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ファイアーエムブレム 風花雪月/Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回は2019年7月に発売されたSwitch「ファイアーエムブレム 風花雪月」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
今回のファイアーエムブレム、本気がヤバいです!
「ファイアーエムブレム」シリーズは育成とターン制の戦略シミュレーションを融合させたゲームとして知られています。
しかし、携帯機向けの展開が目立っていたので、どこかこじんまりとしていたんですよね。
今回レビューする「風花雪月」はそんな「ファイアーエムブレム」のイメージをぶち壊すほど気合を入れて作られているので、初めてプレイした時はド肝を抜かれましたw
このゲームを作った人、狂っていますw
普通だったら妥協しそうなところでも丁寧に作っているので、どれだけの開発費をつぎ込んだのかと思いましたw
その一方で詰め込み過ぎな印象を持ってしまいましたが、コアなSwitchソフトを遊びたい方はマストバイなタイトルです。
ここからはそんなSwitch「ファイアーエムブレム 風花雪月」の良いと思った点からまずは書いていきます。
攻略プレイ日記はこちら。
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- 詰め将棋の要領で楽しめるシミュレーションRPG。
- 教師となって生徒を指導していく。
- 日によっては修道院内を探索することもできる。
初リリース日 | 2019年7月26日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | シミュレーションRPG |
推定クリア時間 | 40~50時間 |
売上 | 初週14.2万本/累計58万本 |
発売元 | 任天堂 |
目次
良いところ
ファイアーエムブレムが学園モノに!?
戦争をテーマにしている「ファイアーエムブレム」シリーズ。
30年以上の歴史を誇りますが、本シリーズ”ならでは”の魅力は何になるのでしょうか?
戦略性、キャラクター性、ストーリー性。
色々あるとは思いますが、”ならでは”になるとキャラクター性が一番大きく感じます。
本作の場合、学園パートの追加によってその点がさらに際立っています!
学園パートでは修道院内を自由に探索できるんですが、仲間キャラクターと様々なコミュニケーションを取ることができるんですよ。
授業、料理、食事、プレゼント、クエスト、スキンシップ、スカウト、支援会話 etc…
コミュニケーション要素が充実していた3DS「ファイアーエムブレムif」と比べても多いので、キャラクターをトコトン愛すことが出来ます。
ポイントなのが、主人公が司令官から先生に変わったことです。
それに伴い部下は生徒に置き換わり、教育の要素が追加されました。
これが中毒性をさらに高める役割を果たしていて、
といった感じで育てる過程の楽しさが大幅に増しました。
司令官も良いですが、教師も良いもんですよ♪
シミュレーションRPGとしては規格外のクオリティ
シミュレーションRPG。
育成要素とターン制の戦略シミュレーションを融合させたとジャンルとして知られていますが、多くのタイトルは予算を絞って作られている印象です。
イベントシーンは立ち絵と一枚絵だけで構成されていたり、ボイスがほとんど収録されていなかったり・・・。
ところが本作の場合、異常なくらいお金をかけて作られています!
その予算のかけ具合はシミュレーションRPGどころかJRPGとして見ても最大級と言っても良いくらい。
特筆したいのが、大幅にパワーアップしたグラフィックです。
キャラクターの投身が上がり、フィールドのスケールが増したのはもちろん、自由に動かすことができるようになりました。
シミュレーションパートで最大までズームすると・・・
無双風のグラフィックになり、キャラクターを自由に動かせるじゃないですか!?
視認性が悪いので実用的ではありませんが、そんなところをわざわざ作り込むとは驚きました。
もちろん、シリーズで定評のある戦闘アニメーションも大幅にパワーアップしています。
戦闘アニメーションで印象的だったのが、武器の構え方です。
モーション担当をプロの方にお願いしているのか、過去作と比べて武器の構えが本物そっくりになっています!
あまりにも自然に動くので、初めて戦闘アニメーションを見た時はウットリしてしまいましたw
このように本作はグラフィックの面も大幅にパワーアップしていますが、凄いのはそれだけではありません!
