どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2016年10月に配信された3DS「VVVVVV(シックスブイズ)」のレビューをしていきます。
本作は宇宙船の事故で飛ばされた5人のクルーたちを救出していく2Dアクションゲームなんですが、めちゃくちゃ面白いです!
気が付いたら止められなくなってしまい、一気にクリアしてしまいました!
でも、グラフィックはめちゃくちゃチープなんですよ。
グラフィックがチープなゲームは数あれど、このレベルは近年だと考えられません。
にも関わらず楽しめてしまったので改めてゲームとグラフィックの関連性について考えてしまいました。
本記事では3DS「VVVVVV」のレビューとコラムの2本立てでお送りします。
※2018年1月にはSwitch版が約1,000円で配信。今回プレイしたのはSwitch版になります。
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- 広大なフィールドを探索して5人のクルーを救助するのが目的。
- ジャンプすると重力の上下が切り替わって天井に張り付ける。
- チェックポイントが非常に多く、1秒前からやり直せることもある。
初リリース日 | 2016年10月12日 |
対応ハード | 3DS/Switch |
ジャンル | 高難度2Dアクション |
推定クリア時間 | 3~4時間 |
価格 | 500円(税込) |
発売元 | Pikii |
目次
良いところ
高難易度&大量のチェックポイントによって終始高い熱中度を維持できる
本作の難易度はかなり高いです。
ぼくの場合、クリアまでに700回以上もリトライをしてしまいました!!!
しかし、これだけリトライをしてもストレスなく楽しめたんです。
何故かと言うとチェックポイントが大量に用意されているから。
その多さは尋常ではなく、平均すると3秒毎に用意されているんじゃないかと思うほど。
リトライの待ち時間も無いに等しく、10回程度のミスではストレスを感じません。
むしろ「もう1回!」と再プレイの意欲が高まって止め時を失ってしまいましたw
重力の上下を切り替えていくゲームデザイン
本作で大きな特徴となっているのが、重力の上下を切り替えられること!
ボタンを押すことで床から天井へピタッとくっつくことができるんです!
道中のギミックはこの切り替えアクションを活かして乗り越えていくことになるんですが、ゲームを進めていくと
と思わずにはいられませんでした。
重力の上下を切り替えられるアクションはFC「ロックマン5 ブルースの罠!?」やWii「スーパーマリオギャラクシー」でも見られましたが、突き詰めることここまでバリエーションを持たせられるんですね。
特に印象的だったのが、クルーと協力して奥へ進むエリア。
このエリアでは主人公が床に張り付いた時だけクルーが移動する仕組みになっているので、擬似的な遠隔操作をすることになるんです。
まさか、重力の切り替えをスイッチに見立てるとは!?
ちょっとした探索要素
実は本作、メトロイドヴァニアに近い作りなんです!
ゲームの目的は事故で飛ばされた5人のクルーたちを全員救出することなんですが、ある程度は好きな順番から救助することが出来ます。
というのもプレイヤーは広大なマップを自由に行き来することができるからです。
20個の収集アイテムも存在しますし、探索する楽しさも少しだけ感じられました。
地味な印象を吹き飛ばすBGM
一見すると地味なグラフィックに見える本作。
しかし、メロディアスなレトロ調のBGMによってプレイ中は地味な印象が薄れていました!
BGMのメロディーは思わず踊りたくなってしまうような軽快さがあり、良い意味で8bit時代を彷彿します。
中毒性が高いゲームデザインと相まってプレイ中はBGMが耳から離れなくなってしまいましたw
多彩なゲームモード
実は本作、ゲームモードの種類がめちゃくちゃ多かったりします!
まず紹介したいのが、「タイムトライアル」「インターミッション」「ノーデスモード」「反転モード」といった本編を様々な形で楽しめるゲームモード。
ただでさえ収集アイテム集めによって十分やり込めるというのにここまで用意するとは!?
「ノーデスモード」は絶対にクリアできる気がしませんが、どこまで行けるのかは挑戦したくなります。
さらに凄いのが、「プレイヤーステージ」を18種類も用意していること。
いずれも本編とは独立したステージとなっているので、あのハードコア重力アクションをもっと楽しみたい人にはうってつけです!
