【レビュー】ケイデンス・オブ・ハイラル [評価・感想] 2Dゼルダとクリネクを高次元に融合させた好事家向けの意欲作!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2019年6月に配信されたSwitch「ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説」のレビューをしていきます。

本作は「クリプト・オブ・ネクロダンサー」と「ゼルダの伝説」のコラボレーションタイトルですが、こいつはヤバイ!

「クリプト・オブ・ネクロダンサー」と「ゼルダの伝説」を見事に融合させたゲームデザインとなっていて、過去に類を見ないゲームとなっています。

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そもそも、「クリプト・オブ・ネクロダンサー」(以下、クリネク)とは何なのか分からない人も居るでしょう。

「クリネク」はローグライクとリズムアクションを融合させたゲームになります。

従来のローグライクゲーム(代表作:風来のシレン)はターン制でプレイヤーが動かなければ敵も動きませんでした。

一方、「クリネク」ではリズムアクション(代表作:ビートマニア)要素が加わってビートを通じてリアルタイムで動く形式になっていたんです。

これらの要素が追加されたことによって従来のローグライクゲームよりも不意打ちをする重要性がさらに増し、敵の行動パターンを読む取る楽しさが増しました。

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ここまで「クリネク」を簡単に説明しましたが、今回レビューするSwitch「ケイデンス・オブ・ハイラル」は「ゼルダの伝説」とのコラボレーションタイトルになります。

そうなると、見た目を「ゼルダの伝説」風にした「クリネク」だと思いますよね?

ところがどっこい!

予想以上に「ゼルダの伝説」要素を盛り込んでいたんです!

その一方で「クリネク」要素も強いので、2つのゲームを高次元に融合させています。

これはダウンロードコンテンツではなく単品販売するのも納得できるほどの力作ですよ~!

ここからはそんなSwitch「ケイデンス・オブ・ハイラル」の良いと思った点からまずは書いていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • リズムに乗って敵を倒していくローグライクゲーム。
  • フィールドを探索してダンジョンの奥に眠る楽器を4つ集めていく。
  • フィールドにはパズルや謎解き要素が存在する。
初リリース日 2019年6月13日
対応ハード Switch
ジャンル ローグライク/リズムアクション
推定クリア時間 8~12時間
価格 3000円(税込)
発売元 任天堂

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良いところ

フィールドとダンジョンの概念が存在する

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本作をプレイしてまず「ゼルダっぽい!」と思ったのが、進行形式です。

「クリネク」の場合、ランダム生成のダンジョンをひたすら潜っていくだけでした。

ところが本作の場合、広大なフィールドを探索してキーアイテムを集める進行形式になっていたんです!

キーアイテムは各地にそびえ立つダンジョンの奥に隠されていて、ボスが守っています。

どうでしょう?思いっきり進行形式が「ゼルダの伝説」ですよね?

しかもダンジョンがどこにあるのかは当初は分からないので、各地を探索して自力で探すかヒントを集めるしかありません。

また、ダンジョンの攻略は必ずしも順番に行う必要はなく、ある程度は好きな順番で進めることが出来ます。

この点に関しては「初代」や「ブレス オブ ザ ワイルド」を彷彿しました。

ゼルダらしいパズル&謎解き要素

さらに「ゼルダっぽい!」と思ったのが、随所でパズルや謎解き要素が存在すること。

例えばブロックを押したり、スイッチを作動させる仕掛けが存在するんです!

ダンジョンの奥に進むには謎を解かなければならず、まるで2Dの「ゼルダの伝説」をプレイしているかのようでした。

でも、ビートに乗りながら謎解きをするって面倒そうですよね?

その点はエリア内の敵を全滅させることで解決しました!

エリア内の敵を全滅させると探索フェイズに切り替わり、好きなタイミングでキャラクターを動かせるようになります。

おかげで快適に移動ができるようになり、プレイ感覚はほぼ2Dの「ゼルダの伝説」に切り替わりました。

フィールドマップの秘密を埋めていく楽しさ

フィールドは10×10マスで構成されていて、各地には様々な秘密が隠されています。

宝箱、洞窟、隠し通路、お店、村 中ボス etc…

ゲームを進めていくとマップ画面に各エリアには何が隠されているのか表示されるようになるので、フィールドマップの秘密を埋めていく楽しさを感じました!

