
ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)/Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2019年8月に発売されたSwitch「ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)」のレビューをしていきます。
本作はプラチナゲームズが贈る新作アクションゲームになりますが、質の高い食材をお構いなしに盛り込んだ力作でした!
個人的にプラチナゲームズはスタイリッシュなアクションバトルに全振りした開発スタジオという印象があります。
「如何にカッコいいアクションをプレイヤーに体験してもらえるのか!?」
そこばかりを意識するあまりそれ以外の要素はイマイチに感じることも多かったんですが、今作はあらゆる部分のクオリティが高水準に達していたんです!
そのうえ従来の作品では見られなかった新しい試みも満載なので、メタスコアが88点になるのも納得しています。
ただ、ぼくの場合、異物が混入しているかのような噛み合わせの悪さも感じてしまいました。
それ故にプレイを止めてしまうこともしばしばあり、クオリティの高さに反して心から「好き!」と言える域には達していません。
ここからはそんなSwitch「アストラルチェイン」の良いと思った点からまずは書いていきます。
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
- 章仕立てのアクションゲーム。
- 主人公とレギオンの2体を操作して戦える。
- 事件を捜査する捜査/探索パートも存在。
初リリース日 | 2019年8月30日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | 3Dアクション |
推定クリア時間 | 15~20時間 |
売上 | 初週3.2万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
今までにない操作感覚のデュアルアクション!
とにかく要素が多すぎる「アストラルチェイン」ですが、特筆したいのがデュアルアクションになります。
なんと、本作は3Dアクションゲームでありながら2体のキャラクターを同時に操作できるんです!
左スティックで主人公。右スティックでパートナーのレギオン。
こんな感じで2体のキャラクターを同時に動かすことが出来ます。
ただし、攻撃アクションを行えるのは主人公のみ。
レギオンはオートで攻撃を行うので、とりあえず敵に近付きさえすればOKとなっています。
面白いのが、鎖に繋がれていることを活かしたアクション。
主人公とレギオンは鎖に繋がれているんですが、これは飾りではありません。
例えばレギオンを操作して敵の周りをグルっと1周するとします。
すると、「チェインバインド」という拘束アクションが発動するんです!
発動中は一定時間攻撃を当て放題なので、積極的に使っていきたいアクションに感じます。
ぼくは今までに数多くのアクションゲームをプレイしてきましたが、こんな操作感覚のゲームはプレイしたことがありません。
本作をプレイしてアクションゲームはまだまだ無限の可能性を秘めていると思いました。
デュアルアクションを駆使した探索/謎解き
デュアルアクションの凄さはこんなものではありません。
ゲームを進めていくと最大で5種類ものレギオンを切り替えられるようになり、それらを駆使しなければ先に進めなくなるんです!
特定の方向に斬撃する、重い物を持ち上げる、遠く離れた的に当てる etc…
各レギオンにはこのような専用のアクションが用意されています。
ゲームを進めていくとこれらのアクションを活用して仕掛けを解く必要になるので「ゼルダの伝説」シリーズを彷彿しました。
爆弾で大岩を壊す、ブーメラン/弓矢で遠く離れた的に当てる。
「ゼルダの伝説」シリーズではこのような謎解きに比重が置かれたゲームデザインになっていますが、「アストラルチェイン」にもそのエッセンスが盛り込まれていますw
ぼくは「ゼルダの伝説」シリーズが好きなので、謎解き要素自体は楽しめました。
ただ・・・(個人的に合わない&気になったところに続く)
独自のアクション性で差別化を図っている捜査/探索パート
本作の主人公は警察の特殊組織になるので、事件の捜査もしなくてはなりません。
という訳で各ミッションでは捜査パートも挿入されるんですが、予想以上に本格的な作りでした!
捜査パートでは事件が起きた現場の捜査/探索を行うことになります。
イメージ的には欧米のAAA級タイトルで見られる証拠集めを行うような感じ。
証拠を1つずつ探して事件の流れを紐解いていくので、推理アドベンチャーゲーム的な楽しさを感じます。
今作ならではだと思ったのが、デュアルアクションを駆使した謎解きも絡めていること。
普通のゲームだったら捜査中は周辺を探索するだけに留めると思うんですよ。
ところが今作の場合、捜査中もレギオンとのデュアルアクションをバンバン使わなくてはなりません!
レギオンを操って盗み聞きをしたり、匂いを手掛かりに怪しいところを掘り当てたり・・・。
事件の証拠をすべて見つけるにはヒラメキが求められ、一筋縄ではいきません。
惹き込まれるストーリー
個人的にプラチナゲームズが手掛けるタイトルの多くはストーリーにはあまり惹き込まれませんでした。
なんというか、魅せることばかりを重視してプロモーションビデオを見ているような感じがしたんですよ。
一方、今回レビューするSwitch「アストラルチェイン」の場合は違います。
まるでアニメやJRPGのような躍動感のあるストーリーが展開されるので、特に終盤の展開は惹き込まれました!
