

キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]/3DS
キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2012年3月に発売された3DS「キングダム ハーツ3D」のレビューをしていきます。
本作は人気アクションRPG「キングダム ハーツ」シリーズの3DS版ですが、あらゆる要素を盛り込んでしまった複雑怪奇な良作でした!
とにかく何でもかんでも盛り込んでいる印象で、ストーリーからゲームシステムまで人を選びます。
ただ、アクションゲームとしての完成度は着実に増しているので駄作ではありません。むしろ良作だと思います。
そんな3DS「キングダム ハーツ3D」の良いと思った点からまずは書いていきましょう!
※2017年1月には本作を収録したPS4「キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ」が発売。
※本記事では3DS/PS4版のレビューをしていきます。
※スクリーンショットは見栄えが良いPS4版のものを採用しています。
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- ディズニー作品を題材にしたワールドを冒険するアクションRPG。
- 3DSの機能を活かしたシステムが満載。
- ストーリーは「III」に向けた最終決戦の序章が描かれている。
初リリース日 | 2012年3月29日 |
対応ハード | 3DS/PS4 |
ジャンル | アクションRPG |
推定クリア時間 | 15~25時間 |
売上 | 初週21.4万本/累計35.5万本 |
発売元 | スクウェア・エニックス |
目次
良いところ
歴代シリーズのキャラクターが集結!
今作は「キングダム ハーツ」シリーズの10周年を記念した作品になります。
そのためか歴代シリーズのキャラクターがストーリー上で勢揃いしました!
嬉しいのが、過去作で消滅したかのように見えたキャラクターが再登場すること。
中には消滅した後はどうなったのか描かれているキャラクターも居るので好きな人はニヤリとします。
あと、ソラとリクの友情が久しぶりに描かれているのも良いですね!
ソラとリクは親友でもありライバルでもありますが、直接的な友情描写は意外と描かれていませんでした。
それだけに今作で友情の描写が改めて描かれているのは大きな魅力に感じます。
すばらしきこのせかいと絡めたストーリー
目新しいところではDS「すばらしきこのせかい」とのクロスオーバーが印象的でした!
野村哲也さんがキャラクターデザインを担当したゆかりからでしょうか?
最初に訪れる「トラヴァースタウン」では「すばらしきこのせかい」のキャラクターを中心とした物語が展開されます。
嬉しいのが、「すばらしきこのせかい」のキャラクターが3Dモデル&フルボイス化していること。
原作とは違ってバリバリ喋るので、「すばらしきこのせかい」シリーズファンは必見です!
しかも原作の設定を活かした物語が展開され、ボーカル付きのBGMも流れます。
代わりに「ファイナルファンタジー」シリーズのキャラクターは出演しなくなりましたが、新たなクロスオーバーを楽しめました。
過去作のおさらいができる!
様々な関連作品が発売されている「キングダム ハーツ」シリーズ。
1作ごとに新しい設定が次から次へと出てくるので難解な点が多く感じますが、今作では過去作のおさらいをすることが出来ました!
例えば過去作でキーとなった話を意図的にイベントシーンに盛り込んでくることがあるんです。
そして、直後には過去作のあらすじを簡単にまとめた「クロニクル」が挿入されました。
そのためシリーズ経験者は「あぁ!そうそう!こんな感じだったね!」と再確認することができるようになっています。
「キングダム ハーツ」シリーズも歴史が長いので、ここでストーリーのおさらいをさせるのは上手いと思いました。
え?シリーズ初心者は置いてきぼりになりそうだって?
一応、「クロニクル」を見れば過去作の大まかな流れは分かるようになっており、ちょっとした用語集も収録されているのである程度のフォローはされていました。
ただ・・・(個人的に合わない&気になったところに続く)
よりダイナミックになったアクション
肝心のゲーム部分はアクションがよりダイナミックになりました!
回避やエアダッシュが最初から使えるのはもちろん、オブジェクトを利用したダイナミックなアクション(フリーフローアクション)が追加されているんです!
例えばグラインドレールを高速移動したり、柱につかまって何回転もしたり。
これらのアクションを活用した大技を敵に決めることもできるので、キャラクターを動かす楽しさは前作以上に増しました!
攻撃は相変わらずボタン連打でポンポン決まりますし、シリーズのことがよく分からなくても触っているだけで楽しさを感じられると思います。
少ないながらも作り込まれたディズニーワールド
「キングダム ハーツ」と言えばディズニーとのコラボタイトルでもあります。
という訳で今作では以下のディズニーワールドを冒険出来ました!
- ノートルダムの鐘
- ピノキオ
- トロン: レガシー
- ミッキー・ドナルド・グーフィーの三銃士
- ファンタジア
※赤文字は今作で初登場した作品。
過去作と比べて少なめですが、その分だけ作り込みが凄いのなんの!
