どうも!KENT(@kentworld2 )です!
今回はSwitch「星のカービィ Wii デラックス」のレビューをしていきますが、まずはひとこと言わせてください。
ブラボー、ブラボー。さすがは星のカービィ。ファンの心理をよくわかっています。
今作はWiiで発売された作品のリメイク版であって、完全新作ではないんですが、原作を遊んでいる時に思い描いていた夢を見事なくらい形にされています。
グラフィックの向上や操作性の改良、新モード、新ストーリーの追加などなど。初心者の方はもちろん、原作を遊び尽くした方でも満足できるように作られています。
Wii版の時点で完成度が高かったので「どうせ大して変わっていないんでしょ」と感じている方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。比べてみるとWii版とは全然違います!
ここからはそんな「星のカービィ Wii デラックス」の良い点や惜しい点を語っていき、Wii版からどう変わったのかをレビューしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- カービィが主人公のステージクリア型2Dアクションゲーム。
- 2011年に発売されたWii「星のカービィ Wii」のリメイク作。
- グラフィックが一新されて新モードが追加された。
初リリース日 | 2023年2月24日 |
対応ハード | Switch |
ジャンル | 2Dアクション |
推定クリア時間 | 20~30時間(100%クリア) |
発売元 | 任天堂 |
目次
星のカービィWii デラックスとは?
まずは「星のカービィ Wii デラックス」の概要を簡単に紹介します。
本作はステージクリア型の2Dアクションゲーム。2011年に発売された「星のカービィWii」のリメイク版で、新しくなったグラフィックで最大4人で冒険を楽しむことができます。
ゲームの目的はポップスターに不時着した壊れた宇宙船「ローア」の主、マホロアを救うことで、宇宙船のパーツを集めるためにステージを攻略していきます。
リメイク版で追加された要素としては
- マホロアが冒険を有利にサポートしてくれる「おたすけマホロア」
- 10種類のアトラクションが楽しめる「わいわいマホロアランド」
- 力を失ったマホロアが異空からの脱出を目指す「マホロアエピローグ 異空をかける旅人」
などなど。みんなでワイワイ楽しめるパーティゲーム的なモードから1人でもじっくり遊べるやり込み向けのモードが追加されました。
ここからはそんな「星のカービィ Wii デラックス」の良い点や惜しい点を語っていきます。
良いところ
驚くほど作り直されたグラフィック
今作をプレイしてまず良いと思ったのが、グラフィックの美しさです。
2Dアクションゲームとしては破格のクオリティで、思わず息を呑んでしまいます。
こちらの画像をご覧ください。
これは最初にプレイすることになるクッキー カントリーのステージ1になるんですが、壁から吹き出ている水しぶきとか、細かく揺れ動いている木の葉っぱとか質感とか。手前から奥まで書き込まれているのがわかりますよね?
Wii版でも同じ場所で撮影してみました。こうしてみると、全然違うのがわかると思います。Wii版でも十分に綺麗なんですが、Switch版は書き込みの量が凄いことになっています。
他にもナッツヌーンの上空から見えるポップスターの水面がキラキラ光るようになっていたり、
クッキー カントリーの奥に生えている草が細かく揺れるようになっていたり。めちゃくちゃ遠くの背景まで細かく描いています。
その美しさは数あるSwitchソフトの中でもトップクラスと言っても良いほどなので、背景に見とれて事故ってしまうことが何度もありましたw
また、カービィたちの造形も作り直されていまして、フチ取り処理がなされています。
原作とは絵のタッチが変わってしまったので余計な変更に感じる方もいると思いますが、フチ取り処理によってカービィたちが目立ちやすくなったのも確かで、背景を異常なくらい書き込んでいる本作に合った表現方法に感じました。
現代向けにブラッシュアップされた手触り感
カービィを操作している時の感触はめちゃくちゃ良くなっています。
あまりにも気持ち良いので、初めてプレイした時は「あれ?Wii版の時はこんな風だったっけ?」と思いましたw
具体的に言いますと、Wii版と比べて移動速度が早くなっていたり、モッサリ感が薄れています。
特にそれを感じたのが、スーパー能力を使っている時です。
スーパー能力とはコピー能力を元に進化したような大技で、巨大な剣を振り回したり、ドラゴンのような炎を飛ばしたり。
据え置き型ゲームならではのド派手な演出を楽しめるんですが、発動している間は操作ができないので、テンポを崩してしまうところがありました。
今作ではその点が大幅に改善されていまして、スーパー能力が使えるようになった時の演出がスキップできるように。2回目以降の発動アニメーションは短縮されて、カービィの移動速度も大幅に速くなっています。
そのためWii版と比べても爽快感が劇的に増しているので、印象がグッと良くなりました。
他にも本作は細かいブラッシュアップがなされています。
以下、本作をプレイしている時に感じたWii版からの細かな変更点です。
- Wii版以降に追加されたコピー能力の技が使えるようになった
- ステージ選択画面から宇宙船のローアへワープできるようになった
- オート飲み込み機能の追加(オプションでOFFにできる)
- ボタンだけでがんばり吸い込みができる(振るとスピードアップ)
- ガード、そのばかいひ、空中かいひの追加
- アピールアクションの追加
- 説明画面が全てのボスに適応
- 奈落の底に黒い点線が追加
どうでしょう?
