MONKEY KING ヒーロー・イズ・バック/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2019年10月に発売されたPS4「MONKEY KING ヒーロー・イズ・バック(MONKEY KING: HERO IS BACK)」のレビューをしていきます。
本作は中国で大ヒットしたアニメ映画を原作としたアクションアドベンチャーゲームですが、何だこれは!?
古臭さと新しさが混在した奇妙な組み合わせのゲームになっています!
見た目こそはPS4ソフトに恥のないクオリティなんですが、随所で「古臭い!」と突っ込みたくなるような要素が見受けられましたw
そのため数あるハイクオリティなPS4ソフトに並んだら分が悪い作品ではありますが、一方では好事家としては惚れてしまう部分があります。
というのも昨今のハイエンドなアクションアドベンチャーゲームってマナーみたいなものが出来上がっているんですよ。
「オープンワールド式はこう!リニア式はこうしないとダメ!」
みたいな感じで作られているので、時々、舞台やキャラクター、ストーリーを入れ替えただけなんじゃないかと錯覚することがあります。
一方、今回レビューするPS4「MONKEY KING ヒーロー・イズ・バック」の場合は違いました!
中国で空前の大ヒットを記録したCGアニメーション映画を題材にしているからなのでしょうか?
土台こそはリニア式のアクションアドベンチャーゲームなんですが、微妙に最先端からズレた要素が混在しているんですw
それでいて天然さを感じられる部分も見受けられ、好事家が笑いながらプレイする分には楽しく感じられました。
ここからはそんなPS4「MONKEY KING ヒーロー・イズ・バック」の良いと思った点からまずは書いていきます。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- ストーリーに沿って道なりに進んでいくアクションアドベンチャーゲーム。
- 仲間達と会話しながら様々な世界を冒険していく。
- 戦闘はカンフーアクション風のアクションを楽しめる。
初リリース日 | 2019年10月17日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
推定クリア時間 | 5~10時間 |
売上 | 初週0.1万本 |
発売元 | SIE |
目次
良いところ
PS4ソフトに恥のないクオリティのグラフィック
「あれ?意外なくらい力が入っているじゃん!」
初めて本作をプレイした時、予想以上にグラフィックが美しかったので感動しました。
PS4「KNACK」の技術を流用しているのでしょうか?
グラフィックの質感は同作品に酷似しており、キャラクターの造形はデフォルメ調ながらも背景はフォトリアル調で作られています。
それも明るいライティングを使用しているのでロケーションの美しさが凄い!
細かく描かれた草木、透明感のある水面。
あまりにも美しいのでカメラを回してじっくり眺めてしまいました。
オープンワールドゲームのようにルートから外れて冒険することは出来ませんが、ゆく先々の景色を眺めながら進める楽しさはあります。
王道だけどグッと来るストーリー
本作は西遊記をベースにしたストーリーが展開されますが、王道だけどグッと来ました。
特に印象的だったのが、斉天大聖・孫悟空と少年・江流児の関係。
少年・江流児は斉天大聖・孫悟空に憧れてベッタリ付いていくんですが、一方で主人公の斉天大聖はそっけないんですよw
江流児が積極的に話をかけても知らんぷり。
プレイヤーとしては感情移入が出来なくてモヤモヤしますが、やがて2人の間に絆が芽生えていきます。
王道ではありますが、徐々に関係が深まっていくストーリーはグッと来ました。
素材集めと回復アイテムの重要性を生み出したゲームバランス
本作はストーリーに沿って進んでいくゲームで、戦闘以外のゲーム要素としては素材集めというものが存在します。
実は本作、回復手段が限られているんですよ。
チェックポイントに到達しても体力が回復するなんてことはありません。
そこで重要になってくるのが素材集め!
