どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は「ドンキーコング バナンザ」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください!
このゲーム、アクションゲームの常識を全部壊しています!
見えているものはほとんど壊せたり、大半の崖を登れたり。本来だったら制限を設けるようなところもガンガン進めてしまうので、なんて掟破りなんだと思いましたw
前提として、本作はストーリーを進めていくアクションゲームです。この手のゲームって目的に向かって進むものなので、何らかの制限を設けたほうが作りやすいと思うんですよ。
本作ではそういった制限を極力取っ払ったうえで面白さを実現しているので、とんでもないことをやっています!
もうね、アクションゲームの歴史を塗り替えたといっても良いんじゃないでしょうか?
本記事ではそんな「ドンキーコング バナンザ」の良い点や惜しい点を語っていきます。
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- ドンキーコングと少女ポリーンが活躍する探索型の3Dアクションゲーム。
- 目的を果たすために地下世界の奥へ進んでいく。
- バナモンドや化石を集めるとゲームを有利に進めることができる。
初リリース日 | 2025年7月17日 |
対応ハード | Switch2 |
ジャンル | 3Dアクション |
推定クリア時間 | 30~40時間(真エンディングまで) |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
ストレス皆無なアクション性

本作で特に良いと思ったのが、ストレス皆無なアクション性です!
アクションゲームを遊んでいると、何かしらのストレスを感じることがあります。
キャラクターの移動が遅くてモッサリしている、取りこぼしたアイテムの回収が面倒。
最初は行動できる範囲が狭い、攻撃が貧弱など気持ちよく遊べないこともあったんですが、本作ではそんなことが全然ありません!
キャラクターは軽快に動いてくれますし、取りこぼしたアイテムもハンドスラップによってすぐに回収できます。

ドンキーコングって見た目がゴツいので移動が遅いのかと思っていましたが、本作ではビックリするくらいサクサク動いてくれますw
何よりも凄いのが、プレイヤーが好きなように道を作れることです。従来のアクションゲームでは開発者が敷かれたレールの上を進んでいくような形式でした。
ところが本作の場合、パンチで壁や地面を壊せるので、塞がれているところも強引に進めることができますw
イメージ的にはモグラになったような感じでしょうか。パンチをする度にドカドカと気持ちの良い効果音がなったり、HD振動2がブルっと震えるので、見えているものは全部ボコボコに壊して進みたくなりますw

しかもですね、このゴリラさん、制限なく崖を登れるんですよ。ゲージを消費して進むなんて要素はありませんし、登る時にモタつくこともありません。最初から猛スピードで進んでいけるので、主人公のインフレ感が凄いですw
ストレスを解消できるゲームってスマブラや無双が定番でしたが、「ドンキーコング バナンザ」がそれを塗り替えたといっても良いんじゃないでしょうか?w

そんな爽快感をさらに高めてくれるのが、バナンザ変身!
ゲームを進めるとドンキーがいろんな姿に変身します!特にバナンザ変身は一定時間パワーアップするので、もはやラスボスを操作しているのかと思いましたw
いやぁドンキーさん、あなたが敵じゃなくて本当に良かったですw
Switch2の性能によって実現したゲーム性

このように本作はストレス皆無なアクション性を実現していますが、忘れてはいけないのが、Switch2の性能を活かしていることです。
Switch2はSwitchから大幅にスペックアップしています。
これによって複雑な処理が可能になったので、ほとんど処理落ちすることなく何でもかんでも壊せるようになりました!