まあ、アクションの種類が少なすぎるのでさすがに18ステージすべてをプレイしたら飽きてしまいそうですけどねw
あくまでも+αとしてだったらアリだと思います。
惜しいところ
合わない人はとことん合わない
インディーズゲームは特定の部分にリソースを割いた作品が目立っています。
本作の場合、重力アクションを活かしたギミック(とBGM)に全力を尽くしている印象です。
一方、グラフィックは非常に簡素で手間が掛かっているようには見えません。
そのためプレイする前は地味な印象が強くて敬遠していました。
なので、ゲームでグラフィックを重視されるような方にはおすすめ出来ません。
全体のまとめ
非常にシンプルなグラフィックとゲーム性で構成された2Dアクションゲーム。
難易度は高めですが、チェックポイントは非常に多く、その気になれば2時間程度でクリア出来ます。
個人的にこの手のゲームは好きなので本作も例に漏れず大ハマリしました!
高難易度&大量に用意されたチェックポイントのコンボは絶大でしたね。
こんな人には特におススメ。
・トライ&エラー好き。
・レトロゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・トライ&エラーが苦手な人。
・グラフィックを重視する人。
VVVVVV(シックスブイズ)/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約2時間
ゲームとグラフィックの関係性について改めて考える
「VVVVVV」をプレイして感じたのが、ゲームとグラフィックの関係性についてです。
「VVVVVV」のグラフィックは非常に簡素で、ファミコン以下と言っても良いくらいです(どうやらコモドール64のゲームを意識しているらしい)。
そのため第一印象は地味過ぎたので敬遠してしまったんですが、実際にプレイしてみるとこのグラフィックでも楽しめたんですよ!
ゲームは人によって重視するところが全然違うので一概には言えませんが、ぼくの場合、グラフィックがシンプルでも楽しめる時はトコトン楽しめるようです。
少なくともトライ&エラー前提でサクサク楽しめる2Dアクションゲームはこのレベルのグラフィックでも楽しめることが改めて分かりました。
自分が求めている要素がしっかりしていたらそれで良いんだ!
ゲーム性が100点。グラフィックが100点。ストーリーが100点。BGMが100点。
ゲームを評価する立場になるとこのように各項目に点数を付けたくなってきます。
でも、すべての要素が100点じゃないと全体に100点を付けられないのかというとそうではないと思うんですよね。
その人が求めている要素が飛び抜けていたら他の要素がイマイチでも100点を付けたくなることはあるでしょう。
すべてのゲームに当てはめることは出来ませんが、ぼくの場合、少なくとも高難易度2Dアクションゲームでグラフィックはそこまで重要な項目ではないことが分かりました。
もちろんグラフィックが良いに越したことはないけど、例えイマイチだったとしてもそこまで大きな減点材料にはならないようです。
それは今回レビューした「VVVVVV」が証明してくれました。
もし仮に「VVVVVV」のグラフィックがめちゃくちゃ描き込まれていたとしてもぼくの場合は大した加点にはならなかったでしょう。
それよりはアクションや仕掛けのバリエーションが増えて奥深くなった方が加点していたと思います。
なんと言ってもぼくの場合、高難易度2Dアクションゲームでは駆け引きやトライ&エラーの楽しさが求めている要素の大部分を占めていますからね。
グラフィックもゲームを構成する一要素に過ぎない
グラフィックという項目は非常に分かりやすいものだと思います。
だって、映像を見ただけで判断出来ますからね。
それ故に注目されやすい項目だと思いますが、グラフィックもゲームを構成する一要素に過ぎないんですよ。
なので、必要である時もあるし、そこまで必要でない時もあるんだと思います。
その辺りはプレイヤーの趣向にも左右されるでしょうし、ゲームのコンセプトに左右されることもあるでしょう。
そのゲームで一番必要な要素は果たして何なのか?
