【レビュー】ペーパーマリオ オリガミキング [評価・感想] 過去2作の不親切・面倒な部分を大幅に取り除いた良作!

どうも!KENT(@kentworld2 )です!

今回は2020年7月に発売されたSwitch「ペーパーマリオ オリガミキング」のレビューをしていきます。

本作はペラペラなマリオが活躍するアクションアドベンチャーゲームですが、過去2作よりも面白さがグーンと増しています!

ここ最近の「ペーパーマリオ」シリーズは正直、パッとしませんでした。

3DSで発売された「~スーパーシール」は不親切で面倒なゲームということでシリーズファンの間では酷評の嵐。

Wii Uで発売された「~カラースプラッシュ」は多少の改善はされていたものの不満点は完全には解消されておらず、前作の不評やWii Uの不人気によって売上本数を大幅に減らしてしまいます。

一方、今回レビューする「~オリガミキング」の場合、過去作で不満だった不親切な点、面倒な点が大きく改善。

プレイ時のストレスが大幅に緩和され、後味の悪さがなくなりました!

行動面の自由度が低下してしまい、一本道になってしまったのは否めませんが、過去2作を挫折した人でもクリアしやすくなっている印象です。

ここからはそんなSwitch「ペーパーマリオ オリガミキング」について詳しく書いていきます。

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このゲームを3行で説明すると?
  • ペラペラなマリオが活躍するアクションアドベンチャーゲーム。
  • ピーチ城を覆う5色の紙テープを剥がすため各地を冒険していく。
  • 戦闘システムはパズルとアクションを融合させた360度バトルを採用。
初リリース日 2020年7月17日
対応ハード Switch
ジャンル アクションアドベンチャー
売上 初週10.9万本
推定クリア時間 20~30時間
発売元 任天堂

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良いところ

メリハリを持たせている折り紙の表現

「ペーパーマリオ」シリーズは新作を発売する度に新しい表現方法やゲームシステムを採用しています。

「~スーパーシール」ではシールを。

「~カラースプラッシュ」ではペンキにスポットを当てており、世界観やゲームシステムに大きく絡んできました。

一方、今回レビューする「~オリガミキング」では折り紙をテーマにしており、世界観からストーリー、ゲームシステムにまで大きく絡んできます。

まず印象に残ったのが、敵として登場する折り紙の表現方法です。

「ペーパーマリオ」シリーズの登場キャラクターは平面的な紙として描かれている一方、敵となる折り紙は立体的な紙として描かれています。

なので、誰が味方で誰が敵なのかがわかりやすく、映像表現にメリハリを持たせている印象です。

イメージ的には2Dのスプライトと3Dのポリゴンを描き分けていた1990年代後半のゲームを工作っぽくしたかのよう。

濃厚なフィールド

個人的に今作で最も「おぉ!」と思ったのが、細切れだったマップがオープンワールド式になったことです。

従来の「ペーパーマリオ」シリーズは1ステージにつき5個以上の狭いエリアで構成されていました。

一方、今作の場合は多くのステージを1つにまとめているので、見えているところはロード時間なしで行けるようになったんです。

今の時代、ロード時間なしでどこまでも進めるゲームは当たり前になってきたので、人によっては「ふ~ん」と思うかもしれません。

ですが、このシリーズはN64「マリオストーリー」の頃からずーっと細切れなマップで構成されていたので、オープンワールドマップのような形式にようやく刷新されたのはファンとしては感慨深いです。

しかもマップが単に広くなっただけではなく、密度も増しているんですよ。

今作のマリオもハンマーを使って様々なオブジェクトを叩いたり、各地をジャンプで飛び回ることができます。

すると、ハンマー叩いた箇所に変化が起きたり、ジャンプしたところから隠しブロックが出てくる場合もあるんですね。

このような秘密が各エリアには大量に隠されているので、全ての秘密を解き明かそうとしたら時間があっという間に過ぎ去ってしまいます。

今作ならではなのが、カミッペラを使って「スカスカ穴」を修復できることです。

「スカスカ穴」は至るところで見られるので、カミッペラで修復するのが楽しいんですよ。

しかし、カミッペラは使いすぎるとなくなってしまうので、バラ撒いた後は探索をして集めないといけないんですね。

この辺りは「カラースプラッシュ」のペンキに似ているかもしれません。

が、カミッペラの場合、足場の役割も果たし、今まで行けなかったエリアにも行けるようになるのでそこに違いを感じられました。

探索の新要素としてはキノピオ探しというものもあります。

キノコの帽子を被った小柄な体格をしたキノピオ。

本作のフィールドには彼・彼女たちが大量に隠れており、各地の仕掛けを解くと現れる場合があります。

時には周辺を飛び回っているバッタを叩くと出てくる場合もあるので、神出鬼没といっても良いくらいですねw

え?キノピオを見つけることでのメリットはあるのかって?