ポイントなのが、本作の基本難易度が高いこと。

ベースとなっている「クリネク」と同じく、本作の難易度は高めに調整されています。

難易度を高めている大きな要因が敵だけではなく主人公の体力も少ないこと。

数回ダメージを受けたらゲームオーバーになってしまい、少し前のところからやり直しになってしまいますから・・・。

しかもゲームオーバーになると持っている一部のアイテムとお金をすべて落としてしまうので、デスペナルティは厳し目に設定されています。

こうして書くと敬遠されそうですが、基本難易度が高いからこそフィールドマップの秘密を埋めていく必然性を感じました!

フィールドマップの秘密を埋めていくと様々な恩恵を味わえます。

体力の最大値は当初の何倍にも増えるでしょうし、様々な便利アイテムを入手できるでしょう。

しかもそれらはゲームオーバーになっても継承されるので、高難易度のダンジョンをクリアする必勝法と言っても過言ではないと思います。

このようなレベルデザインは探索をしてキャラクターを強化していく「ゼルダの伝説」シリーズそのものに感じました。

終盤から現れるクリプト・オブ・ネクロダンサーらしさ

ここまで記事を読んでいると本作は「ゼルダの伝説」の新作なのかと思ってしまいそうですねw

ですが、終盤からは「クリネク」らしさが一気に出てきました!

終盤になると何層もあるランダムダンジョン(謎解きなし)の奥を進んでいくことになります。

もちろん、倒れてしまったら最初の階層からやり直しになりますよ?

出現する敵も「クリネク」らしくバリエーション豊か。

プレイヤーキャラクターを見かけたら真っ直ぐ突っ込んでくるリザルフォス系。

攻撃すると分裂して反撃するゲル系。

たまに水面から飛び出して火の玉を吐いてくるゾーラ系。

それぞれに専用の行動パターンと攻撃が用意されているので、試行錯誤していかなければクリアできないようになっています。

もちろん、ダンジョンの奥には耐久力が高いボスも居ますよ。

何形態も用意されているので、それぞれの攻略法を編み出さなければ勝つのは困難です。

フィールドがランダム生成で構築されることから何度でも楽しめる

一見するとフィールドマップは手作業で作られているように見えるかも知れません。

ですが、実際には複数のパーツを組み合わせてランダムで構成されているんです!

その証拠にNew Gameを選択する毎にフィールドマップの構造も変化しますから!

例えば1周目の時は森が地図の右上にあったのに2周目の時は地図の左下にあるなんてことがありましたw

ダンジョンの入口など固定化されているエリアもありますが、多くはランダムで構成されることから周回プレイをしても新鮮味を感じられるのは嬉しいです。

かと言ってランダム生成マップにありがちな大雑把さもほとんど感じられず、絶妙な調整に感じられます。

神々のトライフォースを中心としたゼルダのオマージュが満載!

それ以外にも「ゼルダの伝説」シリーズのオマージュが沢山ありました。

特に目立っているのが、SFC「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」(以下、神々のトライフォース)ネタ。

スクリーンショットを見れば分かるように、本作のグラフィックは「神々のトライフォース」をベースにしています。

「神々のトライフォース」のグラフィックをベースにした関連作はこれまでにいくつも発売されましたが、それでもシリーズファンとしては嬉しかった!

なんというか、見た目が「神々のトライフォース」に似ているので同作品をプレイしていた当時を思い出してしまうんですよ。

ぼくがプレイしたのは発売から10年近くが経っていた頃ですが、それでも今から20年近く前になります。

それだけ前になると当時の思い出も美化されてしまうので、「あの頃は良かったなぁ」と懐かしい気分になってしまうんですw

このように本作のグラフィックは「神々のトライフォース」ベースですが、BGMや登場キャラクターは他のシリーズ作品からも持ってきています。

例えばチンクルが登場したり、「サリアの歌」のBGMが用意されているんですよ。

それ以外にもシリーズではお馴染みのネタが満載で、「ゼルダの伝説」シリーズファンだったら「あ!こいつ知ってる!懐かしい!」なんて思うことでしょう。

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惜しいところ

前提条件が多すぎる

このように個人的にはとても楽しんでいる「ケイデンス・オブ・ハイラル」ですが、前提条件が多すぎて一見さんにはハードルが高すぎるのは否めません。

まず、原作となる「クリネク」自体がローグライクゲームとリズムアクションゲームを融合させたややこしいゲームですから・・・。

本作の場合、そのうえで「ゼルダの伝説」シリーズの前提条件を盛り込んでしまったので、非常にややこしいゲームとなっています。

キャラクターがピョンピョン飛んでいる?

