【レビュー】ロックマン ゼクス(DS) [評価・感想] プラットフォーマーからメトロイドヴァニアに変貌を遂げた粗削りな力作!


ロックマン ゼクス/DS

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2006年7月に発売されたDS「ロックマン ゼクス」のレビューをしていきます。

本作はDS向けに発売された2Dアクションゲームですが、なんと、探索型のマップデザインを採用しているんです!

従来の「ロックマン」シリーズはステージクリア型を採用していました。

ほぼ一本道のステージを進んで最後にはボスと戦う。

そんなお決まりがあったんですが、今作はフィールドが地続きになっています。

それでいて枝分かれしていくような構造になっているので、感覚的にはメトロイドヴァニアのよう。

従来の「ロックマン」にはない新しい道を発見する楽しさが詰まっているので、最初の頃はワクワクしました。

しかし、プレイヤーのナビゲートが上手く出来ておらず、テンポを悪くしているようにも感じます。

下手に新要素を盛り込むと「前の方が良かった!」となりがちですが、今作でもそういった印象を強く感じました。

ここからはそんなDS「ロックマン ゼクス」について詳しく書いていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • 近距離攻撃と遠距離攻撃を使い分けて進んでいく2Dアクションゲーム。
  • ミッションを受注して10以上のエリアに分かれた広大なフィールドを探索していく。
  • 各エリアの奥には中ボスやボスが潜んでいる。
初リリース日 2006年7月6日
対応ハード DS
ジャンル 2Dアクション
売上 累計9.4万本
推定クリア時間 8~12時間
発売元 カプコン

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良いところ

フィールドを探索するワクワク感

従来の「ロックマン」シリーズは道なりに進めば目的地にたどり着けたので、どこか敷かれたレールに乗って進んでいる感がありました。

一方、今作の場合、

  • ステージ選択画面の廃止
  • フィールドのシームレス化
  • 分かれ道を大幅に追加
  • 一方通行エリアの廃止
  • ワープポイントの追加

といった変更点によってフィールドを探索するワクワク感が大幅に増しています。

それでいて各エリアは従来の「ロックマン」を彷彿とさせるような一本道になっているので、イメージ的には複数のステージを不規則に繋げたかのよう。

従来の作品に近いステージクリア型2Dアクションゲームの楽しさを盛り込みつつ新しいステージを見つける楽しさも盛り込む。

ある意味、そんな欲張り感のある作品です。

ただ・・・(個人的に合わない&気になったところに続く)

男女のロックマンが可愛い

なんと今作、男だけではなく女のロックマン(エール)も登場します。

ロックマンと言えば男のイメージだったのに!?

女とは言え男勝りな性格をしていますが、シリーズに新たな風を吹き込んでいます。

一方、男のロックマン(ヴァン)も負けていません。

一言で言うと可愛い!

なんというか、ショタ属性を持っているのですよ。

「ロックマン ゼロ」シリーズの主人公であるゼロにはそんな感情を抱かなかったので、この辺りも新シリーズらしい新鮮味を感じます。

このように本作は男女のロックマンが登場するのですが、ゲーム開始時にはどちらでプレイするのか選ばなくてはなりません。

しかも選んだ主人公によってストーリーが微妙に変化するので、究極の選択をしているかのよう。

どちらの主人公も魅力的なので迷いましたw

気合を感じられるアニメーション

今作では多数のアニメシーンが収録されています。

そのクオリティはOVAレベルなので、初めて見た時は興奮しました!

「DSでここまでやるのか!?」と。

しかも本作、フルボイス仕様なんですよ。

メッセージウインドウに挿入されるテキストはプロの声優が読み上げてくれるので、従来の作品よりもアニメっぽさが増しています。

ストーリーの時系列は「ロックマン ゼロ」の数百年後。

同シリーズをプレイしていると意外な繫がりが判明しますが、舞台や主人公が一新されているので今作からプレイしても問題ありません。

先輩との絆、主人公の生い立ちなど、今作のストーリーも魅力的ですよ~。

ロックマン ゼロシリーズの良い点も踏襲

今作を手掛けているのはGBA向けに発売された「ロックマン ゼロ」シリーズを手掛けたインティ・クリエイツになります。

そのため同シリーズの良い点も踏襲している印象です。

セイバーを使っての近距離攻撃、ダッシュジャンプや壁キックといった高度なアクション、シリアスなストーリー展開 etc…

「ロックマン ゼロ」シリーズで培ったノウハウを活かして作られているので、アクション部分の完成度は折り紙付きです。

難易度もピリ辛なので、シリーズファンだったら唸る難易度に感じると思いますよ~!

補足

新規ユーザー向けの配慮として強化された主人公でプレイできるイージーモードも搭載されています。

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惜しいところ

マップ画面の地図が分かりにくい

今作をプレイしていると高確率で次はどこへ行けば良いのか分からなくなります。

大きな要因としては3つあって、1つめはマップ画面の地図が分かりにくいこと。

マップ画面には自分が訪れたことのあるエリアの繫がりが記された地図のようなものが描かれています。

が、この地図。本当に各エリアの繫がりしか記しておらず、地図として機能していないんです。

例えば左にエリアC-1が。中央にエリアB-2が。右にエリアB-1が地図に記されているとします。

もし、自分がエリアB-2にいる場合、左に進んでいけばエリアC-1へ行けるものだと思いますよね?