実は多数あって、戦闘エリアの観客席が賑やかになり、バトル中のサポートが強力になったり、博物館のアートギャラリーを開放することもできます。

このようにフィールドを探索することでアイテム、スカスカ穴、キノピオなどの様々な発見があるので、寄り道が楽しく感じました。

メニュー画面では各エリアの達成率を確認できるので、これは、全部100%にしたくなりますね。

マリオシリーズらしい遊びやすさ

過去に発売された「スーパーシール」、「カラースプラッシュ」は探索型アドベンチャーゲームとしては難易度が高く感じられました。

特に「スーパーシール」の場合、ヒントが少なく、同じエリアを何周もしたのを覚えています。

一方、今作の場合、1つのワールド内で謎解きが完結するようになり、ヒントもわかりやすくなったので過去2作よりもサクサク進めるようになった印象です。

時には高難易度なクイズやミニゲームをクリアしないと進めないステージも出てきます。

が、何度も失敗すると難易度を緩和できるようになっていますので、過去2作を挫折した人でも今作はクリアできるかもしれません。

ぼくの場合、今作は攻略サイトに頼らず自力でクリアできたので、少なくとも探索型アドベンチャーとしての難易度は低下している印象です。

かと言って簡単過ぎるなんてことはなく、ほど良い難しさに感じるので、大人の方がプレイしてもある程度の手応えを感じられると思います。

パズル要素が強い戦闘

戦闘は過去2作と比べてパズル要素が強くなりました。

RPGのようなターン制コマンド式である点は共通していますが、敵が全方位から攻めてくる形式に刷新。

一度の攻撃でより多くの敵にダメージを与えられるよう、敵の列を回転・スライドして揃えるシステムが追加されました。

正直、最初は面倒な要素なんじゃないかと思っていましたが、実際にプレイしてみたら思ったほど面倒には感じられず、意外と楽しんですよ。

大きな要因としては、コマンド選択をして戦う要素が簡略化されている点が挙げられます。

過去2作の場合、カードやシールを使って戦いましたが、いずれも使い捨てで一度使うとなくなってしまい、集め直さないといけなかったんですね。

今作でも強化されたハンマーやブーツの場合、何度も使っていくと壊れて使えなくなります。

が、一度使うとなくなってしまった過去2作のシールやカードのことを思うと全然気になりませんでした。

仮に「面倒だな~」と思った場合、コインを使ってキノピオを呼べば自動で敵の列を揃えてくれるので、かゆいところに手が届く仕様になった印象です。

ユニークなボス戦

ここまで戦闘システムについて触れてみましたが、あくまでもそれはザコ戦の話です。

ボス戦の場合、攻める立場になり、フィールドを回転・スライドさせ、マリオを矢印の上に乗せてボスの部位まで導いて攻撃していくことになります。

これがザコ敵以上に面白く、限られた時間、手数の中でフィールドを回転・スライドさせ、ボスに大ダメージを与えられた時はアクションゲームのような爽快感を味わえました。

しかもボスによってはフィールドを凍らせたり、パネルを吹き飛ばすなど特殊な技を使ってくるので全然飽きません。

前作から戦闘システムを急に変えてきたので当初は「どうした!?」と思いましたが、実際にプレイしてみると練り込まれている印象で、引き出しの多さに感心させられました。

ちなみにボスキャラクターの多くは文房具がモチーフとなっています。

攻撃技も文房具をモチーフにしていて、例えばセロテープみたいな奴はフィールドにテープを貼って回転・スライドできないようにしてくるなど嫌らしい攻撃をしてくるんですw

文房具を敵キャラクターにするとは、開発者のユーモアセンスを感じられました。

随所に散りばめられたブラックユーモア

「ペーパーマリオ」シリーズってパッと見はほのぼのしたゲームに見えますよね?

でも、実際には腹黒い描写も多く、そこが一部のユーザーから好評を博している要因でもあったりします。

今作もその点は健在で、プレイしている時は「おいおい、マリオでこのネタをやるのかよ」と何度も言いたくなりました。

例えばとあるキャラクターがバラバラにされてしまう描写があったりします。

いくらキャラクターが紙でできているとは言え、いやー今回もやってくれましたねー。

おそらく、「任天堂ゲームトラウマ○選」みたいな動画で本作もネタにされるんじゃ!?