例えばこちらのアイスクリーム屋さん。一見すると可愛らしい外観ですが、実はこのお店…

パンチで全部壊せますし、店員さんも粉々にできますw
今までのゲームって暗黙の了解で壊せるところと壊せないところがハッキリしていたので、まさかここまでぶっ壊せるとはw
なんでも本作、「マインクラフト」と同じ仕組みで作られているようですね。

「マイクラ」ではボクセルという立方体が組み合わさって作られています。これらの立方体は壊したり、積むことが可能で、突き詰めていくといろんな建物を作ることができます。

本作ではそういった技術を使って処理されているので、これだけ何でも壊せるようです。
でもその割には見た目が立方体っぽくないですよね?
開発者によると、
ボクセルというのはあくまで内部の構造の話で、遊んでいる方がボクセルだと気がつかないような見せ方にすることを意識した
ようです。
まあ言われてみるとたまに角張った地形が見当たりますが、基本的には自然に作られているので、よくできていると思いました。
個人的にはほとんど気になりませんでした。一部では処理落ちが指摘されていましたが、大半のステージでは滑らかに動作しますし、エリア間のロード時間もほとんどありません。
そのうえでめちゃくちゃ細かい破片が飛び散ったりするので、Switch2のマシンパワーを実感しました!
実は本作、当初はSwitchで作られていたようですけど、途中でSwitch2専用に切り替えたようですね。
もしSwitchで発売された場合、処理落ちしたり、殺風景になったでしょうから、Switch2専用にしたのは正解だと思いました。
少女ポリーンと旅をしている感

ここまで本作のアクションについてお話してきました。
まあ大体は発売前から分かっていたことなんですが、意外だったのが、RPG的な旅をしている感覚です。

ある程度進めると、少女ポリーンが仲間になります。彼女は歌うのが好きな13歳で、「地上に戻る」という願いを叶えるため、ドンキーと行動を共にします。
その際には各ステージの奥へ進んでいくことになるんですが、その過程が意外なくらいRPGっぽかったので驚きました。

大きな要因となるのが、いろんな街をハシゴして進めていくことです。各ステージには集落が存在して、そこにはいろんな種族が暮らしています。
ドンキーたちはそんな集落を転々として進んでいき、街で起こった異変を対処しながら奥を目指していくんですが、どうでしょう?実にRPGっぽいですよね?

しかも特定の場所には別荘を建てることができまして、そこで削られた体力を回復する要素もありますし、寝る前にはポリーンとのランダムイベントも発生します。
このイベントが実に生活感があって、めちゃくちゃ旅をしている感覚があるんですよね。
ドンキーの3Dアクションゲームって広いマップで好きなようにアイテムを集めるものだと思っていたので、ここまでRPG感があるとは思いませんでした!

極めつけが、ドンキーとポリーンの絆です。2人はひょんなことから出会うことになりまして、最初は息が合わないこともあったんですが、一緒に困難を乗り越えることで絆が強固なものになります。
特に終盤はハプニングが起こるので、その後の展開はグッと来るものがありました。
ポリーンといえば初代ドンキーでさらわれる印象が強かったので、まさかこんな展開が待っているとは!?
大きなオスゴリラと小さな少女。見た目も中身も相反する2人ですが、冒険を進めることで絆が強くなっていきます。

そんな絆を強調しているのが、少女ポリーンの声です。
なんと彼女の声はフルボイスになっていまして、日本語音声で色々と喋ってくれます。
戦闘中に状況を教えてくれたり、イベントシーンではその時の感情を言語化してくれたり。ドンキーだけでは説明しきれない情報を補完してくれるので、ストーリーに起伏をもたらしています。

そういう意味ではドンキーのデザインが変わったのも良いですね。ドンキーの旧デザインって表情の変化をつけるのが難しい感じでしたが、本作では激しく変化するので、感情移入がしやすくなっています。
個人的には旧デザイン、思い入れがあるので変わる時は戸惑いましたけど、プレイしてからはこれで良かったと思いましたね。
制限がなくなったことで生まれた中毒性

ここまでの話を聞いていただけたら分かるように、本作は魅力的なストーリーが展開されます。
ですので一気に進めたくなるんですが、それ以上に誘惑が凄いので、気が付いたら寄り道しまくっていましたw
誘惑になったものをザックリ挙げていくと、
- 壁に埋まった金塊
- 壁や地面に埋まっている化石やバナモンド
- 近づくと逃げ出す住民
- 意味深な石板
- アイテムが入った木箱
- 各ステージ特有の仕掛け
など「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」や「ティアーズオブザキングダム」以上に寄り道したくなる仕掛けが詰まっていますw