ところが実際にはエリアB-1へ行ってしまうんです!

このようにマップ画面の地図は各エリアの繫がりしか描かれておらず、位置関係までは分からないようになっています。

そのギャップが変なミスリードを生み出していて、かえって道に迷うような存在に感じました。

ミッションを受注しないとストーリーの進行フラグが立たない

続いて道に迷う要因となったのが、ミッションを受注しないとストーリーの進行フラグが立たないこと。

例え新しいエリアを見つけたとしても対応するミッションを受注していなければどこかで門前払いされてしまいます。

ミッションを複数受注できるのであればまだしも1つしか受注できないだけにこれはキツイ。

また、ミッションを受注した後のナビゲートも配慮が足りていません。

ミッション受注時は「○○のエリアへ行け!」みたいに指示されるんですが、大抵は地図に描かれていないのでどこへ行けば良いのか分からないんですよ。

せめて指示されたエリアをマーカーなどで記してくれたら良かったのですが。

ミッションを中断したら地図の書き込みもリセットされる

受注したミッションは中断することも出来ます。

が、中断したら地図の書き込みも受注した段階までリセットされてしまうんです!

仮に新しいエリアを発見したとしても中断したらリセットされてしまいます。

そのうえ今作も残機制の概念を取り入れているので、ゲームオーバーになってもいけません。

おかげでプレイを続けているとどのエリアが未開拓地なのか分からなくなってきます。

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ロックマン ゼクスのレビューまとめ

「ロックマン ゼロ」のノウハウを活かして様々な試行錯誤を行った力作。

入り組んだマップデザイン、気合を感じられるアニメーション、ダブル主人公制の採用など見どころ満載ですが、過去作よりも面倒さが増しています。

とにかく迷いやすくてテンポが悪い!

従来の作品では一瞬で行えたことをミッションの受注や探索といった手順を踏まなければ行えなくなっているのでテンポが悪化しています。

ぼくは迷路のようなマップを探索するメトロイドヴァニアというジャンルが大好きですが、今作を最初にプレイしていたら苦手意識を持っていたかもしれません。

それだけメトロイドヴァニアしてみるとプレイヤーへの配慮が足りておらず、「ロックマン ゼロ」シリーズ4作を経て作られた割には粗が目立っています。

マップ機能がちゃんとしていたら少しは快適にプレイできるので、これから始められる方は攻略サイトの全体マップを確認しながらプレイした方が良いかも!?

プラットフォーマーからメトロイドヴァニアに変貌を遂げた粗削りな力作!

こんな人には特におススメ。
・探索好き。
・高難易度ゲーム好き。

こんな人にはおススメできない。
・探索が苦手な人。

ロックマン ゼクス/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約8時間

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4件のコメント

ロックマンZXは、ロックマンシリーズのメトロイドヴァニアとしてみたら粗が多いですね(^^;;
僕は、ZXに関しては漫画版から入り興味を持ちそれで本作を遊んだのですが、今回のレビューのおかげでなんで当時、アクションがとても楽しかったのに途中でやめたかわかりました。
「そうだ!並行プレイの弊害で迷ったんや!?」

WHCでZXは、まだ触りしかやってないのですがアクションの難易度が低くなってているものの並行プレイしてる関係上、途中で迷う可能性が出てきたかも(^^;;

2020年現在、2Dロックマンシリーズの世界年表では一番未来の話であるロックマンZXAのレビューも期待してますね(^-^)/

このゲームは迷いますよ~

鏡の大迷宮もそうですが、この時代のメトロイドヴァニアはプレイヤーのコントロールが上手く出来ておらず、思わぬストレスを生み出しているように感じます。

土台となるアクション部分は完成形に達しているだけに惜しい。

今は続編のアドベントをプレイしています。こちらはある程度改善されているので、もう少し評価が高くなるかも!?

ダブコレの方でヴァン編とエール編ともにクリアしましたが、個人的には期待しすぎていた事もあってかちょっと残念な出来でしたね…。

ミッションで「エリア○に行き~」と言われてもそのエリアがどこにあるか分からないので手探りで行ったことのない場所を見つけ、とりあえず進んでみたらそこがミッションで指示されたエリアだった…という何とも行き当たりばったりな感じで進めてました。で、面倒なので中盤からは攻略サイトのお世話に。(爆)
ステージとなる各エリアやボス自体の歯ごたえなどは程よく難しく面白かったので、ゼロシリーズ同様のステージ選択式でも良かったかなと思ってしまいました。

他にはボス戦で弱点部位に当てずに倒すLV4フィニッシュが非常にシビア、街の住人にはロックオンを解いて話さないと怖がってまともに話してくれない、サブミッションの大半が面倒なお使い、最終ステージのボスラッシュ時に回復アイテムが一切出ないなど結構気になる所がありましたね。

あと隠しボスのオメガはゼロ3に比べて遥かに強くなってて、それは隠しボスらしくていいんですけど帰り道の消える足場+トゲ地帯の逆走はもう勘弁。
帰り道専用でいいのですぐ戻れるリフトぐらい用意しとけ!w
ではー。

このゲームはナビゲートが不親切なことが大きく足を引っ張っていますねw

探索型にシフトチェンジしようとするチャレンジ精神は買いたいのですが・・・。

住人との会話も面倒でした。全体的に粗が目立っています。