マリオアーティスト ポリゴンスタジオ/64DD
どうも!KENT(@kentworld2)です!
今回は2000年8月に配布された64DD「マリオアーティスト ポリゴンスタジオ」のレビューをしていきます。
本作はポリゴンキャラクターを作って遊ぶツールソフトですが、「メイド イン ワリオ」のルーツにもなった伝説のゲームだったりします。
2003年に発売された「メイド イン ワリオ」。
5秒で終わるプチゲームを連続でクリアしていくゲームとして大ヒットを記録しますが、実は、本作に収録されたミニゲームが元ネタなんです。
それだけでも凄いのに、なんと本作、3Dポリゴンをイチから作ることが出来ます。
「メイドインワリオ」の元ネタが遊べるうえに3Dポリゴンをイチから作成できるなんて!?
さすが64DDソフトしては最後発のタイトル!
最後を飾るタイトルとして相応しいほどの詰め込み具合で、当時は夢中で楽しんでいました。
ここからはそんな64DD「マリオアーティスト ポリゴンスタジオ」について詳しく語っていきます。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- 3Dポリゴンをイチから作成できるツールソフト。
- 作ったポリゴンモデルを使って様々なミニゲームで遊べる。
- あらかじめ作られたポリゴンモデルを組み合わせて作ることもできる。
初リリース日 | 2000年8月 |
対応ハード | 64DD |
ジャンル | クリエイト |
売上 | 累計1.5万本 |
推定クリア時間 | 15時間(じっけんワールドコンプ) |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
あのポリゴンを作成できる!
アナタが普段プレイしている3Dゲームはどのように作られていると思いますか?
あれらの多くは三角形の集合体であるポリゴンで作られています。
本作ではそんなポリゴンをイチから作ることができるんです!
どのように作るのかと言うと、
立方体の面を引き出したり伸ばす。
基本的にはこれを繰り返していくことで様々な形の3Dモデルを作成出来ます。
最初はなかなか上手く行きませんが、複数のパーツを組み合わせば写真のようなさっく~を作ることだって出来てしまうんです!
これまでにも3Dキャラクターを作成できるゲームは何度か触ってきましたが、家庭用ゲーム機でほぼイチから作れるタイトルは本作くらいではないでしょうか?
簡単に3Dモデルを作成できる!
「ポリゴンを作るのって難しそう・・・」
そんな方も多いと思いますが、ご安心ください。
あらかじめ着色されたパーツを組み合わせて作成できるモードも用意されています。
こちらのモードでは
- パーツの種類
- パーツの設置位置
- パーツの大きさ
これらを調整するだけでオリジナルの3Dモデルを作成できるので、グッとハードルが下がります。
もちろん、イチから作ったポリゴンモデルと組み合わせることも可能ですよ♪
元祖メイドインワリオを収録!
そして本作最大の注目点がサウンドボンバー!
なんと、本作。かの有名な「メイド イン ワリオ」の元となったミニゲームになるんです。
5秒以内に終わるプチゲームを連続でこなしてスコアを競う。
たったこれだけですが、めちゃくちゃ面白いんですよ~!
まず素晴らしいと思ったのが、ノリの良いBGM。
プチゲーム開始時には「パパパパンパパンパパンパパン!」と打ち込み音が鳴り響き、一定のリズムで展開されます。
これがプレイヤーのテンションを上げてくれるので、まるでリズムアクションゲームをプレイしているかのような感覚を味わえました。
用意されているプチゲームは8種類。
それらがランダムで挿入され、1周すると難易度が上がっていきます。
用意されている難易度は3段階。
1段階上がる毎に嫌らしい仕掛けが増えていき、ミスの確率が上がっていきます。
3周すると今度はスピードが変化。
尋常ではないスピードになっていくので、50以上のスコアを叩き出すのは簡単なことではありません。
↑参考に動画を作成してみました。
動画を見て頂ければこの時点で「メイド イン ワリオ」の基礎が確立されていることが分かるでしょう。
テンポ良く挿入されるプチゲーム、残機システム、スコアの概念。
「メイド イン ワリオ」の基本的な要素はこの時点で既に備わっています。
本作ならではの特徴は、自由にプレイヤーキャラクターを作成できること。
というのもプレイヤーキャラクターはさきほど紹介した3Dモデルのデータが反映されるからです。
プログラムの構造上、作った3Dモデルは2Dに置き換えられてしまいますが、クリエイトのモチベーションを生み出しています。
↑こちらは僕のスコアBEST 3。持っている人がいたら目標にしてみてください!
チキンゲーム風のミニゲームを収録!
さらに「ゴーゴーパーク」というミニゲームも収録されています!
こちらは「チキンゲーム」風のミニゲーム。
ボタンを押して勢い付け、崖に落ちないようパワー調節してゴールに近づかせていきます。
用意されているステージは3種類。
先のステージほどコースの起伏が激しくなり、背景も終盤のステージっぽくなります。
単純ですが、演出の良さもあって燃えました!
箱庭マップを探索できる
なんと本作、作った3Dモデルで箱庭マップを探索できる「じっけんワールド」が収録されています!
箱庭マップはいくつかのエリアに分かれており、
- 草原
- 水中
- 遺跡
- 空
など、様々な舞台が用意されています。
しかも単に探索できるだけではありません。
動力パーツを集める要素も存在し、それらを3Dモデルに取り付けることで今まで行けなかったところにも行けるようになるんです!
