Ghost of Tsushima(ゴースト オブ ツシマ)/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2020年7月に発売されたPS4「Ghost of Tsushima(ゴースト オブ ツシマ)」のレビューをしていきます。
本作は13世紀の日本を舞台にしたオープンワールドゲームですが、チャレンジ精神を感じられる素晴らしい作品でした!
この10年間、数多くのオープンワールドゲームが発売されましたが、その多くが根本的な問題を抱えていたんです。
本作はその問題点を解消すべく画期的なシステムを搭載し、オープンワールドゲーム界に革命を起こしています。
また、日本人としては日本を美しく壮大に描いていることが嬉しく感じます。
日本を舞台にした作品は数あれど、本作ほど美しく、壮大に描いた作品は見たことがありません。
「ありがとう」
本作をプレイしてそう感じました。
「ゴースト オブ ツシマ」は日本人だったらプレイして損のない素晴らしい作品です。
ただ、オープンワールドゲームにつきまとう問題をすべて解消したのかと言われるとそうではなく、単調な部分は解消できていませんでした。
ここからはそんなPS4「ゴースト オブ ツシマ」について詳しく書いていきます。
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- 1274年のモンゴル帝国による日本侵攻を題材にしたオープンワールドゲーム。
- 馬に乗って広大な世界を駆け抜けることができる。
- 侍・冥人の大きく分けて2つのプレイスタイルが存在する。
初リリース日 | 2020年7月17日 |
対応ハード | PS4 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
売上 | 初週21.3万本 |
推定クリア時間 | 20~30時間 |
発売元 | SIE |
目次
良いところ
問題点を解消しようとするチャレンジ精神
本作はオープンワールドゲームにつきまとう問題点を解消しようとする姿勢を感じられました。
圧倒的な広さの世界を舞台にしたオープンワールドゲーム。
2000年代後半辺りから欧米を中心に台頭し始めましたが、大きな問題点を抱えます。
それは、突き詰めていくとマーカーを追いかける作業ゲーになることです。
オープンワールドゲームの多くは様々な収集アイテム・拠点が存在します。
が、マップが広すぎるあまり目的地を見失ってしまう恐れがあるので、任意にマーカーを設置し、目的地までナビゲートしてくれる機能を追加しました。
これはこれで快適性が増して不便なく楽しめるようになりましたが、一方ではマーカーを追いかけるだけの作業ゲーに成り下がってしまいます。
「せっかく広大で美しい世界を冒険できるのに、目に入るのはマーカーばかり」
ぼくはオープンワールドゲームで収集アイテムを集める度にそう感じていました。
一方、今回レビューするPS4「ゴースト オブ ツシマ」は風向きで目的地がわかる表現にすることでオープンワールドゲームにつきまとう問題点を解消しようとします。
地図にマーカーを設置した状態でタッチパッドを上方向にフリックするとしましょう。
すると、マーカーを設置した場所に向かって風が吹きはじめ、大まかな目的地がわかるようになっているんです。
これは没入感を高めるうえでは最高の表現に感じます。
ゲーム画面にマーカーやステータスバーなどのHUDが表示されると便利である反面、現実味が薄れてしまうんですよ。
しかし、風であれば世界観とマッチしているので現実味が薄れることはありません。
ちょっとしたことのように見えますが、これは、オープンワールドゲームに革命を起こす表現に感じます。
そういう意味では探偵系のミッションで見られる足跡を追いかけるパートも感銘を受けました。
本来、こういった地味なパートは快適に楽しめるようハイライト表示にして足跡を蛍光色で見やすくすると思うんですよ。
が、本作の場合はそのような便利機能を取り入れず、地道に足跡を追いかけなければいけないように作られています。
少々不便にも感じますが、超能力が存在しない世界観(13世紀後半の日本)を考えたら納得ですし、HUD表示を避けることで没入感を高めている印象です。
本物よりも美しい和の表現
日本と言えば四季が美しい国ですよね?
本作では日本の四季をこれ以上ないくらい美しく描いています。
ススキが原、散り紅葉、黄色に色づくイチョウ etc…
日本を舞台にした3Dゲームは数あれど、本作ほど美しく描かれた作品は見たことがありません。
何故、こんなにも美しいのでしょうか?
ぼくが思うに大きく分けて2つあるように感じます。
1つめは物量が半端ないことです。
ススキが原に生えているススキは軽く1,000本を超えており、散り紅葉に至っては万単位で描いています。
PS4が発売されてから早6年。
ハードサイクル的には後期になり、映像美にも慣れてくる頃だと思うので、そんな中でこんなにも美しいと感じさせる作品が出てきたことに衝撃を受けました。
2つめは原色を採用していることです。
こちらのスクリーンショットをご覧ください。
草むらの草になりますが、忠実に再現するのであればもう少し暗い色にするハズですよね?