特にやられたのがハンドスラップのソナー能力です。これを使うと壁や地面に埋まっている化石やバナモンドが透けて見えるので、気になって集めに行ってしまうんですよね。
その結果、「ストーリーが気になるのに寄り道をする」という矛盾した展開にしょっちゅうなりましたw
用意されている収集アイテムは1,000個以上。化石を含めると「スーパーマリオ オデッセイ」以上も隠されています。
これだけ多いと集めるのが大変なんですが、本作の場合
- ソナーで壁や地面に隠れたアイテムが分かる
- 壁や地面を好きなように壊せる
- 制限なく崖を登れる
- 移動が軽快である
ことからサクサク集まるので、止め時が全くわかりませんw
もうね、ほかのゲームと比べて2~3倍の速さで次の収集アイテムが見つかるので、倍速で探索しているような印象を受けましたw
でも目的がないとアイテムを集める気にはなれませんよね?
本作の場合、化石やバナモンドを見つけることでドンキーたちを強化できるので、必然的に探索したくなります。

化石で追加効果が付与されるファッションアイテムを購入したり、バナモンドを集めてドンキーを強化したり。集めるほど有利に進めることができます。
ここでポイントなのが、中盤以降は基本難易度が上がることです。敵の攻撃を数発食らっただけでミスになりますし、その攻撃もどんどん激しくなります。
正直、ドンキーが強すぎるので最初はヌルゲーになるかな?と思いましたが、全然そんなことはありませんでしたw
油断しているとあっという間にやられてしまうので、むしろ寄り道をしてドンキーをどんどん強化していかないとキツイです。
それでも上手いプレイヤーだったらほとんど強化せずに進めると思いますけど、若干アクションRPG寄りのバランスになっていると思いましたね。
ファンサービスのオンパレード

そしてドンキーファンとしてどうしても語りたいのが、ファンサービスのオンパレードです。
やりすぎなくらいやっているので、昔からドンキーのゲームを遊んでいると感動せずにはいられません。
まず事前情報で分かっていた点をお話しますと、遺跡チャレンジで見られるオマージュネタです。

謎の遺跡ではいろんなチャレンジに挑むことができます。
制限時間内にすべての敵を倒したり、アスレチックステージをクリアしたり。反射神経やヒラメキが求められるんですが、その中には歴代シリーズで見られた仕掛けも確認されています。
「スーパードンキーコング」のジャングルやトロッコステージ。初代ドンキーコング風のステージ。さらには「2」のトゲトゲたる迷路をオマージュしたステージもあります。
流れているBGMも原曲をアレンジしたバージョンなので、見つけた時はテンション上がりました!

感心したのが、オマージュの解像度が高いことです。見た目だけではなく、原作で見られた特性も再現しているので、開発スタッフのドンキー愛が伝わってきました!
ステージの入口付近に秘密を盛り込むとか、ゴール地点の見えないところにタル大砲を設置するとか。原作で見られた癖みたいなものも再現しているので、上っ面なオマージュではないと思いました。

ほかにもクランキーやランビ、ディディーやディクシーといったお馴染みのメンバーが登場するとか。歴代シリーズのネタが満載なのでファンにはたまりません。
ただ本作のファンサービスってこんなもんじゃないんですよ。ほかにもビックリするような仕掛けが隠されているので、記事の終盤で語っていきます。
惜しいところ
遊び方によっては3D酔いする

本作は壁や地面を壊して進めるので、適当に壊していると、閉所に進んでしまいます。
その際にはカメラの距離や視点がめちゃくちゃなことになりやすいので、人によっては3D酔いをするかもしれません。
「ドラクエビルダーズ1」を遊んだときも思いましたけど、壁や地面を壊せるゲームは三人称視点だとカメラワークが悪くなりますね。
一応、本作では壁を壊している時は断面が見えるように調整されていますが、まだ厳しいところがあります。
やや特殊で混乱するボタン割り当て