「『アストラルチェイン』は従来のプラチナゲーと何が違うのか?」
そんな質問が飛び込んできた場合、ぼくは躍動感のあるストーリーを挙げます。
具体的に言うと従来のプラチナゲーと比べて人間描写がしっかり描かれていたんですよ。
その影響でキャラクターに感情移入がしやすくなっています。
ポイントなのが、主人公を男女の中から選べること。
選ばなかった性別の主人公はゲーム中で相棒として登場するようになり、ストーリーに大きく絡んできます。
おかげで感情移入の度合いがさらに高まり、要所要所で胸が痛くなりました。
実質2キャラ分のデータを作っていることになるので開発の手間は掛かっていると思いますが、その恩恵は十分に感じられます。
グラフィックのクオリティや没入感が凄い!
2019年現在、Switchというゲーム機は性能面では決して最先端ではありません。
そんな先入観を持って本作をプレイするとたまげました!
このゲーム、技術的にもかなり凄いことをやっていますよ!
例えばミッション中はロード時間がほとんど発生しません。
おかげで「捜査」「戦闘」という一見すると別物に見えるシチュエーションに連続性が生まれているので没頭してプレイ出来ました。
グラフィックのクオリティは和ゲーとしてはかなりのレベル。
キャラクターの造形は桂正和氏のイラストアートを見事に再現していますし、環境破壊描写にも力を入れているので迫力があります。
キャラクターの挙動は地に足が付いたような感じ。
プラチナゲームズが手掛けるアクションゲームの挙動って割とスピーディな印象でしたが、今作はリアル方面に寄せています。
人によってはモッサリに感じるかも知れませんが、その分アクションに重みがあって個人的には好みの調整です。
特に戦闘中はモーションをしっかりと確認ができるので状況を把握しやすく感じます。
歴代プラチナゲーの集大成的な側面も!?
プラチナゲームズは本作を記念碑的な位置付けにしたいのでしょうか?
過去作で見られた要素をふんだんに盛り込んでいるので味付けが凄いことになっています!w
以下、本作に登場する歴代プラチナゲーのエッセンスをまとめてみました。
- 章仕立て → ベヨネッタ、他
- バイクシューティング → ベヨネッタ
- リザルト画面 → ベヨネッタ、他
- 回避時のスローモーション → ベヨネッタ
- 自由な方向に切断 → メタルギアライジング
- RPG要素 → ニーア オートマタ
- サブクエスト → ニーア オートマタ
もうね、ごった煮感が凄すぎますw
全体的に「詰め込められるものは何でも入れておけ!」精神で作られている印象で、1周プレイだけでも充実感を味わえました。
にも関わらずクリア後には大ボリュームなやり込み要素が追加されるのですからサービス精神旺盛にも程がありますw
本作の定価は8,500円以上とSwitchソフトにしては高めの価格設定になっていますが、最後までプレイして納得しました。
このゲーム、かなりの開発費が注ぎ込まれていますよ!w
加点方式で見た場合、かなりの高得点になるタイプのゲームに感じます。
個人的に合わない&気になったところ
スタイリッシュアクションバトルとの噛み合わせが悪い捜査パート/謎解き要素
「戦闘以外にどんなゲーム体験を盛り込めば良いのか?」
スタイリッシュ×リニア式アクションゲームにはこのような課題があるように感じます。
やはり、10時間ずーっと戦闘を繰り返すだけでは単調になってきますから、緩急が必要だと思うんですよ。
だからこそ謎解きやムービーシーンを盛り込むんだと思いますが、これらの要素はスピード感のあるスタイリッシュアクションバトルとの噛み合わせが悪く感じます。
「華麗に敵を倒して乗ってきた!」なんて時に難しい謎解きで足止めさせられたり操作できないムービーシーンが盛り込まれたら熱中度が下がってしまいますから・・・。
その点、今回レビューするSwitch「アストラルチェイン」はムービーシーンのバランス配分に関してはよく考えられていました。
ムービーシーン自体はあるにはあるんですが、脚本をリアルタイムで展開される道中での会話にも振り分けているので程良い長さになっています。
ただ、捜査パートや謎解き要素によってせっかくの没入感が帳消しになっている部分が散見されました。
前述の通り捜査パートや謎解き要素の完成度自体は高く感じます。
しかし、変に力を入れすぎているあまり数十分足止めされることも多く、せっかく勢い付いてきたのに何度も熱が冷めてしまいました。
その影響でゲームプレイを止めてしまうこともしばしばあったので、やはり、捜査パートや謎解き要素はスタイリッシュアクションバトルとの噛み合わせが悪く感じます。
例えばこれらの要素がクリア必須ではなくサブクエスト的な存在だったら良かったんですよ。
でも、本作の場合はスピード感のあるスタイリッシュアクションバトルの合間に挿入されるので足止めされた感がありました。
誤解のないように書いておきますが、ぼくは謎解き要素自体は好きです。
でも、華麗に敵を倒してテンションが上がっている時に「難しい問題を解きなさい!」なんて言われたら水を差された感じがするんですよ。
スタイリッシュアクションバトルと謎解きは使用する頭の箇所が違いますから・・・。
この辺りはプレイヤー次第ではありますが、捜査パート/謎解き要素はもう少し邪魔にならない難易度にした方が良かった気が?