物量の面でも狂っています。
以下、本作の狂っている点をまとめてみました。
- 後半からストーリーが4つに分岐する。
- メインストーリーはもちろん外伝、支援会話、モブキャラにもボイスが入っている。
- 主人公の性別によって3Dモデル、アニメシーン、ボイスが変化する。
- 仲間キャラの顔グラフィックが第二部から変化する。
いやいや、ちょっと待ってくださいよ!!!
ただでさえ1周のボリュームが凄いのに、後半からストーリーが4つに分岐するってどういうことですか!?
しかも本編とは直接関係のないところにもボイスが入っているとは!?
主人公の性別や時代によってあらゆるシーンのグラフィックが変わるように作られていますし、予算のかけ方がおかしいですw
iOS/Android「ファイアーエムブレム ヒーローズ」のおかげで予算に余裕ができたのでしょうか?
100万本は売れないとペイできないくらいの物量となっています。
1周クリアまでのプレイタイムは40~50時間。
4周クリアを目指したり、最高難易度でプレイしたら200時間を優に超えるほどの物量で、過去作と比べても圧倒的なボリュームを誇ります。
学園&戦争の二部構成によって深みが増したストーリー
「ファイアーエムブレム」シリーズと言えば硬派なストーリーが特徴となっています。
そのため古参ファンの中には
と感じるかもしれません。
ぼくも最初は「どうなのよ?」と思っていましたが、実は本作、最終的にはめちゃくちゃシリアスなストーリーになります。
第一部の学園編は第二部の深みを持たすために存在するものであって、導火線みたいなものなんですね。
ぼくの場合、第一部のある段階から先の展開が気になってしまい、一気に進めてしまいました。
でも、1ルートだけでもボリュームがあるから全ルートプレイする気にはなれなかったんですよ。
1ルートクリアだけでも満足感を味わえると思ったので、1周目をクリアしたら他のゲームに移ろうと思っていました。
しかし、第二部に差し掛かってからは気持ちが一変。
なんて思うようになりましたw
というのも、ストーリーは選んだ学級によって変化し、最終的には他の学級と戦争を繰り広げることになるからです。
誰が敵で、誰が味方なのかは所属する学級によって変化するので、立場を変えたらどうなるのか気になってしまったんですよね。
大安定のシミュレーションパート
ここまで学園パートやストーリーについて触れてきましたが、肝心のシミュレーションパートも大安定の出来です!
正直なところ、ここ数年に発売されたシリーズ作品のシミュレーションパートはあらゆる面で不満だったんですよ。
例えばスケールが縮小していたり、ゲームバランスが簡素になっていたり・・・。
一方、本作の場合はさすが据え置き機向けの完全新作だけあってシミュレーションパートもやりごたえが増しています!
スケールアップしたフィールド、復活した武器の耐久値や連携、計略や戦技などの新要素 etc…
敵の攻撃範囲に近付いたらどのキャラクターを攻撃するのかシミュレーションできるようになりましたし、予測する楽しさがさらに増しました。
基本的にはこのようなシミュレーションを繰り返して戦うことになるので、色々と予測しながらキャラクターに指示を出していくのが楽しいです♪
痒いところに手が届く親切設計
「ファイアーエムブレム」シリーズも歴史が長いので、様々な趣向を持ったユーザーがいます。
開発者もそれは理解しているようで、本作はあらゆる趣向のユーザーが楽しめるように作られています!
例えば本作の目玉要素である学園パート。
実は、難易度ノーマルでプレイする分にはオールスキップしても差し支えのないバランス調整になっていたりします。
1年目の6月15日からは指定した日まで学園パートを飛ばして一気に進めることができるので、ほぼシミュレーションパートだけを楽しむこともできるように作られているんですね。
さらに以下のような設定ができます。
- 倒れた仲間が生き返らないクラシックモードを収録。
- 指定した時間まで巻き戻せる機能を搭載(回数制限アリ)
- ボイスをOFFにしたり英語音声にできる。
- 敵のターンを丸々スキップできる。
- 高難易度モードでは途中から難易度を下げられる。
- ゲームオーバーになっても経験値などを引き継いでリトライできる(難易度ノーマルのみ)
ユーザーの趣向が細分化しているとは言え、ここまで気が利くゲームは世の中にいくつあるのでしょうか?