単なる移植にならないよう色んなところが変わっていますよね?
「星のカービィWii」が発売されてから早11年。この間、様々なカービィ作品が発売されては進化を繰り返してきましたが、本作は11年間に培ったノウハウを活かしたうえでリメイクしています。
新コピー能力によって変化したゲームバランス
本作にはWii版になかったコピー能力が追加されています。
追加されたのは
- 強力な攻撃を発射できる「アーマー」
- 砂を使ったユニークな攻撃を繰り出せる「サンド」
- みんなで踊って辺りの敵を一掃する「フェスティバル」
の3種類。
これらのコピー能力が追加されたことでゲームバランスが少しだけ変化しました。
まず、各ステージには新コピー能力の追加に伴い新しい敵を配置。
どの敵も大して強くありませんが、追加された敵の能力をコピーすることでその先にある仕掛けをWii版とは違った形で解除できたりしますので、攻略法に変化を生み出しています。
氷のブロックが設置されたエリアではアーマーのうちあげファイアが役に立ったり、ゴルドーが邪魔してアイテムが取れないエリアではサンドのサンドキャプチャーが役に立ったり。
Wii版とはまた違った形で攻略できたりするので、経験者でもホンの少しだけ新鮮味を味わえます。
肝心の性能についてなんですが、どのコピー能力も強いです。
アーマーはブラスター攻撃やうちあげファイアが使いやすいですし、サンドは砂を使った攻撃の範囲が広く、すなやまを使えば大抵の攻撃を無効にできますからね。
既存のコピー能力に混ざっても埋もれてしまわないくらいには使えますので、追加したことに意義を感じました。
1人でも意外と遊べるわいわいマホロアランド
今作の新モードであるわいわいマホロアランド。
支配人マホロアによって建築されたテーマパークの中でサブゲームを楽しむというパーティゲームの側面が強いモードなんですが、1人でも意外なくらい遊べます。
用意されているサブゲームは10種類。それぞれCPUと対戦することが可能で、3~4種類の難易度が用意されています。
この辺りは過去作にも言えることですが、今作の場合、やり込み要素が充実していますので、遊びごたえがさらに増しています。
やり込み要素は大きく分けて2つありまして、1つめはスタンプラリーです。
これはサブゲームで遊ぶとスタンプが押されていくというもので、一定数たまるとアイテムやお面を入手できます。
どちらも本編に持っていけるので、サブゲームをやり込む必要性が増していると思いましたね。
2つめのやり込み要素が、ミッションです。
こちらは特定の条件を満たすことでスタンプが押されていくもので、「カービィのエアライド」のクリアチェッカーに似たやり込み要素です。
ミッションの中にはやり込まないと達成できないものがあるので、コンプリートしようと思ったらゲーマーでも苦戦します。
これらのやり込みをすることでアイテムが貰えたり、わいわいマホロアランドが賑やかになったりするので、「1人でも満足できるよう工夫しているんだな~」と思いました。
そんなマホロアランドですが、ファンサービスも充実していまして、カービィファンですとニヤリとするような仕掛けが随所に設置されています。
まず、サブゲームの多くは歴代シリーズのリメイク版だったりします。
基本的なルールはそのままに、グラフィックを美しくしたような感じになっていますので、特に子供の頃に楽しまれた方ですと興奮せずにはいられません。
ぼくの場合、「星のカービィ64」が好きなので、「おちおちファイト」を遊べることに嬉しさを感じています。
このゲームは床を壊して相手を落っことし、最後の1人になることが目的なんですが、単純ながらも熱いんですよね。
がむしゃらに床を壊していると足場がなくなってしまうので、状況に応じて移動するのか破壊するのかを判断しなければならず、突き詰めていくと心理戦のようになってきます。
そんな「おちおちファイト」を60fpsの滑らかな映像で遊べるようになるのは感激です。