本作の場合、あえて明るい色を採用することで日本の四季を美しく見せている印象です。
SIE製のPS4ソフトではお馴染みのフォトモードにも対応しているので、紅葉を見かけた時はゲームを止め、スクリーンショットをバンバン撮っていました!
汚い部分も描いた時代劇
このように本作は日本の四季を美しく描いていますが、肝心の人間ドラマは泥臭く描かれています。
まず驚いたのが、部位欠損の描写を含めていることです。
ステルスキルが決まった時は敵の首をぶった切る場合がありますし、ムービーシーンでは仲間の生首が描かれているシーンも含まれています。
敵を斬った時は返り血を浴びることもあり、Z指定のゲームらしく、グロ表現には容赦ありません。
また、登場人物の多くは素朴な外見をしており、主人公に至ってはどこにでも居そうな小汚いおっさんだったりしますw
この辺りは欧米の開発スタジオが手掛けた作品らしいなと思いました。
もし、本作を日本の開発スタジオが手掛けていた場合、キャラクターを美化していたでしょうから。
日本では賛否が分かれる判断だと思いますが、世界的に見た場合は正しい判断に感じます。
徹底的にリサーチして作られた世界観
前述の通り本作は欧米の開発スタジオ(サッカーパンチ)が手掛けています。
そうなると”なんちゃってJAPAN”なんじゃないかと思いますよね?
例えば変な日本語が出てきたり、唐突に忍者が出てきたり。
ところが実際にプレイしてみたところ、日本人の感覚から見ても違和感は全くありませんでした。
翻訳がしっかりしているのは言わずもがな。
建造物やオブジェクトも忠実に再現している印象で、徹底的にリサーチされています。
フォトリアルなグラフィックである点はいかにも洋ゲーではありますが、描くべきところは描いている印象です。
緊迫感のある剣戟
戦闘は緊迫感のある戦いを楽しめました。
戦闘では主に刀を使って戦いますが、被ダメージ量が大きく、一瞬のミスが致命傷を負うような調整となっています。
これは現実世界での剣戟を上手く再現している印象で、ボス戦時は最後まで気が抜けず、緊迫感を持てました。
また、戦略性も高く感じます。
敵に攻撃を加えるとガードしてくるので、思うようにダメージを与えられません。
が、ゲームを進めることで覚えられる型を切り替えることでガードを崩しやすくなる場合があるので、RPGの属性攻撃やジャンケンに通ずる戦略性を感じられました。
加えて受け流しによる反撃、ガード不能攻撃の回避など、ボタン連打のゴリ押しにならないよう工夫して作られている印象で、戦闘部分の作り込みも相当なものです。
自由度が高いゲームプレイ
ゲームプレイの自由度は高く感じます。
まず大きいのが制圧された拠点の攻略法です。
制圧された拠点は好きな場所から侵入できるのに加え、拠点を彷徨いている敵はステルスキルで倒すのも良し!
ゴリ押しで倒すのも良し!とプレイヤーに選択できる余地を与えてくれるので、試行錯誤する楽しさがあります。
イメージ的には「アサシン クリード」と「SEKIRO」を融合させたかのよう。
意外だったのが、「アサシン クリード」の影響を受けて作られていることです。
「アサシン クリード」はパルクールやステルスアクションが特徴的なシリーズで、これまでに10作品以上が発売されました。
本作の操作感覚は「アサシン クリード」に近く、サッと高台に登れるところとか、しゃがんでサクサク移動できるところはまんま同じなんじゃないかと思うくらいです。
なので、和風版「アサシン クリード」と言っても良いのではないでしょうか?w
自由度の高さという意味ではスキルポイントを使って様々な能力をアンロックできる点もベタではありますが良いと思いました。
スキルポイントはゲームを進めていくと増えていき、任意で追加の能力をアンロックすることができます。
もし、難しくてクリアできない場合、寄り道をして大量のスキルポイントを入手したら楽になるかも!?
