【レビュー】エンダーマグノリア [評価・感想] 作り手の真摯な姿勢が伝わってくる高難易度ゲーム!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」のレビューをしていきます。

このゲームをひとことで表すと、優しい高難易度アクションRPGといったところでしょうか。

え?優しいのに高難易度?と突っ込まれそうですが、同系統のゲームをいろいろプレイしている者からしますと、この表現がしっくり来ましたw

とにかくユーザーフレンドリーな作りで、極力ストレスを感じないように作られています。

それでいて難しいところは難しく、世界観も作り込まれているので、ゲーマーの最大公約数に応えたような内容です。

この点は前作「エンダーリリーズ」にも言えることですが、今作はさらに広い層へ訴求することに成功しています。

難易度調整の機能を加えたり、前作で薄かった会話の要素強化したり。

前作で求められていた要素の多くを取り入れているので、より隙の少ない作品に感じました。

本記事ではそんな「エンダーマグノリア: ブルームインザミスト」の良いと思った点からまずは書いていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 終末世界を舞台にした探索型アクションRPG。
  • 2021年に発売された「エンダーリリーズ」の続編。
  • ゲームを進めることで多彩なアクションが可能になる。
初リリース日 2025年1月23日
対応ハード Switch/PS5/PS4/Xbox Series
ジャンル アクションRPG
売上 初週1.4万本(Switch/PS5パッケージ版)
推定クリア時間 15~25時間
発売元 Binary Haze Interactive

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良いところ

ストレスフリーなバランス調整

本作をプレイして特に関心したのが、難しいと理不尽の取捨選択が上手いことです。

基本的なゲーム内容は「メトロイド」や「ダークソウル」を参考にして作られているので、難しいところは難しいんですけどね。

理不尽な仕掛けはほとんどないので、ミスをしても自分のスキル不足であると認めることが出来ました。

その結果、悔しさがこみ上げて「もう1回!」と再挑戦する気になれたので、難しくてもストレスを感じることはほとんどありませんでした。

ぼくがそう感じた理由は3つあって、1つめは敵の行動パターンが分かりやすいことです。

本作に登場する敵は攻撃力が高めに調整されているので、適正レベルであっても2~3発食らっただけで倒れてしまいます。

ですが、敵が攻撃してもダメージを受けないようにするまでのハードルが低いので、慣れてくるとすんなり突破できました。

具体的に言うと、敵の予備動作がわかりやすいからです。

敵が攻撃する際には目が赤く光りますし、攻撃が当たるまでの猶予も緩めに調整されているので、簡単に回避などができます。

そのうえ回避時の無敵時間も長いので、タイミングがシビアに感じることはほとんどありません。

ストレスフリーな2つめの理由は、探索や移動が快適であることです。

本作のマップは迷路のように入り組んでいまして、奥へ進むには各地を探索して謎を解く必要があります。

この手のゲームって移動が億劫になったり、どこへ行けば良いのかわからなくて詰むことがありますけど、本作はそうならないような配慮が満載です。

あまりにも多いので箇条書きでまとめていくと

  • 序盤から回避ダッシュや二段ジャンプができる
  • マップ画面には通行止めエリアの対処法などが記されている
  • いつでも休憩ポイント(レストポイント)へワープできる
  • ボス戦の隣にはほぼ必ず休憩ポイントが設置されている
  • 終盤にとんでもないくらい移動が快適になるアクションが使えるようになる
  • 新アイテム入手後にはガイドムービーが挿入される

こんな感じですね。

前作で気になっていたマップ画面のわかりにくさも改善されていますし、探索や移動の面では文句のつけようがありません。

「メトロイド」や「ダークソウル」系のゲームは探索とボス戦に面白さの重点が置かれています。

入り組んだマップを探索して、最奥に潜む手強いボスを倒す。

基本的にはこの流れを繰り返す感じでゲームが進んでいくので、探索や移動が快適なのは助かりました。

そして3つめの理由は、開発側から感じる真摯な姿勢です。

ストレスフリーと書きましたが、実は当初のバージョンはややストレスを感じるところがありました。

紅き森が無駄に入り組んでいたり、地下水路に生息するネズミの大群がやたらと強かったり。

理不尽にも感じるところがあったんですが、発売直後のアップデートで改善。

紅き森には足場が追加されて移動しやすくなり、地下水路のネズミは下方修正によって倒しやすくなりました。

まあ「最初からそうしておけよ」というツッコミはあるかもしれませんが、発売後だからこそ見えてくるものはあると思います。

本作はそういった一般ユーザーの声も瞬時にキャッチして改善したので好印象です。

面白いが詰まったボス戦

各エリアに潜むボスとの戦いは非常に熱いものでした。

基本的にはボスの攻撃を回避しながら隙を見て反撃するスタイルなんですが、駆け引きを熱くする要素が多数盛り込まれています。

特に印象的だったのが、パリィの要素。

パリィと言えば敵の攻撃を弾く技術で、ダメージを受ける瞬間にガードすることで発動します。

本作ではそんなパリィを使った特殊効果が満載なので、回避派のぼくでも積極的に活用したくなりました!