他にも結果発表の画面を再現していたり、ある条件を満たすと原曲で遊べるようになったり。サブゲーム1つだけを取っても数多くのファンサービスを盛り込んでいますので、「HAL研やるな~」と思いました。
マホロアファンに向けたサービスが満載
今作を象徴とするキャラクターのマホロア。
可愛い声や仕草、そして終盤の行動によってシリーズの中でも特に人気のキャラクターとなりましたが、今作はマホロアファンに向けたサービスが凄いことになっています。
どのくらい凄いのかといいますと、「星のカービィWii」ではなく「星のマホロアWii」なんじゃないかと思うくらい。
ぼくがそう感じた最大の理由が、今作で追加された要素の多くがマホロア関連であることです。
先ほど触れた「わいわいマホロアランド」もそうですし、それ以外の追加要素もマホロアが関連していますからね。
ここからは追加要素について触れていきます。
まずは「おたすけマホロア」について。
この機能をONにすることでマホロアが体力を倍増してくれたり、穴に落ちてしまったとしても助けてくれたり、ボス戦でコピー能力を持ってきてくれたりします。
言ってしまえばイージーモード的な機能なんですが、ONにすることでマホロアが色んなところで姿を見せてくれますので、経験者も使う価値があります。
Wii版の場合、マホロアは宇宙船で留守番することになっていましたからね。彼の活躍が増えたという意味でも嬉しい機能に感じます。
続いては「マホロアエピローグ 異空をかける旅人」について。
これは本編をクリアした後に遊べる追加モードになりますので、感想を語る場合、どうしてもネタバレになってしまいます。
ここからはネタバレをしていきますので、嫌な方はブラウザバックをしてくださいね。
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ではネタバレをしていきます。
いやぁ凄かった!
本編の伏線を回収しているのはもちろん、最後の最後にマホロアがなんで後の作品に登場しているのかも明かしてきますので、熊崎カービィらしく世界観の設定をしっかりと行っています。
スタッフロールとか、ボス戦の説明画面とか。能動的に調べていくことで意外な発見があったりしますので、熊崎カービィ節が炸裂しています。
ゲームとしてもマホロアを強化していくアクションRPG的な要素が良い塩梅になっていて、本編とは違った魅力を感じました。
本モードに登場するマホロアは力を失っていまして、初期状態ですと軽い攻撃やジャンプしかできません。
しかし、敵を倒したり、ステージに設置されている魔力を入手することで能力を強化できます。
最終的にはめちゃくちゃ強くできますが、ゲーム側も比例して難易度を上げてきますので、ある程度は強化すること前提の難易度に感じました。
用意されているステージは20以上。他にもボス戦やチャレンジステージも用意されていますので、本編ほどではありませんが、追加要素にしてはかなりのボリュームがあります。
そんな「マホロアエピローグ」で特に楽しいと思ったのが、コンボを繋げることです。
本モードでは敵に攻撃を連続で与えるとコンボが加算されまして、多ければ多いほど魔力ポイントを貰えます。
で、ステージクリア後には魔力ポイントによって評価メダルが貰えるので、プラチナを目指してプレイするとハマるんですよね。
イメージ的には「デビルメイクライ」や「ベヨネッタ」のような感じでしょうか。
まああそこまでスタイリッシュではありませんが、コンボを繋げていく気持ち良さはありますので、本編とはまた違った楽しさを生み出しています。
続いては「真・格闘王への道」について。
これはボスと連続で戦っていくモードで、本編のエクストラモードをクリアすると解禁します。
このモード自体はWii版にも収録されていましたが、今作では「マホロアエピローグ」に登場した新ボスも追加。
試合の数も15戦から21戦に増していますので、基本難易度がめちゃくちゃ跳ね上がっています。
しかし、Wii版とは違って「わいわいマホロアランド」のおみやげアイテムを持ち込んだり、amiiboを使っての回復もできますので、アクションゲームが苦手な方でも救済措置を使えばクリアできます。