広大な世界の探索が楽しい
オープンワールドマップにはメインミッション以外にも様々なサブ要素が存在します。
収集アイテムを集めたり、サブミッションを受注したり、ミニゲームに挑戦したり・・・。
個人的にハマったのが、神社でのアスレチックです。
各地にそびえ立つ神社はいずれも険しい道となっていて、パルクールアクションを駆使して崖を登り、高台から高台へ飛び移っていかなければなりません。
感覚的には「アンチャーテッド」シリーズに近く感じられますが、絶景を眺める楽しさもあり、頂上の神社へ向かう時はいつもワクワクしていました。
もう1つ印象的だったのが稽古台のミニゲームです。
これは制限時間以内に表示されたボタンを素早く入力していくというものなんですが、単純ながらもハマります。
特に3回目の7個のボタンを素早く入力するパートは難しく、燃えました。
それ以外のサブ要素にしても探索の面白さを高めてくれる印象で、ついついやり続けてしまいます。
快適なゲームプレイ
本作は快適性を重視している印象で、ストレスなく楽しめました。
特筆したいのがロード時間の速さです。
ファストトラベル(ワープ)、リトライに掛かる時間は短く、ミスをしても少し前のところから再開できるので、長時間プレイしていてもストレスを感じません。
また、移動時の”足”となる馬にしても呼んだらすぐに駆け付けてくれるので、馬が来ないせいで移動に時間が掛かる!なんて体験をすることはありませんでした。
難易度を細かく調整できるなどオプション機能も充実しており、さすが「インファマス」や「怪盗スライ・クーパー」シリーズを手掛けたサッカーパンチ制作の作品だけのことはあります。
惜しいところ
単調なゲームプレイ
オープンワールドゲームにつきまとう単調なゲームプレイ。
残念ながら本作でもその点は解消できませんでした。
ある程度ゲームを進めていくと
- 敵に制圧された集落の攻略
- 複数人での剣戟
- 馬に乗っての移動
といった感じでゲームプレイがパターン化していきます。
敵や集落の種類にバリエーションを持たせたらカバーできたと思いますが、そこまで多いとは思えず、同じことの繰り返しに感じてしまいました。
馬に乗って目的地へ移動するルーティンも過去に発売されたオープンワールドゲームと大差なく、地味な面白さはありますが、既視感があります。
Ghost of Tsushima(ゴースト オブ ツシマ)のレビューまとめ
既存のオープンワールドゲームをベースにしつつ独自の解釈で洗練させたような作品。
全体的な完成度が高く、オープンワールドゲームにつきまとう問題を解消しようとしており、その点は好感が持てました。
ですので、既存のオープンワールドゲームが好きな方でしたら高評価になりやすい作品だと思います。
一方、ゲームプレイが単調になりがちな点は解消されておらず、オープンワールドゲーム史に100%革命を起こした作品とは思えませんでした。
その辺りが気にならなければ最高の作品だと思います。
個人的にはサブミッションのバリエーションをもう少し持たせてほしいと思いましたが、好きな世界観を舞台にしている点が大きな加点ポイントとなり、総合的な満足度も高くなりました。
前月に発売されたPS4「The Last of Us Part II(ラスト オブ アス パート2)」は尖り過ぎた故に賛否が分かれやすくなっていますが、本作は比較的丸く、嫌われにくい作品に感じます。
やや単調だが、チャレンジ精神旺盛な欧米産の和ゲー!
こんな人には特におススメ。
・日本が好きな人。
・オープンワールドゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・単調なのが苦手な人。
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
チャレンジ精神って言っているけど、どちらかと言うと今までの海外産のオープンワールドゲームやアクションの総決算的な物のほうが近いと思う
ひとつひとつを見ると決して新しい物はない。ブラッシュアップして完成度を高めているのと、それらを組み合わせて1つにしているって感じた
ゼルダみたいなのを想像すると違うしSEKIROみたいな死にゲーでもない。スカイリムやFALLOUTみたいなとんでもない自由度は無いしGTAみたいな多種多様な乗り物があるわけでもない。まぁ小難しく考えずに俺のカッコイイ侍(もしくは冥人)を追求するのが最適解かもね
このゲームに至っての単調はある意味誉め言葉かもですね
無駄な脚色をせずリアルな時代劇を演出するので地味なまま最後までいかないとだめですし
本来のサカパン作品は後半にかけてダレてくるしあたりで大技取得や派手な演出で飽きさせない作りをよくするけど、今回はそれをストーリーの勢いでまかなってる気がします
これだけ沢山ゲームをプレイしてる人の感想で
>意外だったのが、「アサシン クリード」の影響を受けて作られていることです
この部分が一番意外でした。
発売前の動画を見るだけでも色濃く影響を受けているのが見て取れたのに・・・
名無しの方の意見前半がピッタリだと思います
ロードが早いのは物体データが少ないなどテクスチャも使い回したり出来るからなんでしょうね草とか木とか沢山有るだけで同じデータで上手く出来そう
雰囲気作りに徹してるゲームって雰囲気に浸れてスゴく楽しいですよね
サブストーリーを全部潰してからでないとメインストーリーを進める気がない為まだクリアしてませんが、いやー、めっちゃ楽しいです。
某有名実況者の動画を見て面白そうだったので買って見ましたが、ここまで熱中するゲームは久しぶりかもしれないですね。