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カービィのエアライド/GC
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2003年7月に発売されたGC「カービィのエアライド」のレビューをしていきます。
本作はカービィが主人公のレースゲームですが、スピンオフ作で済ませたら勿体無いくらい良く出来ているんですよね。
宙に浮いたマシンの独特な操作感とか、レースゲームにローグライクの要素を加えたようなシティトライアルの中毒性とか、他にはない魅力があります。
そのうえで初心者に優しいゲームデザイン、コピー能力を使ってのアクションといった「星のカービィ」シリーズの伝統を継承しているので、実によくまとまった作品だと思いました。
世間でも好評で、販売価格は2000年代後半辺りから急上昇。
2010年代に入る頃には新品が数万円単位で取引されるほどのプレミアが付くようになり、ゲームキューブソフトの中では最も相場が高いタイトルとなりました。
ここからはそんなGC「カービィのエアライド」の良いと思った点から書いていきます。
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- ワープスターに乗ってコースを走行していくレースゲーム。
- ボタンを押さなくても勝手に走行する。
- 箱庭マップでアイテムを集めて勝敗を競う「シティトライアル」も収録。
初リリース日 | 2003年7月11日 |
対応ハード | GC |
ジャンル | レース |
推定クリア時間 | 40~50時間(クリアチェッカーコンプ) |
売上 | 初週8.5万本/累計45万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
シンプルな操作性
本作の操作方法は超簡単!
スティックとAボタン、これだけで楽しめてしまいます。
レースゲームと言えば色んなボタンを使ってアクションを行うものなので、ここまでスマートにまとめてくるとは驚きました。
何故、1本のスティックと1つのボタンだけで楽しめるのでしょうか?
大きな要因となっているのが、アクセルの概念が存在しないことです。
レースゲームと言えばボタンを押し続けてマシンを前進させるものですが、本作ではボタンを押さなくても勝手に前進します。
なので、スティックを倒すだけでコースを走行できてしまうんですね。
唯一使用するAボタンにしても色んな機能を持たせています。
通常時に押すと地面に接地。
一瞬だけスピードを落とすことが可能で、長押しをするとマシンを完全に止めることができます。
その際にボタンを離すとチャージダッシュが発動。
マシンによってはとんでもない速度で前進することができます。
カーブで上手く使うと通常時よりも速く曲がれるので、ここに本作の面白さが集約しているんじゃないかと思いました。
どのタイミングで地面に接地してチャージダッシュをするのか?
突き詰めていくと「マリオカート」のドリフト&ミニターボに通ずる楽しさが生まれていきます。
このようにAボタンにはブレーキやドリフト、チャージダッシュの役割を持たせているんですが、それだけではありません。
敵が近くにいる時にボタンを押すと吸い込んで能力をコピーしますし、コピーした状態でボタンを押すと攻撃技を発動することができます。
また、地面に接地することで床に設置された仕掛けを作動させることもできるので、プレイしている時は
と感心しました。
慣れてくると当たり前のように感じますが、色んなボタンを使わなくても良いので、初心者のハードルをグッと下げている印象です。
個性豊かなマシン
ゲームを進めていくと様々なマシンを使えるようになります。
レースゲームではありがちですが、本作の場合、バランス調整がぶっ飛んでいます。
プッシュ(ブレーキ)中しか方向変換できない代わりに加速が優れているマシンとか、チャージダッシュが使えない代わりにすべての能力が優れているマシンとか。
どのマシンもパラメーターを少しイジったなんてものではなく、100を0にするとか、極端な調整をしています。
なので、マシンを変えるだけで全く別のゲームをやっているかのような印象を持ちました。
この点は賛否が分かれるところですが、ぼくとしては気に入ってます。
パラメーターを少し弄っただけのマシンが大量にあっても印象に残りませんから、それだったら極端な調整をしてくれた方が個性が際立って印象に残りますからね。
個人的に好きなマシンは
- ロケットスター
- ワゴンスター
- ルインズスター
です。
ロケットスターはチャージダッシュの威力がずば抜けているところ。
ワゴンスターは全体的に能力が優れているところ。
ルインズスターは加速の速さが好きです。
反面、どのマシンも致命的な短所もあるので、どのようにして長所でカバーするのか考えるのが楽しいんですよね。
やり込みのモチベーションになるクリアチェッカー
本作にはレースゲームでは定番のグランプリやストーリーモードは搭載されていません。
やることはコースを選んで周回やタイムアタックをするだけで、淡々としています。
しかし、クリアチェッカーというやり込み要素によってモチベーションを維持できていると思いました。
クリアチェッカーは本作のクリア率を表す指標なもので、特定の条件を満たすとマスが埋められていきます。
で、マスが埋められると隣り合うマスの解禁条件がわかったり、ご褒美が貰える場合もあるんですよ。
ご褒美の内容はサウンドテストの曲目追加や新コース、新マシン、新キャラ、新ルールなどなど。
ご褒美が貰えることでゲーム内容が拡張されていくので、クリアチェッカーを埋めるのが癖になってきます。
ゲーム側に提示されたミッションをこなしていくのは受動的に感じますが、一方では本作の奥深さに気が付くきっかけにもなると思いました。
というのも、クリアチェッカーの中には本気でプレイしないと埋められない項目があるからです。
例えば特定のマシンを使ってとあるコースで○分○秒以内にゴールしろとか。
適当にプレイしているだけでは絶対に達成できないので、なんとかして上級者向けのテクニックを探し出し、目標タイムに達した時に思ったんです。
このゲーム、めっちゃ奥深いと!
