【レビュー】FIREWATCH(ファイアウォッチ) [評価・感想] 一人称視点と通信会話によって実現した新たなストーリー表現が素晴らしい意欲作!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2018年2月に配信されたPS4「FIREWATCH(ファイアウォッチ)」のレビューをしていきます。

本作は森林火災監視員となって物語を進めていく一人称視点のアドベンチャーゲームですが、一人称視点と通信会話によって実現した新たなストーリー表現が素晴らしい意欲作でした!

ラストは肩透かしでしたが、中盤までのゾクゾク感は印象的でしたね~。

そんなPS4「FIREWATCH(ファイアウォッチ)」の良いと思った点からまずは書いていきます。

※本作は約2,000円のダウンロード専売タイトルになります。
※2018年12月にはSwitch版も配信されました。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 森林火災監視員となってストーリーを進めていくアドベンチャーゲーム。
  • ランシーバーを使って女性上司のデリラに様々な報告ができる。
  • 舞台となるマップはセミオープンワールド。
初リリース日 2016年9月21日
対応ハード PS3/PS4/PSVITA/Xbox 360/Xbox One/Wii U/Switch
ジャンル アドベンチャー
推定クリア時間 3~4時間
価格 2,016円(税込)(PS4)
発売元 Panic

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良いところ

一人称視点×森林火災監視員によって生まれる没入感

本作はストーリー重視のアドベンチャーゲームですが、一人称視点×森林火災監視員の組み合わせによって物語に介入している感が半端なかった!

主人公は森林火災監視員なので監視塔の中で生活し、トランシーバーを使って女性上司のデリラに様々な報告をして仕事を進めていきます。

凄いのが、あらゆるオブジェクトに対して好きなタイミングで報告できる事。

例えばキャンプの看板があるとします。一見するとただの飾りですが、注視する事でデリラへキャンプの看板に関する報告をすることができるんです。

会話の内容は前後のやり取りと繋がっているため、本当に物語へ介入してデリラと会話している感覚を味わえるんですね。

時には選択肢が挿入され、ストーリーが変化するから尚更。

移動システムが3D空間を探索する一人称視点形式になっているのも物語に介入する手段としては良いですね!

一人称視点だからこそ目の前で起きている事がハッキリと分かるので主人公=自分と思うようになり、会話を聞きながら移動できるので物語に入り込んでしまいました。

一人称視点×森林火災監視員の組み合わせはゲームの物語に介入するための手段としてはこれ以上ないくらい素晴らしいものだと思います。

ちなみに音声は英語ですが、日本語字幕が大きく表示されて見易いのでストーリーは比較的分かりやすく感じました。

徐々に出てくる恐怖感

面倒な生活から逃げ出すように森林火災監視員となった主人公のヘンリー。

当初はのんびりと過ごす事が出来ましたが、徐々に奇妙な出来事に遭遇します。

そして、トランシーバー越しのデリラもこの奇妙な出来事に巻き込まれていくんです。

一体、これからどうなってしまうのか?

そんな恐怖感が徐々に迫ってくるのでちょっとしたホラーゲームをプレイしているかのようでした。

この恐怖感・臨場感は一人称視点ならではで、背筋が凍ります。

特に中盤の恐怖感は凄く、物語に引き込まれてしまったなぁ

ユニークな会話を楽しめる

メインストーリーはシリアスですが、一方でコメディ色も感じられました。

選択肢の中にはユニークなセリフが含まれていますし、写真のパンティみたいに捉え方によってはコメディになりそうなアイテムについてトランシーバーを使って好きなタイミングでデリラに報告する事も出来ます。

こんな返事をしたらなんて言うだろう?

変な物を見つけたからデリラに報告しよう!

こんな感じでデリラとのコミュニケーションを楽しめるのも本作の魅力だと思います。

不適切な会話をしていると怒ってしばらく通信出来なくなってしまうかも!?

それなりに広いフィールド

舞台となるアメリカ・ワイオミング州の自然保護区はそれなりに広く、初めてマップを開いてみた時は「おぉ!」と思いました。

ストーリーを進めていくうえでは一本道ですが、一定の探索ポイントは用意されており、ナビゲート機能も控えめなので、レールに沿って進んでいる感は薄く感じられます。

それ故に探索で詰まってしまい、サクサク進めない部分はありますが、森林火災監視員が主人公のアドベンチャーゲームとしてみると良い塩梅に感じました。

ロケーションは自然保護区だけあって複数用意されています。

森、湖、川、山、そして洞窟まで!?

探索していると気になるポイントが出てくると思いますが、ストーリーの進行上、ほとんどのエリアへ訪れる必要があるのでいずれは伏線が回収されると思います。

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惜しいところ

もっとゾクゾクさせて欲しかった

中盤の恐怖感・臨場感は素晴らしいものでした。

これからどんな目に遭うのだろうか?

