ウルフェンシュタイン: ヤングブラッド/PS4
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2019年8月に発売されたPS4/Xbox One/Switch「ウルフェンシュタイン: ヤングブラッド」のレビューをしていきます。
本作は2人の少女が主人公の協力プレイ型FPSですが、クリア後の印象は・・・
「濃度80%のカルピスを飲んだ後に濃度20%のカルピスを半額で手渡された!」
といった感じでした。
元々、「ウルフェンシュタイン」シリーズは正統派のFPSだったんですよ。
求められるのはプレイヤースキルで、キャラクターの成長要素はおまけ程度。
そんな感じのシリーズだったんですが、本作の場合、レベルの概念などが追加されたことで成長要素が大幅に増してRPGっぽくなりました!
その影響で約4,000円のタイトルでありながらもクリアまでのプレイタイムは前作と同程度となっており、お買い得感が増しています。
しかし、キャラクターを強化すること前提のバランスになった関係で水で薄めたようなゲームプレイになったのもまた確か。
イメージ的には過去作の半分以下となるカルピスに大量の水を投入して同等の体積にしたような感じ。
それ以外にも様々な魅力がスポイルされているので、これまでの作品で見られた密度を求めている場合、平凡なFPSに成り下がったように見えるかも知れません。
そんなPS4/Xbox One/Switch「ウルフェンシュタイン: ヤングブラッド」の良いと思った点からまずは書いていきます。
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- 2人で協力して進んでいくFPS。
- レベルの概念が追加されて成長要素が増した。
- 複数のエリアを行き来してメイン・サブミッションをこなしていく。
初リリース日 | 2019年8月9日 |
対応ハード | PS4/Xbox One/Switch |
ジャンル | FPS |
推定クリア時間 | 8~12時間 |
売上 | 初週0.3万本(PS4) |
発売元 | ベセスダ・ソフトワークス |
目次
良いところ
価格の割に長く楽しめる!
約4,000円
これは本作の価格になります。
前作のPS4/Xbox One/Switch「ウルフェンシュタインII:ザ ニューコロッサス」が約8,600円であることを考えると半額以下。
にも関わらずクリアまでのプレイタイムは前作と同程度の約10時間だったんです!
しかも背景は作り込まれており、寄り道要素も盛り沢山なので、やり込み要素を含めたらさらに長く楽しめます。
大きな要因となっているのが成長要素。
今作ではレベルの概念が追加され、RPG寄りのバランス調整になりました。
強い敵に出くわした場合、寄り道をしてレベルを上げなければなりません。
イメージ的にはPS4/Xbox One「アサシン クリード オリジンズ」や「ボーダーランズ」シリーズみたいな感じ。
経験値を稼いでレベルを上げていくのが好きな場合、過去作より楽しめるかも知れません。
武器を切り替えて戦う楽しさ
このように本作はRPG寄りのバランス調整になっていますが、RPGと言えば属性の概念が常識と化していますよね?
今作も成長要素の強化に合わせて属性の概念を盛り込んでいました!
各武器には3種類の属性が存在し、組み合わせ次第で敵に与えられるダメージが大きく変わります。
中盤以降は硬い敵が大量に沸いてくるので、効率良く倒すには武器の属性をよく確認しなくてはなりません。
過去作でも武器を切り替えて戦う楽しさは存在しましたが、今作は属性の概念が加わった関係で戦略性が増していました。
協力プレイに対応!
「何故、今になって成長要素を強化したのか?」
ここまで読んだ方はそんな疑問を持ってしまったかも知れません。
ぼくが思うに成長要素を強化したのは協力プレイ型FPSになったことが大きな要因に感じます。
今作はオンラインに接続してプレイすることで協力プレイを楽しめるようになりました。
野良でも楽しめますが、フレンドと一緒にプレイする方がずーっと楽しく感じます。
何故かというと連携プレイが楽しめるからです。
こんな感じで様々な連携プレイが楽しめるように作られています。
さらに2人が協力しないと突破できない仕掛けも存在するので、協力プレイ前提にする意義は十分に感じられました。
え?オンライン協力プレイには抵抗があるって?
一応、AIのパートナーとの協力プレイにも対応しています。
オフラインでじっくり楽しみたい場合、こちらを選択したら良いでしょう。
箱庭マップを探索する楽しさ
ストーリーを進めていくのがメインのFPSは作品によって様々なマップデザインを採用しています。
道なりに進んでいくリニア型。開けた空間で好きな順番から攻略していくオープンワールド型。
大きく分けて2種類ありますが、今作の場合、リニア型とオープンワールド型の中間的なマップデザインを採用していました!
つまり、中規模なマップを行き来してメイン・サブを問わず様々なミッションをクリアしていく形式になっていたんです。
ミッションは並行して進めることができるので、過去作よりも自由気ままに楽しむことが出来ます。
もちろん、シリーズではお馴染みの拠点も健在ですよ。
拠点の中では様々なミッションを受注したり、初代「ウルフェンシュタイン」風のミニゲームを楽しむことが出来ます。
生活感のある絵作りも健在なので、辺りをじっくり眺めながらプレイすると世界に浸っていけるかも!?