あれ、ミスばかりが出て思うように攻撃ができない?

パズル?謎解き?ややこしい!

何も知らずに手を出した場合、こんな展開になるかも知れません。

ですが、最終的には原作となる「クリネク」よりも簡単になりました!

前述の通り本作はフィールドマップを探索してキャラクターを永久的に強化することが出来ます。

それらをフルに活用すれば原作の「クリネク」では考えられないくらい有利な状況にできるので、実は難しいようで難しいゲームではないんです。

それでも難しいと感じられる方は以下の記事を参考にしてください。

関連作のレビュー記事

終盤がクリプト・オブ・ネクロダンサーにしては簡単

終盤になってくると探索によってキャラクターがかなり強化されていきます。

するとヌルゲー化してしまい、原作の「クリネク」のような歯ごたえのあるダンジョン攻略が出来なくなってしまいました。

キャラクターを強化するゲームよりもプレイヤーを強化するゲームを好まれている場合、不満に感じてしまうかもしれません。

そういう方に向けてハードコアモードなどが用意されていますが・・・。

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全体のまとめ

「ゼルダの伝説」をベースに「クリネク」要素を盛り込んだ作品。

当初は「クリネク」をベースに「ゼルダの伝説」要素を盛り込んだ作品だと思っていたので驚きました。

最初は独自要素に戸惑うかも知れませんが、「神々のトライフォース」を代表とする2Dゼルダが好きな人はプレイする価値があるタイトルだと思います。

逆に「クリネク」好きで「ゼルダの伝説」を知らない場合、進行形式が全然違うので「なんでこうなるの?」と思うかも知れません(最終的にはクリネクらしさを感じられると思いますが)。

いずれにしても様々なジャンルやIPの要素を複雑に融合させているので、インディーズゲームらしく好事家向けの作品。

本作をプレイして改めて「ゼルダの伝説」はコアゲーマー向けのIPなんだなぁと思いました。

つまり、ぼくによってはドンピシャのIPってことですw

大好きなインディーズゲームと大好きなメジャーゲームシリーズがコラボを果たしたということで期待していましたが、良い感じに予想外で期待通りでした!

まさか、ここまで「クリネク」と「ゼルダの伝説」の相性が良かったとは!?

2Dゼルダとクリネクを高次元に融合させた好事家向けの意欲作!

こんな人には特におススメ。
・ゼルダの伝説好き。
・ローグライクゲーム好き。

こんな人にはおススメできない。
・複雑なゲームが苦手な人。

ケイデンス・オブ・ハイラル/お気に入り度【90/100%】
プレイした時間・・・約10時間

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Nintendo PlayStation
Xbox etc




20件のコメント

あ、今日から配信だっけ?忘れてた
これは、なかなか楽しそうなんでダウンロードしたいところです。
レビュー見る限り歯応えありそうで、自分好みそうですね。

はい!今日から配信です!ややこしいゲームですが、高難易度でやりごたえがありますよー♪

「四つの木の実」でしたっけ、かつてカプコンが開発したゼルダの新作が任天堂から出たことがあって、その時に「今やゼルダはゲームクリエイターにとっての”お題”なのだ」という論評が立っていたのを思い出しました。今となってはゲームクリエイターという言葉自体ちょっと懐かしい感じがしますが…。

そうですね、ゼルダも外注が多いんですよー。

ゲームクリエイターという言葉って古いんでしょうか?ぼくは普通に使っていますw

これまでのコラボとかスキンではなくて、完全に新作のゼルダ、は流石に言い過ぎかもですが、少なくともネクロダンサーの完全新作の続編ではありますよね

これはDLCで配信するような作品ではありませんね。イチから再構築した完全新作として楽しめます♪

このリリースに併せて絶対に前作セールするに違いない!と踏んでいたらセールするのは海外だけだったorz
北米eShopでE3期間中80%offですよ、どうなってるんだ日本…

それは勿体無い。せっかくクリプト・オブ・ネクロダンサーを広めるチャンスなのにorz

クリネク体験版の時点で死にまくってる僕ですが、2Dゼルダ好きなのでやはりこれはやってみたい!
むしろゼルダを通じて、クリネクのプレイ感覚を慣れていこうかなと感じました(^^)!