例えばフィールドの広さはシリーズ最大級でした。
しかも1エリアが広くなっており、仕掛けも増えているので密度が凄いことになっていますw
特に「トラヴァースタウン」は過去作のマップをベースに「4番街」や「5番街」などが追加されているから広いのなんのw
こうして書くと「I」のように迷ってしまいそうですが、ミニマップ機能が最初から搭載されているので言うほど迷いませんでした。
個人的にお気に入りのワールドは、「ピノキオ」の「プランクスターズ・パラダイス」。
遊園地が舞台のワールドで、ジェットコースターのレールを高速移動することができるんです!
それと、「ファンタジア」の「シンフォニー・オブ・ソーサリー」では面白い仕掛けがありました。
なんと、このワールドではボイスが消えて効果音が楽器にアレンジされてしまうんです!
そのうえBGMはクラシックなので、戦闘時は演奏をしているかのような感覚を味わえます。まあ、眠くなりましたけどねw
しっかりと活かしている3D映像
ニンテンドー3DSと言えば裸眼立体視!
という訳で3DS版では随所で3D映像を活かしていました!
特に印象的だったのが、ワールド突入時の「ダイブ」モード。
過去作でプレイ出来たグミシップのシューティングゲームをリニューアルさせたものなんですが、立体視をONにしてプレイすると奥行きを感じられました!
何故かと言うと奥スクロール型のステージだからです。
特にリングをくぐる時は距離感を意識することができるので、ゲーム性の面でも影響を与えていました。
ちなみにワールド選択画面も奥スクロール形式になっています。
先のワールドを選択するほどカメラが奥へ移動するので、3DS版では立体視をONにしてプレイすると奥行きを感じられますよ~!
※当然ですが、PS4版は立体視非対応です。
仲間モンスターの育成が面白い
今作では仲間キャラクターは存在しません。
その代わりスピリットというモンスターを仲間にして戦わせることができるんです!
面白いのが、仲間モンスターを育てられること。
レベルは主人公と一緒に戦い続けることで上がっていきますが、それ以外にもスキンシップや餌を与えることができるんです!
スキンシップはタッチペンを使って行いますが、完全に「nintendogs(ニンテンドッグス)」でしたw
でも、スキンシップ中に見せるモンスターの姿が可愛いんですよ!
おまけ要素ではありますが、このような要素を盛り込むことでモンスターへの愛着も湧きました。
ちなみに仲間モンスターとはミニゲームやAR機能を使って遊ぶことも出来ます。
ブリード要素も存在しますし、仲間モンスター周りの要素だけで一本のゲームが作れる勢いですw
※PS4版のスキンシップはスティックとボタンによるポインター&ボタン操作になります。
※PS4版はAR機能が搭載されていませんが、そこで仲間になるモンスターは最初から収録されています。
それ以外にも3DSの機能を活かした要素が満載!
本作はそれ以外にも3DSの機能を活かした要素が満載でした!
例えばとあるタイミングで下画面をタッチすると2画面とタッチスクリーンを活かした攻撃を仕掛けることができるんです!
他にもすれ違い通信を活かした遊びやワイヤレス通信を使ったミニゲームでの対戦もできるようになっています。
DS「すばらしきこのせかい」といい、野村哲也さんが手掛ける作品は本体のギミックをふんだんに活かしてきますねw
※PS4版は1画面に改められており、下画面のスライドで発動するリアリティシフトは○+△ボタン同時押しに改められていました。
※PS4版は通信対戦機能に対応していません。
惜しいところ
好みが分かれるドロップシステム
今作の主人公はソラとリクの2人になります。
それもソラパートとリクパートの2つに分けれているんですが、その切り替え方式(ドロップシステム)が面倒に感じました。
なんと、一定時間経過するともう1人の主人公パートへと強制的に移ってしまうんです!
問題なのが、ボス戦で切り替わった時はボスの体力が全回復してしまうこと。
ボスの体力をギリギリまで削った時に切り替えが始まったら物凄い邪魔に感じてしまいます。
何故、このようなシステムにしてしまったのでしょうか?
