつ」の綾部和(あやべかず)さんですので、同作の匂いも髄所で漂っています。
ラジオ体操、花火といった夏休みの定番イベントが用意されていたり、朝食や夕食時には家族揃って食事をしたり。
お約束の演出があるので、やっていると「あ、これぼくなつじゃん」って思うことが何度もありました。
特にそれを感じたのが、個性的なキャラクターです。
舞台となるよもぎ町には一癖も二癖もあるキャラクターが暮らしています。
テンションが独特な今日子さん、肩幅が広すぎるトコトコくんなどなど。
彼・彼女たちが繰り広げる会話劇は楽しいものばかりですので、いつしか愛着を持つようになりました。
正直、最初はキャラクターデザインが好きになれなかったんですけどね。
夏休みが終わる頃にはそんな印象が薄れ、どのキャラクターにも愛着を持ってしまいました。
そんな町の住民ですが、独自のスケジュールで行動するように作られています。
ある人は朝にラジオ体操をして、終わったら職場へ向かうとか。リアルタイムで行動をしています。
ですので後をつけるのも面白かったりするんですよ。
「牧場物語」みたいに好感度システムはありませんが、日が経つに連れて住民のセリフが変わるので、毎日会話するのが日課になっていきます。
今作ならではなのが、サーカスにまつわる要素です。
概要でもお話したように、本作の主人公はサーカス団・団長の一人息子ということで、サーカスに関するイベントも存在します。
サーカス公演の宣伝をしたり、演出のプログラムを指定したり。
主人公の行動次第でサーカス公演の人気が上がっていくので、サーカスのシミュレーションゲーム的な側面もあります。
というか、サーカスって結構アクロバティックなことをするんですねぇ。
これ、失敗したら複雑骨折しそうですけど、よくやるよなぁって思います。
惜しいところ
見栄えが悪いグラフィック
これは多くの方が指摘していることだと思いますが、本作のグラフィックは見栄えが悪いです。
キャラクターのモデリングはカクカクしていますし、背景もベタ塗りで、ゲームキューブのソフトみたいです。
おそらく、オープンワールドにすることで負担が掛かってしまわないようにするための策だとは思いますけどね。
オープンワールドといっても4キロメートル四方なので、Switchの性能でも、もうちょっと頑張れたんじゃないかと思ってしまいます。
さすがにゼルダほどのクオリティは求めませんが、ポケモンくらいの水準にはしてほしかったです。
「ぼくなつ」のようなゲームって雰囲気も大事だと思うんですよ。
本作のグラフィックでも家の中や夏のイベントは雰囲気を味わえましたが、やっぱり損なわれている部分もあるので、もうちょっと綺麗にしてほしかったです。
ただこのグラフィックだからこそロード時間を速くすることができたと思うので、そこは良いと思いました。
一部のシステムが噛み合っていない
本作は夏休みシミュレーターとオープンワールドの要素をミックスしています。
一見すると相性が良さそうな2つの要素ですが、一部のシステムは噛み合っていないと思いました。
例えば本作を一般的なオープンワールドゲーム感覚でプレイすると、
と感じてしまう恐れがあります。
ですが、本作は夏休みシミュレーターです。
子供の頃に戻って夏休みを体験するゲームの側面があるので、そう考えると必要な要素だと思うんですよ。
なのでこの仕様は間違いとは言えませんが、オープンワールドのゲームとしてみると不便なので、噛み合わせの悪さを感じました。
ちなみに「ステッカー」などの一部データは2周目に引き継ぐことができます。
1周だけだとかなり効率よくプレイしないと全ての要素を極めるのは困難なので、周回プレイ前提の作りに感じました。
セーブファイルは30個まで保存できるので、どうしても効率よく遊びたいのであれば大量のファイルを作って進めることをおすすめします。
一部のシステムが不便
一部のシステムは夏休みシミュレーターであることを考慮に入れても不便に感じます。
まず、博物館に化石を寄贈する度に長いメッセージを挟むのはテンポが悪いと思いました。
このシーンはカットすることもできないので、寄贈していない化石が溜まるとめちゃくちゃ時間が掛かってしまいます。
この辺りは「どうぶつの森」を見習ってほしかったですね〜。
あとマップ画面では住人の位置を確認できますが、イベントが発生するキャラクターしか表示されないのは不便に感じました。
占いをしてくれるラブちゃんとか、毎日会話したくなるキャラクターもいるので、全員がどこにいるのか確認できる機能がほしいです。
なつもん! 20世紀の夏休みのレビューまとめ
ここまで「なつもん! 20世紀の夏休み」の良い点や惜しい点を語っていきました。
簡単にまとめると
- ゼルダに影響を受けて作られた夏休みシミュレーター!
- 煩わしい部分もあるが、中毒性抜群で夏休みがあっという間に吹き飛ぶ!
といった感じです。
正直、予想外の伏兵でした。いやぁまさか、こんなにもハマるとはね。
今年は過去最高気温と言われるほど暑いので、下手に外で遊んでいたら熱中症になってしまいます。
でも、夏休みの気分を味わいたい。そんな人にこそ、本作をおすすめしたいです。
ニンテンドーeショップでは体験版も配信されているので、製品版をいきなり買うのが難しい人はぜひダウンロードして遊んでみてください。
序盤しか遊べませんが、ある程度の魅力はわかると思います。
こんな人には特におススメ。
・オープンワールド好き。
・アスレチック好き。
・夏休みの気分を味わいたい人。
こんな人にはおススメできない。
・殺伐とした世界で遊びたい人。
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
おまけ:追加コンテンツ「ゆうやけの島とラジオ局」レビュー
製品版の発売から1年後の2024年6月19日。
追加コンテンツ「ゆうやけの島とラジオ局」が1,980円(税込)で配信されました。
内容としては新ストーリーや新エリア、新キャラクターなどが追加された拡張パッケージ的な感じですね。
目玉となるのが新エリア「夕焼け島」です。
ここは謎に包まれた無人の島で、沢山の秘密が隠されています。
意味深な廃墟、開かずの間、巨大な大穴 etc…
見るからに怪しいランドマークが満載で、本編以上にゼルダっぽく感じました。
特にイベントを進めると探索できるダンジョンは謎解き要素があるので、気分はリンクですw
他にも新シナリオ、ラジオ番組の視聴、魚、虫の追加など、多方面に渡って要素が追加されています。
正直、新エリアの探索だけだと定価分の満足感を味わいにくいので、各要素をまんべんなく楽しんだほうが良いでしょうね。
気になった点としては、追加コンテンツを始めるまでの導線がわかりにくいことです。
どこに行けば新要素を堪能できるのか?もう少しわかりやすく教えてくれないと見逃してしまう恐れがあります。
全体的には本編をもっと楽しみたい人向けの追加コンテンツといったところでしょうか。
革新的な要素はありませんが、忘れた頃にプレイすると夏の気分をまた味わえるので、本編の1年後に配信してくれて嬉しかったです。
個人的に夏は季節のある遊びをしたくなるんですよ。
海水浴、バーベキュー、虫捕り、肝試し、花火 etc…
並んでいる文字を見るだけでワクワクしますが、昨今はパンデミックや猛暑によって外出しにくいご時世なので、ゲームで疑似体験して気を紛らわしています。
そういう意味で本作は貴重な存在なので、今後も関連作が発売されてほしいです!
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