【レビュー】ゼノブレイド2 黄金の国イーラ [評価・感想] 本編に繋がる切ない前日譚!


ゼノブレイド2 黄金の国イーラ/Switch (パッケージ版) / (ダウンロード版)

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2018年9月に発売されたSwitch「ゼノブレイド2 黄金の国イーラ」のレビューをしていきます。

本作は「ゼノブレイド2」の500年前を描いたRPGですが、本編よりも遊びやすくてハマりました!

2017年に発売された「ゼノブレイド2」。

ボーイミーツガールをテーマにした壮大なストーリー、戦略性が高い戦闘システム、広大なフィールドなど、見どころ満載ですが、何もかもが複雑で人を選ぶんですよね。

その点、今回レビューするSwitch「ゼノブレイド2 黄金の国イーラ」は比較的シンプルにまとまっているので、面白さの本質を理解しやすい作りになっています。

パッケージ版も発売されていますし、初心者の方にもおすすめしたい。

・・・と言いたいところですが、ストーリーの性質上、ファン向けのゲームだと思いました。

終盤に押し付けられるヒトノワのレベル上げといい、どこかチグハグな感じはしますが、「ゼノブレイド2」好きの方はプレイして損のない作品です。

ここからはそんなSwitch「ゼノブレイド2 黄金の国イーラ」の良いと思った点から書いていきます。

累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ

このゲームを3行で説明すると?
  • 広大なフィールドを冒険できるRPG。
  • 戦闘はリアルタイム制を採用。
  • 「ゼノブレイド2」の500年前を描いている。
初リリース日 2018年9月14日
対応ハード Switch
ジャンル RPG
売上 初週0.6万本(パッケージ版)
推定クリア時間 18~22時間
発売元 任天堂

スポンサーリンク

良いところ

ゼノブレイド2の500年前を描いたストーリー

本作で特筆したいのが、「ゼノブレイド2」の500年前を描いたストーリーです。

「ゼノブレイド2」はレックスという15歳の少年が主人公のRPGで、亜種生命体ブレイドとの絆を描いています。

その過程ではストーリーを掘り下げるための回想シーンが描かれるんですが、今回レビューする「ゼノブレイド2 黄金の国イーラ」ではその辺りの謎を描いた内容となっているんですね。

特徴的なのが、「ゼノブレイド2」では悪役として登場したシンが主人公であることです。

彼が500年前にどんな体験をしてきたのか?