皮肉なのが、スタイリッシュアクションバトルの完成度が高すぎること。
アクションはめちゃくちゃカッコいいし、カメラアングルも秀逸。
だからこそテンションが上って一気に進めたくなるんですが、合間に気合い入り過ぎの捜査パート/謎解きが挿入されるので不快感にも似た感覚を味わってしまうんですw
謎解きエリアに穴が多くて何度も戻される
全体的に謎解きエリアには穴が多く感じます。
穴に落ちると短いカットシーンが挿入されて少し前からやり直しになるのでテンポが悪くなるんですよ。
厄介なのが、中盤以降は動く床を飛び移っていくエリアが増えること。
「スーパーマリオブラザーズ」のようなジャンプアクションだったら良かったんですが、レギオンを駆使したジャンプはそこまで高く飛べません。
それ故に何十回も穴に落ちてしまい、やる気が削がれてしまいました。
ただでさえ難しい謎解き要素で足止めされることが多いだけにこの辺りもやり過ぎてしまった感じがします。
何度も言うように本作はレギオンを駆使したスタイリッシュアクションバトルが真骨頂です。
スタイリッシュアクションバトルでテンションが上がっている時に何度も穴に落とされたらやる気が削がれてしまいます。
細分化されたカスタマイズ要素
カスタマイズ要素でゲームの奥を深くしたかったのでしょうか?
本作はスタイリッシュ×リニア式アクションとしてはカスタマイズ要素が必要以上に細分化されています。
例えばゲームを進めると5種類のレギオンを切り替えられますが、それぞれに以下のようなカスタマイズ要素が存在するんですよw
- ポイントを振ってのスキルツリー
- セットすることでステータスを強化できる装備アイテム(アビリティコード)
- セットすることで様々な技を繰り出せるレギオンスキル
- メンテナンス
- カラーリングチェンジ
見た目のカスタマイズ要素に関しては+αなのであってもなくても別に良いと思います。
しかし、ステータスの強化周りに関してはゲームを進めるうえで重要になってくるのである程度はカスタマイズしなければなりません。
多少の強化要素はあっても良いと思いますが、さすがに5種類ものレギオンを細かく育成するのは面倒に感じました。
このような要素は自由度が高いRPGだったら必要に感じますが、本作はスピード感が重視されるリニア式アクションゲームです。
そんなゲームに「ここまで細分化されたカスタマイズ要素は必要なのか?」と疑問に感じます。
全体のまとめ
新要素だけではなく歴代プラチナゲーのエッセンスも盛り込んだ渾身の逸品。
任天堂の協力があったとは言え新規タイトルでここまで力を入れてくるとは恐れ入りました。
ただ、各要素の相性を気にせず盛り込んでいる面が散見され、噛み合わせが悪い部分も目立っています。
例えで言うと特産品のご飯と牛乳を合わせて飲食している感じ。
やはり、ご飯と牛乳って合わせて飲食するには相性が悪いと思うんですよ。それよりはご飯とお茶の方が合っているように感じます。
このように本作は噛み合わせが悪い部分も目立っているので、熱中して一気にクリアすることは出来ませんでした。
ぼくの場合、本当に面白いゲームだったら1日10時間ぶっ通しでプレイするんですよ。
一方、本作の場合は2時間以上ぶっ通しでプレイすることは出来ず、他のゲームに浮気してしまうこともありました。
しかし、プレイして「凄いゲームだなぁ」と思ったのも確かで、絶賛されるのも納得しています。
「複雑に絡んだ各要素をどう受け止めるのか?」
それ次第で印象が変わってくる作品。
個々の要素は高品質なので、そこは過去に発売されたスタイリッシュ×リニア式アクションゲームと一線を画しています。
質の高い食材をお構いなしに盛り込んだ力作!
こんな人には特におススメ。
・スタイリッシュアクション好き。
こんな人にはおススメできない。
・謎解き/探索が苦手な人。
アストラルチェイン/お気に入り度【70/100%】
プレイした時間・・・約20時間
累計1,000記事突破!KENTがプレイしたゲームのレビュー記事一覧へ
Nintendo | PlayStation |
Xbox | etc |
おお!もう3時間もやられましたか。
僕は昨日の深夜に20分ぐらいやりました。
なのでまだ完全な評価はできませんが、実際に操作してみたら操作が心地よくてぶっ飛ばされますね。
新規タイトルなこともあって、実際に遊ぶまで全然期待してなくてただでさえ「ゼルダ夢島」の抱き合わせならって感じで購入したものですが、なんかそういう気持ちで買ってしまって申し訳なくなりましたよwww
こういうゲームは主人公ちゃんのセッティングも序盤のおもしろさの一つですよね!
そこをまず深夜に堪能しました(^^)
ショートボブのヘアスタイルと褐色系の肌があってナイスでした。
くちびるの色までも設定できるのは流石にすげ〜ってなりましたwww