チェックポイントで見られるお店では特定の素材と回復アイテムを交換することが出来ます。
素材は各地に散らばっているので、ゲームを有利に進めるためには集めなくてはなりません。
リニア式のアクションアドベンチャーゲームと言えば戦闘以外にはアスレチックや謎解き要素が目立っていますが、本作は素材集めに力を入れている印象です。
地味ではありますが、探索要素を強めている要因にもなっているのでついつい各地を隅々まで探索したくなります。
探索意欲を高めてくれる収集要素
探索意欲を高めてくれる要素は素材集めだけではありません。
それ以外にも「土地神」「書物」といった収集アイテムを集める楽しさもあります。
特に「土地神」は発見することで能力を強化できるので積極的に探索したくなる意欲を高めてくれました。
素材、土地神、書物
このように本作は様々なアイテムが各地に隠されているので、脇道が多く感じられます。
ステージによってはいくつもの分かれ道が存在して鍵を集めることになるのでリニア式のゲームなのかと疑うこともありましたからw
惜しいところ
不自然な繋ぎ目
長き封印から解放された斉天大聖・孫悟空と大聖に憧れる少年・江流児。
本作は彼らの冒険活劇をムービーと道中での会話によって描かれていきます。
ムービー中は操作出来ませんが、道中ではゆっくり歩きながらリアルタイムで会話を聞けるシーンも見受けられました。
おかげでムービーゲーと言えるほど操作できないシーンが続くことはなく、高い没入感を維持できるように作られている。
と言いたいところですが・・・
「え?何この繋ぎ目は!?」
各ステージを道なりに進んでいくと繋ぎ目のようなものが飛び込んできます。
この繋ぎ目に触れるとロード時間が発生。
プレイヤーは一定時間操作出来なくなります。
PS2時代まではよく見られましたが、まさか本作でも見られるとはw
同じような見た目の「KNACK」はシームレスに展開されていたので尚更ギャップを感じてしまいました。
技術的にはシームレスも出来そうなのにできない辺り独自の文法で作られているように感じます。
爽快感はあるが古臭い戦闘システム
独自の文法で作られていると言えば戦闘システムも似たような印象です。
基本的には□ボタンと△ボタンを交互に押して行くよくある形式なんですよ。
が、PS2時代のアクションゲームみたいに攻撃中は硬直時間が発生するんです!
最近のアクションゲームは攻撃をすると少し前進しますよね?
そして、スティックの倒した角度をある程度は反映してくれます。
ところが本作の場合、攻撃をしても前進することはなくその場で繰り出すんです!
これが最近のアクションゲームに慣れていると妙な不快感を生み出してくれるんですよw
攻撃がヒットした時の効果音やエフェクト自体は爽快なんですが、心から気持ちの良い戦闘システムとは言えません。
あと、何故カメラをグリグリ回せるのにロックオン機能が存在しない!w
最近の3Dアクションゲームでロックオン機能は常識だと言うのに搭載しないとはw
大雑把な印象を強めている法術
主人公は法術を使って様々な技を発動することが出来ます。
が、ポーズメニューを開かないと使用できないうえ、発動中は無敵なんです!
おかげでアクションゲームが苦手な人でもゴリ押しで戦えますが、駆け引きという意味ではどうなんでしょうか?
このテクニックを使えば楽にボスを倒せてしまうのでゲームバランスを崩しているように感じます。
予算不足が露呈してしまうゲーム内容
一見すると大作アクションアドベンチャーゲームのように見えるPS4「MONKEY KING ヒーロー・イズ・バック」。
しかし、プレイすればするほど予算不足であることが伝わってきました。
ムービーシーンが紙芝居風になるところはまだ良いんですよ。
でも、同じような中ボスが連続で出てくる後半部分は中だるみを感じてしまいました。
にも関わらずクリアまでのプレイタイムは7時間程度と腹八分目。
ミドルプライスなので価格相応ではありますが、有料配信される2つの追加ストーリーも含めてプレイしないと満足できないように感じます。
全体のまとめ
オーソドックスだけど独自の文法で作られたアクションアドベンチャーゲーム。
あくまでもゲーム作りが独特なだけでゲームデザインは目新しくないので評論家ウケは悪く感じます。
個人的にも強くおすすめすることは出来ません。
が、ぼくのようなアクションアドベンチャーゲームの好事家には良い刺激になる作品なんじゃないかと思います。
色んなアクションアドベンチャーゲームをプレイしていると「ここはこういうもんでしょ?」なんて思えて来るんですよ。
でも、本作の場合は「なんでそうなるの?」なんて突っ込みたくなる部分も多く、その天然っぷりを見るのが楽しく感じます。
お金は掛かっているように見えるんだけど、どこか抜けている。
PS4「MONKEY KING ヒーロー・イズ・バック」はそんな作品です。
古臭さと新しさが混在した奇妙で天然な日中産大作ゲーム!
こんな人には特におススメ。
・アクションアドベンチャーゲームの好事家。
こんな人にはおススメできない。
・高品質でお金が掛かった大作をプレイしたい人。
MONKEY KING ヒーロー・イズ・バック/お気に入り度【55/100%】
プレイした時間・・・約8時間
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
念のため正確に言いますと開発は中華産ではなくヘキサドライブです。なので期待してるのですが、アクションが古臭いのはちょっと様子見してしまうかも。
誤解を招かないよう記事タイトルを中華産ではなく日中産に差し替えました。決して駄作ではありませんが、所々で「あれ?」って感じるところはあるのでツッコミながらプレイする好事家向けに感じますw