本作をプレイすることでそれがハッキリとわかります。

特に良いと思ったのが、相棒となるラウラとの絆を描いていることです。

ネタバレになってしまうので具体的には書きませんが、シンとラウラは本編でいうレックスとホムラのように良い関係なんですよ。

本作をプレイしているとシンやラウラのことが好きになってきます。

そして、「ゼノブレイド2」本編をまた違った視点から見えるようになってくるので、深みを持たせている印象です。

正直なところ、「ゼノブレイド2」ではレックスやホムラにばかり目が行ってしまい、回想シーンの存在を忘れていたんですよ。

ですが、本作をプレイしてから「ゼノブレイド2」をプレイするとストーリーの理解度が高まってくるので、本編を楽しめた人には溜まらない内容だったりします。

いやホント、「ゼノブレイド2」というゲームは奥深いですね。

こんなにも深いゲームがSwitch発売1年目に発売されたという事実に改めて驚いています。

遊びやすく調整されたゲームシステム

「ゼノブレイド2」はゲームシステムが非常に複雑でした。

キャラクターのカスタマイズ要素は項目が非常に多いのでわかりにくいですし、戦闘システムもコツを掴むのに時間が掛かってしまいます。

一方、今回レビューする「ゼノブレイド2 黄金の国イーラ」はと言いますと、ビックリするくらいわかりやすくなっているんですよね。

あまりにもわかりやすくなっているので、「ゼノブレイド2」でも同じようにしたら良かったのかとさえ思えてきますw

まず良いと思ったのが、パーティメンバーが固定であることです。

「ゼノブレイド2」ではドライバーとブレイドの2人1組で戦うことになっていて、ブレイドを40種類以上の中から選択することができました。

そのため「ポケットモンスター」のように戦闘をするにあたってのカスタマイズ性が高いんですが、一方ではそれがハードルを上げていたりもするんですよね。

「ゼノブレイド2」は難易度が高めに設定されていて、中盤になってくると敵の弱点を把握したり、状態異常の対策を練らなければ勝てなくなってきます。

それを考えるのがまた楽しかったりしますが、攻略法が多すぎると面倒になってくるんですよ・・・。

本作の場合、パーティメンバーが固定化されているおかげで正解のルートがわかりやすく、面白さを理解しやすくなっています。

そういう意味ではブレイドコンボやチェインアタックのシステムが簡略化されているのも良かったですね。

ブレイドコンボとは、必殺技を繋げることで発動する大技です。

「ゼノブレイド2」の場合、指定された属性の必殺技を順番に繋げないと発動しませんでしたが、今作では好きな順番でやっていけるようになりました。

また、必殺技を当てる度に属性玉が付くようになったので、仲間と協力して放つチェインアタックの技が繋がりやすくなっています。

それこそ、1回のチェインアタックで30万以上のダメージを与えるなんてことも割と簡単にできるので、爽快感が凄いんですよ。

同じようなことを「ゼノブレイド2」でやろうとしたらパーティ編成を考えたり、必殺技を発動するタイミングを調整しないといけなかったので、随分とハードルを下げている印象です。

メニュー画面のTIPSでチュートリアルを確認できるようになりましたし、「ゼノブレイド2」の反省を活かして作られています。

切なさが伝わる王都アウルリウム

ゲーム終盤に訪れる「王都アウルリウム」。

本作に登場する集落の中では最も栄えているんですが、どこか切ない雰囲気が漂っています。

まず、BGMが切ない!

しっとりとしたピアノサウンドをバックに切ないメロディが奏でられるので、聴いていると切なくなってきます。

そして、「ゼノブレイド2」をプレイしていると先の展開が読めるので・・・(以下、ネタバレ防止のため割愛)

そんな「王都アウルリウム」ですが、ヒトノワのシステムによってだんだん好きになってきました!

ヒトノワとは人との繋がりを表す指標で、サブクエストをクリアしていくとだんだん増えていき、レベルが上っていきます。

言ってしまえばお使いイベントを繰り返すことで増えていくんですが、サブクエストではそれぞれのキャラクターが掘り下げられて描かれるので、色んな人と繋がっていく感覚を味わえるんですよね。

「王都アウルリウム」ではサブクエストを受注できるキャラクターが非常に多いので、やり込んでいくと仲の良い人ばかりになっていき、自然と街への愛着が湧きました。

切ないBGMといい、今ではお気に入りのスポットです♪

地続き感のあるイーラのフィールド

今作の舞台は「イーラ」と「グーラ」の大きく分けて2つがあります。

特筆したいのが、「イーラ」のマップデザインです。

「イーラ」のフィールドは今作のために新規で作られているんですが、駐在所 → 原野 → 村 → 砂漠 → 都市といった感じで地続き感があります。

最終ダンジョンに至っては最上階からふもとの砂漠までロード時間を挟まずに飛び降りることもできるので、事実を知った時は興奮しました!

「ゼノブレイド2」の場合、複数の島で構成されていたので、「ゼノブレイド1」のような地続き感が薄れていたんですよね。

今作ではそれを反省したのか「イーラ」のフィールドに限ると地続きになっているので、冒険している感覚が強くなっています。

特に村から砂漠へ出た時は開放感があってテンション上がりましたね!

