ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤/Switch
どうも!KENT(@kentworld2 )です!
本記事ではSwitch「ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤」のレビューをしていきます。
この作品、Switch独占で発売されたドラクエの派生作品になるんですが、率直に言って惜しいです!
広大なフィールドでお宝探しを楽しめる点とか、光る部分はあるんですけどね。
いかんせん長時間熱中して楽しめる部分が弱く、かゆいところに手が届かない部分が多いので、ドラクエの新たな派生作品として展開するのは難しいと思いました。
そのためか販売価格は発売1ヶ月半で半額以下に下落。商業的にも100%成功したとは言い難い状況となっています。
ここからはそんな「ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤」の良い点や惜しい点を語っていきます。
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- 謎の異世界でお宝探しの大冒険をしていくトレジャーライフRPG。
- ストーリーは「XI」に登場したカミュとマヤの子供時代を描いている。
- モンスターと力を合わせて戦うアクションバトルも楽しめる。
初リリース日 | 2022年12月9日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | アクションRPG |
売上 | 初週14.4万本 |
推定クリア時間 | 12~18時間 |
発売元 | スクウェア・エニックス |
目次
良いところ
探究心を高める要素の数々
本作をプレイして特に良いと思ったのが、探究心を高める要素の数々です。
ゲームの目的として、5つの浮遊島でお宝を集めるというものがあります。
このお宝探しが探究心を高めてくれて、特に最初の頃はワクワクしながら探していました。
理由としては3つあって、1つめはヒントの出し方が絶妙であることです。
お宝がどこに隠されているのかはコンパスを使えば段階的にわかるようになっていまして、まずは大まかな方角がわかるようになっています。
隠された場所まで近付くとモンスターが位置を察知。再度お宝コンパスを使うとモンスターたちがビジョンで在り処を教えてくれます。
この時に表示される画像が絶妙にわかりにくく、無駄にキラキラ光っているのかと思ったらフルカラーじゃなかったり。何かしらの映像処理が施されているので、特徴を掴まないと正確な位置を判断するのが難しくなっています。
ですが、お宝の場所を想像して探す楽しさが生まれているのも確かで、ヒントの出し方が上手いと思いました。
お宝探しがワクワクできる2つめの理由が、フィールドが作り込まれていることです。
実は本作のフィールドはセミオープンワールドになっていまして、浮遊島の中であればロード時間を挟まずに冒険ができます。
浮遊島によっては街や洞窟・湖・山岳地帯などをシームレスに移動できるので、旅をしている感覚を味わえました。
フィールドの作りも凝っていて、ジャンプして岩の隙間に入るとか一昔前のゲームだったら見えない壁を設置しそうなところでも通れたりするので没頭して楽しむことができます。
本筋からそれたサブクエストもいくつか用意されてあるので、探索をしているとまるで「ゼノブレイド」シリーズをプレイしているかのよう。
お宝探しがワクワクできる3つめの理由が、それぞれに価値が設定されていることです。
高いものだと数千万ゴールド。安いものだと数万ゴールドの価値があるので、今回のお宝はどの程度の値段が付けられるのか?鑑定するまでワクワクできるんですよね。
集めたお宝の総額が一定に達すると拠点のレベルが上がって新しい施設がオープンしたり、ストーリーが進んだりもするので、ゲームプレイの動機付けにもなっています。
お宝集めを主体にしたゲームデザインで面白くするのは大変だったとは思いますが、
と感じた時があるのも確かで、その点はもっと評価されても良いんじゃないかと思いました。
- お宝を見つけるまでのヒントの出し方が絶妙。
- フィールドがオープンワールドゲームのように作り込まれている。
- お宝には価値が設定されているので集め甲斐がある。
モンスターに愛着を持てる要素の数々
本作は「ドラゴンクエスト モンスターズ」のようにモンスターを仲間にして一緒に冒険するシステムを採用しています。
このモンスターが愛おしく、愛着を持ってしまいました。
大きな理由として、各モンスターには人気声優のボイスが付いているというものがあります。
例えばスライム族・ヘルコンドル族・ギガンテス族は鬼頭明里さんが。キングスライム族・ドラキー族は杉田智和さんが担当しているとか。
魅力的なボイスが付いたことでこれまでは見た目や性能、動きなどで好き嫌いを判断していたモンスターに特別な感情を持つようになりました。
特にゴーレムやマドハンドのようなモンスターは怖いイメージを持っていたのに声優さんの陽気な声によって可愛いとすら思えるようになってきましたからねw
性能などを重視したら非効率なのかもしれませんが、ぼくは初期に出会ったゴーレムやさまようよろい、ピクシードラゴンをゲームクリアまでずっとパーティメンバーに入れていましたw
各モンスターにはニックネームも付けられているので、なおさら特別な感情を持ってしまいます。
サブクエストの中には特定のモンスターを渡すことがクリア条件となっていましたが、パーティメンバーのモンスターは絶対に渡せませんw
モンスターに愛着を持ってしまうもう1つの理由としては、探索れんけいというシステムがあります。
これは各モンスターに用意されている固有のアクションで、モンスターの身体を足場にして大ジャンプしたり、高いところから安全に滑空したり。「ドラゴンクエストXI」の乗り物モンスターを発展させたようなシステムが搭載されているので、戦闘以外でも役に立ちます。