というか、ぼくだったら本作を紹介すると思いますw

他にもブラックユーモアというか悪ノリになりますが、マリオらしからぬクラブサウンドが流れたり、サムスの被り物を被って隠密行動を取るなどやりたい放題やっています。

本家マリオに慣れている場合、本作をプレイすると作風の違いにビックリするかも!?

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個人的に合わない&気になったところ

戦闘をする必然性が薄い

今作もレベルや経験値の概念が存在しないので、戦闘で敵を倒してもマリオが強くなるなんてことはありません。

体力の最大値は探索をすることで増えていく形式となっていて、攻撃力もアイテムで上げていく形式となっています。

なので、戦闘をする必然性が薄く感じました。

戦闘に勝利することでコインやカミッペラが貰えるので、特にカミッペラが少なくて先に進めない場合は助かりました。

が、逆に足りている時は貰ってもあまりうれしく感じませんし、戦闘が始まる時は億劫に感じてしまいます。

コインを使って敵の列を自動で揃える機能が用意されているのは良いと思いましたし、「逃げる」を選択すれば一定確率で戦闘を強制終了こともできますよ?

でも、もう少し戦闘をする必然性を作ってほしいなーって思いますね。

ただ、攻撃アイテムを1回使っただけでなくなるなんてことはないので、「スーパーシール」、「カラースプラッシュ」ほどは必要のない戦闘を避けることはありませんでした。

テンポが悪い

今作もテンポは良いとは思えませんでした。

大きな要因となっているのが会話イベントが長くてその間はキャラクターを動かせないことです。

これが割と長く、頻繁に発生するのがテンポを崩しているなーっと思いました。

いや、ストーリー要素があるのは良いんですよ。

でも、最近はキャラクターを動かしながら会話を聞けるゲームが増えているので、いい加減、メッセージウインドウが表示されてもキャラクターを動かせる仕様にしてほしいなーと思いました。

細切れだったフィールドマップがまとまるなど、現代のゲームっぽく進化している点も見受けられるので、尚更そう思います。

ただ、ストーリーに関しては素晴らしく、心温まる描写が見受けられ、特に新キャラクターのオリビア、お馴染みのボム兵が良い味を出していました。

若干一本道

先程も話したように、今作の謎解きは1つのワールド内で完結することがほとんどです。

おかげで謎解きに詰まりにくく、遊びやすくなりましたが、一方では一本道のゲームを進めているように感じてしまいました。

過去2作の場合、ワールドマップ制を採用しており、複数のエリアを行き来して謎を解いていく進行形式でした。

そちらに慣れている場合、今作の謎解きは物足りなく感じるかもしれません。

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ペーパーマリオ オリガミキングのレビューまとめ

過去2作の反省を活かし、アクションアドベンチャーゲームとして遊びやすく作られた良作。

これまで「ペーパーマリオ」シリーズは

  • スーパーペーパーマリオ
  • ペーパーマリオ スーパーシール
  • ペーパーマリオ カラースプラッシュ

といったアクションアドベンチャーゲームが発売されましたが、今作はそれら3作よりも遥かに洗練された作品という印象です。

ゲームジャンルがアクションRPGの「ペーパーマリオ」シリーズとは面白さのベクトルが違うので、その手のゲームを求めている場合、今作もコレジャナイと思うかもしれません。

ですが、「ペーパーマリオ」のアクションアドベンチャーゲームとして見たらシリーズ最高傑作だと思うので、「スーパーシール」などで離れてしまった人もまた手にとってみても良いんじゃないかなーと思います。

あ・・・どうしても昔の「マリオストーリー」みたいなゲームをプレイしたい場合、「Bug Fables ~ムシたちとえいえんの若木~」というゲームをおすすめします。

このゲーム、マリオとは全然関係ないんですが、実は「マリオストーリー」をめちゃくちゃリスペクトした作品なんですね。

戦闘システム、ゲームバランス、ストーリーなど、あらゆる部分が「マリオストーリー」風味なので、興味をお持ちになられましたらプレイしてみてください。

Switchでもプレイ可能で、ニンテンドーeショップでは2,750円で配信されています。

と、「Bug Fables」を軽く紹介して今回は締めさせていただきます。

過去2作の不親切・面倒な部分を大幅に取り除いた良作!

こんな人には特におススメ。
・探索好き。
・工作好き。

こんな人にはおススメできない。
・RPGのペーパーマリオを求めている人。

お気に入り度【80/100%】

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3件のコメント

いいゲームですよね〜
マリオストーリーとカラースプラッシュが合わさったものだったらもっとよかったな。

今まで購入することに少し悩んでいましたがこのブログの記事を見て心を決めました。明日、ヤマダ電機でオリガミキング買ってきます!