色んなものを融合させているので最初はまどろっこしい感じがするかも知れませんが、その先には大きな魅力が待っていますので、どうか楽しめることを祈っています。決して安いタイトルではありませんしね。

自分が2Dゼルダあまり慣れてないせいもありますがこのゲーム動画を見たらかなり難しそうですね
そこにクリプトの要素も入って独自のルールも理解しないとゲームの進行自体ままならないと思いました。

たしかに前作や2Dゼルダの両方の解放をある程度理解してないとこのゲームを楽しむのは難しいと思います。

動画を見ただけだとどういう仕組みで動かすのか分かりにくいかも知れませんねw

このゲームは好きだけど人には勧めにくいタイプですw

でも、こういうゲームが出るところがインディーズゲーム界の良いところだと思っています。

買いました!
値段が意外と高かったです笑
操作感はクリプトオブ〜とそんな変わらないような、でも音楽がらかなりよいですね
ゼルダを好きな人がこれから入ったらかなり戸惑うと思います
難易度も高い!
自分のハートの数に気づかないで気づいたら死んでました、、
あんま考えないでやってるとすぐ死にます
とはいえ先に進むのが楽しみです

購入されましたか!?

値段は高めですが、2Dゼルダの新作にローグライクやリズムアクション要素が加わったと思えば安いもんですw

かなりコツが要るゲームで最初は苦戦すると思いますが、投げずに楽しんでもらえたらなと思います。もうすぐクリアしそうなのでアドバイス系の記事を書こうかなと思います。

基本的にはクリネクベースなので、そちらの感覚に慣れていたらすんなり入れるかなと思います。進行形式は全然違いますが。

クリアしました!
マップ埋めたりアイテム探したりが楽しくて3日であっという間でした
結構後半は簡単でしたね
最後強い武器がどんどん手に入ったときはん?どうした?ってなりましたが笑
ラスボスの戦いは結構良かったです
全体的にボスは弱めでしたね
最初は結構死にましたが槍に毒属性つけるのがチート級に強くてそれからはサクサク進みました
しかしイベントシーンオフにしたらそれはあっけないエンディングになるでしょうね笑
久々にゲーム楽しめました!

おお!クリアおめでとうございます!早いですね!

それだけ楽しめたのが伝わってきました。

そう、終盤は難易度の上昇よりもキャラクターステータスの方が上回ってくることもあるんですw

イベントシーンのオフは「しまったぁ!」って思いました。

みなさんに指摘される前に気がついて良かったw

あら、最後はイマイチだったんですね
それは残念
ゼルダは途中も大事ですが、やはりラストに向けて盛り上がってクライマックスどかーんなところがないと物足りませんよね…
まだクリアしてないので楽しみ?にしておきます

失礼しました、途中からオプションでイベントシーンをOFFにしていたようですorz

再度ラスボスを倒して確認してみたところ、完全なハッピーエンドではありませんが、ある程度はエンディングも描かれています。

どうも。

これは自分には難しそうだからと最初は様子見していました。でも人に勧められて2P協力プレイで実際に遊んでみたところ、ハマる要素が多くてとても楽しいゲームでした♪
2P協力プレイだと敵を挟み撃ちできたり、片方が死んでもルピーが無くならないなど、難易度的にも自分には丁度いい塩梅でしたね。

どうでもいいですが、プレイ中アグレッシブに動きまくるゼルダ姫にちょっと笑ってしまいましたw
そしてケイデンスさんが女の子だったことに驚きましたw

おお!2P協力プレイは楽しそうですね!忘れていましたが、ぼくもやってみたくなりました♪

触れてくださってありがとうございます!

ゼルダ姫はスマブラDXからファイターとして参戦してからピーチ姫と同じく何かに目覚めてしまった感じがしますw

確かにケイデンスは中性的なので性別が分かりにくいですねw