ぼくの場合、ゴーレムの大ジャンプやさまようよろいのダッシュ、ピクシードラゴンのかっくうを使いまくっていたので、尚更こいつらをパーティメンバーから外すことができませんでしたw
モンスターに声優を起用した故に74種類(色違い含む)までしか増やすことができず、「モンスターズ」基準で見ると少なく感じてしまいますが、その分、1体ごとのモンスターに愛着を持ちやすくなっています。
適度な緊張感
ゲームには緊張感が付き物です。
その観点で見ると本作の緊張感は良い塩梅に感じました。
浮遊島で拾ったお宝は拠点まで運ばないと入手したことにはならず、その間に倒れてしまうと無効になってしまいます(セーブポイントからやり直し)。
また、仲間モンスターに運んでもらっているという設定上、該当の仲間モンスターが倒れてしまったらお宝を落としてしまうので、帰る途中に強いモンスターに出会ってしまったら大ピンチ!せっかく手に入れたお宝を失ってしまうかもしれません。
ゲームを進めていくとライバルのおたから団が邪魔してくるシステムも用意されていますし、ローグライクゲームのような緊張感を持たせていると思いました。
魅力的なストーリー
本作のストーリーは「ドラゴンクエストXI」のスピンオフとなっていて、同作に登場したカミュとマヤを中心に描いています。
バイキング船で暮らす仲良し兄妹のカミュとマヤ。ある日、ふしぎな精霊たちに導かれて異世界に迷い込む。
こんな感じでストーリーが進んでお宝を集めることになるんですが、みんなと協力してお宝を集めていく描写が魅力的に描かれていて、最後の展開には感動しました。
子供時代のカミュとマヤも未熟で可愛らしく、「XI」で成長した姿を知っている者としてはほっこりします(くまいもとこさんが担当しているカミュの声が好きです)。
基本的には本作だけで完結しますが、「XI」に繋がる要素もほんの少しだけ含まれているので、同作をプレイしているとニヤリとするかも!?
惜しいところ
お宝を活かした遊びがもっと欲しい
本作には数百種類ものお宝が存在します。
それぞれのお宝は歴代ドラクエシリーズをモチーフにしているので、ファンでしたら「あ!このお宝知ってる!」といった感じで懐かしむことができます。
しかし、お宝を活かした遊びが少ないので、もっと活かしてほしいと思いました。
できることは拠点の展示台に飾れるくらい。飾れると言っても数個になるので、大して見応えがありません。
この点は「どうぶつの森」シリーズを見習ってほしかった。
同作のように自分だけの部屋を作って家具のように設置できるとか、広大な博物館に数百種類のお宝を集める毎に展示されるとか。そういう遊びがあったらコンプリートの意欲が高まったと思うんですけどね。
お宝の総額を高めて団員ランクを上げていく程度のものに留まっているので勿体なく感じました。
快適性に欠ける
快適性はイマイチに感じます。
例えば移動速度。徒歩での移動はフィールドが広い割には遅く、目的地まで向かうのに時間が掛かってしまいます。
そんな時は探索れんけいの「ダッシュ」や「かっくう」を使えば良いんですが、どちらもゲージを消費する形式となっていまして、限界まで使ったら数十秒間クールダウンしなくてはいけません。
また、拠点にワープできる「キメラのつばさ」もレアアイテムになるので、頻繁に使うことは出来なかったりします。
他にもイベントシーンになると画面暗転が発生したり、演出が無駄に長かったり、マップ画面を開く時に若干の読み込みが発生したり、画面が若干カクついたり。
微妙にテンポが悪く感じることが多いので、致命的ではありませんが、プレイしているとムズムズしてきます。
特に序盤は頻繁にチュートリアルが発生するので、印象は良いとはいえませんでした。
単調な戦闘
戦闘はリアルタイムのアクション形式を採用しています。
しかし、展開が単調になりがちで、あまり面白いとは思いませんでした。
基本的にはボタン連打か回避。ゲージが溜まったら超強力なロマン技を使って一網打尽。
こんな感じで大半の戦闘をこなせるので、もう一捻りしてほしいと思いました。
唯一、ボス戦に関しては投石器を使って弱点を狙い撃つという工夫が必要で面白かったんですけどね。
雑魚戦に関してはゴリ押し戦法が通用しやすいので、本編のような戦略性は感じられませんでした。
投石器を使って仲間を回復するとか、こちらに気が付いていない敵にふいうちして大ダメージを与えるとか。面白そうなシステムはあるのに惜しい。
ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤のレビューまとめ
面白い試みが詰まったドラクエの新たな派生作品。
「モンスターズ」や「ヒーローズ」「ビルダーズ」とは違って元にしたゲームがパッと思い浮かばないので、オリジナリティを感じられました。
しかし、その分だけ面白さが練り込まれておらず、完成度という意味では他の派生作品に劣るように感じます。
モンスターズはポケットモンスター。ヒーローズは真・三國無双。ビルダーズはマインクラフト。
このように従来の派生作品は面白さが確立された一流タイトルをドラクエ流にアレンジしているから面白いのであって、イチからゲームデザインを考えた本作は分が悪かったりしますからね。
あまり上品なやり方ではありませんが、面白さが確立された同系統のゲームをベースにアレンジしていたらもっと凄い作品になっていたかも!?プレイしているとそんな気持ちになってしまいます。
とはいえドラクエ基準で見ているからそう感じてしまうのであって、一般的なゲームとしてみると一定水準には達しているので、軽い気持ちで手を出すのも悪くはありません。
クリアまでのプレイタイムも15時間前後とさほど長くないですし、お宝コンプリートなどのやり込みをしようと思ったら倍以上は遊べますしね。
大作ゲームを遊んだ後の箸休めにどうでしょうか?
こんな人には特におススメ。
・お宝探しが好きな人。
こんな人にはおススメできない。
・めんどくさがり屋。
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