例えば「衝撃のシェル」を装備した状態でパリィすると強力な衝撃波を発動することができます。

これが非常に強力で、ボスによってはパリィだけで勝ててしまうくらいw

でも、パリィってタイミングがシビアそうですよね?

本作の場合、敵の予備動作がわかりやすいので、反射神経が鈍いぼくでもバンバン決めることができました!

ある意味、初心者がパリィをマスターするためのゲームとしても良いかもしれませんw

ボス戦でほかに良いと思ったのが、スキルを使った駆け引きです。

ゲームを進めていくと主人公はいろんなスキルを覚えます。

遠くに弾を放ったり、貫通するパンチ攻撃を放ったり。

ほかのゲームでいう通常攻撃や魔法攻撃に相当するものを最大4個までセットできます。

そのため次のボス戦ではどんなスキルをセットして戦うのかを考える必要があるので、頭を悩ましながら選んでいましたw

この辺りは前作にも言えることですが、今作ではスキルの仕様が変化。

回数制からクールダウン制になったので、スキルを使うタイミングが重視されるようになりました。

ですので慣れない頃はスキルの使い分けができず、一部のスキルだけでゴリ押していましたが、慣れてくると交互に使う楽しさを感じました。

戦闘を楽しくする要素としてはほかにも、

  • 特定の状況で攻撃力などが変化する「レリック」の概念
  • 最大まで貯めることで強力な技が発動する「SPゲージ」
  • 0にすることで敵が怯む「ダウンゲージ」

といった感じでてんこ盛りなので、面白さがギューギューに詰め込まれています。

個人的に好きなスキルはノラ「ブレイカー」、ヨルヴァン「ドリルショット」、ローナ「重力の柱」、リト「フリーズフィスト」辺りです

しっとりした雰囲気

前作で良かった雰囲気の良さは今作でも継承されています。

ひとことで表すと「儚い」感じなんですが、前作から時代が進んでいること。

集落に人々が暮らしていることから孤独感は控えめで、RPG的な冒険感が増しているように感じました。

前作の淋しい感じも良いと思いますが、今作の近代的な雰囲気も独特な良さがあって好きです。

あとはBGMも耳に残るものがありますね。

子守唄のような声がしんみりする「Lower Stratum Streets」、なんだか踊りたくなってくる「Dignity」。

ピアノサウンドと女性ボーカルが幻想的な雰囲気を醸し出していて、クリアするまでずっと耳に残りました。

一方のストーリーは想像して楽しむ感じになっていて、イベントシーンは最小限に留めています。

この辺りは前作や同系統のジャンルを踏襲している感じかな。

ただ書物などを読むことでバックボーンが見えてくる印象で、ジワジワ来るものがありました。

内容としては記憶喪失の主人公が人とホムンクルスの救済を目指すというもので、ゲームを進めていくことで失われた記憶を少しずつ取り戻す感じになっています。

派手な演出は控えめですが、真エンディングの最後などウルっとくるシーンが散見されて、作品を彩っている印象です。

↑休憩ポイントでは仲間とのイベントシーンを確認することもできます。

見なくても良いものですが、次の目的地がわかったりもするので、迷った時はチェックする癖をつけていました。

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注意点

あくまでも高難易度アクションRPGがベース

本作は高難易度アクションRPGというジャンルを踏襲した作りになっています。

そのため最低限のアクションスキルがないと厳しいです。

確かに難易度選択ができたり、敵の行動パターンが読みやすいなど、親切なところはありますけどね。

被ダメージ量が多すぎるなど高難易度アクションRPGらしさも健在なので、そこは注意が必要です。

個人的な体感難易度は、10段階のうちで表すと「7」くらいでしょうか。

序盤のボス2体くらいはノーミスで倒せましたが、3体目からは強くなってくるので、何度もリトライをしました。

まあいつでも難易度を落とすことはできますけどね。

最低まで下げても敵の攻撃力は3割くらいしか落とせないので、めちゃくちゃ簡単にはできなくなっています。

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エンダーマグノリア: ブルームインザミストのレビューまとめ

とても丁寧に作られた高難易度アクションRPG。

この手のゲームってイライラしながら困難を突破するものですが、本作は無駄なストレスを徹底的に省いています。

それでいてスキルなどを組み合わせての戦闘も面白く、世界観やBGMも味わい深いので、あらゆる要素が極めて高い水準にまとまっています。

レビューする際には惜しい点も書くようにしていますが、このゲームは見つけるのが大変ですw

間違いなくメトロイドヴァニア、ソウルライク系のゲームでは最上級に位置する作品なので、その手のゲームが好きな方はプレイして損はありません。

こんな人には特におススメ。
・高難易度アクションRPG好き。
・探索型アクションRPG好き。

こんな人にはおススメできない。
・アクションゲームが苦手な人。

お気に入り度【85/100%】

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