そんな気持ちでプレイしていたので一気に進めてしまいました。

が、その時に感じていた期待に最後まで応えてくれたかと言うと必ずしもそうではなく、肩透かしの部分があります。

あくまでもFPSの先入観で本作に手を出したホラー系が好きな人の意見で、アドベンチャーゲームとして捉えている人や考察が好きな人は別の方面で楽しめると思いますけどね。

デフォルトだと字幕がOFF

あれ?音声が英語?

何を言っているのか分からないぞ?

間違えて海外版を買ってしまったのか!?

こんな感じで当初は焦りましたが、オプションを開いてみると・・・

字幕がOFFになっているじゃないですか!?

大抵の日本人は英語音声だけだとストーリーを理解できないでしょうから、この仕様は謎ですw

字幕といえば、おまけのオーディオコメンタリーには用意されていないのも残念。

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全体のまとめ

一人称視点×森林火災監視員の組み合わせによって生まれたゲームプレイ。

そして、中盤までのストーリーは素晴らしいもので、新しい形のストーリー表現をゲームの中で実現していると思います。

個人的にはもう少し終盤に刺激が欲しいところですが、この形式のアドベンチャーゲームが今後も出るのであれば手を出したくなるほどの魅力は感じられました。

一人称視点と通信会話によって実現した新たなストーリー表現が素晴らしい意欲作!

こんな人には特におススメ。
・ミステリー好き。
・新感覚ゲーム好き。

こんな人にはおススメできない。
・過度な刺激を求める人。

FIREWATCH(ファイアウォッチ)/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約5時間

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9件のコメント

アドベンチャーゲームでここまで世界観に没入させるのが上手い物はそうはないんじゃないでしょうか?じわじわくる恐怖やコミカルな面もありつつリアリティある会話など作り込まれているなと感じました。フォトリアルじゃないグラフィックも雰囲気が出ていていいですね。

ストーリーは途中まではかなりいいと思っていましたが、ラストの展開はちょっと肩透かしだったかな〜。オーディオコメンタリーにも字幕は欲しかったですね。

移動形式的にも、主人公の職業的にもこれ以上物語へ没入させる形ってなかなか無いと思います。

触れるの忘れていましたが、トゥーンレンダリングチックなタッチも味が出ていますよね♪

ラストはやはり気になってしまいましたか。あそこが良かったらもっと気に入っていましたね。オーディオコメンタリーは勿体無いと思いました。

インディーズセールで購入してプレイしました。
没入感はとても高かったですね。一人称視点に加えて、BGMも主張が少なく環境音が中心で本当に森の中にいる気分が味わえました。
トランシーバーを使った会話はとても面白く、途中謎が深まっていく中での二人の会話はゾクゾクしました。

ただ途中までのストーリーは良かっただけにラストの真相は個人的にも肩透かし感が強かったですね。もっと狂気さ欲しかったです。

この記事を公開した日まで安く販売されていましたもんね。

そうそう、BGMも控えめですが、本作に関してはそれが没入感を高めるうえでは効果的に感じます。

こういう言われてみて気が付かない部分まで拘って作られているんですね。

ジョエリーさんもラストは肩透かしでしたか。思わせぶりが凄かったですもんね~。

おー、ファイアーウォッチレビュー来ましたね!魅力的なポイントが分かりやすくまとまっていてさすがです♪

終盤の真相の肩透かし感は私も感じましたが、選択肢によっては印象が変わるという声もあるようです。いろいろと考察の余地がある終わり方ではあるので、他の人の意見を聞くのも楽しいですね。(取り扱っているブログが少ないのがたまにきず…)

個人的にはあの不気味で何が起こるか分からない雰囲気がツボでした。

ありがとうございます!いえいえ、エンタメさんのレビューには敵いませんよw

ラストはエンタメさんも似たような感触でしたか。

このゲームは選択肢によってある程度ストーリーが変わるようで、そこで印象が変わることもあるんですね。

インディーズゲームなので、レビューされているブログはまだまだ少ないと思います。でも、ジワジワと口コミで広がっている感じはしますね。エンタメさんの記事も口コミ効果が大きいのではないでしょうか?

この作品と、雪山遭難のナムコ発売の作品が気になっていたのですよ。

FPSなので……と思ってたんですが、今回読ませて貰って、非常に気になって来ました❗

雪山遭難のナムコ発売の作品ですか。それは気になります。

FPSとは言え非戦闘型なので、気にせず手に取ってみてください♪

終盤の真相が肩透かしって言ってる人の大半は、多分この作品についてよく考察してなかったからなのかな~。
色んな伏線が張られてて、終盤になってもそれは解決されることなく謎として残っているのにもかかわらず、考察もせずこのゲームを評価する人が多すぎると思います。終盤の狂気なんて中々のものだと思うし。

まあ当時は考察サイトとか少なかったと思うししょうがないとは思うのですが、みんなデリラに騙されててもったいないですね…