もちろん、地続き感があるだけではなく、「ゼノブレイド」シリーズではお馴染みの

  • 強力な「ユニークモンスター」
  • レアアイテムが入った「宝箱」
  • 美しい「秘境ポイント」
  • 点在する「採集ポイント」

といった秘密も満載なので、探索する楽しさもあります。

その際に良い塩梅となったのが、フィールドスキルです。

一部のエリアはフィールドスキルのレベルを上げなければ通ることができません。

「ゼノブレイド2」ではメインストーリーの足止めになることが多く、控えメンバーのフィールドスキルは反映されなかったので邪魔な印象もありましたが、今作では良い感じに調整されています。

というのもメインストーリーの進行ルートを妨げるような設置はなされておらず、パーティメンバーが固定でフィールドスキルをセットする手間が省かれているからです。

「ゼノブレイド2」からゲームエンジンを一新することでグラフィックの粗さも改善されていますし、色々と良くなっています。

スポンサーリンク

目次へ戻る

惜しいところ

唐突に要求されるヒトノワのレベル上げ

本作でサブクエストをクリアしていくとヒトノワで繋がっていく人が増えていきます。

そして、ヒトノワレベルが上っていくんですが、終盤になると唐突なレベル上げを要求されるので驚きました。

「え?ヒトノワって『ゼノブレイド1』のキズナグラムのようなやり込み要素じゃなくてクリア必須なのかよ」と。

もし、ヒトノワのレベル上げを怠っていた場合、サブクエストを一気に30も40もクリアしなければメインストーリーが進まなくなります。

Wii U「ゼノブレイド クロス」でも似たような展開があったと思いますが、もう少しサブ要素を能動的に進めたくなるような仕組みを作った方が良いんじゃないかと思いました。

唐突に「サブクエストを30や40個クリアしてください!」と指示するのは違うんじゃないかと思うんですよ。

ただ、良いところでも挙げたように、サブクエストをクリアしてヒトノワのレベルを上げたことで「王都アウルリウム」が好きになってきました。

ですので一概に悪いとは言えませんが、もう少し良い落とし所があったと思うんですよね。

注意点

本作はパッケージ版が販売されているので、「ゼノブレイド2」よりも先にプレイすることができます。

ですが、本作から先にプレイすることで「ゼノブレイド2」のネタバレを食らってしまう恐れがあるので、そこは注意が必要です。

特にシンの思惑とか、正体とか、そういう物がわかってしまうので、そのまま「ゼノブレイド2」を始めると序盤の展開が読めてしまうかもしれません。

もちろん、読めているからこその楽しさもあると思いますが、謎に包まれているから気になって進めてしまうことを想定して作られていますからね・・・。

一方でゲームシステムに関しては本作の方が圧倒的にわかりやすかったりするので、そういう意味では初心者向けだと思います。

もし、「ゼノブレイド2」を中盤まで進めてゲームシステムが複雑でキツくなった場合、本作を先にプレイするのも選択肢の1つとしては良いかもしれません。

「ゼノブレイド2」ではわかりにくかったシステムが見事なくらいわかりやすくまとまっていますからね。

目次へ戻る

ゼノブレイド2 黄金の国イーラのレビューまとめ

「ゼノブレイド2」のストーリーを掘り下げた良質な前日譚。

同作をプレイしている場合、結末がわかっているからこその切なさを感じられると思います。

個人的には本作をプレイしたおかげで「ゼノブレイド2」というゲームがますます好きになってきました!

元々、追加コンテンツという形で配信されたタイトルですが、その割にはボリュームが多く、ミドルプライスのゲームとして成立させることに成功しています。

ヒトノワの唐突なレベル上げを要求されたり、システムとストーリーのターゲット層がチグハグだったりと思うところはありますが、1日10時間ペースでプレイしたくなるほど魅力が詰まった作品です。

正直、発売直後になんでプレイしなかったのか自分を問いただしたくなりましたw

元々は「ゼノブレイド2」の追加コンテンツであった関係上、ターゲット層が絞られていますが、Switchの名作RPGの1つとして挙げても良いくらいの内容だと思います。

本編に繋がる切ない前日譚!

こんな人には特におススメ。
・ゼノブレイド2ファン。
・寄り道好き。

こんな人にはおススメできない。
・寄り道が苦手な人。

お気に入り度【85/100%】

累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ

ハードメーカー別レビュー記事リスト
Nintendo PlayStation
Xbox etc
関連作のレビュー記事




1件のコメント