隠し通路も満載で、イメージとしては3Dモデルで遊ぶ「スーパーマリオ64」みたいな感じ。
特徴的なのが、ヒントが書かれた看板。
何故か食パンの姿をしているうえ、書かれているテキストがシュールなんですw
一応、「マリオアーティスト」とマリオの冠を付けているのに、マリオらしさは全くありません。
イメージ的にはPS1やPS2で見られたバカゲーや奇ゲーのよう。
個人的にはPS1やPS2のバカゲーや奇ゲーには憧れを持っていたので、本作でその成分を満たせて嬉しかった!
そんな食パン型の看板ですが、テキストには連続性を持たせているので通してプレイするとストーリー性も生まれてきます。
全ての動力パーツを見つけられた時はまるで一本のゲームを終えたかのようでした。
それだけボリュームがあるので、ゲームを始めて間もない頃はポリゴンモデルの作成そっちのけてこのモードばかりプレイしていたものです。
実はこの「じっけんワールド」。
発売中止になったN64「バギーブギー」という作品のコンセプトを引き継いでいるらしい。
車で箱庭マップを探索して動力パーツを集めるゲームデザインは面白いので、こちらも発売してほしかった。
タレントスタジオのムービーに登場させられる
作った3Dモデルは64DD「マリオアーティスト タレントスタジオ」に持っていくことも出来ます。
なんと、同作品のムービーに登場させることができるんです!
「タレントスタジオ」だけでは人形のキャラクターしかムービーに登場させることは出来ません。
しかし、「ポリゴンスタジオ」があれば奇抜な形のキャラクターを持っていけるので表現の幅が広がりました!
人形のキャラクターとはプログラムの構造が異なるのでムービー内で複雑な動きを設定することは出来ませんが、対応してくれて嬉しかった。
惜しいところ
初心者にはハードルが高すぎるポリゴンの作成
3Dポリゴンをイチから作成するのはかなり大変です。
ポリゴンの仕組みを理解しなければならず、理想的なモデルを完成させるには何度も試行錯誤をしないといけませんから・・・。
一応、作り方ムービーのような物は収録されていますが、初心者が見ても理解できないでしょう。
作り方ムービーでは高度なテクニックを使って作成するので、初心者は口をポッカリ開けたまま見て終わるのがオチです。
粗いテクスチャしか貼れない
作成したポリゴンモデルには色を塗ることが出来ます。
もちろん、ポリゴンモデルに直接ペンで描くこともできるのですが、N64の内部解像度が低いせいで綺麗に描けません。
例えば「パフパフ」「きんのたま」なんて書こうにもギザギザになってしまいます。
また、サンプルのスタンプも用意されていますが、そちらもポリゴンモデルに貼り付けようと思っても工夫しないと悲惨なことになりますw
マリオアーティスト ポリゴンスタジオのレビューまとめ
普段、慣れ親しんでいるポリゴンモデルをイチから作成できる貴重なツールソフト。
ぼくはN64「スーパーマリオ64」で初めて本格的な3Dポリゴンを活用したゲームに触れました。
それから僅か4年でこんな作品に出会えるとは!?
おかげで3Dポリゴンに対する知識が身に付き、少しは作り手側の目線に立てるようになりました。
それだけでも有り難いのに、
- 「メイド イン ワリオ」の元となった中毒性抜群のミニゲーム
- 「チキンゲーム」風のミニゲーム
- 箱庭マップを探索できるモード
- 「マリオアーティスト タレントスタジオ」との連動要素
も搭載されているので、盛り沢山な内容に感じます。
本作の発売をもって64DDソフトは発売されなくなりましたが、最後に相応しい作品でした。
イチから3Dポリゴンを作成して元祖メイドインワリオも遊べる伝説のツールソフト!
こんな人には特におススメ。
・ポリゴンをゲームで作成したい人。
・3Dの探索ゲーム好き。
こんな人にはおススメできない。
・めんどくさがり屋。
マリオアーティスト ポリゴンスタジオ/お気に入り度【80/100%】
プレイした時間・・・約200時間
おまけ:KENTが作った3Dモデルをちょっとだけ紹介!
GC「スーパーマリオ サンシャイン」のアスレチックステージ。
ポリゴンモデルを浮かせた構成になっていたので再現してみましたw
こちらはN64「マリオストーリー」のグツグツ火山。
本作が発売された同時期にハマっていたので、その影響で作ってみました。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
64DDの歴史を振り返る |
マリオアーティスト ペイントスタジオ レビュー |
マリオアーティスト タレントスタジオ レビュー |
マリオアーティスト ポリゴンスタジオ レビュー |
巨人のドシン1 レビュー |
シムシティ64 レビュー |
F-ZERO X エクスパンションキット レビュー |
64dd良いですね。
私も小学生の頃、興味があったのですが、余りにも購入の敷居が高かったので断念しました。
斬新なアイデアが色々と提案されていて魅力的なハードだったと思います。
64DDはあまりにも購入敷居が高かったんですが、親に頼んで買ってもらえた僕は幸せものです。
本当に時代の先を行くハードでした。
64DDではもっと色々ゲーム出る筈だったんですよね。例えば唯一の箱庭ドンキーもそうでしたし、同じ会社が作ったリスのアクションアドベンチャーも、バイオレンスになる以前はそうでしたし、紙マリオの初代も。
はい・・・64DDの構想はとても夢があるもので、当時は新情報が公開される度にワクワクしておりました。こじんまりとしてしまいましたが、こういった夢のあるゲームが発売されて嬉しかったです。
サウンドボンバーは、ほんとに初期のメイドインワリオですね!
ワリカセの原点じゃないですかwww
3Dさっく〜もなかなかかわゆすでしたよ(o^^o)
サウンドボンバーはトモフミさんにも触ってほしいな~!
3Dポリゴンのさっく~は可愛くデフォルメしてみました\(^o^)/