当初は簡単操作の淡白なゲームだと思っていたので、こんなにも奥深いゲームだとは思いませんでしたよ。
「クリアチェッカー」に相当するシステムは本作以降に発売された「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズや3DS「新 光神話・パルテナの鏡」でも採用されました。
パーティゲームとして楽しめるウエライド
本作では通常のレースだけではなく、頭上視点のレース(ウエライド)も楽しむことができます。
どのコースもコンパクトではありますが、その分、乱戦になりやすいので、パーティゲームとしては良いかなと思いました。
イメージ的には「マリオカート」シリーズで定番の「ベビィパーク」のような感じでしょうか。
1周するのに掛かる時間は10秒未満。
少し差をつけられたら周回遅れになるほど短く、お邪魔アイテムも出てくるので、高確率で足の引っ張り合いになるんですよね。
また、タイムアタックではインコースを攻めてタイムを縮めるのが面白く、通常のレースとはまた違った魅力を感じました。
シティトライアルが面白過ぎる
そして本作で最大の魅力となるのがシティトライアルです。
シティトライアルでは街中でアイテムを集めてマシンを強化し、一定時間経過後にスタジアムでバトルをするというルールを採用しています。
これがですね、めちゃくちゃハマるんですよ。
その中毒性の高さは本編のエアライドを超えるくらい。
何がそんなに面白いのか?
ぼくはランダム性、探索性、アドリブ性の3つがあると思っています。
街中に出現するアイテム、マシンはランダム。
プレイする毎に出現位置やタイミングが変化するので、街中をくまなく探索しないといけません。
また、一定時間経過するとランダムイベントが発生。
ダイナブレイドが襲来したり、ニセモノのアイテムが混合したりと色んなことが起きるので、常に新鮮な体験を味わうことができます。
スタジアムでの対戦ルールも数十種類の中からランダムで選ばれますし、このランダム性の高さはローグライクゲームに通ずるものがあると思いました。
一方ではアドリブ性の高さも持ち合わせていて、スタジアムでのバトルが始まるまでは何をしても良かったりします。
アイテムを集めてマシンを強化するのはもちろん、パーツを集めて伝説のエアライドマシンを完成させたり、ライバルの邪魔をするのも構いません。
こうしたアドリブ性の高さはプレイヤー同士での対戦時に真価を発揮するので、友達と集まってのプレイがめちゃくちゃ面白いんですよ。
残念ながらオンラインプレイには対応していませんが、同じ空間で対戦するからこその面白さがシティトライアルにはあると思っています。
ぼくの場合、「大乱闘スマッシュブラザーズDX」と並んでゲームキューブの対戦ゲームとして大活躍しました。
桜井テイストが満載!
本作は桜井政博さんがディレクターを担当しています。
桜井政博さんといえば「星のカービィ」シリーズの生み親で、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズも手掛けています。
そのため両シリーズで見られたエッセンスが詰め込まれていて、独特な良さを感じました。
スタイリッシュなデザインのメニュー画面、爆速のロード時間、シンプルな操作性、上級者向けの様々なテクニックなどなど。
ユーザー目線でものづくりをされている反面、個性を出すところは出していて、非常に良いバランスで作られています。
惜しいところ
通常モードのコースが少ない!
本作のコースは隠しを入れてもたったの9種類しかありません。
その分、1つ1つは詰め込まれていますが、同時期に発売されたレースゲームと比べたら少なく感じます。
「F-ZERO GX」は26種類。
少ないと思っていた「マリオカート ダブルダッシュ!!」でさえも16種類ものコースが用意されていますからね・・・。
まあ、ウエライドの短いコースを含めたら16種類になりますし、シティトライアルという無限に遊べるモードも収録されているので、ボリューム不足とは思いませんでしたが。
操作キャラが少ない
レースゲームと言えば色んなプレイアブルキャラクターが存在します。
しかし、本作ではカービィの他に2体しかいないので寂しく感じました。
色んなキャラクターを使えたらキャラゲー的な魅力が増すと思うんですけどねぇ。
注意点
操作が淡白
操作形式はシンプルにまとまっていますが、レースゲームに慣れていると淡白に感じるかもしれません。
通常のレースゲームではボタンを押してアクセルを踏むのが基本となっていますが、本作では自動でアクセルを踏む仕様になっていて、ボタンを押すとブレーキが掛かってしまいますからね。
慣れないうちにはどのタイミングでボタンを押せば良いのかわからなくなりがちなので、淡白に感じる恐れがあります。
コツを掴むとタイミング良くボタンを押していく音ゲーのようなものだとわかって楽しくなってくるんですけどねw
カービィのエアライドのレビューまとめ
初心者向けのレースゲームに見せかけた尖った作品。
「マリオカート」の亜流なんてことは決してなく、本作独自のテクニックが満載で、唯一無二のレースゲームとなっています。
見どころが非常に多い作品なので、いつかまた復活して日の目を見てほしい!
こんな人には特におススメ。
・友達と対戦できる機会が多い人。
・桜井さんのゲームが好きな人。
こんな人にはおススメできない。
・アクセルボタンがないと物足りなく感じる人。
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今日はスマブラ対戦ありがとうございました!
楽しかったです+。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚
ホント、相手にならなくて申し訳ないです('・c_・` ;)
弱いですが、良かったらまた対戦してください♪
ワ――゚.+:。ヾ(o・ω・)ノ゚.+:。――イ