前作の19年後を描いたストーリー
2017年に発売されたPS4/Xbox One/Switch「ウルフェンシュタインII:ザ ニューコロッサス」(以下、TNC)。
ナチスに支配された世界を舞台にしたFPSで、主人公の”B.J.”ブラスコヴィッチを操作して国土であるアメリカを奪還するストーリーが見どころでした。
今回レビューするPS4/Xbox One/Switch「ウルフェンシュタイン: ヤングブラッド」は「TNC」の19年後を描いています。
「ということは”B.J.”ブラスコヴィッチがおじいちゃんになっているんじゃ!?」
なんて思うかも知れませんが、今作の主人公は”B.J.”ブラスコヴィッチの双子娘なんです!
何故かというと”B.J.”ブラスコヴィッチが姿を消してしまったから。
「一体、”B.J.”ブラスコヴィッチはどこに消えたのか!?」
「19年後の姿はどんな感じなのか?」
「TNC」プレイヤーからするとそこが本作最大の見どころに感じました。
相変わらずツッコミどころ満載のストーリーですが、「TNC」プレイヤーは高いモチベーションで最後までプレイできるのではないでしょうか?
惜しいところ
あらゆる部分がスポイルされた
前述の通り今作は箱庭マップを行き来してキャラクターを育てていくゲームデザインへと変貌を遂げました。
これはこれで面白いとは思いますが、「TNC」で見られた味が大幅にスポイルされているのもまた確かだったりします。
スピード感のあるストーリー展開、テクニックで補えるゲームバランス。
この辺りを求めて本作に手を出した場合、ガッカリするかも知れません。
成長要素を加えたせいで低レベルだと敵が硬すぎて倒しにくいですし、ストーリーのプロットも大幅に簡略化されていますから。
しかも「TNC」の売上が低かったからか日本語吹き替えもされていません。
“B.J.”ブラスコヴィッチの渋い日本語音声が「ウルフェンシュタイン」シリーズの大きな魅力だったのに・・・。
中途半端な成長&ステルス要素
今作で強化された成長要素ですが、中途半端な部分もあります。
例えばこちらのレベルに応じて敵キャラクターのレベルが上昇するんですよ。
PS3/Xbox 360「ジ・エルダー・スクロールズV・スカイリム」のようなオープンワールド形式だったらまだしも、本作は小規模な箱庭形式です。
それでまともなバランス調整を行わないとはどうかと思いました。
ステルス要素にしても「とりあえず入れてみました」感が強く、ステルスキルだけで全滅できるような敵配置にしているようには感じられません。
この辺りは洋ゲーの大雑把な部分が前に出過ぎてしまいました。
全体のまとめ
成長要素を強化して協力プレイ型に特化した「ウルフェンシュタイン」。
価格が約4,000円であることから「TNC」の大型ダウンロードコンテンツを切り売りしたようなものだと思っていましたが、その割には大きく差別化を図っていました。
成長要素の強化によってコンパクトな内容の割には長く楽しむことが可能で、お買い得感はあります。
しかし、水で薄めたような印象も強く、「TNC」の流れでプレイすると濃度80%のカルピスを飲んだ後に濃度20%のカルピスを半額で飲まされたかのようでした。
濃度80%の味に慣れきっている場合、濃度20%は薄すぎます。
クリアまでのプレイタイムという体積は大差ないので成長要素が強い協力プレイ型のFPSをプレイしたい人にはそこそこおすすめ出来ますが、前作のような味は求めてはいけません。
濃度80%のカルピスを飲んだ後に濃度20%のカルピスを半額で手渡されたような協力プレイ型FPS!
こんな人には特におススメ。
・協力プレイFPS好き。
こんな人にはおススメできない。
・1人で楽しみたい人。
・密度を求めている人。
ウルフェンシュタイン: ヤングブラッド/お気に入り度【60/100%】
プレイした時間・・・約12時間
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Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
えっ??? 濃度2倍と8倍なら、8倍が濃いと思いますが?違いましたっけ?
濃度ってパーセント(%)で表されると思うので、パーセント表記のほうがわかりやすいです。
失礼しました、%表記に差し替えましたm(_ _)m
僕は昨日クリアしました。
COOP要素は悪くないしサブミッションのおかげでボリュームは本編並みだけど、ストーリーはアッサリしてるし、いままでのシリーズの良さが薄くなってますね。
特に言いたいことはストーリー中でも語られていた、ブラスコビッチ対ヒトラーのウルフェンシュタイン3出してくれ。
おお!早いですね!
今作はスピンオフとして新たなチャレンジをした作品というところでしょうか。
良さは失われていますが、チャレンジ精神は買いたいと思います。3は2年後くらいに出るのかな?
カルピスの例えは言い得て妙ですね♪
トロコンを目指していてパートナーが地味に邪魔だったので、ある程度命令出来たら良かったのになぁと思いました(笑)
あとCo-opのラグが酷かったのが気になりましたねぇ。
まぁサーバーの性能もお値段分といったところでしょうか…(笑)
ありがとうございます!トロコンを目指していたらパートナーが邪魔に感じてきましたかw Co-opゲーはそこが悩みですね~。
全体的にはミドルプライスになんとか収めたようなゲームに感じました。