リソースが少ない会社の場合、力を入れるべき要素に優先順位を付けて作ってもらいたいです。
そうすることでターゲット層が定まり、ユーザーから高評価を受けやすくなります。「VVVVVV」はその辺りが絶妙でした。
▼最後にまとめ
- グラフィックが地味なゲームでも面白いものは面白い。
- ゲームの面白さにグラフィックの良し悪しが影響を与えることもあれば大してないこともある。
- リソースが少ない開発会社はゲームのコンセプトに合わせて優先順位をしっかり付けてもらいたい。
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こういう絵柄が大作ゲームと比べるとシンプルなゲームでも面白ければ、のめり込む点は僕は今年、セレステやホロウナイト、ロックマンシリーズなどいろんなアクションゲームで改めて気づかされました。
やっぱりやりたいときにすぐできて、レスポンスが早いゲームは僕のプレイスタイルにとてもいい印象を残しますよ。
例えストーリーが良くて、映像美が綺麗でもプレイできる時間が少なかったり、立ち上げるまでの時間が長いとやだなぁ〜。
少なくともぼくはこういうジャンルのゲームに凝ったグラフィックやストーリーはあまり求めていません。
ゲームも多様化しているので、それぞれのコンセプトに合った部分を突き詰めたら良いんだと思います。
雰囲気や世界観を重視しているゲームはグラフィックを最優先にしたら良いでしょうし、ストーリー重視のゲームはストーリーを最優先にしたら良いでしょう。
改めて取捨選択の重要さを感じました。
ゲーム開発の初心者には、ぜひ読んでほしい記事ですね。中級者からのアドバイスって、取りあえずUnity覚えろとか、3Dは必須で衝突判定のために物理を勉強しろとか、グラフィックをリッチ化する方向に走らされるからなぁ。
ありがとうございます!そんな良いことを書きましたかね?w
まあ、今の時代は見栄えが重視されるので、グラフィックをリッチ化しないと売れないんでしょうねぇ。
ほんとその通りだと思います。ただ画像として綺麗なことよりも、動かして気持ちいい、面白いことの方が大切。
ただこのソフトは狙ってこういう黎明期のアーケードゲームのようなグラフィックにしているわけで、コンセプトへの忠実さという意味ではこれで100点なんです。けして地味とかチープというようなものではない。
どんなゲームにもコンセプトというか、これはこういうゲームなんだよ、こういう遊びを提供したいんだよという作り手の狙いや企画・意図があるわけで、それに矛盾なく合致しているかどうかでゲームを構成する個々の要素の良し悪しも決まってくるんだと思います。グラフィックなり何なりがどれだけ優れていても、そのコンセプトに対して場違いだったらただ変にその部分だけが突出した微妙な印象のゲームになってしまいますよね。
ええ、それは分かっていますよ。
多くの人に読んでもらうためには必ずしもマナーに沿った言葉を選ぶ必要はないと思うんです(さすがにグラフィックが汚いという表現は避けましたが)。
地味、チープという表現はぼくの第一印象になります。
BGMなどからも分かるように本作はレトロゲームのリスペクトであることはプレイしてから分かりました。
仰る通りコンセプトと合っているのかどうかが重要ですよね。
インディーズゲームは取捨選択が上手い作品が多く、その辺りも良作が生まれやすい要因なんじゃないかと思います。
おおっ!遂にVVVVVVプレイされましたか!そういえば
Celesteの感想で本作を例に挙げた様な気がしますけれども。
双方とも死んでもすぐ直前のチェックポイントから再開できるというのは、
やはりもう一回!もう一回!とチャレンジする欲が掻き立てられますな。
今にして思うと高難易度ゲーはこういったベクトルの作品が自分は好みですね。
はい!Ryouさんも以前からおすすめしていた作品をようやくプレイ出来ました♪
まさにCelesteと同じタイプのゲームでしたね。
ぼくも高難易度ゲーはこういったベクトルの作品が好みになってきましたよw
これ面白いですよね
重力を活かしたギミックが豊富でスピード感があります
グラフィックがゲームを構成する要素の一要素に過ぎないという話は賛成ですね〜
グラフィック関連でよく思うのが、絵作りの魅力(デザインセンス?)と造形の細かさ(CG技術?)って別軸のものだと言うことですね
「Undertale」や「vvvvvv」って造形は荒いですが、絵作りとしては魅力があって興味を湧きやすいものだと思います
この場合ってグラフィックが綺麗って言うんですかね?なんか良い言い回しを知ってたら教えて欲しいですw
重力を活かしたギミックはこんなにも応用出来るのかと驚きました。
グラフィックって綺麗か汚いかのベクトルだけで語ってしまいがちですが、実はグラフィックも様々な項目によって良し悪しが決まるんですよね。
「Undertale」や「VVVVVV」の造形はシンプル・イズ・ベストかな?w
造形は荒いかも知れませんが、シンプルにまとまっているので普遍性を感じられます。
VVVVVV最近やりましたがめちゃくちゃ面白かったです!元々IWBTGがとても好きだったので自分にとても合うゲームでした!