レストランで例えると、注文時に嫌いな食材を何でも抜いてくれるお店のようです。
本作をプレイしていると開発者の気配りに頭が下がります。
惜しいところ
覚えることが多くて大変
「ファイアーエムブレム」は任天堂IPの中でもかなりコアユーザー向けのシリーズという印象です。
今作の場合、新システムが追加されたことでさらにコアユーザー向けのゲームとなっていますw
何がコアユーザー向けなのかって、覚えることがいっぱいあるからです。
ただでさえシミュレーションパートで覚えることが多いのに、そのうえに学園要素が加わっていますからねw
学園要素は3DS「ファイアーエムブレムif」のマイキャッスルを拡張させたような感じなんですが、最初の数時間は混乱します。
個人的に困ったのが、仲間キャラクターが一気に登場することです。
冒頭では3つの学級を選択することになり、それぞれに所属する生徒を確認することができます。
が、それぞれの学級に8人もいるので、合計すると24人のキャラクターが一度に出てくるんですよ。
さすがに全員の名前をすぐに覚える必要はありませんが、これまでの作品では少しずつ登場したキャラクターが一気に出てくるのはキツイですw
大半のキャラクターが冒頭から登場する分、終盤加入組が空気になるなんてことはなくなりましたが、最初は混乱しました。
このように本作は覚えることがいっぱいですが、だからといって難しいゲームというわけではありません。
むしろ過去作と比べたら難易度が低く感じました。
というのも学園パートをじっくりプレイすることでキャラクターが強化されてしまい、ゴリ押しで突破できてしまうからです。
難易度ハード以上になると話が変わってきますが、ノーマルですと学園パートをほぼすっ飛ばしても差し支えがないので、そこは上手いと思いました。
まあ、スキップするのは勿体ないので、難易度ノーマルでもなんだかんだで学園パートを進めてしまうんですけどねw
身支度のアイテム管理が面倒
「ファイアーエムブレムのアタリマエを見直そう!」
本作をプレイしているとそんな気概を随所で感じられますが、身支度のアイテム管理に関しては全く進歩していませんでした。
各キャラクターがアイテムを持てるとは言え、一括で管理することはできないのでしょうか?
アイテムを取り出す場合はわざわざキャラクターを選択して「交換」を選択しなければならず、管理が面倒に感じます。
「アイテムを入手しても武器や回復系以外は自動的に輸送隊へ送る」などの設定が欲しかった。
ファイアーエムブレム 風花雪月のレビューまとめ
「ペルソナ」シリーズを彷彿とさせる学園パートを盛り込んだことで濃厚さがさらに増した力作。
それ以外のボリュームも申し分なく、過去作からあらゆる部分がパワーアップしています。
その気合の入れようはJRPGとしてみてもトップクラスと言えるほどで、プレイしていて思わずため息が出てしまいましたw
このゲームをレストランの料理で表すと、味噌カツを乗っけた濃厚なカレーライスになります。
ただでさえご飯とカレーが合わさって美味しいのに、その上に味噌カツを乗っけたら美味しいに決まっているじゃないですかw
複数の味が絡み合うことで初めて口にした時は舌が混乱するかも知れませんが、店員さんが様々なオーダーに応えてくれるので幅広い層におすすめできます。
「Switchで気合が入った大作ゲームをプレイしたい!」
なんて人はぜひ、本作を選択肢に加えてください。
これだけで1ヶ月は余裕で吹き飛ぶほどのボリュームと中毒性がありますw
超大作に変貌を遂げた本気のFE!
こんな人には特におススメ。
・シミュレーションRPG好き。
・キャラゲー好き。
こんな人にはおススメできない。
・めんどくさがり屋。
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ifの拠点要素とかが相当アレだった自分には、もう完全にアレそうな状況ですね(笑
そこいらへんオールスキップできて、手強いシミュレーションに専念させてくれるなら良いですけど、そんなモードありますか?あったら良いけど
ペルソゥーナー自体が辛いので(とくに3から)
『混ざっちゃったかー、混ぜちゃったかー、さらにコーエー要素もかー、そっかー、HA HA HA 』
みたいな感じです(笑)