おそらく、2つの物語を並行して楽しんでもらいたかったんでしょうが、あまり上品なやり方には感じませんでした。
一応、主人公の切り替えは任意で可能なうえに特定のアイテムを使用すれば切り替え時間を延長させることができるんですけどね。
ストーリー重視の「キングダム ハーツ」シリーズにマッチしたシステムには感じられませんでした。
※PS4版はキャラクター切り替え(ドロップ)の時間がやや遅くなっていますが、煩わしいのは変わっていません。
ストーリーが分かり難い
今作のストーリーは非常に難解でした。
まず思ったのが、2面性のある要素が多すぎること。
例えばソラとリクが冒険する舞台は一見すると同じなんですが、実は別々の世界なんです。
そもそも今作の舞台となるワールドの中には過去作と同じものも存在するんですが、そちらとも別々なんですよw
「トラヴァースタウン」に至っては本物以外にも記憶の中、データの中、そして眠りに閉ざされた2つの世界と合計5つも存在するのだから何がなんだかw
それ以外にもソラ、ロクサス、ヴェントゥスと似たようなキャラクターが総出演して新規を混乱させてきます。
シリーズ作品を一通りプレイしても難解なので、新規だと相当厳しいです。
かくいうぼくも初心者の頃にプレイした時は何がなんだかさっぱり分かりませんでしたw
バックログで過去のストーリーをダイジェストで追うことが出来ますが、文字と写真だけの簡素な物なのでほとんどフォローになっていません。
チュートリアルを詰め込み過ぎ
チュートリアルは詰め込み過ぎに感じました。
ゲームを開始してからすぐに様々なチュートリアルが挿入されるんですが、色んなことを一気に覚える必要が出てきます。
この手の大作ゲームって新要素は段階的に解放していくなのに・・・。
おかげで早い段階から本領発揮しますが、最初の1時間が苦痛です。
すぐに投げ出す人は気を付けた方が良いかも。
ピンチな時に厄介なフリーフローアクション
新要素のフリーフローアクションは使いどころが難しいです。
問題なのが、Yボタンを押すことで発動すること。
Yボタンは回避アクション(ドッジロール)に対応したボタンでもあるので、壁やオブジェクトの前だと誤爆するんですよ。
もし、体力が少なくて逃げている時に誤爆するとゲームオーバーになってしまう可能性が出てきます。
バグが多い
本作の開発期間は僅か1年でした。
これだけ詰め込んで1年は頑張っていると思いますが、その分だけ進行不能バグが多くなっています。
3DS版をこれからプレイする人は注意しましょう。
※PS4版はいくつかの不具合、バグが修正されています。
全体のまとめ
あらゆる要素を盛り込みまくったとんでもない作品。
ダイナミックなアクションは理屈抜きで楽しい半面、ストーリーやシステムは超複雑で人を選びます。
ぼくの場合、シリーズに慣れていない頃に手を出したので大苦戦しましたw
それから7年。PS4版を改めてプレイしましたが、シリーズを通してプレイしたあとでも本作は評価に困る作品に感じます。
当時は理解出来なかったファンサービスこそは楽しめるようになりましたが、まだまだ理解出来ていない部分も多いです。
改めてこんなにも複雑怪奇なシリーズファン向けのゲームをあまりゆかりのない任天堂ハードで展開するとは驚きました。
意欲的なシステムを盛り込んでいるのでぼくのように新規層も手に取りたくなると思いますが、その場合、ストーリーは重視しないことをおすすめしますw
アクションゲームとしての完成度は高いので、細かいことを考えなければそれなりに楽しめますよ~!
あらゆる要素を盛り込んでしまった複雑怪奇な良作!
こんな人には特におススメ。
・シリーズファン。
・アクションゲーム好き。
・3DSの機能を活かしたゲームがやりたい人。
こんな人にはおススメできない。
・せっかちな人。
・自分のペースで物語を進めたい人。
キングダム ハーツ3D/お気に入り度【75/100%】
プレイした時間・・・約35時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
フリーフローアクションは爽快感があっていいですよね(o^-')b
最初に説明された時は理解できずに「コレ使えるの?」って思いもしましたが(^_^;)
でもフリーフローアクションから発動できる攻撃はそれなりに強力かつ制限なしっていうのはバランス的にどうなんでしょう。
魔法やスキル攻撃が使用すると一定時間使えない事を考えるともうちょっと工夫して欲しかったかも。
ドリームイーターの育成は楽しいですよね。
思っていたよりも種類も豊富ですし、ここだけでも十分面白かったですw
「すばらしきこのせかい」のキャラクターが登場したのは嬉しい半面ほとんど話がわかりませんでした。
彼らはどうしてあの世界に・・・?
ドロップは評価が分かれそうな感じですよね^^;
ボス戦になる前(大体セーブポイントがあるのでそこで)にドロップするのが無難だと思いますが、後少しでステージクリアっていう時にそれをやるのってちょっと嫌(><;)
あとシナリオ自体は中途半端な印象。
意味深なセリフが多いけどほとんどはⅢに持ち越しみたいになっています。
本作だけ見た場合どうしても説明不足に感じてしまいます。
個人的に3D機能はあまり使わないのですが本作だけはほとんどを3D表示でプレイしました。
本作って3DSの機能を上手く活用している模範的なタイトルかもしれませんねw