本作は今までにないタイプのゲームなので、ボタンの割り当ては特殊です。
X・Y・Bでパンチで、Aでジャンプ。ZRで破片を掴んで、もう一度押すと狙い打ち。ZLで破片スケボー。
といった感じで各ボタンにアクションが割り当てられているので、ほかのゲームに慣れていると混乱します。
まず混乱したのが、Aボタンでジャンプすることです。最近のゲームってBボタンでジャンプするものなので、最初はなかなか慣れませんでした。
ただパンチはYボタンで正面、Xボタンで上、Bボタンで下とキー配置に合わせた設計になっていますし、オプションでAとBの割り当てを交換できます。

ある程度プレイしてからは納得しましたが、破片アクションはなかなか慣れません。
破片を引っこ抜くと、狙いを定めて投げることができます。
しかし、そのボタンがZRなんですよね。FPSとかではZLボタンで狙い撃ちをするものなので、その癖でボタンを押しちゃいましたw
すると、破片スケボーが発動するので、奈落の底に落っこちる悲劇が多発しましたw
既存のジャンルを破ったゲームなのでやむを得ないところもありますが、操作には慣れが必要です。
(そのためかチュートリアルはめちゃくちゃ丁寧で、ボタンアイコンが定期的に表示されますし、右下にはミニ動画が挿入されますが)
収集アイテムを入手したときの達成感がやや薄い

本作では収集アイテムがテンポ良く拾えます。
だからこその気持ち良さがあるんですが、一方では1個1個を入手したときの達成感が薄く感じました。
特に序盤は適当に壁や地面を壊しているだけでポンポン手に入ってしまうので、N64世代としては物足りなさがあります。
「スーパーマリオ64」のパワースターとか、「ドンキーコング64」のゴールデンバナナとかって1個入手するまでが大変で、最低でも5分は掛かりますからね。
本作の場合、早いと10秒に1個のペースで手に入ったりするので、隠し場所が印象に残りにくいです。
ただこのテンポ感が中毒性を高めているのも事実ですし、終盤は入手が難しくなってくるので、この辺りは「スーパーマリオ オデッセイ」に近いものがあると思いました。
それは全くありません。探索中はパンチやハンドスラップ、ジャンプをひたすらしていましたけど、仕掛けが多いので単調に思ったことは全然なかったですね。
バナンザ変身で突破しないといけない場所とか、神殿チャレンジとか。多少は頭を使うシーンも散見されるので、それが良いアクセントになっている印象です。
終盤以降の展開について【ネタバレ注意】

ここからは終盤以降の展開について語っていきます。
直接的なワードは避けていますけど、分かる人は分かるので、ネタバレが嫌な人はスキップしてください。
ドンキーコング バナンザのレビューまとめ

ここまで「ドンキーコング バナンザ」について語っていきました!
簡単にまとめると
- 3Dアクションゲームの常識を破壊した衝撃作!
- やや慣れが必要だが、脳筋ゴリラで暴れるのが楽しすぎる!
といった感じです。
もう次から次へと発見があるので、遊んでいる時の充実感が凄いですw
イメージ的には具材がギューギューに詰め込んだお弁当を食べているみたいな感じでしょうか。
このゲーム、だいぶ前から作っていたみたいですけど、そう感じるのも納得できるくらい遊びが詰まっています。

個人的にはドンキーコングがようやく報われたのが嬉しかったです。
ドンキーコングってかつては人気シリーズで、スーパーファミコン時代は一斉を風靡しましたし、N64時代も本気の3Dアクションゲームが発売されました。
それが開発元のレア社が買収されてからは影が薄くなってしまいまして、「リターンズ」「トロピカルフリーズ」は出ましたけど、一時期よりは盛り上がってなかったんですよね。
そんな中でUSJでアトラクションがオープンして、今回本気のタイトルが発売されたので、ドンキーをマリオゲームでマイキャラにしている者としては最高に嬉しいです!
これを機にドンキーがメジャーになって再び任天堂のトップに立ってほしい。いまはそう思っています。
こんな人には特におススメ。
・ストレス解消したい人。
・箱庭探索アクション好き。
こんな人にはおススメできない。
・考えてアイテム収集したい人。
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