で、このモードがなんでマホロアファンにはたまらないのかと言いますと、最後の最後にとんでもない戦闘を用意しているからです。
「真・格闘王への道」は毎回、専用のボスを追加で盛り込んでいますが、今作でもやってくれました。
さすがに映像は伏せておきますが、これはまた考察勢が盛り上がるんじゃないでしょうか。
戦闘力も過去最大級で、「ディスカバリー」の最後に出てきた真のラスボスと肩を並べるくらいの強さに感じます。
Wii時代から感じていますが、任天堂が発売するゲームって救済措置が多いのを良いことに最後の最後はめちゃくちゃ難しくしてくるようになりましたねw
注意点
革新的なゲームではない
ここまで「星のカービィ Wii デラックス」が素晴らしいゲームであることを語っていきました。
幅広い層におすすめできるゲームではありますが、
- 色んなゲームを遊んだことがある
- だけど、「星のカービィ」シリーズはそんなにない
という人には注意してほしいことがあります。
それは、革新的なゲームではないということです。
追加要素がいくら充実しているとは言っても11年前のゲームをリメイクしたパッケージですので、本質的な面白さは古典的な2Dアクションゲームに感じます。
これで難易度が高ければ刺激を味わえますが、通常モードの難易度は低めに設定されていますので、特に序盤は退屈に感じてしまうかもしれません。
本番は通常クリアに解禁される隠しモードからですので、その辺りは頭に入れておくことをおすすめします。
惜しいところ
ロード時間がWii版と比べて少し長い
ロード時間はWii版よりも少し長くなっています。
例えばエリア間の移動時は3~5秒ほどのロード時間が発生します。
Wii版の場合、1秒程度で次のエリアへ行けましたから、「この点は惜しいな~」と思いました。
「いやいや、3~5秒なんて最近のゲームにしては短い方じゃん」と思われる方もいるかも知れませんが、本作は2Dアクションゲームです。
同じステージを何回もプレイしたり、小分けされた部屋を行き来していくこともありますので、3~5秒の待ち時間が地味にテンポを崩しているんですよ。
一応、待ち時間を感じさせないようカービィの世界観に合わせたローディング画面が挿入されるようにはなっていますが、もう少し早いと嬉しいですね。
オンラインプレイには非対応
本作はオンラインプレイには対応していません。
4人同時プレイができるのはオフラインのみ。
遠く離れた友達と一緒に遊ぶことはできないので、そこは惜しいと思いました。
「いやいや、そんなの発売前からわかっていたことじゃん」と思われる方もいるかも知れませんが、
- お面を付け替えて遊べる要素が楽しいこと
- 家に集まって遊ぶのが難しいご時世であること
を実際にプレイして感じたので、改めて惜しい点として挙げさせていただきます。
本編のカービィをオンラインで遊べるようになるのはいつになるんでしょうかね?
星のカービィ Wii デラックスのレビューまとめ
ここまで「星のカービィ Wii デラックス」の良い点や惜しい点を語っていきました。
簡単にまとめると
- ファンサービスがヤバいくらい充実しているカービィファン感涙のリメイク
- 特にマホロアファンは絶対にプレイするべし!
といった感じです。
「星のカービィWii」にちょっと手を加えただけのパッケージではなく、隅々まで手が行き届いた渾身のリメイク作となっていますので、達成率が100%に達した時はこれ以上ないほどの満足感を味わえました。
本作のゲーム容量は5GB。Wii版と比べても5倍近くも増えていますが、そうなるのも納得できるくらい詰め込まれています。
こんな人には特におススメ。
・星のカービィ Wiiに思い入れがある人。
・マホロアファン。
こんな人にはおススメできない。
・カービィにマンネリを感じている人。
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